校長室より「おこらいえ」

「体育」と「英語」のメガネ

地震から 576 日目

豪雨から 312 日目

 

石川県養護教員研究協議会に招かれ

シンポジウムのパネリストを

務めさせていただきました 

 

 

 

 

 

 

養護教員つまり保健室の先生は

学校の中で一番やさしくてあたたかい先生

県内のすべての学校のそんな方が

一同に介しての会ですので

まるで菩薩様の懐に抱かれているかのような

なんともいえない心の安らぐ会です

初めての経験です

 

 

 

 

 

 

 

輪島市立河井小学校の 中條 葉子 先生

 

 

 

 

 

 

発災直後からの安否確認

避難所巡り

校舎の片付け

学校の再開

本当にいろいろありました

6校の小学校が輪島高校に集まって

勉強していました

保健室の先生も力を合わせて

6校全ての子供たちの支援をしました

 

 

珠洲市立宝立小中学校の 小畠 尚美 先生

 

 

 

 

 

 

宝立小中学校は市の避難所に指定されています

津波発生時 800人の方が避難されました

災害人道医療支援会 HuMAさんが

支援してくださいました

 

以下は生徒さんの作品です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

石川県立穴水高等学校の 山元 祐子 先生 

 

 

 

 

 

 

高台に位置する穴水高校は

学校に向かう通学路に

大きな被害を受けました

中学校の校舎を借りて学校再開しました

ランチスペースをご自分で開設なさり

生徒のケアにあたられたそうです

 

助言者の金沢大学の森慶惠先生からは

「つながり」

 学校内外との協力体制

「即応と継続」

 災害直後の対応と長期ケアの両立

「子どもを見るまなざし」

 心と体を見守る日々の視点

の大切さを教えていただきました

 

午後は兵庫県から『EARTH』の方を

お迎えしました

村尾先生と大封先生

 

Emergency And Rescue Team

      by school staff in Hyogo 

阪神淡路大震災時に

全国各地からいただいた支援に報いるため

震災5年後に作られた

災害があれば要請に基づき

学校の教育復興を支援する

教職員の組織です

 

今回の能登半島地震においても

いち早く珠洲市の支援に入られました

 

この素晴らしい組織を

ぜひ全国展開させる必要があると感じています

これまで全国で5件にしかなかった

災害時の学校支援システム

文科省からの

D-EST(Disaster Educational Support Team)

構想を受け

各県に広がりを見せています

『EARTH』さんには

ぜひその豊富な経験と知識を活かして

全国の組織の指導的立場を

担っていただきたいと願っています

 

 


【今日のDeep Purple】

教科を超えた授業実践を紹介し

深い教科横断型授業を作り出すコーナー

野々市明倫高校さんの事例紹介3回目は

『体育』と『英語』のメガネ

「No English No Futsal」です

 

英語だけを使ってフットサルをしました

日本語を話すとイエローカードです

体育の先生も頑張って英語オンリー

特別ゲストにALTも参加

楽しく英語を学べていいですね

 

Kick off!「試合開始」

Pass!Shoot!Mark!「よこせ!撃て!いてまえ!」

Man on!「後ろに敵が!」

What a wonderful  goal!「やったぜ!」

 

私も以前ALTと掃除しながら

「No English No Cleaninng」

をやってみたことがあります

ALTというのは

Assistant Language Teacher 

外国語教育をサポートする

外国籍の教員です

色々と普段使わないフレーズを

その都度訊いては教えてもらいました

問題です

英語で何と表現するでしょう?

① モップについた埃を振り落とせ!

② 黒板消しをバンバン叩いてチョークの粉を落とせ!

 

 

答えは

 

 

① Shake it off!

② Bang it off!

「数学」と「国語」のメガネ

地震から 575 日目

豪雨から 311 日目

 

夏休みの前期補習も終わりました

学校へは3年生が自主的に登校し

学習しています

 

 

 

 

 

 

仮設住宅では落ち着いて学習できず

図書館などの公共の施設も使えないので

教室を使って学習に励んでいます

 

先生方も集まって探究学習への作戦会議

 

 

 

 

 

 

2年生は1学期を振り返って

それぞれのグループの進捗を確認

お困りごとなどを出し合いました

ほとんどのグループが

伴走してくださる企業様などとの

人脈作りに成功して

共に走り出しているようです

ご協力ありがとうございます

 

1年生は

例年行っている

探究スキルを身につけるための

「不自由研究」を

今年度はブラッシュアップします

その打ち合わせです

 

 

 

 

 

 

専門家をお招きし全11回のワークショップ

GISを活用した災害復興に取り組みます

GISとは「地理情報システム」

コンピュータ上で地図とデータを組み合わせて

位置に関する情報を可視化・分析・管理する

システムのことです

地図上に様々な情報を重ねて表示したり

位置情報をキーにしてデータを分析したり

防災計画にも活用が期待されています

 

「総合的な探究の時間」と「地理総合」における

教科横断型の学びの新しい形です

 

 


私はといえば

国際教育担当の岡本先生と一緒に

輪島市の観光ガイド養成ツアーに

参加してきました

将来的には

世界各国から来られるお客様に

高校生が案内できればいいなと考えています

 

モデルプランの街巡りをしました

今まで知らなかったことにたくさん出会え

魅力再発見です

 

たくさんの方に来ていただき

素晴らしさを知っていただきたいです

 

多くは来ていただいた時のお楽しみということで

一部だけご紹介します

 

まずは漆器工房

 

 

 

 

 

 

輪島塗ができるまでの流れを

ご紹介してくださいます

 

今日知った新しいトリビア

輪島塗の筆は

30代の海女さんの髪で作ったものが

最高級なのだそうです

20代だと油分が多く

漆自体をはじいてしまいノリが悪い

30代だと適度に表面が海水で荒れていて

最高に漆が纏わりつくのだそうです

輪島の大きなふたつの産業

輪島塗と海女漁がこんなふうに結びつくとは

新しい発見でした

 

輪島塗の体験もできます

 

 

 

 

 

 

工房長屋です

 

工房長屋は重蔵神社のお膝元にあります

 

 

 

 

 

 

地震で全壊した重蔵神社は

現在この鳥居の奥の小さなお社のみ

しかしながら

朝市は千何百年前に

この重蔵神社の境内で始まったもの

輪島塗のその技法も

ここの神様の御神託によるもの

 

輪島の歴史はこのお宮さんから始まった

と言っても過言ではありません

 

次回は自分でガイドツアーを作って

案内するミッションが与えられました

 

さてどんなツアーを創ろうか?

ワクワクしています

 

 


【今日のDeep Purple】

教科を超えた授業実践を紹介し

深い教科横断型授業を作り出すコーナー

野々市明倫高校さんの事例紹介2回目は

「国語」と「数学」のメガネ

「寺子屋で◯◯」です

 

江戸時代の日本における

青年男子の識字率は世界トップクラス

寺子屋が大きな役目を果たしていました

昔の言葉で書かれた文の読解をしました

「雉子兎取合五十疋有

 足数百弐拾弐本也

 雉子足弐本兎足四本

 銘々幾何問」

江戸時代には

中国数学から独自の発展を遂げた

和算が学ばれていました

 

「国語」が得意な生徒が読解をして

「数学」が得意な生徒が計算をして

それぞれの得意分野を活かした

学びができたそうです

「地歴」と「地学」のメガネ

地震から 574 日目

豪雨から 310 日目

 

「一部の私立大学で

 四則演算など

 義務教育のような授業をしている」

先日財務省が指摘しました

 

それに対して

長年大学生に基礎数学を教えてこられた

桜美林大学の芳沢光雄 名誉教授は

彼らは「教育の犠牲者」である

彼らのレベルが低いのではなく

大学に入るまでの教育レベルが低いのである

と異を唱えていらっしゃいます

 

算数や数学を暗記で乗り切るには限界があります

本来一つひとつ理解して次に進めるべきものを

公式の暗記中心に進めてしまった結果

応用力が育まれず

全部やり方を覚えてそれをまねる

テストが済んだらそれを忘れる

という悪循環になっています

 

氏は高校の授業のやり方も

もっと柔軟にするといい

何年生だからこれをやる

といったことに縛られず

高校生で算数をやったっていいと

提言されています

 

実際次回の学習指導要領改定では

そういったことも論点になっていると

お聞きしています

 

 


【今日のDeep Purple】

教科を超えた授業実践を紹介し

深い教科横断型授業を作り出すコーナー

 

今日は野々市明倫高校さんの事例を紹介します

 

野々市明倫高校さんは

〜探究文化の根付く学校を目指して〜

「教科横断型授業」を推進されています

先日金沢工業大学で行われた発表を聞き

素晴らしい実践だなと感銘し

ここに勝手にご紹介するものです

 

「とりあえず一回やってみよう」

本校も目指しているコンセプトです

1年生の担任と副担任でコラボして

やってみたそうです

 

今日は「地歴」と「地学」のメガネです

「日本・世界の鉱石・資源と権力」

なかなか興味深いタイトルです

 

まずは鉱物と鉱石の違いについて

鉱石とは鉱物の中でも

①特別な価値があり

②採算があうもの

を指します

 

例えば

ア)金鉱石は1t に2g の金が含まれ

  採算がとれるので鉱石

イ)海水は1t に1mg の金を含むが

  水や不純物を除去する費用が嵩み

  採算が取れないため鉱石ではない

 

では当時の人はどうやって採掘したのか?

人や技術や資金はどうしたのか?

 

ふたつの班に分かれて調べます

①鉱石・資源について調べる

 特徴や採れる場所そして方法など

②採掘の歴史について調べる

 採掘による歴史の変化はなど

 

「地学」の知識により

「地歴」を単なる暗記科目ではなく

思考力を要する科目として捉えることができる

素晴らしい授業実践です

 

さらには銅の精製の歴史を学べば

足尾銅山鉱毒事件についてまで話が拡がり

『政治・経済』を深く学びたくなる動機づけになるし

銅の電解精錬を学べば

『化学』の力でその環境問題を克服できたこと

も知ることができ

地域をあげてその問題に

どう取り組んできたのかを知ることができる

さらに幅広い教科横断型の教材となる

大きな可能性のある題材です

 

これから全6回で

野々市明倫高校さんの実践を

紹介します

天からの思いがつまった贈り物

地震から 573 日目

豪雨から 309 日目

 

昨年秋

東京工業大学と東京医科歯科大学が統合し

東京科学大学が誕生しました

 

学院や学部の垣根を越えて

共に学び合うスタイルの授業が

展開されています

 

もともと医学の分野には

インターディシプリナリーアプローチが

取り入れられていて

そういった意味では学際的な学びに

親和性が高いと思われます

 

インターディシプリナリー

あるいは

マルチディシプリナリーとも言いますが

多くの専門家がチームを作り

それぞれの視点から議論しながら

課題の解決に向かうアプローチです

 

具体的には

医師 看護師 薬剤師 理学療法士 作業療法士 言語聴覚士

などが連携し

患者の病状や状態に合わせた

治療やリハビリテーションを提供します

 

こういったスタイルの授業は

高校でも求められていて

そのための教科横断型の授業を

本校でも推進しています

 

今年は必ず1人1時間は

他の教科の先生とコラボした授業を行うように

とお願いしています

 

1学期中に実践された事例は2件だけでしたが

今先生方はアイデアをしぼっていることと思います

 

東京科学大学の研究では

「社会は問題に名前がついて初めて動く」

ということに気づいたとする発表があったそうです

「発達障害や産後うつなど

 名前がつくまでは

 気のせいとか怠けと捉えられていた」

 

なるほど

クリームソーダの

アイスにソーダが染み込んで

緑色にシャリシャリになったあそこ

あれ大好きなんですけど

名前つければ売れるんじゃないでしょうか

 

うちの『晴れ女』は

「医者に不調を訴えると

 昔は全部ストレスで片付けられたんに

 最近は更年期って病名つけられる」

と憤慨しています

 

※最近このブログを読み始めてくださった方へ

『晴れ女』というのはうちの美しい妻です

  本人曰く特技が『晴れ女』なのだそうです

「アメリカ人って

 どんな個性的なスタイルや顔立ちであっても

 他人に妻を紹介するときは

 Beautiful Wife って言うのよ」

が口癖です

 

 


以前より本校野球部を応援してくださっている

富山県在住の 北島 嘉孝 様より

貴重なファイルの贈り物をいただきました

 

 

 

 

 

 

生徒玄関に置いてあるので

欲しい生徒は持って行ってください

 

北島様は先日の野球部の津幡高校戦にも

見にきてくださり

その時の様子を

こんなふうに綴ってくださいました 

 

「津幡も地震の爪痕が残る地

 両校とも頑張れと言う思いで観戦していました

 自身地元にて高校野球の指導をしていました

 その時生徒に『言い訳は成長を妨げる』

 を強く伝えていました

 輪島高校も

 グラウンドが一部しか使えないことを

 言い訳にせずできることをする

 内野守備の徹底をしていたことに感心しました

 指導において三振やミスをしたときに

 『下を向くな下を向けばまた同じ失敗を繰り返す』

 を伝えていました

 津幡戦の輪島の選手

 ミスやアウトになっても元気よく前を向いていました

 そして9回裏

 追い詰められた雰囲気の中のホームラン

 一番声を出してチームを牽引していた坂口選手に

 こういう物語が用意されていたのかと思いました

 9回三振した選手

 次の打者にハイタッチをして思いを伝えていた

 その思いがつながったレフトへの飛球

 それは応援に来れなかった方々や

 震災などで亡くなった方の青い空

 天からの思いが詰まった

 輪島高校への贈り物かと思いました

 その贈り物を

 坂口選手が代表として受け取ったのだと

 

 いろいろな指導方法を試行錯誤してきて

 成功する方法は十人十色

 失敗する人は十人三色の傾向があると思いました

 勉強において

 成績が良い人は各自分に合ったやり方でしているが

 成績が悪いと授業の後で覚えると思ったり

 とりあえずノートを書くだけで

 見直さないノート

 見直せないノートを書いていたりと共通点があり

 野球においても失敗した人には共通点があり

 その共通点を徹底的に削除した結果が「下を向くな」でした

 恥ずかしくて下を向きたくなる気持ちはわかる

 そこを耐えたら次の結果が変わるかもしれない

 どうしても下を向きたかったら上を向け

 そうしたら前を向ける

 と伝えていました

 そのような野球の技術以外も

 徹底されていた輪島高校の選手には

 敗戦とはいえ応援して気持ち良い感覚が残りました

 試合後選手のように涙を流した監督

 生徒たちと一緒になれる大人が近くにいる輪島高校生徒さんは

 改めて幸せなひとときを過ごしているのだなと思いました

 いつもにこやかに対応してくださる事務員さんも含め

 輪島高校に携わるすべての人に

 今後の健康と幸あること祈願いたします」

ようこそ!輪高へ

地震から 572 日目

豪雨から 308 日目

 

暖かい日が続きます

 

本日

中三生を招いての『体験入学』が

開催されました

 

近隣の6中学から79名の参加がありました

昨年に比べ20名以上増えています

道路状況がよくなり

周辺の中学校からの参加が増えました

 

中学生たちは『体験授業』を受けました

 

【国語】濵田先生

「歌物語の世界」

 

 

 

 

 

 

歌物語は短編集そして

クライマックスに必ず歌が出てきます

最初に歌を詠ませて

その前段の物語を連想させます

かなりレベルの高い内容です

 

【数学】宮下先生

「暗号とその解読」

 

 

 

 

 

 

何やら怪しいハンターが現れて

暗号のようなものを中三生に手渡しました

どうやら暗号を解くミッションが

与えられたようです

さあどう解いていくのでしょうか?

  

【英語】加藤先生と櫻庭先生

「English dungeon ~英語の迷宮から抜けだそう~」

 

 

 

 

 

 

英語の謎を解きながら

迷宮を進んでいきます

 

 

 

 

 

 

ラスボスから最後のミッション

 

 

 

 

 

 

見事ラスボスを倒しました!

 

【理科】伊奈岡先生

「ミクロの世界へようこそ」

 

 

 

 

 

 

 顕微鏡観察です

 観察対象は

 地震で隆起した袖ケ浜海岸の海水

 「おしゃぶり昆布発見!」

 大盛り上がりです

 ケイソウがたくさん見つかりました

 能登半島は

 崩れた見附島(軍艦島)や

 輪島市の鴨ケ浦海岸など

 多くが珪藻土でできています

 ケイソウが堆積してできた岩石です

 とても柔らかく爪で削れるほどです

  

【社会】奥野先生と竹田先生と寺田先生

「高校の歴史を学ぼう」

 

 

 

 

 

 

 世界四大文明がなぜ起こったか?

 大きな川がある他に何があった?

 中三生からは

 「苛酷な環境だからこそ工夫した!」

 大きな拍手が沸き起こりました

 そう!

 だからこそみんなの心をひとつにしないと!

 それには何が必要?

 「言葉!」

 今年の中三生も考える力があるぞ!

 素晴らしい!

 クイズで楽しく学びました

 

【商業】木村先生

「電卓のスピード対決」

 

 

 

 

 

 

高校で初めて学ぶ商業の授業について

レクチャーを受けたあと

電卓の検定問題にチャレンジ

ペアになって競いました

 

そのあとグループに分かれて

先輩達と座談会が行われました

 

 

 

 

 

 

高校生活についてたくさんお話ししました

 

例年、部活動体験なども実施していたのですが

さすがにこの暖かさでは・・・

 

 


成田空港国際警察署生活安全課遺失物センター

からとても親切な電話がありました

私名義の遺失物が届いているので

ダイヤル「1」を押して

すぐ手続きするようにとのことでした

誰がだまされるか!

みなさんもお気をつけください

「養護」と「保健」と「化学」のメガネ

地震から 571 日目

豪雨から 307 日目

  

【今日のDeep Purple】

教科を超えた授業実践を紹介し

深い教科横断型授業を作り出すコーナー

 

今日は養護と保健体育と化学をつなぎます

担当は栃木麻希先生(養護)と

山下友子先生(保健体育)と

伊奈岡克俊先生(理科)

対象は文化祭の模擬店責任者

 

 

 

 

 

 

 

本校では8月29日(金)~30日(土)

の日程で文化祭が催されます

その際模擬店を出店するクラスの責任者に

例年行っている衛生指導

 

今年は

「保健」や「化学」の内容もからめて

より論理的に手洗いの大切さを

学んでもらおうという実践です

 

まずは「養護」の栃木先生の目

正しい手洗いのしかたに関する指導です

ポリ手袋をはめた上から

絵の具を1滴手につけて

目をつむったまま

いつものように手洗いをしてもらいます 

 

 

 

 

 

 

洗えている部分が染色されている一方で

洗い残しの部分が一目でわかります

指の間や手の甲そして手首などが

盲点になっています

 

続いて「化学」の目

『界面活性剤』の性質とはたらきについて実験です

ラー油を浸した布を

『界面活性剤』を溶かした水と

何も加えていない水にそれぞれ浸します

 

 

 

 

 

 

するとラー油が『界面活性剤』に包まれて

水面にみるみる浮き上がってきました

食中毒の大きな原因のひとつ 

『黄色ブドウ球菌』は親油性の菌

つまり皮膚の油分が大好きなのです

油分ごと洗い流すのが効果的です

 

続いて「保健体育」の目

『黄色ブドウ球菌』は私たちの体

鼻やのどのほか傷口等に生息しています

顕微鏡で見ると

ぶどうの房のように見えます

増殖するときに産生する毒素(エンテロトキシン)

が食中毒の原因となります

エンテロトキシンは熱に強く

通常の加熱では分解されません

 

また『黄色ブドウ球菌』は

比較的高い食塩濃度でも増殖するので

塩にぎりや漬物などでも注意が必要です

 

したがって『界面活性剤』入りの洗剤で

しっかりと手洗いすることが求められます

 

またノロウイルスはアルコールに強いので

アルコール消毒だけでは効きません

手洗いとアルコール消毒の併用がおすすめです

トコトコ

地震から 570 日目

豪雨から 306 日目

 

すっかり夏の朝

中庭には心地よい空気が

 

 

 

 

 

 

でも蝉の声がしないんです

全国的に見てそうなんでしょうか?

あまり暑くて「トコトコ」が

出てこないのでしょうか 

 

輪島弁でセミの幼虫を「トコトコ」といいます

全国的に見ると「ノコノコ」と呼ぶ地方もあり

金沢では「アナゼミ」と呼ぶそうです

 

毎年中庭の木々には

「トコトコ」 の抜け殻がこの時期

たくさん見られるのですが

今年はほとんど見られないのです

ようやくふたつだけ見つけました

 

 

 

 

 

 

こちらはアブラゼミ

羽根が脂ぎっているから

ついた名前かと思いきや

鳴き声が油の揚げ物の音みたい

ということだそうです

 

 

 

 

 

 

 

こちらはたぶんニイニイゼミ

ニイニイ鳴くからということでしょう

 

それにしてもツクツクボウシといい

鳴き声を勝手に名前にしたり

オオアリクイのように

主食を名前にしたり

人間ってかなり失礼な生き物ですね

他の生き物から

「おい!コメクイ」

とか言われて嫌な気持ちしないか

「人が何食おうがほっとけや」

って思いませんか?

 

さて今年なかなか姿を見せない「トコトコ」

もしかして今回の地震で

土中に何か異変があったのでは?

いらぬ心配をしています

 

ところで脱ぎっぱなしの服のことも

「トコトコ」と呼びますが

 

 

 

 

 

 

もしかしたらこれは

我が家だけに伝わる「平野家弁」かもしれません

 

 


さて学校の方では本日

PISA2025 学力調査が行われ

1年生が受検しました 

 

 

 

 

 

 

PISA(ピサ)とは

「生徒の学習到達度調査」

(Programme for International Student Assessment)

の略称で

『経済協力開発機構(OECD)』

(Organisation for Economic Cooperation and Development)

によって推進されている

教育分野における世界最大の国際調査です

 

PISA調査は2000年から概ね3年おきに実施され

今年で9回目となります

 

世界中で90カ国以上が参加する国際比較調査です

目的は

義務教育終了段階の15歳の生徒が

これまで身に付けてきた知識や技能を

実生活のさまざまな場面で直面する課題に

どの程度活用できるかを

測ることにあります

 

本校は日本を代表する調査校に選ばれた

というわけです

実は震災前から内定しており

特殊な環境におけるケースではあるので

「もしかして外されるかも…

 外されたら

 被災地は日本じゃないんかい!

 と暴れたろ」

と息巻いていたのではありますが

予定通り調査校を

務めさせていただくことになりました

 

この自然災害が多い日本という国の中で

どう教育を組み立てているのか

そしてこれからどう組み立てて行くべきか

有意義なデータとなると思います

 

自然災害だけでなく

人的災害に苦しむ

ウクライナやイスラエルなども参加しています

石川県名物 通知簿渡し

地震から 569 日目

豪雨から 305 日目

 

今日から3日間の日程で

「通知簿渡し」

保護者目線でいうと

「通知簿もらい」

が行われています

 

石川県在住の方以外は

「何それ?」

って感じではないでしょうか?

 

実は石川県では

各学期の終わりに

保護者が通知簿を受け取りに

学校へ出向くしきたりがあるのです

 

全国的なものかとずっと思ってきたのですが

他県から転住されてきた方が

不思議がっているのを聞いて

これが石川県独自の文化であることを

知った次第です

 

他県では生徒に直接渡すのが主流で

学校がどうやって成績を家庭に知らせるかは

法的には全く根拠がなく

各学校に任されているようです

 

 

 

 

 

 

廊下で待たれていたお母さまに

そのことをお伝えすると

「そうなんですよ

 私九州出身なんですけど驚きました」

とのこと

とはいえ普段お話しできない担任の先生と

ゆっくりお話ができるのは

いい機会だともおっしゃっていました

 

もうひとつ不思議な風習

「家庭訪問」

こちらはどうなんでしょう?

輪島高校では実施してはいませんが

小学校とかではどうなんでしょう?

 

核家族化しかも共働きが増えているので

そのためにどちらかが

休みを取らなければいけないとなると

大きな負担です

 

昭和の時代なら

お掃除して

障子張り替えて

座布団新調して

お茶用意して

お寿司を注文して

並がいいか上がいいか悩んで

来るのが遅いとか言って

曲がり角まで迎えに行ったり

なんか娘の彼氏が初めて家にくる日か!

と突っ込みたくなるほどのテンションで

先生も先生で

行く家行く家でお寿司をたらふく食べて

 

なんてことは令和の世には

全くそぐいませんね

 

「家庭訪問に行きます」なんて言おうもんなら

「うちふたりとも帰りが遅いんで

 夜8時以降にしてくれませんか?」

なんて家が続出で

全ての家を周り終わる頃には

もう日を跨いでいた

てなことになりかねないので

縮小傾向にあるのでは?

と勝手に想像しています

 

じゃあ家庭訪問のメリットは?

って考えると

担任が生徒の家を把握しておくと

災害時の安否確認に役立つかもしれませんね

とはいえ今回のように

ほとんどの人が家にいない元日に起こった時には

ほとんど役に立たないわけで

 

担任が生徒の家を一度見ておくと

登校時における危険をある程度

予測できるという利点もあるかもしれません

とはいえ起こる可能性が限りなく低い危険のために

担任が全ての家庭を訪ねる必要があるのかと言われると

限りなくコスパの低い作業になるのです

 

家庭訪問したら

身上調書では把握しようのない

内縁の夫が家にいて

生徒のその後の生活指導の役に立った

という経験も実はあります

 

ですので

「通知簿渡し」も「家庭訪問」も

必要ないから即廃止とはせずに

あえてグレーのまま残しておくべき

そんな行事であるというのが

私の中での結論です 

ほんとにここ地球?

地震から 568 日目

豪雨から 304 日目

 

石川県吹奏楽コンクールに

吹奏楽部が出場し

「故郷」と

「東北地方の民謡によるコラージュ」

を演奏しました

現3年生がひとりも入部せず

一体どうなるかと心配された吹奏楽部でしたが

2年生と1年生だけで

素敵なハーモニーを奏でました

 

 

 

 

 

 

それにしても入場料が結構いいお値段で

アンパンマンショーより高かったです

 


能登半島の外浦を巡る

国道249号線が開通しました

 

 

 

 

 

 

隆起した海岸を利用して造った

新しい道路が続きます

 

 

 

 

 

 

 空の青と海の青

その狭間をひたすら走ります

 

 

 

 

 

 

途中崩れた山肌が地震の激しさを

というよりむしろ

太古からの地球の営みを

感じさせてくれます

 

 

 

 

 

 

今回の地殻変動は

2000年に1回と言われる4m の隆起

 

この隆起を2212回繰り返す

すなわち442万4000年経てば

8848mに達するので

エベレストの頂上が昔海だった

と言われることにも納得です

 

 

 

 

 

 

絶対お目にかかることができなかった

昔海の底だった地形に出会える場所

 

 

 

 

 

 

本当にここ地球って感じの場所もあるので

宇宙映画のロケ地に使えるかもしれません

 

ぜひみなさん一度ご覧になってください

コロラドの夏

地震から 567 日目

豪雨から 303 日目

 

夏休みで思い出すのが

初任の夏に行ったアメリカ研修旅行です

コロラドを中心に3週間ほど

アメリカ各地の学校を視察してきました

 

教育委員会企画の英語科の研修でした

私は担当は理科なのですが

知らん顔して紛れ込みました

 

当時から教科横断を実践していました

そしてその時の経験は

その後の私の教員生活にとって

大きな影響を与えてくれました

 

その時ご一緒したふたりの英語の先生と

およそ40年の時を超え

お逢いする機会に恵まれました

 

おふたりには英語だけでなく

教師としての矜持など

多くのことを学ばせていただきました

 

ただ3人の行動は

同行した他の先生方には

予測不能 理解不能だったらしく

3dollers(スリーダラーズ)

と呼ばれていました

 

『ダラ』というのは

石川県の方言で『ばかタレ』の意味です

 

この語源については

「知恵タラズ(足らず)」が

地方に伝わる過程で変化したという説が有力です

鳥取・島根の「ダラズ、ダラ」や

新潟の「タラズ」がその証拠とされているそうですが

私は『阿呆陀羅経』説を支持します

小さな二個の木魚をたたき

または扇子で拍子を取りながら街頭で演じて

銭を乞うた乞食坊主が謳ったお経です

1750年頃大坂で始まったそうです

 

さて

1ダラー目の中先生は

渡米後のウェルカムパーティーで

女性の田中先生に続き

「I'm not Miss Tanaka but Mr.Naka 」

と洒落たIntroduceをかますような

センスあふれる方です

現在も複数の肩書をお持ちで

クリエイターの 栗 瑛太 氏

有言不実行家の 口田 圭 氏として

各方面において

その才能を余すことなく発揮されています

 

2ダラーズ目の向先生は

そんな才気煥発な1ダラーを

大きく包み込み

あるいは手のひらの上で転がすように

才能を開花させる術をお持ちの方で

校長先生を経てご退職なさいました

 

そしてそこに運良く加えていただいた

3ダラーズ目の私は 

その時の経験を現在

被災地の子供達の目を

世界と未来へ向けさせるため

生かしていますので

何が幸いするかわかりません

 

当時の教員にとっての夏休みは

かように自己研鑽をするための

極めて重要な時間でした

 

しかしながら

先日の小学校の盗撮グループのような

一部のふしだらな教員のせいで

教師に対する信頼が大きく揺らぎ

世間の目が厳しくなるとともに

大多数の真面目で誠実な教員から

貴重な研修の時間を奪ったのです

 

私が教員を志した大きな理由のひとつが

「夏休みがあるから」でした

 

教員のなり手不足対策の大きなひとつが

自己研鑽のための時間の保障です

教員に夏休みを取り戻せ!

OECDを通して

教員のウェルビーイングを提案していきます

 

さて

昨年度のフランス研修

今年のGWのポルトガル研修に続き

今年の夏休みにはアメリカ研修を実施します

 

医療関係志望の生徒3人を

災害医療を専門に学ぶアメリカの大学へ

10日間ほど派遣します

引率は養護教員の栃木麻紀先生

災害時のトリアージなども学ぶ

教員にとっても貴重な研修です