校長室より「おこらいえ」

今日もいろんな人にありがとう

10日目が終わろうとしています

さっきから不気味な余震が続いています

 

今日も、受験生が学校にやって来て

大坪教頭先生の英語リスニング対策講座を

受けました

 

 

 

 

 

 

少しでも力をつけるよう

教員全員でバックアップしていきます

 

本校だけではなく

石川県の多くの教員のみなさんが

学校の垣根を越えて応援してくださっています

 

噂では金沢地区の若い先生方が

能登の受験生のために文房具やおやつを

準備してくださっているのだとか

 

中心となっているのは

金沢泉丘高校の山越康裕先生と塩田高基先生

おふたりとも飯田高校が初任校で

この現状に心を痛めているのだそうです

 

お昼には自衛隊の方による

温かいご飯と味噌汁の配給です

震災後初めての温かい白米です

 

 

 

 

 

 

 

これから被災後の報告書やらなんやらで

きっと必要になるんだろうなと

写真の整理を始めました

 

10日間でかなりの数になりました

すると

被災前にSNSで見つけて思わずスクショした

心に残る言葉があったので紹介します

「流されて辿り着いた先で

 めちゃくちゃ頑張ればいいのよ

 それが

 自分の居場所じゃないかもしれない

 と思ったとしても

 与えられたことを必死にやるのよ

 そうすると知らない扉が開くの

 そこに新しい出会いがあって

 どんどん違うステージに行く

 その繰り返しよ」

 

自分が尊敬する

マツコ・デラックスさんの言葉です

 

なんだか今を暗示しているようです

 

今、いろんなところへ流されて

知らない場所に辿り着いた生徒がおおぜいいます

他地区に移り住んで転校を希望する生徒もいます

反面、道路が寸断されて未だ身動きさえできない生徒もいます

高校受験先を再考し始めた中三生も

 

それぞれの生徒がそれぞれの場所で

自分の学びたいことを

思う存分学べるようなシステム作りが

今与えられた使命です

 

受験生の学びはもちろん

1、2年生の今後の学びの保障についても 

現在、教育委員会と連携をとりながら

急ピッチで進めています

 

明日の朝は氷点下になるそうです

どうか暖かくしておやすみください

励ましメール

生徒のみなさん

多くの方がみんなのことを見守ってくださって

応援してくださっています

 

愛知県でフリーランス・ライターをしていらっしゃる

福永文子さんからメッセージが届きましたので

シェアしますね

 

3年生の皆さんは週末からの共通テスト、そして大学受験と、未来を決める大事な時期だと思います。

皆さんは目の前やご家族、家の大変さでなかなか受験に集中できるような心境ではないかもしれません。

でも、だからこそ、皆さんの未来に視線をぐっと、広げてください。

受験に真摯に臨むことで、必ず皆さんの未来が切り開かれます。

あの地震を生き残った皆さんならば、やりたいこと、できることを必ず実現できます。

もちろん、もう進路が決まっている皆さんも同じです。

ご自分の命と周りの人たちの命を大切にして、進むべき道をしっかりとかき分けて歩んでください。

奇跡の医療チームDMAT

10日目の朝です

 

本校には市内の全ての避難所から

体調不良の方を一カ所にまとめ

集中的にケアする棟を設けています

 

DMATを中心とした

専門医、看護師、保健師など

専門スタッフが協力しあって運営しています

罹患していないの被災者の方や

ボランティアの方々とは

一切接触しない完璧な動線を確保しています

 

現在の収容者数は

コロナ16名

インフルエンザ1名

胃腸炎(ノロではない)3名

 

この劣悪な環境の中

これだけの人数で収まっているのは

奇跡といっていいと思います

 

昨晩も2名の看護師さんが

泊まり込みで看護にあたってくださっています

一睡もできていないみたいで

疲れもピークにきているようですが

「みなさん大変だから・・・」と

笑顔で対応してくださっています

 

 

 

 

昔の戦友より

このブログ

多くの方が読んでくださっているみたいで

たくさんの激励のお言葉をいただいています

本当に大きな力となります

 

やすらぎ小松にお勤めの桐生裕三先生が

石川県出身の哲学者である

西田幾多郎先生の言葉を送ってくださいました

「非常時なればなるほど

 我々は一面において落ち着いて

 深く遠く考えねばならぬと思う」

 

桐生先生とは昔、甲子園を賭けて戦った仲です

当時、後にドラフト1位でプロに入団する投手を擁するうちのチームを

1回戦で0-1で破った監督です

 

勝負師、桐生監督らしいお言葉です

 

生きていてよかった!

今日は本来なら始業式の日

本当は来れる生徒がひとりでもふたりでも

始業式を決行するつもりではいたのですが

校舎の安全が保証できない限り

やはり生徒を集めるのはためらわれます

 

でも、ひとりで頑張っている受験生に

友達の顔を見て安心してもらいたくて

ひとりじゃないって思ってもらいたくて

顔を合わせる場面を設定しました

 

本校から今年共通テストを受けるのは38名

このうち、

住むところを失い親戚を頼って輪島を離れた生徒や

今だに道路が分断されていて出てこれない生徒がいたりして

今日集まったのは13名でした

 

2週間ぶりに逢う生徒を前にして

あれも言おうこれも言おうと

たくさん準備していたのですが

顔を見た瞬間、結局出た言葉は

「よう生きとったな!」

それだけ…

 

でも生徒の目は輝いていました

きっと大丈夫

確信しました

 

みんなで「愛は勝つ」を歌いました

昨年暮れ、惜しくも亡くなった

KANさんが遺したこの曲は

東日本大震災の際に

チャリティソングとして

多くの人の心を打ちました

そしてなんと、本校進路指導主事の

矢知先生が受験生の時の曲なのです

 

これを歌おうと思いたったのは昨夜

今朝早く、件の「奇跡の一軒家」に忍び込んで

タンスの下敷きになっていた

思い出のギターを引っ張り出して来ました

 

それから共通テストについての話をしました

聞いてみると

文房具もない生徒がほとんどだったので

職員室や進路指導室の瓦礫の下から

ありったけの鉛筆や消しゴムを拾い集めました

 

 

 

 

 

 

輪島高校は

共通テストの会場がある金沢市まで

車で2時間

毎年バスをチャーターし

ホテルもみんなで予約して

団体受験をしています

 

こんな状況ではありますが

今年も予定通り行きます

道路状況が悪く

普段の2〜3倍の時間がかかりますが

「緊急車両用通行許可証」を

県教育委員会がもらってくれました

これでスムーズに通れます

 

いろんな方が応援してくださっています

ありがたい限りです

力を発揮することが

全ての人への恩返しです