校長室より「おこらいえ」
今日から2学期
246日目
2学期の始まりです
みなさんはどんな夏休みを過ごしましたか
野球部の全校応援から始まり
昨日の24時間テレビでの
土屋太鳳さんとの共演
本当にいろいろなことがありました
なかでも2年生「街プロ」の花火グループ
輪島市民のみなさんに大きな力を与えてくれました
ありがとうございます
新聞社から写真を売ってもらって
玄関に飾ってあります
3年生は受験いよいよ本番です
数日前の新聞記事に
被災者へのアンケートが掲載されていました
高校生からの回答で
「輪島市は見捨てられたんですか?」
それを見て心が痛みました
また
「全国の受験生に比べて大きく遅れをとっている」
という不安の声も
両方とも輪島市の高校生ということなので
みなさんの中にいますよね
でも
今年受験したみんなの先輩は
もっと苦しい状況の中
合格するはずがないような判定の大学に
次々と合格しています
苦しい中でこそ本当の力を発揮していったのです
みんなにもできる!
きっとできる!
部活動をしていた人は
部活動を引退したあとののびには
素晴らしいものがあります
部活動で培った集中力が
受験勉強に活かされるからです
みんなは部活動と同じくらい
もしかしたらそれ以上に
辛く厳しい環境の中での生活を
強いられてきました
そしてその中でできることを考え
行動してきました
その力をこれからの受験勉強に生かしてください
「環境が悪いから」
「誰も何もしてくれないから」
と考えている人は成長できません
自分に厳しく立ち向かっていってください
学校もできることは精一杯やっていきます
「こんなことしてほしい」
などの希望があれば遠慮無く言ってください
さあ、明日の文化祭を皮切りに
2学期もたくさんの楽しいことをしていきましょう
文化祭の準備に余念がありません
明日の文化祭1日目は
制限はありますが一部を一般公開します
【駐車場】
グラウンドをご利用ください
ただし事故やトラブルにつきましては
一切責任を負いかねます
【文化部発表】
視聴覚室で行います
中へは入れませんが
窓からご覧になれます
10:00~第一部
和太鼓部 箏曲部 吹奏楽部
11:15~第二部(内容は第一部と同じです)
吹奏楽部 箏曲部 和太鼓部
【キッチンカー】
グラウンド横アスファルト広場で行います
午前中は生徒が順番に買いに来ますので
13:00~15:00がスムーズに
お求めになれます
ハンバーガー ビビンバ丼 クレープ カステラボール
【ステージ企画】
中庭特設ステージで行います
キッチンカー広場からご覧になれます
13:00~第一部
12H サマーフェスティバル
22H 歌詞の穴埋めクイズ
13H ゴスペル
21H 合唱
13:45~第二部
教室にて動画視聴
14:30~第三部
23H 沖縄クイズ
32H わんこかき氷
33H 〇✕クイズ
ぜひ生徒の頑張りをご覧になってください
おおない
245日目
白内障の手術を受けていたため
三日ぶりに学校へ行きました
日曜日なのに
三年生が自主的に登校して
受験勉強していました
避難所や仮設住宅では
落ち着いて学習できないであろうということで
休日学校を学習場所として開放しています
3年生の担任の先生も
休日返上で学校に来てくださっています
災害時の非常事態
さらには
大手予備校のない地域であるとはいえ
このような教員の自己犠牲的な支えによる
システムは決して持続可能とは
到底言えるものではありません
新聞報道によると
今年教育実習を経験した大学生を対象にした調査では
8時過ぎまで仕事をしている教員の姿を見て
教員になるのをやめたと回答した実習生が
女子では半数近くに及んだそうです
興味深いのは
同じ質問に対し男子では3割程度であったこと
女子は出産育児を控え
こんな労働環境じゃ無理だわと感じたのに対し
一方で
家庭は女が守るものと考える
昭和の男が健在なのか
「能登のとと楽」
という言葉があります
これは
能登の女は働き者で甲斐性があって
能登の女を嫁にもらえば
男は楽して暮らせるという
能登の女を褒め称える言葉です
ですが
今回の被災を通して
私はこの言葉は消えてなくなればいいと
思うようになりました
何ひとつ自分の身の回りのことができない男を
何人も見てきたからです
「とと楽」を実践されている奥様方
あなたが頑張れば頑張るほど
あなたの夫はダメになっていきます
挙げ句の果てには
みかんの皮すら自分でむけなくなりますよ
「能登はやさしや土までも」
という言葉もあります
「能登は優しや地震まで」
今回の震災は1月1日
前回は5月5日
さらのその前は3月25日
わかりますか?
全て学校が休みの日なんです
プレートの移動で
「もうがまんできない
今すぐにでも揺れたい」
地震さんはそう我慢しながら
せめて未来を担う子どもたちは守りたい
子どもが家族と一緒にいる時間になるまでは…
きっとそう思って我慢してくれたんです
大切な人を亡くされた方
ごめんなさい
でも
もし今回の地震が
生徒が学校にいる時間に起きていたら
そう考えただけで
背筋が凍る思いになるのです
このブログを読んでくださっている方から
お便りをいただきました
私が卒業式で語った言葉をしたためて
書道展に出品してくださいました
何とも嬉しい限りです
短歌も嗜んでいらっしゃるようで
「元旦の能登半島に大地震(おおない)の
惨状知るに言葉失う」
ありがとうございます
大地震のことを「おおない」って言うんですね
勉強になりました
人間がAIに負けないこと
- 244日目
3つの計算式を見てください
いずれも小学生が間違えたものです
小学校の先生になったつもりで考えてください
それぞれの子がどこでつまずいているか
わかりますか?
①の子は
引き算のときに常に
大きい方から小さい方を引いてしまう子です
②の子は
繰り下がりの概念をわかっていない子です
AIに実際に採点させて
つまづきの原因を特定して
次の問題を出すよう指示したら
①②はできたけど
③の問題でバグってしまったそうです
将棋の世界においてもAIは
2017年に当時の名人を破って以来
ずっと勝利を続けていましたが
あるとき人間が「不成の手」を使ったところ
たちまちバグってボロ負けしたそうです
普通敵陣地に入った「歩」は
裏返って「と金」という
「金将」と同じ動きのできる駒に成り
いわゆるレベルアップできるのですが
あえてそれをしないのが
「不成の手」です
規則に則ったれっきとした戦法です
このようにAIは
想定外のこと
未経験のことについては
今のところ案外脆いものです
教育現場にAIを導入する際
最も力を発揮できる場面は
知識を注入する場面であると考えます
人間の教員がなすべき仕事はその先
その知識をいかに
社会の課題解決に結びつけていくか
そのコーディネートをどう進めるか
それがこれからの教員に求められる
資質であると考えます
さてもうすぐ2学期の開始です
先生方には
そういったことも頭の隅っこに置きながら
教育活動を展開していただきたいと思います
さて先日行われた能登スクールでの
「おさんぽワークショップ」でのこと
学校を飛び出そう
教室では学べないことを学ぼう
街を教科の目で見つめたら
をコンセプトに
生徒と教員が一緒にお散歩する授業
「芸術」をテーマに体育館を訪れたグループ
「体育館ってシューズで歩くと
キュッキュッていうよね
これでみんなで
音楽つくったらどうだろう?」
「いいね」
「でも地震の後しばらくの間
体育館は砂埃だらけで
キュッキュッって言わなかったんだ
みんなで力を合わせて
一生懸命に元通りにしたんだよ」
当たり前に思っていることが
当たり前でなかった頃の話
涙を流して聞いている生徒もいたそう
芸術ではないけれど
本校で商業を担当している
新採の木村先生の話です
教科の枠を超えて
あらゆるものから新たな教材を創りだす
これもこれからの教師に求められる力です
台風進路を予測する
243日目
台風で被害を受けた地域のみなさま
また今も怖い思いをされている地域のみなさま
心からお見舞い申し上げます
先日奇跡的に嬉しいことがありました
本校にゆずさんが来て歌ってくださった模様を
テレビでご覧になった方から
お便りが届いたのです
「校長先生はもしかして
私が添乗した輪島高校の修学旅行にいた
びんくんでは?」
熊本のバスガイドさんからでした
ビンゴーーー!!!
40年も前の添乗を覚えていらっしゃるプロ意識
ガイドさんと一緒に回った
長崎 阿蘇 別府そしてお別れのさんふらわ〜
様々なことが思い出されて
こんなことって実際にあるんですね
ゆずさんが繋いでくださった思い出に感謝です
高校時代の行事の思い出って
こんなふうに
一生心に刻み込まれているものです
だからこそ
コロナ禍の中であっても
震災で傷つけられても
台風がやってきたとしても
できる限り最高のコンディションで
実施してあげたいと
先生方は奮闘しているわけです
今回の台風
熊本の方も大変なことになっているようです
ご無事をお祈りしています
台風優十不断号はなかなか進路を決められず
北陸地方は良い天気です
本来予定されていた文化祭
「延期しなければよかったのに」
とお叱りの声が聞こえてきそうです
167日目 6月16日のブログにも書きましたが
台風の渦は上層空気の薄い方へ向かって
登って行くので
上層空気の気圧がわかれば
台風の進路をある程度予測することができます
次のデータは高層天気図といい
気象庁のサイトで閲覧できます
https://www.jma.go.jp/bosai/numericmap/data/nwpmap/fupa252_00.pdf
通常の天気図は
同じ高度での気圧の違いを表示しますが
高層天気図は
同じ気圧での高度の違いを表します
この図は252hPa(ヘクトパスカル)
になる高度を数値で示していて
例えば10200というのは
高度10200mになると
気圧が252hPaまで下がるということを意味します
9960と表示してある地点は
高度9660mの地点で
すでに252hPaにまで下がっているので
台風は数値の小さい9660の方向へ
進路をとるわけです
30日0:00時点の天気図によると
関東上空に『H』つまり高気圧
沖縄上空に『L』つまり低気圧
があることも表示されていましたので
この時点で九州にいた台風が
東に進めず
足止めをくらうことも
予想できることになります
そこまで偉そうなこと言うんなら
文化祭延期するなって話になりますね
このへんが気象予報士と素人の差です
すみません
どなたか進路相談に乗ってください
242日目
是枝裕和監督の長編デビュー作にして
ヴェネチア国際映画祭受賞作
『幻の光』
29年の歳月を経てデジタルリマスターで蘇り
「能登半島地震 輪島支援 特別上映」として
全国でリバイバル上映されています
震災から30年前
撮影当時の輪島市の風景や生活が
陰影深い映像として映し出されます
焼け落ちる前の朝市の賑わい
隆起前の美しい海岸線
崩れる前の棚田
本作が俳優デビューとなった
江角マキコさんがが主人公ゆみ子役
そのほか浅野忠信さん 内藤剛志さん 大杉漣さん
木内みどりさん 柄本明さんらそうそうたる顔ぶれで
被災前の能登の雄大な自然をバックに
一人の女性の喪失と再生が
美しく描かれています
私こと
先日とある待合室の長椅子に
一人腰掛けていると
母子連れがその横に
左から順番に
私 男の子 母親の順に腰掛けました
男の子が
「ママ 変な匂いがする」
母親はそっと息子を自分の方に
引き寄せたのでした
これは
母親が変な匂いの元が
私であることに
明らかに気づいている
シチュエーションですよね
加齢臭!?
ショックな事実を
叩きつけられた瞬間でした
しのぶれど 色に出でにけり わが恋は
ものや思ふと 人の問ふまで
私の加齢臭もいよいよ色に出たようです
キリストの足の匂いがするといわれる
『エポワス』というチーズがあります
イギリスでは『豚の足の指の間』
とも例えられるそうなのですが
そんな匂いでしょうか
Mandam の「汗と匂い総研」によると
日本人の脇臭は
「ミルクのような」
「蒸肉のような」
「生乾き臭」など
7種類に分類されるそうです
ただ脇臭は20代をピークに
年々下がっていくそうで
私の場合
これが原因ではなさそうです
加齢臭の成分はノネナールといい
熟成したビールに含まれるそうなので
長年の努力により
体内に蓄積されたのかもしれません
話は変わりますが
母乳の分泌を促すオキシトシンという
ホルモンがあります
赤ちゃんは
オキシトシンの分泌を促進するフェロモンを
頭のてっぺんからから出すのだそうです
オキシトシンは幸せホルモンともいい
精神を安定させる作用もあるので
赤ちゃんの頭にすりすりしたりすると
なんとも幸せな気持ちになるんですね
だから若者たち
加齢臭にもそれなりの意味が
あるのかもしれないのだから
あんまり邪険にするでないぞ
子どものすること叱るでない
いつかお前が通った道
年寄りのすること笑うでない
いつかお前が通る道
にしても先ほどのお母さんの対応
「ほんとね 何の臭いだろう クンクン」
とされたり
あるいは
「すみません 失礼なこと言って」
などと謝られたりすると
さらに深く傷つくことになるし
加齢臭がしますよと
それとなく気づかせてくれる
まさに神対応でした。
文化祭の日程を
台風一過の3日4日に延期したのですが
台風の進路が決まらず遅れそうで
かえって逆に直撃されそうです
誰か進路相談に乗ってあげてください