日誌

歳時記2

大人になるって?

 みなさん、こんにちは。理科の河﨑です。徐々に顔を覚えてもらい、挨拶をしてくれる人が増えてきて、心の中で喜んでいる今日この頃です。三回目の河﨑からの話は、自分が大学時代に聞いて印象に残っている話をします。

 大学生初日の1限目にガイダンスがありました。そこで、まず教授が言った言葉が「早く大人になりなさい」でした。高校卒業したばかりで、これから大学生という日々を楽しむぞ!と意気込んでいた私には、不思議な言葉でした。

 教授の言った“大人になる”とは、どういう意味なんでしょうか。皆さんの心の中に答えは出てきますか。なかなか出てきませんよね。当時の私もそうでした。教授がいう“大人になる”と言うことは、“自分の社会的役割を自覚し、自分に責任感を持たせた行動をしていくこと”だそうです。また、この話では、“早く”という言葉を強調していて、大学入学時からでも、高校生のときだっていい、早ければ早い方がいい。ぎゅっと要約するとこんな感じです。

 私は社会人になりましたが、大人になったかと言われるとまだまだなりきれていません。大人になるのは、忍耐力を持ち現実を見つめることのような気がします。逃げるのは簡単でなんの苦労もなく、終わらせることができます。同時にそこには、社会的役割、責任、信頼、といった大切なモノを捨てることも含まれてきます。私も早く大人というステージに上がれるよう、前進して行こうかと思います。皆さんも大人というステージについて少し意識してみるといいかもしれません。

0

57577

みなさん、こんにちは。

地歴公民科の山﨑です。

 

今日は皆さんに僕が最近はまっているものを紹介します。

それは短歌です。

短歌とは五・七・五・七・七のリズムで詠む詩のことです。

このたった31字の中で情景や作者の思いが表現されています。

すごいことだと思いませんか?

短歌を読んでいると自分のボキャブラリーや表現力のなさを痛感すると同時に、言葉の奥ゆかしさのようなものを感じることができます。

 

せっかくなので、僕のお気に入りの短歌を紹介してメッセージをしめたいと思います。

穂村弘さんの『短歌ください』という本から選びました。

こちらです。

 

『ヴォリュームを ゼロに落とした ラジオから 一番好きな 歌が聴こえた』

 

皆さんもぜひ読んでみてください。

0

学校閉庁日のお知らせ

学校閉庁日のお知らせ

 

8月11日(火)~14日(金)は学校閉庁日となっています。

一部の事務職員のみの出勤となります。全ての部活動も休みです。

 

緊急のご用件がある方は8:30~16:55の時間帯に学校まで連絡下さい。

学校電話番号 0761-74-5044

 

0

【校長室より】1学期終業式(7/31)

 1学期の終わりにあたり話をします。今回も放送を通してなので、皆さんの表情が見えなくて残念ですが、目でしっかり聴いてください。

 6月1日に授業を再開しました。生徒の皆さんが安全で安心して学校生活をおくれるようにということで、事務や学務員、司書、購買職員の方々が感染予防のために物品を調達したり、手作りで準備してくれました。また毎日、こまめに消毒作業をしていただいています。この放送を通してお礼を言いたいと思います。ありがとうございます。感染対策は今後も長期にわたります。生徒の皆さんは「新しい生活様式」を常に頭に置いて、行動してください。

 はじめに地域交流の話をします。
 本校は総合学科の学校で地域とのつながりや地域貢献を大事にしています。1学期に行われた地域と関わる主な活動を紹介します。
 1つめは、3年生のTSⅡの授業で「動橋まちかふぇプロジェクト」が始まりました。このプロジェクトは動橋駅前の旧石垣繊維工場を、地域の方々の憩いの場に造り替えようようというものです。自分たちで主体的に課題を見つけて、議論を重ね、課題を解決しながら進めて行く取組で、このあと、どうなっていくのかとても楽しみです。3年生頑張って下さい。
 2つめはKCB活動による動橋駅や地区会館の清掃です。多くの人が参加してくれました。この活動は皆さんの先輩方が続けてきたものです。この活動を引き継ぎ、今後も積極的に参加してください。
 3つめは 家庭科の授業で製作したマスクを地区会館に寄贈しました。マスクは施設の利用者に使われ、大変喜ばれているそうです。
 4つめです。福祉の授業ではZoomを使って「動橋ひまわりの家」との交流授業を行いました。本来なら直接いききしての交流を行うのですが、今回は新たな取組で、オンラインで情報交換を行いました。
 以上が1学期に行われた地域交流活動の主なものです。これからも地域と関わる取組を大事にしていってください。

 次に資格取得の話をします。高校3年間で少なくとも2つ以上の資格取得・検定合格を目指して下さい。皆さんの先輩の中には3年間で8個の資格取得・検定合格を勝ち取った人もいます。資格取得・検定合格は加賀高校での努力の証、頑張った証です。合格めざして地道に粘り強く取り組んでください。

 最後に、今回も読書の話をします。
 昨年の1学期終業式では読書には「趣味としての自由な読書」と「義務・強制としての読書」があるという話をしました。「義務・強制としての読書」は一人前のしっかりとした判断力のある大人になっていくためにも本を読まなければならない、ということでした。
 今日は藤原正彦さんの著書「本屋を守れ」の中の一文を紹介します。「人間の判断力は、自分の経験を通じても形成されるけれど、いかんせん一人の人間の経験は限られている。そういうなか、唯一、時空を超えさせてくれるのが読書なのだ。読書こそが、心の底に揺るぎない道徳や情緒を根づかせてくれる」とありました。是非、読書を通して豊かな人間性を磨いて下さい。この夏休み、落ち着いて読書に向き合い、自分のことばで感想文を書いて下さい。
 それでは以上で、1学期終業式の話を終わります。

0

風情

こんにちは。前田です。

 

いきなりですが、皆さんは風情(ふぜい)がある、という言葉を使いますか?

風情とは、独特の味わいがあること、だそうです。風情という言葉も美しい言葉ですね。

 

先日授業の前の時間に、ある生徒と、「蝉の声を聞くと暑く感じる」という話をしました。たしかにそうかもしれません。耳に入る音一つでそうした感覚を得るなんて、よくよく考えると不思議なことです。

 

一方で、涼やかに感じる音もあるでしょう。生徒玄関横に、3年生が授業で作成した「風鈴」がかかっています。素敵な作品ばかりです。そよぐ風を受けて、「ちりん」と鳴るその音を聞くと、とてもさわやかな気持ち、涼しい気持ちになりますね。やはり音一つ。不思議です。

 

イメージって大きいなぁと思うと同時に、風鈴の音に涼しさを覚えるのは、やはり日本の文化が自分の中にも根付いているんだなぁ、ということも感じます。エアコンみたいに実際に涼しいわけではないのに、涼しく感じるのですから。

 

日本の文化の歴史は「外来文化の歴史」でもあります。和辻哲郎という学者が唱えたのが、文化の重層性という言葉でした。「日本の文化は日本古来の考え方や心の在り方に、大陸由来の仏教文化・儒教文化や、近代に急激に流入した西洋文化、その合理性が重なりあって作られているのだ」ということです。

 

裏を返せば、新しいものが入ってきたときに、過去のものは塗りつぶされていくということではない、ということでしょう。

 

新しいものが入ってきても、古いものにも価値がある。新たな文化にも、古いものの存在は息づいている、ということです。

 

ところで、私は「方言」をよく使います。というか、使うようにしています。「~しまっし」なんて。私の親は転勤族だったので、方言を使いませんでした。その中で育った私も方言を使うこともありませんでした。東京の大学に進学していた時も、都会育ちの友人たちからは訛り(なまり)がないといわれました。でも、地元に帰って過ごしている中で、あるいはこうして教員として働く中で、文化の大切さを感じました。そして、「方言も大切な文化なんだなぁ」と思ったのです。それ以来、郷土への愛着を込めて、方言を使うようにしています。「方言を使うなんて、ダサい。」とは思いません。標準語も大事、方言も大事。文化の重層性ですね。

 

新しいものが入ってきても、古いものにも価値がある。

そして、その中の一つが「風情」を感じる、ということでもあるでしょう。私たちの、『独特の味わい』の感覚は、生まれ育った国や地域の文化と切っても切り離せないからです。石川県の方言で有名な「きんかんなまなま」、意味は分かりますか?沖縄の人にはわからない、「きんかんなまなま」の風情もきっとあるだろうと思います。

 

長くなりましたが、「風情」はいろいろなところにたたずんでいます。それを感じるのも、感じないのも自分次第。風鈴の音にも風情があり、そしてまた蝉の声にも風情があります。蝉の声に「暑苦しいなぁ」と思うか、「いやぁ、夏だなぁ」と思うか。

 

暑い日が続きます。梅雨が明ければ、夏本番です。暑いのはいやだなぁ、と思うだけでなく、いろいろなところに隠れている日本の文化、そして「風情」を探してみるのもいいかもしれませんね。

0