校長室より「おこらいえ」
のと未来トーク in 輪島
98日目
これからの能登をどうしていくか
まちに住む皆でかんがえるイベント
「のと未来トーク」が
NPO法人「カタリバ」さんの主催で
本校を会場に行われました
石川県創造的復興プラン骨子案にもとづき
高校生からシニアの方まで
100名近い参加者で
おおいに話し合いました
それぞれの立場からさまざまな意見が・・・
いくつかをご紹介します
(1)なりわいの再建と仕事
〇他へ避難している人が少しでも早く帰ってこれる体制を
〇従来なんとなく存在する輪島門前町野という心の壁を取っ払っていきたい
〇水道と山水の活用というダブルスタンダード
(2)暮らしやインフラ
〇こんな環境だからこそ見直された物々交換の魅力
〇不便なところに価値がある
(3)地域文化の継承
〇溜池、お祭り、輪島塗、食文化、芸術、今ある全てのものが財産
〇輪島塗に価値があるというよりそれを育んだ環境に価値がある
(4)学校や子どもの居場所
〇子供を真ん中に置いていない企画はダメ
〇我慢をさせない未来を作るよと子どもたちに約束を
〇卒業後輪島を出る高校生の帰る場所として
〇地域も学校もズタズタな今こそ学校を拠点とした地域と話し合う場を
(5)安全安心な地域づくり
〇平時では想像できない団結力を今回見せた
〇輪島市民はみんなが防災のセミプロ
(6)創造的復興リーディングプロジェクトの創出
〇避難所と輪島での2拠点居住支援の施策を
〇伊丹からの飛行機誘致
〇既存のシステムを破壊する勇気
視点を未来に向けるために
お越しいただいたアドバイザーの方からは
次のような元気の出るメッセージを
いただきました
宇宙ロケット開発に何度も失敗している現場で
こんな意見が出された
「開発者を乗せたらいい」
つまり当事者意識がないとプロジェクトは成功しない
上から降ってきた復興計画に乗っかるだけでは
自分たちが望まぬ町になってしまう
自分の心を整理するだけで精一杯な今
一人ひとりの置かれた環境を整えるだけで精一杯な今だからこそ
うしろ髪ひかれ街を去った仲間を再び迎えるために
住民からの意思表示をする力が必要である
自分はフランスの三つ星レストランでの修業時代
「輪島は負けてない
山もあり海もある
大嫌いで一度飛び出したふるさとだけど
世界中から人を呼べる街にできる」
と思った
そして戻ってきたこの町で
ミシュランレストランを創り上げた
今ミシュランの星を返上してでも
キッチンカーからでも立ち上がる!
のと里山空港を世界の玄関口にしたい
能登の最寄りのマックは羽田空港
伊丹からも航空機の誘致を
創造的復興を果たし能登全体を聖地に
この街にあるクラフト輪島塗は世界の最高峰
シンプルな美しさを追い求める総持寺もある
日本中の全デザイナーが助けたいと思っている街
山村漁村の不便な暮らしが
逆に魅力になる可能性に満ちた町
3人の子どもをこの町で育てながら
実は苦しさを感じていた
それは変化に乏しく一発逆転しにくい環境
今回の地震で子どもたちが4割減った
今まで苦しんでいたことからの脱却をもう一度
街の再生を子どもと一緒にやっていく
自然と文化の共生が世界のテーマである今
そのことを従来行ってきたこの地は
周回遅れから世界のトップランナーへなれる
そのために
この街で出しゃばる人をつぶさない
褒めて伸ばす土壌作りが
この街の課題である
今回の意見は次回の県の会議に提出されます