校長室より「おこらいえ」

晩鐘とホットワイン

地震から341 日目

豪雨から77 日目

 

パリへの出発が近づいてきました

 

生徒8名と教員2名が参加します

 

歓迎レセプションで

茶道部の長井さんが

みなさんにお茶を点てて差し上げます

 

輪島塗のお棗(なつめ)とお茶杓を

お土産としてお持ちすることとしました

本校茶道部へお稽古をつけてくださっている

上野欣代子様にご準備をしていただき

さらに昨日

お稽古もつけていただきました

 

 

 

 

 

 

棗とは抹茶を入れておく容器のことで

茶杓とは抹茶を掬い取るサジのこと

 

茶杓に「銘」をつけるという

光栄をいただきました

 

「銘」は

・・・

「晩鐘」でございます

 

「晩鐘」とは

夕暮れ時に寺院や教会に鳴り響く鐘

 

日本には「除夜の鐘」という文化があります

大晦日に108回鐘を撞いて

108の煩悩を祓うというものです

 

煩悩が108個あるのには諸説あります

私がおもしろいなと思うのが

「眼・耳・鼻・舌・身・意」の六根

これは人に迷いを与える入口

「浄・染」つまり綺麗か汚いか

「好・悪・平」の3つの心のあり方

そして

「現在・過去・未来」

これらをすべて掛け合わせて

6 × 2 × 3 × 3 = 108 になる

という説です。


あの日

最後の晩鐘を聞いたその16時間後に

全てが変わってしまいました

 

もう一度あの日に帰って

止まった時計の針を動かそう

そんな思いを込めての「晩鐘」

 

さだまさしさんの歌う

「晩鐘」という曲の中に

「時を亡くしたあはれ蚊のように

 散りそびれた木犀みたいに」

というフレーズがあります

 

夏が終わって

仲間がみんな死に行き

ひとりだけ残され飛んでいる

季節外れの蚊のことを

「あはれ蚊」と昔の人は呼び

不憫に思い決してたたかなかったそうです

 

時折出張で輪島を離れ他の地へ行くと

そこには何事もなく普通の暮らしがあり

未だ住むところもない自分たちを

取り残された「あはれ蚊」のように

感じることがしばしばです

そんな思いも込めた「晩鐘」

 

これから訪れるフランス

そこを代表する画家ミレーの作品

「L'Angélus(アンジュラスの鐘)」

 

 

 

 

 

 

邦題が「晩鐘」です

一日の仕事の終わりを告げる晩鐘が鳴り響き

それを合図に農民夫婦が手を休め

神と祖先に感謝の祈りを捧げる様子を描いています

 

この絵はオークションにおいて

アメリカが提示した55万フランに対して

フランスが55万3000フラン(約5億5300万円)

で一旦落札しました

ところがフランス政府が支払いを拒否したため

アメリカに渡ります

その後フランスのデパート王が

「晩鐘」はフランスの宝であるとして

私財を投じて8億円で買い戻したという

歴史を持っています

 

現在はルーヴル美術館に寄付され

展示されていますので

ぜひ見てきてほしいと思います

 

今日も災害復興にあたってくださった方々へ

一日のお仕事に感謝を込めて「晩鐘」

 

寒い中一日中はたらいたあとは

ホットワインでほっと一息はいかが?

ホットワインはフランス語で

「Vin chaud(ヴァンショー)」

 

いろんな意味を込めての「晩鐘」です


先週の日曜日

教員のスポーツ大会が行われました

 

 

 

 

 

 

現場の山上先生からレポートです

 

「今回の教員スポーツ大会は

 奥能登地区全ての学校が参加し行われました

 

 

 

 

 

 

 輪島高校は

 バレーボール優勝

 バドミントンA優勝

 卓球A準優勝という素晴らしい結果でした

 

 

 

 

 


 ベテラン教員も若手教員も共に汗を流しました

 大切な仲間へ皆で声を枯らして応援した輪島メンバーでした

 皆さんキラキラしていました」


 

今日の「福島から能登 未来へ」

 

【黄色いアヒルちゃん】

 

東日本大震災が起きた時

3歳になったばかりだった娘には

当時の記憶がほとんどありません

唯一覚えているのは

「暗いところに緑色のお風呂があって

 黄色いアヒルちゃんが浮かんでた」

 

爆発した原発から45キロ

何週間も断水が続く町に

自衛隊が立ててくれた

入浴支援のテントの思い出です

きれいになって

ホカホカに温まって

嬉しそうにアヒルちゃんと遊んでいた娘を

私もはっきりと覚えています

 

壊れた家

余震の続く真っ暗な夜

ひきつった大人たちの顔

そんなものではなくて

あたたかいお湯に浮かぶ

黄色いアヒルちゃんを

娘の記憶に残してくれた

自衛隊のお姉さんたち

 

今も感謝しています

 

どうぞ

お子さんたちに

何か明るいものを見せてあげてください

子どもの心に残る明るい記憶は

まわりで生きていく大人たちのことも

支え続けてくれるはずです

 

「福島から能登 未来へ」へ寄せられた投稿は

こちらのサイトでもご覧になれます

https://sites.google.com/fcs.ed.jp/fukushima-to-note/

 

 

令和遣欧使節団

地震から340 日目

豪雨から76 日目

 

パリへの出発まであとわずか

OECD サミットでの発表の準備

オンラインでの交流など

着実に準備が進められています

 

OECDはパリに本部を置く国際機関です

PISA の学力テストなどで

日本の子どもの数学的リテラシーは世界一とか

その反面読解力や表現力が低いとか

教育に関する調査と

教育施策について提言を行なっています

 

今回被災地の教育復興という視点で

発災時からずっと輪島高校に

寄り添ってくださっています

 

能登を舞台とした8月の能登スクール

東北を舞台とした10月のグローバルサミット

に続く第3段です

 

パリを会場に

世界中から高校生と教育関係者が集います

2030年のティーチングコンパス

(世界の教育の指針)

の策定に向けての共同研究を行います

 

つまり未来の教育の一端を担う

非常に重要なミッションを

参加生徒は与えられている

ということになります


どうかぜひ

世界各国の教育について

学んできてほしいと思います

 

日本で当たり前のことが

世界では当たり前じゃなかったりします

 

フランスのジャーナリスト

西村カリンさんは 

こうおっしゃっています

 

「日本の授業は先生が変わっても

 教える内容はほとんど変わりません

 学習指導要領を文科省が策定していて

 それに沿って授業が行われるからです

 フランスではかなり教員の自由度が高く

 教科書を使わないこともあります

 教育内容の格差を産むことにもなります

 

 日本では全ての小学校に

 体育館があってステージがあって音響があって

 これは驚くべきことです

 楽器があるのもすばらしい

 フランスでは教育予算が多くあてられていますが

 こうした設備が充実していないのは

 「大事にしていないから」

 だと思います

 日本では教室を自分で掃除することで

 ものを大切にする意識が

 社会全般に浸透していると感じます

 

 一方で

 自分で考えて行動する力の育成や

 先生と子どもが議論する場の設定が

 日本の教育の課題です

 

 OECDの調査によると

 フランスの教員の賃金は

 EUの中で最低クラスです

 このことは

 採用される教師の質の低下を生んでいます

 

 そんな中

 フランスの教員は

 自分たちの置かれている状況や

 不満に思うことを積極的に発信するので

 社会全体にその認識が広がりつつあります

 日本ではその辺りを

 まだまだわかっていない

 保護者が多いように感じます

 

 政府が

 教員という仕事の重要性を再認識し

 魅力を向上させるために

 給与面や労働環境を改善していけば

 教職を目指す人が増えるはずです

 

 頑張っている先生たちが報われ

 学校教育全体がよくなってほしいと

 願っています」


今日の「福島から能登 未来へ」

 

【無理をしないで】

自分が被災しながらも

ふるさとの復興のために働いている

皆さんの心を案じています

どうぞ無理をしないでください

13年前

私は自分の学校で

避難所運営の業務にあたっていました

津波の被害を受けた方のために

何とかしなければという気持ちです

同時にとても辛かったのは

水も出ず余震も続く自宅に

幼い子供たちだけを残して

業務に当たらなければならなかったことです

灯油も尽きかけている自宅で

寒くないだろうか

お腹を空かせていないだろうか

そんな気持ちに蓋をして

業務に当たっていたように思います

運営する避難所で

原発の水素爆発の映像を見て

「私は自分の子供すら守れない

 ダメな母親なんだ」

とひとり廊下でとめどなく泣いたことがあります

いますぐに子供を連れてどこかに逃げる

という選択肢は私にはなかったからです

 

今能登では家族と自宅を案じながら

自分の仕事を果たそうと

懸命に働いている方々が

たくさんいると思います

くれぐれも無理をしないでください

自分の気持ちを踏み絵にしてまで

任務をはたそうとせず

辛い気持ちを話せる人に話して

自分自身をいたわってください

 

「福島から能登 未来へ」へ寄せられた投稿は

こちらのサイトでもご覧になれます

https://sites.google.com/fcs.ed.jp/fukushima-to-note/ 

モノクロの冬

地震から339 日目

豪雨から75 日目

 

ヒトがものを見るための細胞

つまり視細胞にはふたつあって

錐体(すいたい)細胞と桿体(かんたい)細胞

 

錐体細胞は明るいところで活躍する細胞で

赤青緑の光の3原色を

それぞれ感じる3種類の細胞があります

 

桿体細胞は弱い光でも感じます

つまり暗いところで活躍する細胞です

ところがこちらは

色の区別をすることができません

 

明るいところと暗いところで

それぞれ活躍する細胞が違い

その切り替えには少し時間がかかります

 

暗いトンネルからいきなり外に出ると

まぶしく感じたり

暗闇に入った瞬間は何も見えないけど

時間とともに目が慣れて見えるようになるのは

このふたつの細胞の切り替えに

かかっている時間によります

 

東京で活躍するカメラマンの方が

こんなことおっしゃっていました

「能登の冬はモノクロですね」

 

 

 

 

 

 

それまでそんなこと

気にとめたことすらありませんでしたが

確かに言われてみるとモノクロの世界です

さすがプロのカメラマンの感性は

素晴らしいですね

 

能登の冬は厚い雲に覆われて

太陽の光が届かないので

昼間でも光量が圧倒的に少ないんですね

なので

色の区別ができる錐体細胞がはたらくことができず

桿体細胞だけがはたらくから

モノクロに見えるのだと思います

新しい気づきでした

 

写真で見るより実物で見た方が

はるかにモノクロに見えます


 

 

 

 

 

 

全日本高等学校書道教育研究会様から

募金をいただきました

本当にありがとうございました


今日の「福島から能登 未来へ」

 

【おかあさんたちへ】

 

私だってこわかったです

私だってなきたかったです

何よりも不安でした

この子たちを守らなきゃという気持ちの方が大きくて

子供たちに育てられたのは私

登園できない

遊びができない

子供たちの健康も含め将来が不安

でも元気すぎる中高生になりました

不安も心配もいっぱい

自分のことは全て後回しですよね

気持ちが疲れっちゃったら

ちょっと想像してみてください

数年後

親の未来予想図以上の

子供たちの成長が待っています

 

「福島から能登 未来へ」へ寄せられた投稿は

こちらのサイトでもご覧になれます

https://sites.google.com/fcs.ed.jp/fukushima-to-note/

 

 

 

 

 

あのとき聞きたかった未来の自分から

地震から338 日目

豪雨から74 日目

 

輪島漆芸技術研修所の入学式に行ってきました

 

 

 

 

 

 

本当は4月に挙行される予定でしたが

小森所長様はじめ関係の方々のご尽力で

今日の入学式を迎えることができました

 

 

 

 

 

 

こんな状況だけど

15人の入学生がうるしの技を磨きに

集まってくださいました


JRC「ボランティアクラブ」のみなさんが

養護老人ホーム「ふるさと能登」を慰問しました

参加したのは2年生の

長井さん 坂口さん 濵谷さんの3名

毎年の取り組みとして行っている

サツマイモを栽培し

スイーツに加工して届ける取り組みを

今年も実施しました

 

3時のおやつの時間に訪問し

一人ひとりに手渡しして

一緒に写真を撮影しました

 

 

 

 

 

 

味は好評でした


福島県立高等学校長協会会長の

丹野 純一 校長先生が訪ねて来られました

「福島から能登 未来へ」を届けてくださいました

東日本大震災と原発事故からの14年

傷を負いながら前を向き

一歩一歩歩んできた方々からの想いを言葉に紡いだ

400件を越えるメッセージ

ひとつひとつ読むと

つらい経験をなさった方だからこそ

わかってくださる想いがたくさん詰まっていて

1ページめくるたびに

涙で滲んで

 

 

 

 

 

 

表紙の絵は会津高校の美術部のみなさんが

10日間をかけて描いてくださった黒板アートです

被災したあとの見附島が明日への輝きに包まれています

 

寄せられたメッセージ毎日少しずつ

紹介させていただきます


【小さい子を抱えたお母さんへのエール】

 

『こんな時に産んでごめん』

『笑顔のお母さんでいられなくてごめん』

『私は子供を苦しめている?』

 

ニュースを見ては心をえぐるような情報が入ってきて

心に余裕がなくなり

子供にきつく当たってしまい

夫とも意見が合わず心もすれ違い

そんな自分を責め立て

泣き叫ぶ子供から逃げるようにトイレにこもって

自分の頭を何度も何度も叩いたことも数えきれません

 

「今が一番いい時よ~」

0歳と2歳の娘といると時折そう言われました

『こんなにもこんなにも苦しくて

 泣いたり怒ったりしてばかりなのに

 この日々が一番いいときなの?

 じゃあこれからはもっと苦しくなるの?』

こんな日々を1年以上も続けてしまいました

 

今でも子どもたちには申し訳なかったなと思います

確かに今思えば本当にかわいい時期だったのです

でも私にとっては一番苦しい時期でした

間違いなく一番苦しい時期でした

 

あのとき私が聞きたかった

未来の自分からのメッセージを書きます

 

「・・・よく

 毎日をすごしてるね

 とりあえず

 ご飯を食べさせて

 寝させて 

 大きな怪我がないように

 大きな病気にならないように

 がんばって

 守ってるね

 部屋はぐちゃぐちゃだし

 ご飯もちゃんと作れてないし

 今日も怒っちゃったろうね

 でもね

 毎日ぐじゃぐじゃだけど

 生きてきてくれたから今があるよ

 ありがとう

 ギリギリな感じだけど

 よく乗り越えてるよ

 

 大丈夫

 子供たち大きくなったよ

 いっぱいいっぱい心配したけど

 ちゃんと成長したよ

 思っていたよりも

 いいことたくさんあったよ

 出逢いもいろいろあったよ

 

 いつか

 子供たちがね

 大きくなってくると

 あなたも余裕が出てくるよ

 そうするとね

 今はできないこともできるようになるよ

 ずっと今の余裕のないお母さんでしか

 いられないわけじゃないよ

 いい時のあなたも出せるようになるよ

 ダメダメなときばっかりじゃない

 あなたの良いところ発揮できる日も来るよ

 「あ 子育て楽しいな」って思える瞬間も来るよ

 子供もあなたも

 家族も状況も

 どんどん変わっていくよ

 子供たちが逆に励ましてくれたりするよ

 

 だから

 もうちょっと肩の力を抜いても大丈夫

 今かなり苦しいと思うから

 そんなときに

 なんとかしなくちゃって焦って思わないで

 いいタイミングが来るよ

 いい出会いに助けられることもあるよ

 叱らなきゃ

 ちゃんとさせなきゃって

 思わないでも大丈夫だよ

 いいところたくさん見つけてあげて

 そして自分もよくやってるねって思ってあげて

 あんまり思えないだろうけど

 思ってあげて

 自分が思っているより

 周りの人はよくやってるなーって思ってるからね

 

 がんばってくれてありがとう

 子供たちを守ってくれてありがとう

 あなたの毎日が今の力になってるよ

 ありがとう!」

いづこも同じあきのゆふぐれ

地震から337 日目

豪雨から73 日目

 

仮設教員住宅からの朝の風景です

 

 

 

 

 

七尾湾を望む風光明媚な場所です

風水的にもよい気が集まる地形で

(勝手にそう思っている)

今日も頑張ろうと

やる気がみなぎってきます

本当にいい場所に用意してくださった

県教委に感謝です

 

写真右には虹がかかっています

別の場所から

 

 

 

 

 

 

そういえばあの日

1月1日の朝にも同じ虹が出ていたなと

 

虹は古来巨大蛤(はまぐり)の

ため息と考えられていました

なので虫偏

 

蛤は二枚貝の中で唯一

二枚の模様がそっくり同じです

なので

平安時代の貝あわせや

ひな祭りのお吸い物などに使われます

 

虹は外側から「赤橙黄緑青藍紫」

昔はその外側に「桃」も加え

末広がりの八色ともいわれたとか

 

虹の外側にもう1本の虹

つまり二重の虹が見えることもあります

昔は地震の前兆などともいわれたそうですが

科学的根拠はおそらくないでしょう

外側の虹は色が反転していて

二重の虹の間は暗く見えます

「アレキサンダーの暗帯」

という名前がついています

 

虹を見ると

何かいいことがおこりそうな気がします

 

にじがにじが空にかかって

きみのきみの気分も晴れて

きっと明日はいい天気

きっと明日はいい天気

 

幼稚園でよく歌われているこの曲は

虹をいくつも渡っていくように

音程が上がったり下がったり

繰り返しになっているそうです


繰り返しといえば

同じ文字が繰り返された次の畳悟

なんと読むでしょう?

(1)苛苛

(2)粘粘

(3)偶偶

(4)然然

(5)限限

(6)怖怖

(7)戦戦

(8)寸寸

(9)予予

(10)兀兀

 

畳語テストの解答          

(1)苛苛「いらいら」

(2)粘粘「ねばねば」

(3)偶偶「たまたま」

(4)然然「しかじか」

(5)限限「ぎりぎり」

(6)怖怖「おずおず」

(7)戦戦「わなわな」

(8)寸寸「ずたずた」

(9)予予「かねがね」

(10)兀兀「こつこつ」


久しぶりに空き時間ができました

いつも次から次へとやってくる

案件に追われているので

ふと空き時間ができると

なんともいえない不安な気持ちと

寂しさをがよぎります

ふらりと校長室を立ち出でて

校庭を眺むれてみました

 

 

 

 

コロナとインフル

地震から336 日目

豪雨から72 日目

 

学習場所として学校を開放しています

仮設住宅ではなかなか集中できません

 

 

 

 

 

 

今日も3年生を中心に登校して

頑張っています


感染症の心配な季節となってきました

予防接種の予約はお済みでしょうか

インフルエンザとコロナ

2回も面倒くさいなという方に朗報です

 

アメリカの医科大学から

予防接種に関する論文が発表されました

 

コロナワクチンとインフルワクチン

同時に接種した場合

副作用の出る確率は25%

1週間空けて接種した場合は32%

これは統計学的に見て

優位差があるとはいえず

誤差の範囲だそうです

 

つまりふたつ同時に受けても

副作用のリスクは

同じということらしいです

トルコと日本の絆

地震から335 日目

豪雨から71 日目

 

週末は家族の住む内灘へ

二拠点生活が続いています

 

金沢の街はいろんな店が開いていて

飲食店もたくさんあって

夜まで明るくて

別世界です

 

回転寿司へ行ってきました

発災直後に行ってみたけど

あまりの値段の高さに怖気付いて

カッパ巻きだけ食べて出て以来です

 

子どもの頃から

「出されたものは残さず食べなさい」

と教育を受けていたので

生まれて初めて回転寿司に行った時

次から次へと出て来る皿を

残してはいけないと食べ続け

お腹を壊したお間抜けな経験があります

 

高校生のみなさん

昔の回転寿司は

今みたいなタッチパネルではなく

本当に回転寿司で

次から次へと流れて来ていたんですよ


NHKの新プロジェクトXで

トルコで海底トンネルの建設に携わった

小山文夫さんと木村政俊さんの

物語が放送されていました

 

以下NHKのサイトより

「150年間も着工されなかった世紀の難工事

 トルコ・ボスポラス海峡海底トンネル

 厳しい地形条件を恐れて

 世界各国のゼネコンが固辞する中

 挑んだのは日本とトルコの混成チーム

「鋼鉄の男」と呼ばれる日本人リーダーの下

 予測不能の複雑な潮流を読み解き 

 海中に直接トンネルを作る特殊工法を採用

 アジアとヨーロッパをつなぐ地下鉄マルマライを実現させた

 市民の通勤事情を劇的に改善し

 今なおトルコで語り継がれる物語」

 

トルコといえば新日国家として知られています

 

古くは1890年和歌山県串本町沖合での

エルトゥールル号遭難事件に遡ります

台風の影響で

エルトゥールル号が岩礁に衝突し沈没

500名を超える死亡者と行方不明者が出ました

このとき近隣の村民が総出で

捜索や救助、介抱をしました

生存者がいないかどうか荒れる海に飛び込んだといいます

打ち上げられた遺体の中に生存者がいたら

息絶えないよう自らの体温で温める人もいたそうです

 

エルトゥールル号遭難事故から100年後

イラン・イラク戦争が勃発します

イラクのフセイン大統領は

48時間後を境に

イラン上空を飛ぶ飛行機を

無差別で攻撃すると宣言します

ところが日本政府は

邦人保護のための航空機を

出すことができませんでした

その時トルコ政府は

自国民のために用意した飛行機を2機

日本人を乗せるために差し出してくれたのです

タイムリミットぎりぎりの48時間で

多くの日本人がイランを脱出することができました

その時飛行機に乗れずにイラン国内に残されたトルコ人は

陸路での脱出を図り自力でトルコに帰ったのです

トルコは自国民よりも日本人の脱出を優先させてくれました

トルコ政府はこう言いました

「エルトゥールル号の借りを返しただけです」

 

1999年にトルコは大地震に見舞われました

日本は真っ先に

レスキューチームや医療チームの派遣を行いました

支援物資を積んだ海上自衛隊輸送艦「おおすみ」の艦長は

「イラン・イラク戦争の際に 

 危険を顧みずに日本人を助けてくれたトルコの友情に

 我々は今こそこたえなければならない。」

 

今回のパリサミットでは

輪島高校の生徒とトルコの高校生が

同じチームを組んで活動することになっていて

その後も共創を続けて行くことになっています


ビジネスコースの3年生が

卒業制作として

被災地の瓦や瓦礫を転生させて

マリンタウンに設置するベンチを残す

そんな活動を現在進行しています

ご協力してくださっているのは

大成建設さん

発災時から生徒の探究活動に

寄り添ってくださっています

 

新プロジェクトXトルコの海底トンネル

番組最後の方で

この海底トンネルを完成させた会社名の

テロップが流れました

大成建設

ミシュランの戦略

地震から334 日目

豪雨から70 日目

 

今度MROラジオに

出演させていただけることとなりました

Tad Mitani's Innovation Now

第1回放送は12月15日(日)

第2回放送は12月22日(日)

それぞれ15:30 からです

 

Tad Mitaniさんは東日本大震災から

日本各地に災害があると駆けつけ

数多くの支援をなさっています

今回も1月5日

ボランティア車両が通してもらえない中

独自のルートで許可を得て

支援に入ってくださっています

輪島高校に自衛隊による食料支援が初めて届いたのが

1月10日ですからそれよりもはるかに早く

現地に入っておられることになります

恐るべき行動力とフットワークの軽さです

 

行政を通すと許可が降りなかったり

色々と大変です

そこでいろんなところで

提案させていただいているのですが

ボランティア団体のミシュラン方式はいかがでしょう

 

ボランティアの経験がある

個人あるいは団体に対して

支援してもらった側が星をつけるのです

そして星を持っていると

緊急車両の資格が与えられ

いちいち煩雑な手続きを踏まなくても

現地に入ることのできる制度です

いかがでしょう?


ところでミシュランというのは

ご存じフランスのタイヤ会社です

タイヤの会社がなぜグルメガイドを?

これには巧妙な戦略があります

 

車を持つことが

まだまだ一部の富裕層のステイタスだった頃

車は走る道具ではなく飾って見せびらかすものでした

タイヤ会社としては

なんとかタイヤをすり減らして

新しいものに交換してもらいたいところです

 

そこで編み出された戦略が

富裕層のプライドをくすぐる

高級レストランを紹介する

グルメガイドブックの発刊だったのです

 

当初はドライバーに無料で配布していました

 

車で高級レストランを巡り

タイヤをすり減らせることに成功します

 

フランスの三つ星レストランは

北フランスよりも

南フランスに集中しています

なぜなら暑い方がタイヤの

減りが早いからです

 

タイヤとグルメ

一見何の関係もないものを組み合わせることで

あらたな価値観を生み出した好例です

 

輪島のミシュランレストランを紹介します

私の知る限り3つありますが

知見不足でしたらぜひお教えください

 

まずは日本料理「富成」

今回水害で最も被害の大きかった

町野地区にあります

シェフは

私が町野高校で野球部の顧問をしていた時の選手です

誠実な仕事ぶりは当時から変わりません

今回も発災当初から地域のため

炊き出しに奔走しています

 

二つ目は「津志万」

縁あって栗山英樹さんと

ご一緒したことがあります

その日は日本シリーズの

第6戦が行われていた日で

テレビをつけてもらい

栗山英樹さんの生解説を聴きながら

お料理を楽しむ至福のひとときでした

ちなみに栗山英樹さんと私は

同じ4月26日生まれです

それがどうしたと言われようと

プチ自慢です

 

そして「ラトリエ・ドゥ・ノト」

単身フランスで修行されたシェフの店

私の娘の結婚披露パーティーを

させていただきました

発災当初から地元料理仲間と

炊き出しをされていて

輪島高校にも何度か運んでいただきました

今は仲間のみなさんとご一緒に

「mebuki」をスタートされています

たとえ幹が弱っても枝の先には新しい芽吹き

半島の先っぽに「mebuki 」が…

初雪と唐辛子

地震から333 日目

豪雨から69 日目

 

金沢からの出張の帰り

「鰤起こし」が轟き

道路がうっすら雪化粧しました

 

この時期に鳴る雷を

北陸地方では「鰤起こし」といい

脂ののった寒鰤と

本格的な冬の訪れを告げる風物詩です

 

北陸地方は

年間雷日数が40日超で

日本一雷の多い地です

それもほとんどが冬の雷です

この地方の雷は世界的に見て

とても特殊なものであるということは

7月24日(206日目)で説明した通りです

  

先日いただいた生姜

家庭科の山上先生が

寿司屋のガリをこしらえてくださいました

 

 

 

 

 

 

おしゃれでおいしそうです

これで風邪をひかずすごせそうです

 

生姜の辛み成分は

ショウガオールという物質です

からだを内側から温める効果があります

辛さを表すスコヴィル値は

赤唐辛子のカプサイシンの

100分の1ほどです

 

スコヴィル値とは辛さを表す単位で

例えば100SHUは

砂糖水で100倍に薄めると

辛さが0になることを表します

 

主な唐辛子のスコヴィル値は

Wikipedia によると

 

ハラペーニョ 2,500~8,000SHU

メキシコを代表する青唐辛子で

サルサソースやピクルスなどに使われます


タバスコ 3万~5万SHU


鷹の爪 4万〜5万SHU

 

ハバネロ 25万〜45万SHU

ご存知メキシコの激辛唐辛子です

 

さらに上があって

ブート・ジョロキア 100万SHU

インド原産の激辛唐辛子です

あまりの辛さから「インドの悪魔」と呼ばれ

素手で触ると火傷したようになります


キャロライナ・リーパー 164万SHU

アメリカで育成されました

触れた手で目をこすると失明してしまう恐れも

 

ドラゴン・ブレス・チリ 248万SHU

主にイギリスで栽培されています

元々食用ではなく医療目的で開発されました

麻酔薬が効かない時に利用して

神経を麻痺させ痛みを感じなくするそうです

 

ペッパーX 318万SHU

生で食べるとアナフィラキシーショックで

死に至る可能性もあります

調理時には防護服とガスマスクが必須とされています

なんでそこまでしてまで

 

ちなみに唐辛子の成分カプサイシンは

味覚芽ではなく痛点を刺激します

つまり味ではなく痛さなのです

 

鳥類の舌や消化器官には痛点がないので

どんな辛い唐辛子を食べても

平気なんだそうです

陸上動物ではなく鳥類に食べさせて

できるだけ遠くに種子を運ばせる

生存戦略なのかもしれません

「神の子現象」

地震から332 日目

豪雨から68 日目

 

グラウンドの整備が

急ピッチで進められています

子どもたちが精一杯飛び跳ねる場所が

帰ってきます

 

 

 

 

 

 

関係者のみなさま

本当にありがとうございます

 

久しぶりに外へ出たら

凍える寒さです

またあの冬が来るのですね

 

 

 

 

 

 

中庭の紅葉もすっかり色を変え

ついこの前まであんなに暑かったのに

 

日本に四季がなくなって二季になった

とSNSで見ました

 

この中庭は

私が高校生の時に整備され

校章にも描かれている青桐の木も

屋上を越える高さとなりました

 

でも

もしかしたらこの風景も

見納めかもしれません

 

中庭を囲む1号棟と2号棟の基礎部分に

損傷が確認され

立て直しをするのかどうか

その際この中庭をどうするのか

今だ目処が立っていないのです

 

本日あべ俊子文部科学大臣がお越しになりました

創造的復興と学校の再建に向けての

最大限のご支援をお願いしました


2024年の夏は史上最も暑い夏であったと

欧州気象当局が発表しました

 

これはエルニーニョ現象などの

自然要因だけが原因ではなく

人為的なものであるとの指摘もあります

 

2023年から始まった

エルニーニョ現象は

平年を2℃以上上回る

スーパーエルニーニョ現象にまで

成長しましたが

今はおさまって

その反対のラニーニャ現象へ

向かっているといいます

 

ニーニョ「Niño」は少年

ニーニャ「Niña」は少女

をそれぞれ表すスペイン語ですが

定冠詞のエル「El」ラ「La」がつくと

神の子つまりイエスという意味になります

 

フランス語で女性を表すダム「dame」に

「私の」を表すマ「ma」がつくとマダム(妻)になり

「我々の」を表す「Notre」がつくと

ノートルダム(聖母マリア)になるのと似ています

 

太平洋の東側の赤道域

つまりペルー沖の海水温が上がる現象を

「エルニーニョ(神の子)現象」といいます

 

通常は赤道付近上空を貿易風が

アメリカ側から日本側に向かって

一年を通じて吹いています

 

その風に流されて海表面の温かい海水が

日本側に押し寄せられます

ペルー沖は海底の冷たい海水が上昇してくるので

身の引き締まったおいしい魚の漁場となっているのです

 

ところが何らかの原因で貿易風が弱まると

温かい海水がペルー沖にとどまったままになります

するとそこで採れるのは

熱帯魚ばかりになって漁にならないのです

 

日本では不漁だとがっかりするところですが

おおらかなペルーの漁師は違います

この現象は主にクリスマス近くになるとおこるので

「やったやった!今年の仕事は終わりだ!

 クリスマス休暇だ!これは神の子の思し召しだ!」

とばかりに歓喜するのです


文化祭の際に移動図書館を設置してくださった

鳳山の丹羽様からお知らせです

 

図書館を設置してくださる方を募集しています

店舗や個人宅前でも屋内外問いません

以下が設置のためのルールです。

 

①管理
 毎日本棚を出しても出さなくてもよい
 本を盗難されても責めない追わない
 貸し出す際の記帳は基本的に不要
 記帳の場所は個人情報に留意
 
②設置場所
 個人宅、店舗、公共施設問わず全て
 →町田市では市役所や学校、個人宅
  バス停、店舗に設置
 屋外、屋内問わず気軽に立ち寄える場所
 屋外は玄関前、店前など
 室内はエントランスや談話室など

③本棚
 既製品や手作り品、大きさ、素材問わず
 本棚店主の任意と支給
 (公民館は丹羽自費でコンテナボックスを設置)

④ジャンル
 ジャンル問わず、寄付された本、
 自分の好きな本、好きな量だけ設置
 本にはきんじょの本棚ラベルを添付

⑤店主申込
 担当の丹羽さんに電話、メールで登録
 スタート時のみラベルを丹羽さんから支給
 ゆくゆく市内の本棚マップを作ります

 

設置してもいいよという方は

輪島校長平野までご一報ください

0768-22-2105