校長室より「おこらいえ」
不自由研究のススメ
地震から299 日目
豪雨から35 日目
11月3日に本校体育館で
車いすバスケ体験を行います
申し込み不要でどなたでも参加いただけます
動きやすい服装で
シューズを持ってお越し下さい
12:00~16:00の時間帯で開催しています
ご都合のつく時間にふらっときて
こそっと帰るでもOKです
ぜひ気軽にお越しください
「上から降ってくる復興計画に
そのまま乗っかるな
僕らの街は僕らがつくる」
2年生が「街プロ」に取り組んでいます
このあと1年生も参入していきます
今日は1年生の
「不自由研究発表会」が行われました
この間1年生は「不自由研究」に取り組んできました
課題設定→仮説設定→先行事例研究→
実験計画→分析→まとめ→発表
という一連の流れを体験することが目的です
この中で課題設定の部分には時間がかかるので
その部分だけはまず教員が設定
課題を自分で自由に設定できないので
「不自由研究」です
小岩 遥 さんは
「輪島市に移住者を増やそう」
輪島市に間借り営業できる
フリーススペースを作りたいと考えました
大久保 侑 さんは
「輪島でできる遊び」
KANJAMというスポーツを紹介して
みんなで楽しみたいと考えました
正角 心音 さんは
「たくさんの人が来てくれる朝市!」
東北研修で見てきた閖上朝市を参考に
食べ歩きのできる新しい朝市を考えました
小住 優太 さんは
「なぜ投資が注目されているのか」
金融リテラシーの重要性について調べ
復興に結びつけたいと考えました
田中 朝陽 さんは
「隆起した海を取り戻せ」
海底隆起により漁に出れない漁師を懸念し
その対策について考えました
徳野 喜仁 さんは
「外国人が訪れる街 No.1にするために」
インバウンドで賑わう街を調べ
輪島も外国人観光客でいっぱいにしたいと考えました
坂口 こころ さんは
「イベント企画書」
文化祭の後に後夜祭を企画して
盛り上げたいと考えました
山瀬 大喜 さんは
「水温上昇による魚への影響」
地球温暖化による溶存酸素の減少を調べ
輪島沖の漁獲量の変化を試算しました
辻 姫花さんは
「ドイツ語について」
ドイツ語の歴史や文法について調べました
徳野さんの研究とコラボできるといいですね
前川 翔太 さんは
「輪島大祭復興」
祭りが地域経済にもたらす影響を考え
多くの人が祭りに訪れる取組を提案しました
髙橋 惺 さんは
「数学を生活に役立てよう」
フェルミ推定を用い震災の被害を試算
さらに20年後の輪島市の人口を推定しました
岸 顕 さんは
「スポーツ科学」
タバタ式トレーニングの効果について検証し
ダイエットや筋トレとの関連を言及しました
全員しっかり調べよく考え
素晴らしい発表でした
特に質疑応答が活発に行われていて
頼もしく思えました
稲むらの火
地震から298 日目
豪雨から34 日目
「津波サミット」の最終日
記念植樹を行いました
屋上からくまモンさんが
見守ってくださっています
植樹の次は除幕式
そして閉会セレモニーです
石破首相がビデオメッセージで
「稲むらの火」の話をしてくださいました
時は安政元年(1854年)
紀伊国広村(現在の和歌山県有田郡)を
安政南海地震による津波が襲います
高台に住む庄屋の濱口儀兵衛
地震の揺れを感じたあと
海水が沖合へ退いていくのを見て
津波の来襲に気付きます
村人たちに危険を知らせるため
自分の田にある刈り取ったばかりの稲の束(稲むら)に
松明で火をつけました
消火のために高台に集まった村人たちの眼下で
津波が猛威を振るいます
儀兵衛の機転と犠牲的精神によって
村人たちがみな津波から守られた
というお話です
小泉八雲の英語による作品を
中井常蔵が翻訳・再話したもので
1937年から10年間
国語の教科書に掲載されたそうです
その話はエンディングセレモニーの中でも
紹介され演じられました
熊本県立第一高等学校の
ボランティア同好会の生徒さんが
文化祭で集められた支援金と
応援のメッセージ色紙を
直接会場へ届けてくださいました
第一高校さんは熊本城の敷地の中にある
伝統のある高校です
どうもありがとうございました
フライトまで少々時間があったので
熊本城の復興の様子を見てきました
震災から8年経ってもまだ手付かずの石垣
ようやく始まった補修箇所
20年ほどの計画で
じっくり進んでいくのだそうです
過去にも何度も被災した記録が
その度に立ち上がってこられたのですね
こんにちは!くまモン
地震から297 日目
豪雨から33 日目
「世界津波の日」2024
高校生サミットin 熊本に
参加しています
11月2日の「世界津波の日」は
津波の脅威と対策について
理解と関心を深めることを目的に
2015年の国連総会において日本が提唱し
我が国をはじめ世界142か国が共同提案を行い
全会一致で採択されました
翌2016年から高校生サミットが
開催されています
今回は40カ国を超える世界各国から
高校生が集い語らい学びました
本校からは
稲木さん
長井さん
邑田さんの3名が参加です
まずは小グループに分かれ
各校ごとに自己紹介と
プレゼンテーションを行いました
同じ分科会の隣の席には
東北ツアーでお世話になった
多賀城高校さん
そして通訳を務めるのは
なんと輪島高校の卒業生で
東京で通訳をなさっている
黒江百合子さんでした
ご自宅は
「まれ」の実家のシーンが撮影されたお宅で
やはり今回の地震と洪水で
大きな被害を受けたとのこと
偶然の引き寄せとはいえ
ご縁のある方が集まるものです
クック諸島は
太平洋に浮かぶ珊瑚礁と火山の島
手付かずの自然を楽しむことのできる
ダイヤの原石のようなビーチリゾートですが
サイクロンや温暖化による海面上昇の影響を
もろに受けています
アンゴラは
アフリカ南部大西洋岸にある
迷路のような河川と砂漠が特徴の国です
異常気象による食糧の不作や
食糧価格の高騰の影響で状況は悪化しています
干ばつの影響を大きく受けている国の一つです
オーストラリアは
今年猛烈な熱波に襲われ
大規模な森林火災による被害を受けました
気温が45度に達する都市があったり
メルボルンを含む複数の都市では
火の使用が全面的に禁止されたりしました
マレーシアは
台風も地震も少なくのんびりしていますが
1時間ぐらいのゲリラ豪雨の後には
あっという間に洪水と倒木が起こります
熱帯の木の根は表面にしか広がらず
深く張らないからです
インドネシアは
その地形的な条件により
地震 津波 火山 洪水 地滑り 干ばつ 森林火災
などの自然災害が数多く発生します
特にマグニチュード4以上の地震が
年平均400回以上発生する地震多発地域です
キリバスは
太平洋中部に赤道に沿って位置する環礁の国
ラグーンと白い砂浜の人里離れたスポットです
最も高い場所で海抜3メートル
そのため特に海面上昇の影響を受けやすく
満潮時には土手道を越えて波が押し寄せます
ブルネイは
ボルネオ島にある小さな国で
ビーチや熱帯雨林の生物多様性で知られています
洪水に悩まされて鉄砲水が増加しています
1〜2時間の降水でも洪水が発生し
浸水深が1m 程度に達するケースもあります
ペルーは
アンデス山脈の高地に位置し
マチュピチュやナスカ地上絵で有名です
M7以上の大地震が頻発しています
1970年のペルー大地震では死者約7万人
最近では2001年 2007年にも大地震に襲われています
トンガは
南太平洋に浮かぶ王国
自然豊かで人々が土地や海に感謝しながら暮らします
昨年海底火山が爆発し大きな被害を受けました
海底ケーブルの損傷により通信障害が引き起こされ
被害状況や安否情報の把握に大きな支障が出ました
インドは
インドプレートとユーラシアプレートの境界に位置
中~大規模な地震活動が活発です
2001年の大地震により約1万4千名の死者が出たほか
モンスーン時期に発生する洪水被害も甚大です
逆に干ばつや熱波の被害も多く発生しています
ミクロネシアは太平洋に位置する
607の島からなる国です
台風の影響により甚大な被害が発生しました
学校 水道 電気 家屋 漁船等が損壊して
多くの住民が避難する被害が生じました
日本政府としても緊急援助を行っています
サモアは
太平洋に位置する島々からなる国で
峡谷や滝のある熱帯雨林が特徴です
毎年のように発生する洪水災害に加え
過去に何度も甚大なサイクロンに襲われています
多くの人々が沿岸部に暮らしていて対策が必要です
ソロモン諸島は
南太平洋に浮かぶ数百の島からなる国で
第二次世界大戦に関係する場所が多くあります
気候変動と自然災害の影響を大きく受けており
海面上昇の結果多くの人々が住む家を追われ
職を求めて農村地方から都市部へ移り住んでいます
パプアニューギニアは
南西太平洋地域にあり
生物の多様性とビーチやサンゴ礁で有名です
今年5月地滑りによって
2000人以上が生き埋めになり
建物や農地に大規模な被害をもたらしました
スリランカは
インド南部のインド洋に浮かぶ島国です
熱帯雨林 平原 高地 砂浜と多彩な風景が広がります
今年5月24日から降り続いた豪雨により
南西部で洪水及び土砂崩れが発生し
被災者は約68万人に上っています
トルコは
東ヨーロッパと西アジアにまたがる国で
国際都市イスタンブールが中心です
昨年シリアとの国境付近で発生した
マグニチュード7.8の地震に襲われ
6万人が犠牲となる甚大な被害を受けました
多くの生徒が現在も避難生活を余儀なくされています
午後からは総合開会式が行われました
輪島高校から参加の3名は
大観衆を前に堂々と発表しました
夜は世界のお友達とレセプションです!
なんとくまモンが遊びに来てくれました
会場は大盛り上がり
単なるぬいぐるみの登場に
そこまで盛り上がる日本の高校生たちに
海外からの高校生たちは
Why ?Japanese???
日本人にはぬいぐるみじゃなくて
神様なんですよ
柿の実色した火曜日
地震から296 日目
豪雨から32 日目
今日から出張
途中の道すがら
崩れた山肌を見ると
ふと思い出すことがあります
崩れる前
あの辺に確か柿の木があったな
人が分け入らないような高い山の上
なぜあんなところに?
というような場所に
秋になるとたわわに実らせていました
誰も取らないので
それは初雪が降る頃までずっとそのまま
そんな風景見覚えありませんか?
実は日本中に見られる風景です
昔の人は山の中にある何本かの柿の木を
「あの柿の木は切ってはなんねえだ
山の神様が怒って降りてくるだ」
と言って決して切らなかったそうです
山の神様の正体とは?
そうクマです
近年
山に食料がなくなり
クマが里まで降りてくるようになりました
昔の人はクマがそれ以上降りてこないように
あちこちに柿の木を残して
そこでクマを食い止めていたのです
共存していたのですね
「神」と「クマ」
どちらもアイヌ語の「カムイ」が
語源となっているという説があります
今日からの出張は
「津波サミット」のため
熊本へ行ってきます
神様「くまモン」に逢って
復興をお祈りしてきます
先日のOECDグローバルフォーラムの
「未成年の主張」で
「本屋がないからなんとかしてー」と
教育長に向かって叫んだ本校の生徒
「気持ちはわかったぞー!」
と叫び返してくださった教育長様から
直接にお返事をいただきました
教育長様はその後
お忙しい中いろいろ調べられ
アドバイスをくださいました
書店のない自治体が社会問題化していること
「無書店自治体 対策」で検索できること
経産省でもプロジェクトチームで対策に踏み出すこと
NHKや読売新聞での報道
富山県立山町での先進事例
県の商工労働部にもはたらきかけてくださったこと
など多岐に渡りアドバイスをくださいました
そして高校生に対して次のようにメッセージをくださいました
「高校生が実際の書店経営に乗り出すのは難しいと思いますが
書店が欲しい人は輪島市に一人だけではないと思うので
志が同じ人を集めて輪島市に要望するとか
署名を集めるとか
先生と相談しながら
高校生でもできることをすることも大事ではないでしょうか
輪島市に
書棚に並ぶ本に触れお友達と本を選べるような
環境が戻ってくることを願っています」
たったひとりの高校生の叫びに対して
こんなにも丁寧に向き合ってくださいました
高校生にとって新たな一歩を踏み出すための
大きな力をいただきました
「おこらいえ」のルーツを訪ねてきました
「おこらいえ」は輪島の海士町の言葉
海士町の祖先は九州の宗像から渡ってきました
世界遺産である宗像大社を参拝しました
さっきまで降っていた豪雨が嘘のように止み
神々しい光が差してきました
こんな時って
神様に歓迎されている時なんだそうですね
おみくじをひくと
「神社参拝は神様にお願いする場ではなく
日頃の努力を神様に報告する場」
とのこと
市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)
降臨の場とされる高宮祭場
凜とした空気の中
パワーをいただいてきました
鳥居に石を投げ上げると
なんと乗りました
何かこれから
いいことしか起こらない予感です
今日もたくさんのお客様
地震から295 日目
豪雨から31 日目
水害から1ヶ月が経ちました
亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします
大成建設さんがお見えになりました
のと里山海道の現場でも
先日ダンプをお見かけしました
能登復興のために尽力してくださっています
大阪万博にも関わっておられ
吉本興業をはじめ
3つのパビリオンの建設を
担当されているそうです
輪島高校へは
「転生プロジェクト」で
関わってくださっています
「転生プロジェクト」とは
災害ゴミに命を吹き込み
新しい意味のあるものに
蘇らせるプロジェクトです
コンクリート片や割れた瓦 魚網などを崩して
大成建設さんの技術で成形しなおします
生徒からは
マリンタウンの遊具
学校の中庭のベンチ
かつての朝市通りのジオラマ
などのアイディアが出ています
アクセサリーなどの小物を作って
販売する計画もあります
どんなものに生まれ変わるのか
夢の膨らむプロジェクトです
輪島市にも出向き
小中学生と一緒に何かできないか
担当者と意見交換させていただきました
輪島市バスケットボール協会の方も
来られました
11月3日本校を会場に
車椅子バスケットボール大会が
繰り広げられます
今日はその下見です
バスケ初心者の方でも
健常者の方でもどなたでも
車椅子バスケを体験できるそうです
当日はおにぎりも振る舞われるそうです
ぜひお越しください
新採の木村先生の研究授業があり
担当の指導主事の先生もいらっしゃいました
木村先生は他県のご出身で
しかもいきなりこんな被災地の勤務となったのに
不満や弱音を一切口にせず
被災地の生徒たちに
本気で向き合ってくれています
今日の放課後も生徒をひとり残し
遅くまで勉強を教えていました
残っていた生徒も
今回の地震で被災し
他校から転校を余儀なくされた生徒です
みんなそれぞれの場所で
一生懸命取り組んでいます
輪島市高校魅力プロジェクトの
スタッフさんも来られました
学習支援のほか
探究活動のコーディネートなど
多岐にわたってサポートいただいています
11月2日に予定されている
「街プロ」発表会に関する打ち合わせのためです
この日は河井小学校の体育館をお借りして
ポスターセッションを行う予定です
こちらもぜひお越し下さい
NHKの取材も入りました
輪島市の漁業に関する番組です
漁師の子供たちにインタビューしました
番組をお楽しみに
多くの方が思いを寄せてくださっています
出会いを大切にして
一歩一歩歩んでいきましょう