校長室より「おこらいえ」
込み上げてくる涙を何回拭いたら
地震から282日目
豪雨から18日目
地震で叩きのめされ
洪水でも打ちのめされた輪島高校のみんなに
なんとドリカムさんからメッセージが届きました
「何度でも何度でも何度でも立ち上がろう!」
9月23日の本コラムの投稿をお読みになった
ドリカムのファンの方が
ディーシーティーエンタテインメントさんにご連絡
それを読まれたドリカムさんが
今回サインを特別に本校に贈ってくださったのです
本当にありがとうございます
「こみあげてくる涙を何回ふいたら
伝えたい言葉は届くだろう?」
今の自分たちにぴったりの歌詞で始まる
「何度でも」という楽曲は
2005年にテレビドラマ「救命病棟24時」
の主題歌としてリリースされ
東日本大震災のときにも
多くの方を力づけてくれました
ドラマは首都直下型地震が発生した設定で
「もし自分だったらどうするだろう?
仕事をとるのか?家族をとるのか?」
自問自答しながら見ていました
まさか本当にそんな日が自分に来るなんて
そんなこと当時は思いもせずに
「街プロ」グループを紹介するコーナー
【A7】わじねことフグ郎
上杉さん 中野さん 横地さんらは
ゆるキャラを自分たちで作って
輪島を活性化させようと考えています
可愛いゆるキャラによって
生み出される経済効果により
これからの輪島の発展に貢献します
【A8】やってみる
宮腰さんと森谷さんは
地震が起きて
言いたいこと
やりたいことができない子供達を
心配しています
そんな子供たちのやりたいことを
子供たちが自分たちの手で実現させ
自己肯定感を高め
明日への楽しみを増やす活動と
そのサポートを行います
【B7】みんなの主張 in 輪島高校
泉さん 前名さん 邑田さんらは
「未成年の主張」を企画しました
10月10日
本校を舞台に繰り広げられる
OECDのグローバルフォーラム
世界中から教育関係者が一堂に会するこの日に
屋上から校庭に向かって
思いっきり本音を叫ぶ場をつくります
【C7】海辺で映画を見よう
ナタさんは
故郷のタイで思い出に残っている
海辺の映画館をつくりたいと考えています
隆起してできた新しい海岸に
夕陽をバックに映画を上映できたら
それはロマンチックでしょうね
成績の上がる覚え方
地震から281日目
豪雨から17日目
テネシー工科大学心理学科教授の
バリー・スタイン氏が行なった
興味深い研究があります
小学5年生の子どもたちに
次のふたつの文を見せました
1.力持ちの男が、友達がピアノを動かすのを手伝った
2.力持ちの男が、朝食の間に新聞を読んだ
「2つの文のうち覚えやすかったのはどちらか?」
という質問をしたところ
成績のよい子どもは「1」
そうでない子どもは「2」
と答える傾向にあったそうです
何となく推測がついた人もいるかもしれません
一見すると文自体が短い「2」が覚えやすそうですが
内容をよく見てみると
前半と後半を関連付けられるのは「1」であることがわかります
成績のよい子は
「力持ちだからピアノを動かすのを手伝ったんだろう」
と意味を持たせて記憶できるため「1」を選びます
それができない子は
単純な文の長さで「2」を選んでしまうようです
作業としての暗記は意味がなく
また面白くないので
なかなか身につきません
「街プロ」では
自分で決めた好きなことをやっているので
見ていて驚くほど集中力があるし
そして諦めない力強さがあります
未来を託して余りある逞しさを感じます
10月10日には
そのうちひとつのグループが企画した
「未成年の主張」を行います
ご存知TBSの人気番組「学校へ行こう」のマネです
マネにはいくつかの段階があって
①パクリ
自分の利益のために
他人の創作的な表現を盗用しているものです
元ネタがバレると困るし問題になるものです
②パロディ
批判や風刺を目的に模倣しているものです
元ネタを知らないとと面白くもなんともないものです
③オマージュ
元ネタに対して尊敬・賞賛の念が込められています
元ネタが分からなくても充分面白く
元ネタがわかるとさらに深く楽しめるものです
オマージュ目指して頑張ります!
生徒が屋上から大きな声で
自分の夢や未来を
輪島の夢や未来を叫びます!
オーディエンスには
地震で大きな被害を受けたトルコ
紛争で苦しんでいるイスラエルやウクライナ
世界各国から
OECDが招いてくださった教育関係者のみなさんです
「街プロ」グループを紹介するコーナー
【A6】能登野菜を使ったポトフ
ダンス部を中心とした7人は
能登で育てた野菜を
自分たちで調理してみようとしています
【B6】震災を超えて響く花火の音
川端さんを中心とする9人は
市民の活気と笑顔を取り戻すため
花火の打ち上げを計画し実現しました
ご存知のように輪島の夏祭りに合わせて
クラウドファンディングで資金を集め
当日の準備にも参加しました
ご協力くださったみなさん
本当にありがとうございました
おばあちゃんが泣いて拝んでいた
という話を聞いています
【C6】角刈り グラウンド復興
野球部を中心とする13人は
グラウンドの石拾いから始めました
運動場に仮設住宅が立ち
遊ぶ場を失った
子供たちのために
思いっきり飛び跳ねることのできる場所を
提供したいと考えています
準備ができた人のところに奇跡は起こる
地震から280日目
豪雨から16日目
アメリカの著作家
ウェイン・ダイアー氏は
「人間の感情で最も無益な感情を二つ挙げれば
済んでしまったことへの自責の念と
これから行うことへの不安である」
と述べています
そして
「準備ができた人のところに奇跡は起こる」
とも
「街プロ」について取材を受けると
決まって聞かれるふたつが
①「きっかけは?」
人を好きになるのに理由などないのと同じで
やりたいからやる
ほとんどそれだけです
②「ゴールは?」
明日の生活すらどうなるかわからない中
そんなビジョンなどあるわけがありません
過去と未来は考えない
あるのは現在のみ
そして準備ができたら奇跡は起こるのです
今日は準備ができて奇跡が起こりつつある
ひとつのグループを紹介します
「ネコにもあげれるスイーツ」グループです
長井彩綺さん
大向莉奈さん
坂口紋彩さん
濵谷美耶さん
の4名による活動です
避難生活の中で
ヒトが食べているものを
気軽にペットにもあげれるといいなと
考えたのがきっかけです
ネコにとって
小麦粉がアレルゲンになったり
牛乳によって皮膚疾患が見られたりと
ヒトが口にするものをそのままあげることが
好ましくない場合があります
そこで小麦粉のかわりに米粉と片栗粉を
牛乳のかわりに豆乳を用いたスイーツを開発
スーパー「ワイプラザ」内の出張朝市での
販売にこぎつけました
今後は投資家さんとの
マッチングイベントに参加して
来年の大阪万博での出店を目指しています
商品開発にご協力くださったのは
輪島市内に店舗を構える
「アンファン」さんと「ta・mago」さん
「アンファン」さんは小さな洋菓子屋さん
フランス北西部のブルターニュ地方に伝わる
伝統的な焼き菓子「ファーブルトン」などが
お店に並びます
https://notowajima.jp/navi/anfan/
「ta・mago」さんはシフォンケーキのお店
店へ向かう橋が今回の水害でこのとおり
でも明るい店主はめげません
しばらくはオンラインで
ふわふわもちもちのシフォンケーキを
お届けします
ほかの「街プロ」グループも紹介します
【A5】輪島の課題
天野さんは現在の輪島の課題を
あぶり出しています
被災地でとられたアンケートなどをもとに
研究しています
【B5】リラクゼーションルーム
〜学校にヨギボーを置こう〜
紺谷さんと干場さんは
生徒が勉強の合間に休めて
リラックスできる場所をつくるために
ヨギボーやお菓子を置いた
場所を設置したいと考えています
【C5】商店街を復興しよう
古戸さんは
馬場崎商店街の復興を目指して活動をしています
ありし日の窓岩
地震から279日目
豪雨から15日目
今回水害で被害の大きかった町野地区
氾濫した町野川は
かつての町野高校の高校に
「玲瓏と清き流れの町野川
そそぐ海原遥けくも…」
と歌われるように
日本海にそそいでいます
それで河口の海岸を
曽々木(そそぎ)海岸といいます
曽々木海岸には
観光名所「窓岩」がありました
高さ10m以上あろうかという
大きな岩の真ん中に
ポッカリと窓を開けたような穴がありました
「ありました」と過去形なのは
今回の地震でなくなってしまったから
9月27日に投稿したこの写真
窓岩が「あった」場所です
そういえば生徒相談室に
窓岩を写した写真があったなと
生徒相談課の先生に探してもらったら
出てきました
これです!
年に数回しか見られない
窓の真ん中から夕陽が覗く一瞬を捉えた
貴重なものです
窓岩は
一枚の岩の真ん中に
穴が空いていたわけではなくて
よくみるといくつかの岩が
微妙なバランスで積み重なって
その隙間が綺麗な窓を形作っていました
私はそれを見上げ
きっと奥能登で一番高い山
高州山がかつて活火山だった頃
吹き飛ばされてきた岩が
積み重なったのか
あるいは
曽々木海岸を見下ろす岩倉山が
土石流を起こし
その時流されてきた岩が
積み重なったのか
太古のロマンに思いを馳せることが
しばしばありました
いずれにせよ
その岩が今回姿を消してしまった
そう考えると
地質的に非常に貴重な
歴史的瞬間に立ち会えたんだなと
感慨深くなります
「街プロ」グループを紹介するコーナー
【A4】みつばちプロジェクト
〜高校生×小学生の交流会〜
稲木さんは
高齢者の声が優先されがちな状況の中
若者の視点が反映されることが少ないことに
危機感を感じています
学生も社会を変える力がある
世代を超えた協力と
積極的な行動が重要であると考えています
そこで小学生と高校生の交流を通じて
未来の輪島を共に考え
実践する機会を作る取り組みを行っています
【B4】被災地記録
笹波さん 三中さん 白崎さんらは
地震で被災した経験をもとに
震災前や復興途中の写真や
震災時に必要だった物資についての情報を
SNSで発信しています
被災者のリアルな声と現状を共有し
支援の輪を広げ
復興への関心を高めるプロジェクトです
【C4】 フラワーアレンジメント
〜花で小中高生を笑顔にしよう〜
岩地さん 出村さん 松谷さん 森さん 上平さんらは
地震によって活気がなくなった輪島を
小中高生を対象とした
花を使ったイベントを開催することで
笑顔にします
元気あふれる子どもたちによって
輪島の活気を取り戻すことを目的とした
取り組みを行っています
お礼参り
地震から278日目
豪雨から14日目
商業高校の全国校長会があって
岐阜に来ています
少し時間を作って
これまでご支援くださった
近くの方々を訪ねてみました
こちらは震災後真っ先に駆けつけて
ほぼ1ヶ月にわたって
炊き出しをしてくださっていた
Humanity First さんのモスク
中も見学させていただきました
厳かで敬虔な雰囲気の本部
こちらは祈りを捧げる礼拝堂
メッカの方向を向いています
コーランも見せていただきました
単なる経典にとどまらず
生き方や決まりごと
相続の方法まで事細かに定められていて
憲法の役割もしています
LOVE FOR ALL HATRED FOR NONE
誰も憎まず全ての人に愛を
この教えを忠実に被災者に対して
分け与えてくださっていたことに
心から感謝です
次に名古屋市立西陵高校さん
昨年度の2年5組のみなさんが
真っ先に支援物資を送ってくださいました
その頃郵便も宅急便も動いていなくて
宅急便の集荷基地まで取りに行ったのを
思い出しました
なんだか遠い遠い昔のような気がします
靴下とかハンカチとかコスメとか
女の子らしい可愛いものから絵本まで
当時お風呂に何日も入れない子らが
本当に喜んでいました
授業中だったけど廊下から直接
こそっと感謝の言葉を伝えたら
素敵な笑顔を返してくださいました
被災地で頑張っている輪島高校の子らも
困っているところにすぐ手を差し伸べてくれる
日本中の高校生らも
本当に国の宝だなと思いました
最近発表された新しい研究
「新型コロナに罹りやすい血液型がある」
えー?
そもそも血液型占いには
なんの科学的根拠もないのに…
ところがこの学説にはちゃんとした根拠があって
新型コロナに限らずウイルスは
細胞の外に出ていく際に
血液型の情報も一緒に持って出ていきます
例えばA型の方が罹ったウイルスは
A型の特徴を熟知していて
A型の人に罹りやすい傾向がある反面
B型の人には抗体の違いもあり
感染しづらくなります
ABO式血液型は
赤血球の表面の形状で決まります
O型の人はAB双方と
赤血球の形状上の共通点がないので
A型とB型から来たウイルスには感染しにくく
AB型の赤血球は
A型B型双方の特徴を持つので
A型から来たウイルスにも
B型から来たウイルスにも
簡単に罹ってしまう傾向があります
「街プロ」グループを紹介するコーナー
【A3】子どもの居場所を作りたい
桂木さんと明後さんは
今子どもの居場所が少なく
特に門前地区にはそれがないので
ぜひ作りたいと考え
直接市役所を訪ね活動をしています
【B3】猫探し
茶園さん 東野さん 若狭さんは
地震で迷子になった猫を保護したり
飼い主に戻す活動をしています
【C3】猫と人間が食べれるお菓子
長井さん 大向さん 坂口さん 濵谷さんは
人間も猫も食べられるお菓子を開発しています
主にシフォンケーキやボーロを
販売しようと考えています
被災した時に
人間が食べているものを
気軽にペットにもあげれたらいいなと思い
そのイメージのもとで活動しています
完成したら大阪万博での出店を
視野に入れています