校長室より「おこらいえ」

仮校舎はどうなる?

地震から 416 日目

豪雨から 152 日目

 

現在3棟ある建物のうち

危険判定のため2棟が使用できず

1棟の建物に無理矢理詰め込んで

授業をしている状況です

 

この状況を早期に打破するため

仮設校舎の建築計画が進められています

 

本日は保護者説明会を開催し

現時点でお伝えできること

現時点で要望していること

について理解を求めました

 

 

 

 

 

仮校舎は同じ敷地内

グラウンドに建設の予定です

春に竣工

早ければ秋より運用可能です

 

現在全学年で使用している旧校舎3号棟は

そのまま3年生が3階を

定時制が1階を使用します

 

仮校舎は2階建てで

真ん中に廊下を設置し

両側に教室を配置するコンパクトなつくりとし

グラウンドを使用する面積を

最小にする配慮がなされています

 

このことは

北野喜樹石川県教育長が

「生徒が運動する場所をできるだけ奪うな」

との指示を出してくださっているとのことです

コロナの時に健康福祉部長を務められていた方で

毎日のようにテレビで説明されていたので

ご存じの方も多いかと思います

さすが緊急時の対応に力を発揮くださっています

 

仮設校舎には

1・2年生が入ることになり

実験室や実習室も設置されています

 

ただしパソコン室はふたつとも旧校舎3号棟にあるので

もしかすると

旧校舎3号棟をビジネスコースが

仮設校舎を普通コースが使うことになるかもしれません

これについては時間割など諸条件を鑑み

最も最適な使い方を考えていきます

 

グラウンドを使用せずに

グラウンド脇のアスファルト部分への建設を

要望したのですが

まず寸法が足りませんでした

部室やブルペンを壊してもいいからと要望しましたが

建設に関する法律があって

仮設校舎は現存の校舎から

10m 離して建てなければならないそうです

 

以上の理由より図に示された

グラウンドの校舎側に建てることとなりました

 

第一体育館と第二体育館はそのまま使用し

接続する仮設廊下を設置します

旧校舎3号棟への接続も同様です

 

以下

質疑応答の様子です

Q1:工事の間の部活動は?

A1:工事は必要最低限のスペースでやってもらいます

   並行してグラウンドでの部活動はできます

 

Q2:本校舎の復旧見通しは?

A2:損壊した基礎の横に新たに基礎を打ち

   ジャッキアップする計画ですが

   工期など詳細については未定です

 

Q3:もう決定か?変更は無理か?

A3:できないことはないかもしれませんが

   再調査などで工期が大幅に遅れます

   得策ではありません

 

Q4:稲舟校舎(旧輪実)を使用することはできないか?

A4:校舎は使い物にはなりませんが

   危険立入禁止区域指定が外れたと聞きます

   グラウンド使用要望の余地はあるかもしれません

 

Q5:体育館の使用は?

A5:今のところ使用禁止命令は出ていません

   多少床の歪み等はありますが

   なんとか使用できる状態です

 

Q6:学ぶ場を確保するため子どもたちの意見を聞いてほしい

A6:同様のご意見を

   小学校の運動場に仮設校舎を建てた後で聞きました

   「あなたたちは一度でも子どもたちの意見を聞いてくれましたか!」

   もう決まってしまって仕方ないことであったとしても

   子どもたちに説明する義務は大人にあると考えます

   そうすることにより

   自分の力で社会は変えられると考える若者が

   世界一低いという現実を変える

   第一歩になると思います

   このブログを読んで

   言いたいことを校長室まで言いにくるよう

   明日の朝生徒に伝えます

 

Q7:学校以外での部活動への移動費の負担が大きいが?

A7:今年度は県より補助をいただいています

   引き続き要望してまいります

 

Q8:習熟度別授業はどうなる?

A8:問題ありません

   これまで通りの習熟度をかけることのできる

   教室数を確保できます

   これまで通りきめ細かな指導ができそうです

 

Q9:工事の際の騒音は?

A9:時間をずらすなどの要望はしますが

   ある程度の騒音はやむを得ません

   逆にどんな悪環境でも集中力を発揮できる

   生徒の育成を目指します

 

最後に

「現在輪島市内で唯一使用できる

 屋外体育施設が輪島高校グラウンドである

 だから自校の体育や部活動のことだけでなく

 輪島市民みんなが使用できる手立てを

 県と市の枠組みを超えて進めていくべきである」

とのご意見をいただきました

 

このことについては

まず手始めに

テニスコートを全面人工芝にして

部活動以外の時間帯に

ゲートボール場として

高齢者に提供できないか

市に申入れをしてみようと思います

いんのこまきのおもいで

地震から 415 日目

豪雨から 151 日目

 

 

 

 

 

 

 

こんなに猛吹雪の中それでも復旧工事は

手を休めることなく進んでいます 

本当に頭の下がる思いです

ありがとうございます


現在

神奈川より

スクールカウンセラーの平野先生に

定期的に来ていただいています

生徒だけでなく保護者の方のカウンセリングも

していただけることとなりました

明日第1回目を開催します

 

おかあさん方

そっと打ち明けるだけで

気持ちが軽くなりますよ

予約は不要です

どうぞふらっと立ち寄ってください

生徒とは会うことのないよう

場所は配慮してあります

詳しくはこちら

0219_自由相談日のご案内.pdf


輪島の冬の風物詩

曹洞宗のお寺において

「いんのこまき」が行われました

本校で書道を教えてくださっている

川口先生のご実家がお寺で

記念に学校へ持ってきてくださいました

 

 

 

 

 

 

今日は涅槃会

お釈迦様の亡くなられた日の

法要が執り行われました

仏教の三大年中行事のひとつとされます

 

曹洞宗のお寺では「涅槃団子」が撒かれます

五色に色づけされたこの団子は

地水火風空を表しているとのこと

生きとし生けるもの全てを表し

食べると無病息災

持つと功徳を受けられるとも伝えられています

 

北信越地方で見られる風習です

 

お釈迦さまの舎利つまり遺骨を模したもので

その形は地域によって異なります

たとえば富山の涅槃団子は丸い団子ですが

輪島では動物を形どった団子が撒かれます

お釈迦様の涅槃に駆けつけた動物です

干支の動物と言った方が

ピンとくるかと思います

写真左から

へび いぬ とり です

中でもいぬを形どったものが多く撒かれるので

いんのこ(犬の子)まきと言われます

 

お米でできているそうです

食べられるのか尋ねたら大丈夫なようです

炙って食べる方もいるようですが

多くはお守りとして持ち歩きます

やがて乾燥して粉々になると海に流します

 

低温湿潤な条件で大事にしていると

崩れずにそのまま小さくなっていくそうです

 

今回お持ちくださった

聖光寺さま(しょうこっさま)は

漁師町のお寺さんで

「いんのこ」をかたち作るのは女房衆

最後の色付けは漁師の長の仕事と決まっていて

なんぴとたりとも

手を出してはならない領域のようです

 

赤黄緑の食紅で絵付けをします

 

緑というといつも思い出すのが

なぜ絵の具の緑はビリジアンなのか問題です

 

学年にひとりくらい

「私のことキャサリンって呼んで!」

ってのたまうぶっ飛んだ女の子がいるもんですが

そのぐらい異彩を放つビリジアンちゃんです

あなた帰国子女?

って言いたくなるくらいです

どう見ても「みどりちゃん」やろ

でも本人はビリジアンと言い張っています


【今週の生徒の叫び】

校長ブログを読んだ生徒が書いてくれた

コメントを紹介するコーナー

 

今日は昨年9月7日「春の選抜に向けて」

のコラムを読んでくれた生徒からです

 

 高校野球秋の大会が始まり、大事な初戦となりました。相手はまさかの飯田高校でした。飯田高校も地震に襲われ、なかなか練習ができない日々が続いていました。すると、仙台育英高校さんが輪島高校と飯田高校を仙台へ招待してくれました。その時に掲げた「ONE TEAM」をモットーに頑張ってきました。震災から一緒に頑張ってきた飯田高校と初戦で対戦するのは複雑な気持ちでした。野球というスポーツの大会はトーナメントで負けたら終わりです。だから、お互いにスポーツマンとして最後まで全力で闘い、招待してくださった仙台育成高校さんや輪島市民のみなさん、珠洲市民のみなさんのひとりでも多くの人が笑顔になるように感謝の気持ちをとどけることができたらなと思いました。

 この大会は春の選抜に繋がる大事な試合でした。この大会でベスト8に入って21世紀枠を狙っていましたがベスト16で終わってしまいました。今度の夏は必ず甲子園の切符を掴み取ります。《匿名希望》

馳浩知事の決断に思う

地震から 414 日目

豪雨から 150 日目

 

教室の掲示物を見ると

担任の教育方針や取り組む姿勢がわかります

 

 

 

 

 

 

曲がって張られた掲示物に違和感を持たないようでは

ちょっとした生徒の変化に気づかないでしょうし

期限の過ぎた奨学金の案内などを

いつまでも貼っているようでは

大事なことが先延ばしになってしまいます

 

心理テストです

コタツを片付けるときあなたはどんなパターンですか?

スパッと片付けますか?

それともズルズルといつまでも出しておきますか?

あるいは一度片付けたものを後からもう一度出すタイプ?

 

これって恋人と別れた時のパターンと一緒なんだそうです

 

こたつや恋人はどうあれ

不要な掲示物はスパッとはずす

「掲示物を風景にしない」

このことが大事です

誰も見向きもしないようになった掲示物は

情報ではなく風景です

そこにはもはや意味などありません

 

さて馳浩石川県知事が

防災服着用をやめると宣言されました

新聞によると

金沢以南の県民からは

「いつまで着てるんだ?気が滅入る」

などの声があるそうです

何事もなく平穏な暮らしをされている方にしてみたら

そう感じるのは仕方ないのか

という気持ちになります

 

一方で能登の県民にしてみたら

「忘れ去られてしまうのか」

との懸念があるようです

 

しかし私は逆に

いつまでも防災服を着ていたら

やがてそれが風景となってしまうことに

心配を抱きます

 

単に

「能登のことを忘れてはいませんよ」

というポーズのためだけに着るのをやめ

スーツを着ていても

「心は常に能登にありますよ」

という知事の強い決意の現れであろうと

私は思っています

 

先日も馳知事は

タウンミーティングのために輪島までお越しくださり

被災者約20人からの質問に

一つひとつ回答してくださいました

「能登は日本の未来そのもの

 本当に困っている人を軸にして

 物事を積み上げていく必要がある」

と語ってくださったそうです

 

また別の報道では

発災時の初期対応について

「フルパワーではなかった」

との見解を明らかにしたとありました

 

石川県の県職員規定には

「震度〇以上の地震が発生した場合

 〇〇職以上の職員は〇時間以内に〇〇へ参集」

などが定められています

にもかかわらず県職員の出勤率が低い

という指摘でしたが

被災した現場から言わせてもらうと

そもそも出勤したくてもできない状況なので

正直やむを得ないと思います

 

私も発災後まっさきにやった仕事は

「学校に参集するな

 自分と家族の命を守れ!」

と規定とは真逆のことを

職員に一斉メールすることでした

当時の道路状況等を今思い出しても

その決断は間違いではなかったと

確信しています

 

参集したくても参集できない

参集によって命を落とす危険もあった

これが被災地の現実でした

 

対応の遅れをしばしば指摘されてもいますが

県庁でずっと取材をしている新聞記者によると

知事は被災地のために

いろんなアイデアを出してくださっている

だけど実務レベルにおいて潰されている

のだそうです

 

学校で必要なものを要望しても

「なぜ必要なのか?」

「どうしても必要なのか?」

をいちいち事細かに説明しなければならない

というのが現実です

 

「ボランティアが能登に入るのを控えるように」

と知事が発言したことが復興を遅らせた

という指摘もありますが

現場の者に言わせると

これも的外れな指摘です

あの日あの現場に

民間ボランティアが殺到すると

助からない命が

間違いなく増えていました

 

輪島高校の避難所には

食料の炊きだし支援がなかなか来ず

お風呂の支援もありませんでした

 

そんな中

このブログを見た多くの方が

「支援に行きたくても行政に止められて行けない」

と直接学校へ電話してきてくださいました

 

これまた私は即座に

「検問など突破して来てくれ!」

と行政とは真逆のことを言いました

おかげで民間のボランティアの方に

大きく助けられてきました

 

ですので

今回のように

行政は大きな視点で「被災地に入るな」と

そして実際には

現場の人間が個々に判断して最善の動きをする

というのが被災地での最適な動きであると思います


カタリバさんによる未来トークが行われました

 

 

 

 

 

 

詳しくはこちら

 https://cms1.ishikawa-c.ed.jp/wazifh/blogs/blog_entries/view/75/b50bb0993463f720ffec311c2844d8c0?frame_id=210


【今週のありがとう】

 

動物と共生するまちづくりの会 石津 佐智子さま

ますますご活躍のことと思います

 

藤本育英財団 藤本 由紀子さま

受験生への多大なるご支援本当にありがとうございます

 

群馬県立沼田高校JRC部のみなさん

温かいご支援忘れないよ もう進路決まった人もいるかな?

 

国際文化フォーラムの長江春子さま

楽しい本送ってくださりありがとうございました

 

中村 哲夫様はじめ石川コミュニティーセンターのみなさま

被災地訪問どうもありがとうございました

 

※このコーナーではこれまで

 ご支援いただいた方々を

 紹介させていただいています
 

自然は不思議の宝箱

地震から 413 日目

豪雨から 149 日目

 

豪雪からほっと一息

 

「氷が溶けると水になります

 では雪が解けると何になるでしょう?」

「答えは春です」

こんなお侠(おきゃん)ななぞなぞがありますが

今日は雪解けお散歩ワークショップです

 

雪解けをいろいろ科学の目で見てみましょう

 

まずはこんな不思議

雪は植物の周りから溶けていきます

 

 

 

 

 

 

植物は水を吸うから?

根の周りの水分がなくなると

その上の雪が溶けて吸い込まれていくから?

 

では植物以外ではどうでしょう?

 

 

 

 

 

 

仮説は否定されました

無生物の電柱の周りから溶けています

 

 

 

 

 

 

日差しを浴びた電柱がその熱を伝えるから?

 

植物にも体温があるということでしょうか?

 

ここで昔「美味しんぼ」で読んだ知識を思い出します

トマトに関する話

トマトの原産地はアンデスです

アンデスの気候に近づけてやると

本来持っていた生きる力を取り戻して

美味しいトマトができるのだそう

夏が旬のような気がしますが

日本で育てるには

冷涼なアンデスの気候に近い冬の方がよくて

乾燥した環境に近づけるため

水は極限まで与えない

そうすると茎や葉に細かい産毛が生えてきて

空気中の水分を吸うようになる

産毛には体温調節の機能もあって

健康なトマトの幹の周りは

ひんやりと空気が冷えているのだとか

 

雪国の植物は

自分の周りを温めて雪を溶かす力を

持っているのかもしれません

 

次はこんな不思議

 

 

 

 

 

 

凍ったままの雪は真っ白なのに

溶けかかった雪はグレーです

ということは?

 

 

 

 

 

 

空に浮かぶ雲の

真っ白い部分はしっかり凍っていて

グレーの部分は溶けかかっている

 

溶けたグレーの部分が

雨粒になって落ちてくると考えると

雨雲がグレーであることにも

納得がいきます

無駄な役職廃止!

地震から 412 日目

豪雨から 148 日目

 

神戸市私立保育園連盟(谷村 誠 会長)様から

生徒一人ひとりにお米が送られました

 

当連盟のみなさまは

豪雨の際に浸水家屋の復旧作業に参加してくださり

今回は

市内の小中高と幼稚園と保育園に通う子ら全員に

お米を贈ってくださりました

本当にありがとうございます


先日PTA役員会が行われました 

みなさんご自分の生活すらままならない中

それでも役員を引き受けてくださり

本当にありがとうございました

 

特に会長さんには

金沢に生活拠点があるのに

無理にお名前だけでもとお願いし

引き受けていただきました

 

昨年一年間は

「楽しいことだけやりましょう」

をモットーに

炊き出しなどの活動に力をお借りしました

 

子供たちのために集まっていただきました

本来のPTA活動ってこうなんだろうなと

子供たちとお母さん方の笑顔を目にして

そう思いました

 

来年度もこの活動を継続します

一部の役員の方だけが

無理にお仕事をやりくりして

朝早く挨拶運動などに立たなければならないなどの

形骸化した活動は一切やりません

 

全員が役員で

子どものためにやりたい!

とみなさんの中から湧き上がった活動だけを

無理せずその都度できる方だけで

やっていきます

 

そのため会則も改めます

書記 会計 理事 評議員 母親代表 監事 顧問など

無駄に多い役職を一掃しシンプルにまとめます

正式には来年度の総会で決定します


北陸地域最大級の

公安系公務員の合同説明会へ行ってきました

 

 

 

 

 

 

自衛隊 警察官 刑務官 海上保安庁 消防

我々の安全な生活を守ってくださっている

尊い職業

その担い手となる高校生に

正しく理解をしてもらいたいと思います

 

 

 

 

 

 

金沢刑務所では受刑者の

所内での号令をかけながらの行進式移動を廃止

また呼び捨てからさん付けへと変わっています

運動会や球技大会などもあるそうです

 

震災の際にお世話になった方々ばかりです

お礼とご挨拶を兼ねて行ってまいりました

 

 

 

 

 

 

3月11日(消防・自衛隊・刑務)

12日(海上保安庁・自衛隊・警察)には

石川県では初開催となる

職場見学ツアーも企画されています 


鳥羽に研修旅行に行っていた生徒たち

無事金沢駅に到着しました