工業系列(機械・電気) 日誌
手仕上げ作業【工業系列】
現代では便利な加工機械がたくさんありますが、微細な調整や仕上げ加工では、
やはり人間の「五感」を頼りに手仕上げ作業をする必要があります。
本校では「ものづくりマイスター」の川端先生にご来校いただき、手仕上げ
作業の方法について指導を受けています。
また、単に加工方法を習うだけでなく、ものづくりに際した心構えや、仕事の
意義についても、現場での経験からたくさんお話を伺っています。
一見簡単そうですが・・・ こまめな確認と加工を重ねて
手仕上げは一筋縄ではうまく 完成に近づけていきます
いきません!
万力に材料を固定するときも 手仕上げ作業は「立ち姿勢」も
確認が大事です! 大事です!いい加減な姿勢は
疲れるばかりで進みません!
旋盤の修理【工業系列】
旋盤の起動時にチャックの爪と刃物が接触する事故で、怪我はありませんでしたが機械に大きな損傷がありました。
修理見積もりが50万円でした。業者さんが2日間でケリをつけるには疑わしい部品全ての交換になるので仕方がありません。しかし50万円では中古の旋盤が買えてしまうくらいなので、仕事の合間に1ヶ月ほどかけて直してみることにしました。
ものづくりマイスターの井崎先生にサポートをいただいています。
1番損傷の大きい部分は下の動画のとおりでした。
しかし、その軸の上に別の軸があります。
この軸も損傷を受けているので軸とギヤが分離できない状態です。
つまり、ギヤがこのケースに干渉して軸が抜けない状態です。
中央のギヤと軸が動画の故障の部品です。奥まっていますね。
握り拳3個分くらいのハンマーで2時間ほど叩いて、クサビの工具を自作してこじって軸とギヤを分離させました。
しかし次が大変。まがっている軸に差してあるギヤをどのように分離するかが問題でした。
余っている板材をマシニングセンターで穴をあけ、ギヤに刺さっている軸を抜く治具を自作しました。
自作治具のボルトを回すと、車のジャッキのように数トンの力がかかり、無理やり軸を抜いて行きます。
目標の軸二本が外せました。合間を見つけて3週間かかっています。
確実に損傷しているシャフト2本。2本で約4万円。これだけ済めば46万円のコストダウン。
外した部品です。
ギヤ側の穴にも少し損傷がありますが、やすりがけで直して組み立てる予定です。
作業進捗的には、まだまだ半分もできていない状態です。
冬休み中が勝負かな?
【最後に】
就職先の企業で、機械が故障するたびに業者に直しに来てもらっていては、外払いが嵩み、利益が出なくなります。
故障させないための保全の技術、軽微な故障なら自分たちで対処できる技術が大切です。
基本的な機械要素の構成である旋盤くらい、自分たちで直しましょう。
平滑回路【工業系列】
前回、波形整形回路で交流信号を
↓
半波整流 全波整流
にしました。
この信号だとまだ直流信号にはなっていません。
極性(プラス・マイナス)の時間による変化がまだ存在している
からです。
そこで、負荷に対して並列に「コンデンサ」を接続します。
コンデンサは電気を蓄えることができるパーツですので、上の
写真の波形でいう「山の頂上」から電圧が一気に下がることなく、
ゆっくりと放電して補ってくれます。これを「平滑」といいます。
半波整流だとこんな波形になりました。
コンデンサを大きく→
コンデンサの静電容量を大きくするほど直線に近くなって
いきますが・・・まだ直線には遠いですね(リプルがあります)。
そこで、全波整流にコンデンサを接続すると、
コンデンサを大きく→
※白い波形は入力波形(元の信号)です!整流波形ではありません!すみません!
おおっ、右側の写真ではかなり直流っぽいですね!
きちんと波形を観測することができました!
手仕上げ作業【工業系列】
現代では便利な加工機械がいくつもありますが、最終的な仕上げや
微細な調整などは、やはり「人間の感覚(五感)」を頼りとします。
今回の実習は手仕上げ作業です。まずはヤスリで「面取り」に
チャレンジしました。きれいに角処理ができるかな?
ヤスリで材料の角を削り、 カエリがないように、削った
油砥石などできれいに 跡が残っていないように、
仕上げます 確認を重ねながら作業します
「えっ、どうやってやるん?」 「いいものを作ろう!」という
「こうやってやりんがいや」 意思が大事です!
教え合いが嬉しいですね!
技能検定3級数値制御旋盤作業の取得に向けて【工業系列】
今年は先生を含めて15人が受検します。
画像の通り10人が1度目の総合製作を完了。
製作に2時間半。
2回通しで製作するのに立ち会うため
2.5h/回・人 ✖️ 2回 ✖️ 15人 = 75 h
…10日ぶっ通しの勤務時間に相当。
年間ざっくりと200日勤務とすると、総合製作の立会だけで年間の5%のリソースを使用。
実際は今後2ヶ月半の期間で実施するので、2ヶ月半の間に集中して月間リソースの20%のリソースを使用。
これだけリソースを使いますが、数年この活動を続け、ここで得られたマインドを持って
卒業生が巣立って行ったらこの北金沢地域にどんなインパクトが得られるか、楽しみです。
別件になりますが、電気分野も並行してある試みを実施しています。
地域に貢献する学校として、どれだけ人材育成で貢献できるか楽しみです。