校長室より「おこらいえ」

こんぴらさんが守ってくれる!?

地震から 656 日目

豪雨から 392 日目

 

新米の季節ですね

例年ですと晴れ女の実家で

稲刈りをしている頃ですが

地震と豪雨で

両親が避難していて

田んぼをつくってないものですから

ちょっぴりさみしい秋を迎えています

 

そんな折

数学の 宮下 琢磨 先生から

新米をいただきました

金沢のご実家でとれたお米だそうです

 

宮下先生は

昨年地震の3ヶ月後に

被災地の学校に赴任が決まり

はじめてご実家を離れて

本校を目にした時

さぞ驚かれたことと思います

 

赴任以来

金沢から毎日自家用車で通いました

当時は『のと里山海道』も使えず

片道3時間ほど

かかっていたのではないかと思います

被災地での仮設官舎暮らしより

長時間通勤を選ぶほど

それほど過酷な環境ではありました

 

さていただいた新米

今年の概算金

つまりJAが生産者に支払う価格は

前年比6〜7割増しだそうです

過去最高を記録した生産地も

 

我々の口に入る頃には

5kg で 5,000 円弱ってところでしょうか

 

米1合は約 150 g 

1合でおにぎりが3つできるとして

おにぎりひとつに 50 g

5kg だと 100 個できる計算になります

米原価だけでいうと

おにぎり1個 50 円です

それに具や海苔

光熱費や人件費 輸送費などを計上し

コンビニおにぎり

だいたい 200 〜 300 円で

設定されています

高いと捉えるか安いと捉えるか?

パリの空港で売っていた

1個 1,800 円のに比べると

さすがに安いですね

 

 


【今日のDeep Purple】

教科を超えた授業実践を紹介し

深い教科横断型授業を作り出すコーナー

今日は国語と商業の教科横断です

 

テーマは

「図書委員会のポスターの掲示内容を検討する」

です


話し言葉と書き言葉の特徴や役割

そして表現の特色を踏まえた上で

 正確さ

 分かりやすさ

 適切さ 敬意と親しさ

などに配慮した

表現や言葉遣いについて理解し

使う力の育成が目的です

 

『図書館利用のしおり』

を改善するための会議に用いる

議案書を作成する実習です

 

商業科の山元 真吾先生より

議案書に適した文章上の言葉遣いや表現方法を学び

その後実際に作成しました

ビジネス文書検定3級の内容が

基となっています


山元教諭(商業科)

「それぞれの教科の視点から

 議案書を捉えることができてよかった

 文章を考える部分は国語科

 文章を作る際の技術的な部分は商業科

 の範囲であることを認識できた」

 

濵田教諭(国語科)

「実学主義的な側面の強い教科と連携することで

 人文主義的な側面が強い国語科の活動に

 日常生活に即した目的を与えることができた

 それを学んで何に使えるのかという点は

 生徒の学ぶ意欲に直結すると感じた」

 

 


先日

初年次教育学会でお世話にあった

佐渡島 沙織 さまより

書籍を贈っていただきました

 

 

 

 

 

 

夏休みにアメリカへ

災害医療を学びに行っていた生徒が

その報告をした学会の時に

お世話になった方です

 

その時の発表そしてインタビューを

今後の教育に反映してくださるそうです

 

いただいた書籍は

今後の生徒の発表のスキルアップに

大いに活用させていただきます

 

どうもありがとうございました

 

 


今日は四国は高松に来ています

眼下には煌びやかな瀬戸内海

 

 

 

 

 

 

 

中国からの観光客が驚いています

「日本也有这么大的河流!」

(日本にもこんなに大きな川があるんだね)

違います

これ海です

さすが中国人はスケールが違います

 

時間があったので

金比羅さまに行ってみました

 

 

 

 

 

 

以前高松で防災備災関係の

講演をさせていただいた時に

主催者からこう依頼されました

「香川県民は本当に防災意識低いんですよ

 『こんぴら様が守ってくださる』

 と本気で思っているんです

 なんとか言ってやってください」

 

 

 

 

 

確かに何がおこっても守ってくださる

霊験あらたかな氣がします

震災地の新採ファイブ

地震から 655 日目

豪雨から 391 日目

 

本校の教員は約30名

そのうち5名

まさに6人にひとりが新規採用

大学出たての

フレッシュな面々です

 

うち4名が

教委が準備してくださった

教員向け仮設住居に住まいし

毎朝1時間近くかけて通勤しています

 

6畳ほどの部屋ひとつに

シンクとトイレと風呂

我々住まいを失った者にしてみれば

それでも涙が出るほど

ありがたいのですが

人生で初めて一人暮らし

それもいきなり被災地への勤務

さぞ心細く不安も不満も

あると思いますが

それでも被災地の生徒のため

身を粉にして

がんばってくれています

 

そのうちのひとり

地歴公民科の 竹田 悠月 先生の

初任者研修研究授業が行われました

 

 

 

 

 

 

テーマは

「日清戦争の勝利によって

 日本は『列強』の一員になれたのか」

さまざまな資料を活用して

各人で調べながら

ディスカッションを通じて

思考を深めていく

素晴らしい授業でした

 

新採とは思えない

しっかりとした準備の上に立ち

新採の強みを活かして

生徒の発言を最大限に引き出す

そんな授業でした

 

輪島の中学生の保護者のみなさん

どうぞ安心して地元の高校に

通わせてください

 

授業後の研究協議会では

まずは私の方から

「日清戦争の頃

 アレニウスという科学者が

 世界で初めて

 二酸化炭素の温室効果に関する

 論文を発表している

 そうした科学の発展を

 当時の政策に絡めると

 新たな気づきがあるかもしれない」

と提案しました

 

そして指導主事の 大田 新 先生から

投げ込まれた新たな問いは

「日清戦争で得た賠償金は

 どのように受け取って

 どのように使ったのか?」

 

まず賠償金は

8回の分割払いにしたそうです

なぜか?

 

膨大な利子が発生するからです

結果

当時の国家予算の

4倍ほどの賠償金を受け取っています

そしてポンドで受け取っています

なぜか?

 

そのお金でイギリスの国債を

大量に購入したのです

イギリスは当時アフリカへの投資で

資金繰りに苦しんでいたのです

 

イギリスに恩を売ることで

その後の日英同盟に

つながったそうです

 

こうして歴史を

前後のつながりで見てみると

ダイナミックなうねりが見えて

本当に興味深いです

 

さすが長年の指導主事経験

深い教材理解です

教師が深く教材を理解することで

生徒に活き活きと語ることができる

そんなことふと思いました

 

 


高松で普通科高校校長会に参加しています

記念講演の講師は

なんと昨日訪れた

環太平洋大学の 中山 芳人 特任教授

TBS日曜劇場『御上先生』の

教育監修もなさっています

「非認知能力の育て方」

について学びました

 

共通の尺度で評価測定できる能力を

「認知能力」

共通の尺度で評価測定できない能力を

「非認知能力」

といいます

ただし個別の尺度で主観的になら

「非認知能力」であっても

評価ができます

例えば

「あなたの根性は10段階でいくつ?」

 

簡単に言い換えると

「見える学力」

「見えない学力」

とも言えます

 

「非認知能力」の具体的として

自立心 向上心 自制心 好奇心 冒険心

積極性 創造性 協調性 自主性 社交性

などなど

 

決して新しい概念ではなく

実は日本の教育には

ずっと昔から取り入れられていたものです

ひとことで表すと

「心」 

 

「認知能力」or「非認知能力」

といった二項対立ではなく

「非認知能力」for「認知能力」

といった捉え方が適切です

 

勉強によって「学力」を高めるために

従前の

 識字・読字訓練

 書出表出訓練

 計算訓練

といった勉学に特化した訓練

すなわち詰め込み学習から脱却し

 意欲

 向上心

 協働性

といった学びに向かう力

すなわち「非認知能力」を

高める必要があるのです

 

本校では

「街プロ」がそのための

有効な取り組みとなっています 

未来の教室

地震から 654 日目

豪雨から 390 日目

 

被災した奥能登公立高校5校

今後どうしていくのかは

大きな課題となっています

 

県は今のところ5校全てを

存続させる方針を打ち出していますが

今後の生徒減を鑑みると

このままの形では

様々な問題があり

何らかの新たな枠組みは必要です

 

魅力ある高校にしないと

人口の流出に拍車をかけてしまいます

先日も県主導で

そのための会合が持たれました

 

今日は

魅力ある学校づくりのヒントを求め

岡山県にある

ふたつの施設を訪ねました

 

 


まずは Benesse 本社

 

 

 

 

 

 

岡山市を一望できる

ロケーションにあります

 

 

 

 

 

 

全国的な企業なので

東京に本社があるのかと

思っていました

 

創業者は元々小学校の先生

生徒手帳の制作を手がける

福武書店がそのルーツです

 

 

 

 

 

 

やがて通信添削講座を始め

進研ゼミから現在に至ります

 

社員の創造性を引き出す

オフィスシステムのあり方

 

次世代の教育が向かう方向

 

 

 

 

 

 

芸術を中心に据えて展開されています

私自身もAI時代の

授業の中心は

芸術・家庭・体育になっていくと

考えています

 


次に訪れたのが環太平洋大学

『非認知能力』の育成をコンセプトにした

キャンパスとなっています 

 

 

 

 

 

 

キャンパスのデザインは

瀬戸内海の絶景と一体となった

「地中美術館」

都市に光が差し込む

「こども本の森 中之島」

など世界中から高い評価を得ている

安藤忠雄氏

 

 

 

 

 

 

 

こちらは『Coaching Lab.』

 

 

 

 

 

 

教室をぐるっと囲むように

ガラス越しの参観席があり

模擬授業・研究授業を行い

本物の教員を育成します

 

『Learning.Lab』

 

 

 

 

 

 

最新機材を揃えたグループワーク室で

「考え抜く・伝える力」

を育成します

 

『Presentation Lab.』

 

 

 

 

 

 

語る力

人の心を動かす力の養成空間で

自分の考えをわかりやすく

大勢に伝える力を育成します

 

『Discussion Lab.』

 

 

 

 

 

 

英国議会をモチーフに

「白熱した議論をする力」

を育成します

 

『Debate Lab.』

 

 

 

 

 

 

 国連安保理をモチーフに

「徹底的に討論する力」

を育成します

 

『IPU Studio』

 

 

 

 

 

 

 テレビ局スタジオをモチーフに

「世界に発信する力」

を育成します

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これらの施設を参考に

半島の最先端から

世界の最先端を目指せる

魅力ある高校を

能登の地に

つくりたいと妄想しています

左右の思いやり

地震から 653 日目

豪雨から 389 日目

 

最近知った豆知識

何を今さらという方が

ほとんどかもしれませんが

車のメーターのガソリンマーク

横にチョコっとついている三角

給油口がどっちにあるか

示しているそうですね

 

今まで自分の車でない時は

いつもドアを開けてどっちかなと

確認していたのですが…

 

どうして給油口が

右にあったり左にあったりするのか

気になったので考えてみました

ガソリンスタンドで混雑しないため?

仮説を立ててみました

 

調べてみると

歩行者に対する優しい配慮がありました

マフラー(排気口)との位置関係によって

給油口の位置が決められているのだそう

道路運送車両法第18条7項

「給油口とマフラーの配管は

 300mm以上離す」

マフラーの位置は

歩行者に配慮して

歩道から離れた位置

日本車の場合は多くは右側なので

給油口が左側にある車が多いそうです

 

逆に車が右側通行の国では

給油口が右側にあります

 

マフラーが2本左右にある一部のアメ車は

給油口が後方中央

ナンバープレートの裏にあるそうです

 

フォレスターの排気口は2本あります

給油口は右側です

SUBARU の車は

給油口は運転席側にあった方が便利

という思いやりから

全ての車の給油口は右側にあるそうです

 

ところでガソリンスタンドで

自分の給油口側が混雑していたので

反対側に突っ込んで

車の屋根越しにエイヤっと

ホースを伸ばして給油したら

「やめてください」と

店員に叱られたことがありますが

実際どうなんでしょう?

ダメな理由がわかりません

機械の構造上負担がかかるからか?

曲がったことが嫌いな店員だったのか?

 

 


北信越大会へ出場する陸上部の生徒が

昨日校長室へ表敬訪問してくださいました

参加選手は以下の通り
 1年 干場 泰志  800m
 2年 池端 龍太郎 5000m競歩
 2年 林 佑馬   3000mSC
 2年 大久保 侑  砲丸投
 2年 山崎 煌季  やり投

 

 

 

 

 

 

17名の部員のうち5人

つまり3割の選手が

県予選を勝ち抜いたことになります

これってすごくないですか?

まともなグラウンドがない中で

傾いた校舎の廊下や

隆起した町の歩道で

できることを積み重ねてきた結果です

「恵まれた環境がないと練習できない」

などといった寝ぼけた妄想を

打ち砕いてくれました

 

とこんなことを書くと

「そうでしょう

 銭金の問題じゃないんですよ」

と理解のない一部の行政の人に

言われるんだろうな

  


今日出会った素敵な言葉

「比べるな

  隣の芝は

   合成芝」

 

 


11月1日(土)

探究活動『街プロ』発表会

「MAJI で WAJI活」

が本校を会場に開催されます

 

どんな発表があるか

少しずつご紹介します

(1)「らくして防災 〜防災 × AI〜」

 明石の青楓館高等学院さんとの共創

 AIを使った防災アプリを開発しました

 災害への備えって

 大切だとはわかっていても

 何から始めていいのかわからなかったり

 ついつい億劫になりがちですよね

 あなたのライフスタイルを

 AIが分析して

 手間をかけずに

 最適な備えを提供する

 そんなアプリを

 実際の被災経験を踏まえて

 開発しています

 

(2)「猫も人間も食べられるお菓子」

 先輩の探究を引き継ぎました

 本校が避難所として運営されていた頃

 一部屋をペットと同居ができる部屋

 としていました

 しかし全国的に見ると

 動物も一緒に入れる避難所への

 理解は進んでいません

 そんな中

 例えばネコは

 小麦粉を食べることができません

 避難所にパンしかなく

 ペットフードがなかった頃

 ペットたちがお腹を空かせていたのです

 それをなんとかしたいというのが 

 このグループの

 テーマ設定のきっかけです

水の記憶

地震から 652 日目

豪雨から 388 日目

 

大阪・関西万博

フィナーレを迎えました

本校2年生 正角心音さんが

櫻井翔さん

河瀬直美監督

有働由美子アナウンサーとともに

未来へのメッセージを語りました

 

 

 

 

 

 

被災地からの復興を誓い

世界中に感動を届けました

 

 

 

 

 

 

 

櫻井翔さんが

気さくに話しかけてくださいました

 

 

 

 

 

 

今回お繋ぎくださったのは

能登半島の太鼓から始まる

オープニングの演出も手がけていた

芸術家 大志さんです

素敵なプレゼントありがとうございました

 

 


一酸化二水素

様々な物質を溶かす性質を持ち

金属すら腐食させてしまう

毎年多くの方が

これにより命を奪われている

この恐るべき物質

 

一酸化二水素

すなわち H2O にまつわる話です

 

この物質により

昨年9月に甚大な被害を受けた

珠洲市大谷地区へ行って来ました

 

こちらは地域の避難所となっていた

馬緤(まつなぎ)地区の公民館

 

 

 

 

 

 

大切なお神輿もこちらに避難

壁には所狭しと

当時の写真が貼られています

 

そして当時入所者へ

連絡事項を伝えていた張り紙が

時系列順に並べられていて

当時の極限状態が

臨場感を持って迫ってきます

 

 

 

 

 

 

さながら建物まるごと

被災を伝える一級資料となっています

 

こちらはボランティアさんが

寝泊まりしていた段ボールベッド

 

 

 

 

 

 

兵どもが夢の痕

 

 

 

 

 

 

 

 「一期一会に感謝

 令和6年の能登半島地震に際しまして

 温かい励ましのお言葉や

 お心遣いをいただき

 厚く御礼申し上げます

 

 1月2日に開設した

 馬緤自主避難所は

 住民の支え合いのみならず

 多くの方々による

 様々なご支援を受けながら

 運営を続けて参りましたが

 地区内での仮設住宅の整備や

 生活インフラの復旧に伴い

 その役割を終え

 12月をもって閉所いたしました

 

 振り返れば

 炊き出しや物資支援

 土砂撤去

 災害ゴミの搬出作業等

 様々な形で助けていただきました

 こいのぼりの下での餅つき

 黄色いハンカチプロジェクト

 砂取節祭りや秋のキリコ祭りなど

 様々な行事ができたのも

 皆様からのご支援のおかげと

 感謝申し上げます」

 (ご挨拶の看板文章より)

 

命を脅かす恐怖の物質 H2O

一方で全ての命の源H2O

これにまつわる感動の話が

ここにはありました

 

 

 

 

 

 

待てど暮らせど水道が出ない中

ここの住民がいかにして

大切な水を手に入れて

命を繋いできたのか

一冊の報告書に

まとめ上げられています

 

「地震で全てを失った小さな集落

 そこには

 名もなき男と女たちの

 水を手に入れるための

 壮絶なドラマがあった」

「風の中のすばる〜

 砂の中の銀河〜」

 

被災者が集まった避難所

しかしそこは断水したまま

復旧の目処すらありません

「うちのライナープレートに水あるぞ!」

ひとりの避難民のアイデアから

物語は始まりました

 

ライナープレートとは

縦井戸の形をした集水井

地滑りの原因となる地下水を抜き

地盤を安定させる装置です

その地下水を水道水に利用すべく

協力が始まりました!

 

平時であれば

井戸内に溜まった地下水は

ボーリングを通して

外に捨てられるのですが

それを利用しようと考え

住民自らの力で

簡易水道をこしらえたのでした

 

なんという生命力でしょう

 

繋いだパイプからは

とめどなく水が滴り

それを受けるタライは

満々と水を湛えるのでした

 

その後も定期的に

水質検査を繰り返し

 

 

 

 

 

 

飲料としても充分な水質であることが

確認されています

 

被災地における水源確保の技術として

先進的いや昔へ遡っての

素晴らしい事例であると思います 

 

 


未来と過去

その捉え方に関する

面白い話があります

 

昔の人は

「サキの戦は苦しいものであった」

この『サキ』は

『サ』にアクセントがありますが

過去のことを指しています

 

現代人は

「そんなサキのことはわからない」

この『サキ』は

『キ』にアクセントがあり

未来のことを指しています

 

同じ『サキ』なのに

時代によって使い方が異なるのは

時間の流れに対する

捉え方に違いがあるからなのだそうです

 

現代人は未来に向かって

前向きに進んでいる時間感覚を持ち

なので視線のサキにあるのが『未来」

 

一方昔の人は

未来は見えないが過去は見える

過去を見つめながら

後ろ向きに進んでいる時間感覚を持つので

視線のサキにあるのが『過去』

なんだそうです

後ろ向きに吸い込まれていく

ジェットコースターに乗っているような

イメージなんでしょうね

明日でいよいよ

地震から 651 日目

豪雨から 387 日目

 

小松市でどんどん祭りが

開催されています

 

本校生徒と

岡山の興陽高校さんを結んで

商品開発してくださった

環太平洋大学のみなさんがお越しになり

バスソルトとジェラートを

販売しました

 

 

 

 

 

 

 

 


さあさあ予想を遥かに超える

盛り上がりを見せ

「なんで年間パスポート買うたのに

 入れへんねんな」

という大阪マダムたちの

怒りのボルテージも最高潮の

大阪・関西万博

 

輪島塗の地球儀も

多くの方にご覧いただいたり

 

 

 

 

  

 

 

被災地から生まれた商品の

販売をさせていただいたり

 

 

 

 

 

 

我々被災者としても

たくさんの元気をいただいた万博

いよいよ明日閉会式が行われます

 

14時〜15時10分

NHK総合テレビで全国生放送されます

また

大阪・関西万博の

公式YouTubeチャンネルにて

ライブ配信されます

https://www.youtube.com/@Expo2025Japan

ぜひご覧ください

今はまだ言えませんが

素敵な演出があります 

未来の図書館

地震から 650 日目

豪雨から 386 日目

 

3年生の普通コース理系の生徒を対象に

国語科の松本昭子先生による

「論理国語」と外国語科及び理科との

教科横断的な授業を実施しました

 

テーマは

「まちづくりの拠点として

 輪島に公立図書館を作るとしたら

 どのような図書館が良いか」

です

 

 

 

 


これまでに

「人とともにある図書館の未来は明るい」や

「図書館と『ものがたり』」を学び

前回の授業で

発表用のスライドを作成し

さらに新聞記事を活用しながら

多様な角度から図書館に関する話題に

触れてきました


本時は

スライドを用いて 

グループ内で発表を行いました


そして次の時間は

グループ代表を決めて

代表全体発表を行う予定です


生徒たちは

「説得力とは何か」

という問いを意識しながら

質問やコメントを通して

互いの意見を深め合っていました

 

 

 

 

 

 

 

 

以下に生徒の発表内容と

聞き手のコメント質問の一部を示します


生徒Aは

これからの図書館のあり方について

発表しました

図書館が必要である理由として

「憩いの場があれば

 住みやすくなるのではないか」

と述べ

これからの図書館として

「全ての人に

 知識や情報へのアクセスを

 提供することが大切であり

 飲食スペースや

 話し合いに使える会議室も必要」

と提案しました


聞き手であった生徒Bは

「輪島にある図書館の課題が

 書かれていてよかった」

とコメントしました

 
生徒Cは

誰もが利用しやすく

魅力的な図書館作りについて

発表を行いました

「キッズスペースや

 飲食可能なスペースを

 設けるとよい」

「日本語の本だけでなく

 他国の本を置くことで

 外国や言語への関心を高められる」

「誰もが気軽に立ち寄れる

 場所にしたい」

と提案しました


聞き手であった生徒Dは

「図書館の大きさは

 どれくらいを想定しているのか」

「フリースペースを設けたほうが

 よいのでは」

とコメントしました

 
生徒Eは

幅広い年代が利用できる図書館のあり方

特に中高生も利用しやすい

図書館づくりについて発表しました

データを活用し

高齢者が利用が多い割に

中高生の利用が少ないことを指摘し

その要因として

「高齢者は余暇がある」

「中高生はスマホを使う」

などを挙げました

その上で

「中高生も通用しやすい環境にするには

 本を借りるだけでなく

 雑談や飲食

 参考書利用

 カフェなどの機能を併設するとよい」

と提案しました

構造としては

「1階に児童コーナーやカフェ

 2階に自習スペースを設けた二階建て」

を構想しました

 

生徒Fは

理想の図書館の具体例として

武雄市図書館を紹介しました

図書館とTSUTAYA書店が併設され

気に入った本を

その場で購入できる点や

親子で楽しめる絵本コーナー

スターバックスが併設されている点など挙げ

寄り道がてら立ち寄りやすい図書館

として紹介しました

また輪島で建設する場合を想定し

敷地面積や延床面積

建設費や運営費についても

具体的に提示しました


そのほか

教科書から文章を引用して

考えを補強する生徒

データを元に考察を行う生徒

輪島の現状を踏まえて

図書館は必要ないと主張する生徒

聞き手を引きつける「つかみ」について

工夫する生徒

図書館の存在意義を考えながら

高齢者や子供など

多様な立場から

図書館のあり方を考える生徒などなど

それぞれが主体的に

意見を表現していました

 

全体発表が終わると

生徒たちは自らの

発表原稿やスライドを見直し

より説得力のある

プレゼンをするための方法について

意欲的に意見交換していました

 

 

 

 

 

 

 

 

今日のレポートは

新採の櫻庭先生が

まとめてくださいました 

めんそ〜れ沖縄最終日

地震から 649 日目

豪雨から 385 日目

 

楽しかった修学旅行も最後の日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

食事の後は

ホテルの方が片付けやすいようにと

自分たちで食器をまとめるグループ

ご家庭でのしつけでしょうか

それとも避難生活で身についた

助け合いの心でしょうか

いずれにしても

美しい日本の心を見ました

 

最後の見学地

首里城に行きました

 

 

 

 

 

 

昨年来たときよりも

はるかに復興が進んでいます

 

 

 

 

 

 

輪島塗の職人さんも

復興作業に関わっています

今年の夏には

本校和太鼓部が

演奏させていただきました

そんなゆかりのある場所です

復興をお祈りしております

 

最後にガイドさんから

教えていただいた

素敵なことば

 

 

 

 

 

 

「誠(まくと)そ〜ち〜ね〜

 なんくるないさ〜」

(誠実に一生懸命生きていれば

 必ず道は開かれる)

 

 

 

 

 

 

 

いろんな思いを抱き沖縄を後に

 

ただいま

 

送り出してくださったご

ご家族のみなさま

おかげさまで

たくさんのことを学んで

つらい環境の中でも

明るく強く

未来を夢見て生き抜く力を

さらに強くして帰ってきました 

 

ありがとうございました

めんそ〜れ沖縄3日目

地震から 648 日目

豪雨から 384 日目

 

日本のほぼ最西端

沖縄の夜明けは遅いです

6時でもこんなに真っ暗

 

 

 

 

 

 

少しずつ東の空に陽がさしてきました

 

 

 

 

 

 

陸上部はビーチでトレーニングです

 

 

 

 

 

 

 

私は昨日3つのオンライン会議があり

夕食も一緒に摂ることが

できなかったのですが

夕食後カラオケ大会で

盛り上がったそうです

 

 

 

 

 

実はこのカラオケ大会

行程にあったものではなく

生徒が直接ホテルに掛け合って

追加料金なしで

急きょ実現したものです

 

誰ひとり帰らず

終了時刻もきちんと守って

自分たちの力で

自分たちの旅行を盛り上げています

自分たちの力で

世界は変えられます 

 

こちらは守り神シーサー

阿吽の「あ」

つまり口を開けているのがメス

「うん」

口を閉じている方がオスだそうです

 

 

 

 

 

 

 


今日のプログラムは

2組に分かれ

ジャングリアコースと

マリンスポーツコース

 

ジャングリアコースは

路線バスを乗り継いで向かうため

ひと足先に出発

 

マリンスポーツコースは

それに遅れること30分

 

貸切バスで走っていると

 

あれ?

先発したはずの

ジャングリアコースの生徒が

まだ停留所に!?

 

 

 

 

 

 

どうやら路線バスが遅れているよう

大ピ〜ンチ!

急きょ貸切バスを停めて

送迎することにします

 

バスの中では

ガイドさんが三線で

「てぃんさぐぬ花」

を歌ってくださいました

『てぃんさぐ』は

ホウセンカのこと

 

 

 

 

 

 

「ホウセンカで指先を染めるように

 人としての教えを

 伝えていきましょう」

そんな曲です

 

ジャングリア組を無事送り届けました

 

 

 

 

 

 

 

マリンスポーツ組は

午前中は「美ら海水族館」です

 

ここは4階から1階に降りていくにつれ

浅い海から深海へと

海の中を潜っていくように

展示されています

 

 

 

 

 

 

一番浅い海をイメージした水槽では

人工で水面を波立たせています

それは観客が上を眺めた時

水槽のバックヤードや飼育員を

見えないようにするためです

 

 

 

 

 

 

水分子は赤い光を吸収する性質があります

ですので浅い海の中は赤以外の光

つまり透き通った青色に見えます

 

さらに潜ると黄色い光も吸収され

透明な青から深い藍へ

 

 

 

 

 

 

やがて真っ暗な世界へと

 

深海で暮らす魚たちに

光のストレスを与えないよう

住む環境に合わせてあげます

 

 

 

 

 

 

しかしそれだと

今度は人が魚を観察することが

できません

 

そこで赤い光で照らしてあげるのです

 

 

 

 

 

 

なぜなら赤い光は

水に吸収されてしまい

深海までは届かないため

深海魚の目はそれを感じないように

進化してきたからです

 

身の回りにある科学でした

 

お昼はソーキそば 

 

 

 

 

 

 

 

パワーをつけたあとは

午後はマリンスポーツ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャングリア組は

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒューマンアロウ(人間矢)

田中選手が挑戦です

飛べ〜!

 

 

 

 

 

 

 

こちらは恐竜と気球をバックに

ナルトダンスを踊る新谷選手

 

そして夕飯後は「うたバス」

ガイドさんたちが歌と踊りで

楽しませてくださいました

 

 

 

 

 

 

本校の吹奏楽部のパーカッショニスト

髙橋惺(さとい)さんが

沖縄の民族楽器「三板(さんば)」を

飛び入りで奏でてくれました

抜群のリズム感です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


11月1日の「街プロ」発表会の

案内ができました

ぜひお越しください

20251007.pdf 

めんそ〜れ沖縄2日目

地震から 647 日目

豪雨から 383 日目

 

いい天気

2日目の朝です

 

 

 

 

 

 

バイキングの朝食でスタートです

 

 

 

 

 

 

 こちらは朝からモリモリ漫画ごはん

 

 

 

 

 

 

バイキングっていうのは

北欧の海賊の食事スタイルかと

思ったらさにあらず

日本以外の人には

伝わらない言葉です

 

昭和32年

新しいレストランを模索していた

帝国ホテルの社長が

デンマーク・コペンハーゲンを訪れた際

好みのものを自由に食べる

スカンジナビアの伝統料理

“スモーガスボード” に出会い

それに着想を得た

日本初のビュッフェレストラン

をつくりました

当時流行っていた

映画のタイトルから

「バイキング」と名付けたそうです

キャッチーなネーミングって

重要ですね

 

出発!

 

 

 

 

 

 

男性は「ハイサーイ」

女性は「はいたーい」

男性と女性で使う言葉が違うんですね

 

「ありがとう」を

男性は「コップンクラップ」

女性は「コップンカー」

というタイ語に似ていますね

 

もしかして

太平洋西南にある位置する国に

共通してみられる

言語の特徴なのかもしれません

今度研究してみることにします


 

ガイドさんが

対馬丸の話をしてくださいました

対馬丸は沖縄から本土への疎開船

当時の子どもたちは

修学旅行にでも行く感覚で

親元を離れて

楽しそうに船に乗り込んだそうです

それが永遠の別れになるとも知らずに

 

本土に到着する直前に

アメリカの潜水艦からの魚雷を受け

多くの幼い命が失われたのです

 

 

生徒たちはその話を

のめり込んで聴いていました

なぜならこの子たちは

令和の時代に

疎開を実際に経験しているからです

 

高校受験を間近に控えた

大切な時期に家を失い

集団で親元を離れて

暮らす経験をしたこの子らにとって

決して人ごとではないのです

自分の体験そのままなのです

 

「戦争は人を人でなくする」

「戦争はこの世で最も醜いもの」

こんな話に涙しながら

あの時焼け野原だった場所を

バスは走ります

 

「ぬちどぅたから(命こそ宝)」

 ひめゆりの塔で祈りをささげました

 

 

 

 

 

 

バスの中では

カリスマガイド「ちばりな」さんが

バスを劇場に仕立てて

歌で踊りで素敵な旅を

演出してくださいます

 

 

 

 

 

 

「右手をご覧ください

 一番高いのは

 中指でございます」

「掌に人という字を書いて舐めると

 人を舐めてかかるということで

 人前で緊張しないおまじないがあります 

 車に酔わない方法をお教えします

 掌に車と書いて舐めてください

 もっといいのは

 直接車を舐めることです

 窓ガラスを舐めてください

 ありがとうございました

 窓がきれいになりました」

などが昭和のガイドさんの定番でしたが

コロナ禍を超えて

令和にアップグレードされています

 

 

 

 

 

 

 

お昼は瀬長島ウミカジテラスで

透き通るような海を見ながら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バスの中ではガイドさんが占いを

「左手で右手の指を1本

 握ってみてください」

親指を握った人は

 シャイで引っ込み思案

人差し指を握った人は

 せっかち

中指を握った人は

 おしゃべり

薬指を握った人は

 クールで控えめ

小指を握った人は

 甘えん坊

添乗員の丸山さんが握ったのは

人差し指

顔を見合わせて笑いました

 

午後に訪れたのは

「おきなわワールド」

エイサーを鑑賞したあとは

琉球文化体験

 

まずはレザークラフト

 

 

 

 

 

 

 

そしてシーサーの絵付け

 

 

 

 

 

 

 

「決して覗かないでくださいね」

機織り体験に

 

 

 

 

 

 

 

琉装着付け体験のお嬢様方

 

 

 

 

 

 

いろんな思い出ができました

 

でもこれ

よくよく考えてみると

本当に沖縄オリジナルかというと

そうではないんですよね

レザークラフトにしても

機織りにしても

実は日本中どこにでもあるもの

でもそこに琉球の香りをつけることで

一生の思い出に残るような

思い出を織りなしているんですね

 

輪島の復興への

大切な視点になりそうです

 

次に訪れたのは普天間基地

 

 

 

 

 

東京ドーム400個超のこの広大な敷地

日本であって日本でない

この不思議な場所

先日訪れた

韓国と北朝鮮の国境にも似た

なんとも言えない

不気味さを感じました

 


学校の方では昨日

富山県立小杉高等学校の

生徒のみなさんと

オンラインで

震災学習及び交流会を実施しました

 

 

 

 

 

 

実際の能登半島地震の写真や説明から

小杉高校の生徒さんたちは

「防災・減災として本当は何が必要なのか

 高校生の自分たちには何ができるのか」

自分事として考えたようでした

地域の子どもの支援について

考えている生徒からは

「もっと震災後の子どもの気持ちを考える」

という意見が出てきました

”自分たちがしたいこと”ではなく

”被災者の気持ちに寄り添った支援のあり方”

に気がついたようでした

 

次回は

輪島高校の生徒たちも加わり

活発な学習会になればと思います