校長室より「おこらいえ」

探究から研究へ

地震から 613 日目

豪雨から 349 日目

 

今日は

関西国際空港とディズニーシーが

誕生した日です

同じ誕生日だったんですね

 

同じ誕生日パラドクス

AさんとBさんの誕生日が異なる確率は

364/365で99.7%ぐらいです

まず同じ誕生日にはなりません

 

ではもう一人Cさんが加わり

3人の誕生日が全て異なる確率は

364/365×363/365で

99.1%となります

 

このように考えていくと

23人になった時点で

その確率は50%を切ります

 

さらに40人のクラスで全員が違う誕生日になる確率は

およそ11%となります

つまり逆に言うと

40人のクラスで同じ誕生日の組がいる確率は89%

9割方誰かと誰かが同じ誕生日ということになります

意外な感じがしますね

 

 


今日は石川県立看護大学で開催された

「探究から研究につなげる初年次教育学会」

に参加しました

 

 

 

 

 

 

今回のシンポジウムの目的は

高校で本格化している探究学習を

大学ではどう捉えるべきか

このことを考えることです

 

 

 

 

 

 

探究学習の目指すもののひとつに

『創造性』『独創性』を育むこと

があります

 

このことについて

医療関係の方から以前に

このようなことを言われたことがあります

「医療は

 過去の知見あるいは臨床データに

 基づいて行われるべきものであり

 “この薬とこの薬を組み合わせれば

  効きそうな気がする"

 といった思いつきに基づいた

  『創造性』や『独創性』を持った学生は

 迷惑この上ない」

実際のところどうなんでしょう?

 

ドイツの医師ドーマクにまつわる話です

彼は細菌の化学療法を研究していました

レンサ球菌を殺傷する能力を持つ染料を発見しました

レンサ球菌による感染症は当時死に至る病でした

そんな時ドーマクの娘がレンサ球菌感染症に罹患します

他の治療がすべて効果を発揮しない娘に

その染料を投与することを決心します

平たく言えば

死を待つ娘に絵の具を飲ませて治そうという決意です

ただ投薬によって逆に死期を早めることもあります

どんな思いだったでしょう

 

結果娘は完治するのです

 

この知見が現在処方されている

サルファ剤の製薬へとつながりました

 


午後からは

高校生による活動報告がありました

本校からは

「地震被災後における

 高齢者の人身の健康支援と

 地域のつながりづくり」

2年生の

髙橋惺さん

岩崎月希乃さん

山村百華さんが発表しました

 

 

 

 

 

 

石川県立看護大学さんのご協力のもと

今夏アメリカ医療研修に参加した3人です

 

 

 

 

 

 

たくさんの方に話を聞いていただき

アドバイスや意見をいただきました

奨励賞をいただきました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


今朝あんなに高く飛んでいたツバメが

今は低く低く飛んでいます

台風が近づいて来た証拠ですね

 

昔から「ツバメが低く飛ぶと雨が降る」

と言われます

これは餌になる虫たちが

気圧が低くなると

高く飛べなくなるからです

 

ちなみに蚊なんかは

気圧の高い秋晴れの日であっても

3階の高さぐらいまでしか

飛べないそうです

 

ということは

飛行機が飛ぶ時も

雨の日よりも晴れの日の方が

燃費が良いということでしょうか?

 

 


石川県の高松から

香川県の高松に向かっています

 

明日は14:00よりかがわ国際会議場において

「情報共有会議 in かがわ」

にお招きいただき

講演をさせていただく予定です

 

お世話くださっている

代表の藤井節子さまはじめ

四国災害ボランティアネットワーク様は

本校の避難所においても

足湯のボランティアサービスをしてくださるなど

今回の能登半島地震に

ずっと寄り添ってくださっています

NEVER ENDING SUMMER

地震から 612 日目

豪雨から 348 日目

 

この暑さホントに終わるんかい

と突っ込みたくなるような毎日ですが

それでも朝の日差しと夜の虫の声に

夏の終わりを感じます

 

夏の終わりに聴きたい曲は何ですか?

 

私は杉山清貴&オメガトライブの

NEVER ENDING SUMMER Ⅰ〜Ⅳ です

3枚目のアルバム

NEVER ENDING SUMMER のB面まるごと

(当時はLPというレコードでした)

同じタイトルの4つの曲

 

1曲ずつ聴いても

それぞれ魅力的な曲ですが

4曲が組曲仕立てになっていて

第1楽章から第4楽章まで

順に聴くとひとつのストーリーになっているのです

 

ぜひ聴いてみていただきたいです

 

まずはプロローグ

「きみの肩抱くように街に秋の風」

このメロディーライン覚えておいてください

 

第1楽章

夏の回想シーンです

ふたりの出逢いそして

ふたりの夏物語

屈託のない笑顔の彼女に惹かれていくのです

 

第2楽章

夏の終わりとともに

ふたりの関係に微妙な風が…

彼女の笑顔の裏側には

忘れられない過去の恋の傷が・・・

このまま甘えるわけにはいかない

彼の元を去る決心をするのでした

 

第3楽章

あれから半年が過ぎ

彼の元に彼女からの手紙が届きます

あのときどうして

無理にでも引き留めなかったのか

胸が痛みます

 

そして最終楽章

ふたりの恋のゆくえは?

そして

エピローグに流れるメロディーラインの意味は?

 

https://www.youtube.com/watch?v=4gf_6QOB30M

こちらのYouTube 動画が

途中CMが入らなくておすすめです

ただ20分近い曲ですので時間のある時に

スキップや早送り再生をせず

ぜひじっくりと聴いてください

 

 


地震に引き続き豪雨災害の大きかった町野地区

災害復興ラジオでみなさんに

安らぎのひとときと情報の提供を

おこなっていらっしゃいます

 

 

 

 

 

 

先日町野出身の宮腰さんといっしょに

出演させていただきました

 

 

 

 

 

 

 

 

次回は9月30日出演の予定です

実はこの日

町野地区にある東陽中学校において

高校生がこれまで行ってきた

海外研修の報告会をする予定で

その足でスタジオにお邪魔しようと考えています

 

今回の出演はポッドキャストにも公開されました

 

 


仮校舎の建設もピッチが上がってきました

グラウンドの3分の1を使って建てています

部活動の練習は空いたスペースで行っています

道路に面していますので

球が出て行かないように

野球はバッティング練習を行っていません

何とかしたいということで

防球ネットを建てていただけることとなりました

電柱を立てる関係で

桜を切らなければなりません

枯れかけているものを中心に何本か切ります

 

 

 

 

 

 

せっかくの桜を

というお気持ちもおありかと思いますが

生徒の活動のため

震災後におけるやむを得ない対応ということで

ご理解ください

 


OECDとの共創で

いつもお世話になっている草野みらいさんが本日

品川区の荏原第五中学校で震災講話をされました

本校卒業生の細谷彩香さんが助太刀いたしました

 

 

 

 

 

 

 

 

細谷さんはお正月に遊びに行っていた

おばあちゃんちで被災

道路が寸断され電波もなく孤立状態でした

本校の中で一番最後まで安否がわからなかった生徒です

おばあちゃんちに行ったという友達情報があったので

大丈夫であってくれと望みをかけていたところ

7日目に自力でいくつもの山を越えて学校に顔を出し

なお孤立していたおばあちゃんたちへの

救助のヘリを要請したという

とんでもない経験をもっています

 

フリートークがとっても上手で

どんな質問にも臨機応変に答えたようです

中学生も飽きずに最後まで聞いたとか

 

震災を経て強くなったね!

生物の子育て戦略

地震から 611 日目

豪雨から 347 日

 

定期的に『はなし方講座』を開催していただいている

原田幸子アナさんから

またまた素敵なメールをいただきました

 

原田さんは小さな生き物がお好きなようで

繊細な観察眼で見つけた

なにげない日常を

ときおりこっそり教えてくださいます

 

「この1ヶ月くらい

 庭に巣を作っている

 ニホンヒメグモという

 4ミリくらいの小さなクモの

 観察をしています

 

 子育てするクモと言われ

 子グモがかえった後も

 一緒に住んで面倒を見るんです

 

 先日

 役目を終えた母さんグモが天に召され・・・

 子どもたちが

 小さな小さな巣を近くに張って

 頑張ってます

 

 子グモは1ミリに満たないので

 携帯にマクロレンズを取り付けて撮影します

 こんな小さな中にも宇宙がある

 そんなふうに感じます

 

 

 

 

 

 

 

 

 写真は

 オレンジ色の母ちゃんグモが

 獲物(黒い虫)を捉え

 それを隠れ家の葉っぱから見守る

 子グモ達(黄色いつぶつぶ)

 可愛いです」

 

「ファーブル姉さん昆虫記」

よければ連載化しますので

また情報お待ちしています

 

 


さてさて学校の方はというと

新学期が始まりました

 

まずは始業式

蒸し風呂のような体育館に集まるのもな

って感じでオンライン始業式です

 

カメラに向かって

「みんなどんな夏休みだった?

 校長先生は韓国へ行ってきたよ」と

 

お土産をひとつひとつ紹介して

抽選で希望者に配ることにしました

 

生徒玄関に応募BOXを設置したら

あっという間に満杯に

 

ノリのいい子たちです

 

夏休み中

いろんな方が訪ねて来てくださいましたが

みなさん口を揃えておっしゃるのが

「生徒さんが元気に挨拶してくれて気持ちいい」

 

 


そして12年生は課題テストです

 

 

 

 

 

 

 

3年生は課題テストなんかなくても

勉強するだろうということで 

さっそく授業の開始です

 

伊奈岡先生の生物にお邪魔しました

 

 

 

 

 

 

伊奈岡先生は魚が大好き

輪島高校の「さかなくん」です

とっても面白くて思わず教室に乱入しました

 

生存曲線の話です

生物には「早死形」「平均型」「晩死型」の3つがあるとか

 

生まれてすぐに他の生物に捕食される「早死型」

魚類や両生類がこの型です

 

生まれた個体がほとんど捕食されず

多くが天寿を全うするのが「晩死型」

大型哺乳類や社会的昆虫がこの型です

 

そしてその中間が「平均型」です

 

ここで伊奈岡先生からいい問いが…

「ネズミはどれかな?」

 

生徒らはディスカッションの上

自分たちはなぜそう判断したのかも含め

発表し合います

 

ネズミは一度に5〜6匹の子を産みます

そこに妊娠期間の長さなどの

データを組み合わせると

どの型なのか正解に近づけそうです

 

単に「ネズミは平均型です」

と知識の一方的な伝達ではなく

生徒の思考のプロセスを大切にする

最近の授業スタイルでした

 

ではさっきの原田さんの

ニホンヒメグモの生体曲線を描いてみなさい

こんな質問もありですよね

 

 

 

 

 

 

 

さらに伊奈岡先生の授業では

シュモクザメの話に

 

ニモにも登場する

頭がトンカチみたいなアレです

 

 

 

 

 

魚のくせに卵じゃなく赤ちゃんを産みます

一度に30匹くらいの赤ちゃんを産みます

痛くないんかな?

鼻から地球が出るくらい痛そう

実際には頭の出っ張りは

柔らかいようです

しかも尻尾から出てきます

人間でいうと「逆子」です

 

タツノオトシゴも独特です

メスがオスのお腹の中に

卵を産みつけます

オスはそこに自分で精子をかけて受精させ

お腹の中で子を育てます

「イクメン」ならぬ「イクギョ」です 

「する」「やる」問題 続編

地震から 610 日目

豪雨から 346 日目

 

先日議論した「する」「やる」問題

うちの三女から新しい知見が

「やる気」とはよく言うけど

「する気」とはあまり言わないから

本人の意思の強さの問題では?

 

なるほど確かに

 

否定文にするとさらに明らかに

「やる気が出ない」ですが

「する気がしない」ですもんね

 

マイケル君からも新たな知見が

スポーツは全て play を使えばいいものではない

観客を楽しませることに主眼をおく種目は play だが

自己を高めることを主眼とするものは do だ

play baseball と do karate

なんだそうです

 

楽器の場合

play the guitar 

なぜtheが入るのか尋ねると

play guitar

も言うよと

ただし

the が入るとまさに実際に演奏するイメージ

入らないと

「ギターやってます」みたいな

たしなんでます感があるそうです

 

「引き寄せ」の法則

地震から 609 日目

豪雨から 345 日目

 

藤井節子さまはじめ

四国災害ボランティアネットワーク様の

お招きにより

今週末に高松で講演会をさせていただきます

 

金沢から高松まで4つの列車を乗り継ぎます

乗り継ぎが4回を超えると

インターネットでの購入ができないみたいで

金沢駅へ直接購入に

 

するとそこで出会ったのが

昨日まで文化祭に来てくださっていた

Global Bishow Academy の

 庄司真由美さま

 佐藤ひろ美さま

 沼田祐子さま

 

気功ヒーリングをしてくださっていました

 

 

 

 

 

 

昨日は本当にたくさんの支援の方に入っていただいて

みなさんにご挨拶することができませんでした

この場を借りてお礼申し上げます

 

こんな場所でこんな時間に

ピンポイントでお会いできるなんて

「引き寄せ」でしょうかね

なんて話をさせていただきました

 

 

 


復興ガイドツアーの

ボランティア活動に参加しています

 

 

 

 

 

 

今日は自主練習会が行われました

メンバーは20名ちょっと

 

今後現地でのリハーサルのあと

実際にお客様の受け入れが始まります

 

私がここに顔を出している理由はふたつ

(1)高校生によるインバウンドガイド

(2)防災学習を兼ねた修学旅行受け入れ

本校からは岡本夕佳先生も参加しています

校長の野望をよく理解してくださってます

 

 

【見ようによっちゃ写真展】のコーナー

 

 

 

 

 

 

『お母さんとお父さんに甘える赤ちゃん犬』

ようこそ!りんちゃん

地震から 608 日目

豪雨から 344 日目

 

野々市明倫高校のみなさんが

文化祭に来てくださいました

マスコットのりんちゃんも

一緒です

 

 

 

 

 

 

倫高と輪高

「りんこう」繋がりです

輪高が初任だった池田先生

昨年一年間助けに来てくださった坂下先生が

連れてきてくださいました

みなさん希望して参加してくださったそうです

被災地に心を寄せてくださる

優しい生徒さんたちです

ありがとうございます

 

そのほか文化祭情報はこちら

「輪高生の活動記録」をどうぞ

https://cms1.ishikawa-c.ed.jp/wazifh/blogs/blog_entries/view/75/7225f8f0f9e9e4882b1184a21775cf5c?frame_id=210 

スクールサポートスタッフの福谷さんが

心を込めて作ってくださっています

「する」のと「やる」のとどう違う?

地震から 607 日目

豪雨から 343 日目

 

8月26日付けのブログでご紹介した

万博会場で販売していた

オリジナルスイーツ

本来100食の限定販売だったのですが

大好評のため

期間中のレギュラー販売が決まりました

「まいもんブルーベリー大福と

 淡路レモンの輝きカップスイーツ」

第2弾が販売開始される9月24日の前まで

まねき食品さんが運営している

「MANEKI FUTURESTUDIO JAPAN」

で継続販売されます

どうぞお買い求めください

 

 


 Assistant Language Teacher(ALT)

のマイケル先生から 

Why Japanese?な質問が…

 

「する」と「やる」の違いは何ですか?

考えたこともなかったけど

確かに言われてみれば…

少し考えさせてくれと宿題にしてもらいました

 

どちらも英語で言うとdo 

でも英語では日本語ほど頻繁にdoは登場しません

 

例えば

「勉強する」は do を使わず1語でstudy 

「野球をする」は do を使いもせず play 

 

英語ネイティブの方にとって

確かに謎ですね

 

そこで徹底研究です

 

「勉強する」は言うけど

「勉強やる」はあまり言いません

 

「運動する」と「運動やる」も同じです

 

学校での行為が「する」?

 

「宿題」は?

「宿題でもやろっかな?」

「やる」の方が自然です

 

でも親の立場だと

「宿題しなさい!」

疑問文だと「宿題やったの?」

 

ますますわからん

 

視点を変えましょう

 

「する」は使うけど「やる」は使わない言葉

◯会話する × 会話やる

◯約束する × 約束やる

◯旅行する × 旅行やる

◯食事する × 食事やる

◯休憩する × 休憩やる

圧倒的に「する」派が多いですね

 

では逆は?

あんまり思いつきませんが…

 

あった!

◯クスリをやる × クスリをする

非合法的なのが「やる」か?

 

◯人殺しをする × 人殺しをやる

ダメだこりゃ

 

△盗みをする △盗みをやる

盗みははたらくものです

 

Why Japanese?

 

マイケル先生が言うには

「する」よりも「やる」方が

強い意志を感じるのだそうです

 

では

「する」「やる」

どちらも使える言葉でニュアンス比べ

 

「掃除する」と「掃除やる」

先生は「掃除しなさい」

友達同士だと「掃除やろうぜ」と言うと

すすんでする感が出ますが

「掃除しようぜ」だと

言われて渋々やる感が出ませんか?

自主性の違いか?

 

「ゲームする」と「ゲームやる」

こちらも友達同士だと

「ゲームやる」の方が何だか自然

「する」はフォーマルな感じで

「やる」はくだけた感じ?

 

「音楽やってます」はどうでしょう

たしなんでます感がありますね

 

「お茶やっています」は

お茶を習っていますになりますが

「お茶しています」は

喫茶店で休んでいますになります

 

結局こねくり回した結果

ますますわからなくなっただけでした

 

明日マイケルになんて説明してあげよう?

困った

 

明日文化祭では模擬店をしています

明日文化祭では模擬店をやっています

前者はスイーツ屋さんぽくて

後者はたこ焼き屋っぽいですね

お上品派と庶民派か

 

 


本校では今日から文化祭をやっています

その様子は

「輪高生の活動記録ブログ」

のコーナーに掲載やってあります

是非チェックやってみてください

被災者を一番苦しめているものは?

地震から 606 日目

豪雨から 342 日目

 

「国が認めないなら腹を切る!」

時は平成の時代

火山活動が数年続き

40名を超える死者が出た

雲仙・普賢岳の災害対応での

当時の鐘ヶ江島原市長の言葉です

 

火砕流の恐れがあるとして

法に基づき立入を禁止する

「警戒区域」を全国で初めて導入しました

 

「出て行け」と命じられた住民に対して

何の保障もありませんでした

国は「自主再建が原則」の一点張り

 

思い詰めた市長が実際に口にした言葉

県幹部があわててその場は諌めましたが

その後市長が戦い続けて

それでようやく

国が財政的に支援するしくみが

つくられたそうです

 

国が出て行けと言っておきながら

何の保障もないというのは

どう考えてもおかしなことです

 

そのおかしなことが

輪島でも現在実際に起こっています

 

地震で土砂崩れのある稲舟地区は

立入禁止区域となっています

「いつになったら水道が復旧するのですか?」

「立入禁止なので復旧の予定はありません」

「私の家は一部損壊で何とか住めるので

 水道がなくても帰ります」

「立入禁止なのでそれはできません」

「では仮設住宅を申し込ませてください」

「仮設住宅は半壊以上の方でないと入れません」

「ではどうすれば…」

「ご自分でアパートを探してください」

「このへんにはありません」

「金沢の方に行けばあるでしょう」

「家賃の補助などはあるのでしょうか?」

「みなしアパートの補助は2年間なので

 それ以降は自己負担となります」

これは実際のやりとりです

 

復興を最も妨げているのは『法律』

被災民を今でも苦しめ続けているのも『法律』

 

こんな話をさせていただく機会を

ある大学さんからいただきました

 

同じ石川県内であっても

「もうだいぶ復興進んだんでしょ」

という認識の方が多い中

県外の大学なのに

このような取り組みをしてくださり

そしてそこにわざわざ

聴きに集まってくださる方がいらっしゃることに

感謝の気持ちしかありません

 

精一杯準備をして臨んだ講演

後ろの方の席に

ずっとうつむいている学生がひとり

 

「私の講義スタイルは壇上からではなく

 聞いてくださる方と同じ目線で行います」

と適当なことを言って客席に降ります

 

徐々にその学生との距離を詰めますが

一向に前を向く気配もなく

ついに彼の目の前にたっても

ゲームをやめる気配はありません

 

「ゲームをしたければ外でやってください」

退出を促しましたがそのまま

 

壇上に戻りましたが

その時頭の中に浮かんできたのは

傾いた校舎の中で

それでもしっかり前を向いて

授業に取り組んでいる

輪島高校の生徒の姿

 

そしてこれまでこのブログには

決して書くまいと決めていた負の側面

不誠実な一部行政の対応

被災地の生徒を番組作りに利用する一部マスコミ

そういったものが一気に押し寄せてきて

10分ほど壇上で黙り込んでしまいました

時間にして数分だったかもしれません

でも自分にはそれだけ長い時間に感じました

 

これまでに何人も

居眠りする生徒や内職する生徒

しまいには教室を飛び出す生徒など

山ほど相手してきました

だけど今回は特別でした

 

その後の講演で何を話したか

パネルディスカッションで

どんなやりとりをしたのか

全く覚えていません

 

「6秒我慢すれば怒りは通り過ぎる」

アンガーマネジメントでよく言われますが

嘘です

そんなもんじゃ本当の怒りは収まりません

いや収まってあの程度だったのかもしれません

 

せっかく招いてくださった大学さん

集まってくださったみなさんに

本当に申し訳ないことをしました

 

役目を終え

帰ろうとすると

さっきの学生さんがわざわざ待っていて

「すみませんでした」

と頭を下げてくれました

 

自分のしたことの意味をしっかり受け止めて

誠実に謝罪できる彼の姿に

この国の明るい未来を見ることができました

 

私は常日頃先生方には

「授業中寝る生徒は悪くありません

 寝たくなるような授業しかできない

 教員が悪いのです

 授業の技術を磨いてください」

と言っています

 

今回も彼は悪くありません

ゲームよりもつまらない話しかできなかった

私の未熟さです

私の命の講義はゲームに負けたのです

私の怒りの本質はそこにあるのです 

頼まれごとは試されごと

地震から 605 日目

豪雨から 341 日目

 

タイトルの言葉は

本校野球部監督

いつも真っ赤っかの服を着ている

燃える男冨水諒一先生から教わった言葉です

ちなみにニホンザルの学名は

「マカカ ファスカタ」といいます

お猿のお尻は真っ赤っかだから?

 

「マカカ リョーイチ」の言う

「頼まれごとは試されごと」とは

誰かにお願いをされた時は

「面倒くさいな」と思うのではなく

自分が試されていると思うことです

「おっ!今頼み事をしましたね!

 おいらを試してますね!

 よっしゃ!そんなら

 頼まれている以上のことをして差し上げて

 驚かせてやりやしょう!」

この心意気です

 

今被災した奥能登公立高校5校では

創造的復興に関する探究活動に

力を入れています

探究アドバイザーを派遣してくださるなど

県教委も全面的に

バックアップしてくださっています

 

探究アドバイザー派遣事業の主旨に関する文書が

県教委から送られてきて

全職員に配布の上読み上げるように

との指示です

それだけ重要な文書です

 

さあさあ来ましたよ

「頼まれごとは試されごと」

 

「上から降ってきた復興計画には

 そのまま乗っかるな!」

常日頃生徒に伝えている立場上

そのまま伝える訳にはいきません

 

「そのまま乗っかるな」

のアクセントは

「乗っかるな」ではなく

「そのまま」にあります

 

県教委の真意は何か?

「全員に周知徹底せよ」

であって

「棒読みせよ」

ではないはずです

 

読み上げはやめました

時間の無駄です

 

本校の探究活動を推進している

ふたつの部署の4人の女性教諭

通称「四人官女」のひとりが

 

 

 

 

 

AIに読み込ませて音声データを

作ってくれると同時に

要約文も作ってくれました

これを全員に配信し

朝礼では

県教委からの文書の行間を

校長自らの言葉で語りました

 

もともと話すのが苦手でしどろもどろでしたが

一生懸命であることだけは伝わった

と勝手に思うことにしています

 

実はこれは

若い担任の先生に見せたかった姿であって

つまり毎朝の伝達事項をただ伝えるだけではなく

そこに担任としての自分の思いを込めて

伝えて欲しいということです

それこそがAIにはできない

新しい時代の教師像だと思うのです

 

 


三重県津市にある

高田中・高等学校の柔道部の生徒さんが

尋ねてきてくださり

本校の野球部員と交流会を行いました

 

 

 

 

 

 

久居ライオンズクラブの皆様が

橋渡しをしてくださいました

 ① マカカ・リョウイチより震災当時のお話
 ② 久居ライオンズクラブの池田様からのお話
 ③ グループを作り野球部員からの震災当時のお話
 ④ 学校施設の見学

 

 

 

 

 

 

 

 

高田高校の生徒さんからは

「震災後に避難した人の家に盗みが入ることなど

 想像していなかったお話をたくさん聞かせていただいた

 自分が経験したわけではないが

 もし災害に遭ったらこのお話を生かしていきます」

という感想がありました

 

輪島高校の生徒からは

「今まで自分が被災した経験を

 人に話したことはありませんでしたが

 自分の経験したことを人に伝えていくことが

 防災や減災に繋がるのではないかと

 感じることができました

 今後もこのような機会があれば

 積極的に関わっていきたいです

 それが支援してくれた方々に対する

 恩返しにもなると感じました」

という感想がありました

細かなご案内いっぱい・・・

地震から 604 日目

豪雨から 340 日目

 

【軽トラ市】

8月31日(日)

昨年本校の文化祭にもお越しくださった軽トラ市さん

今年も輪島市に来てくださいます

 

 

 

 

 

 

 

 

ただし会場は本校ではありませんので

お気をつけてください

 

 

 

 

 

 

 

 

「復興輪島朝市×全国軽トラ市in輪島」は

マリンタウンにて開催です

 

 

 

 

 

 

 

 

「災害対策車」も出店されます

 

 


【木陰の物語展】

8月29日(金)~30日(土)

本校文化祭において

家族心理臨床家で漫画家でいらっしゃる

団 士郎 氏の漫画の掛け軸が

1階生徒玄関前にて展示されます

 

 

 

 

 

 

 

 

 


【万博でのスイーツ販売】

8月27日(水)~28日(木)

「まねき食品」さんのご協力のもと

神戸野田高校さんと共同開発した

オリジナルスイーツの販売を

万博会場にて行います

「未来社会の創造」を目指して

復興30年目の神戸の高校生と

復興半ばの輪島の高校生とが

オンライン交流しながら企画開発してきました

第1弾は

「まいもんブルーベリー大福と

 淡路レモンの輝きカップスイーツ」

会場内の

「MANEKI FUTURESTUDIO JAPAN」において

27日14:00よりプレス発表

28日 9:00より販売を開始します

販売するのは

2年生の浦さん 前川さん 小岩さん 竹内さんです

提供される器は

田谷漆器店さまの輪島塗が使用されます

日本旅行様のご協力をいただいております

 

 


【オンライン授業の準備】

2学期より

本校と門前高校との間で

オンライン授業の実証実験が行われます

 

今後

全国そして全世界において

深刻化してくる教員不足の問題

その解決のためのひとつとして

オンラインによる授業実践があります

世界に先駆けて行います

 

県教委の協力のもと

機材が運び込まれまれ設置されました

 

 

 

 

 

 

門前高校との間で通信テストです

音声もクリアだし

ズームや資料提示のオプションも豊富です

 

 

 

 

 

 

あとは使う側

つまり教員と生徒がいかに活用するかに

フォーカスされます

 

本当に指導力のある優秀な教員が

厳選された教材を用いて行えば

全国一斉に地域格差なく

レベルの高い

しかも個々の習熟度に応じた授業を

地震などの自然災害時においても

学びを止めることなく提供できる

未来のコンテンツとしての

可能性を大いに秘めています

 

しかしながら

受ける生徒の意識が低いと

受け手側に生活指導力のある

教員を配置する必要が生じ

本末転倒となります

 

100年を超える高校野球の歴史の中で

甲子園で最も多い球数を投げたのは

ハンカチ王子こと早稲田実業の斎藤佑樹投手です

948球をひとりで投げ抜きましたが

そのときのことをこう語っていらっしゃいます

「この集中力は部活動だけではなかなか身につかない

 学校の勉強を頑張ることで身につけることができた」

 早実だから自分は成長できたのだと思います」

 

早実の授業には

「野球部だから授業を適当に受けてよい

 野球さえしっかりしていればいい」

という空気は全くないそうです

大会直前のテスト期間中であっても

他の生徒と同じで練習は禁止

そうして迎えた大会で

大会直前までテストだろうが関係なく

ガンガン練習していたチームを

撃破したわけです

 

どれだけ恵まれた機材で

すばらしい授業を配信しても

それを受ける側の生徒が

目の前に先生がいないからといって

いい加減な受け方をしていたのでは

部活動においても

どんなに恵まれた環境とスタッフで練習できても

大事な試合で力を発揮することは到底できません