校長室より「おこらいえ」
春の選抜に向けて
251日目
まだまだ残暑厳しい中ですが
高校野球秋の大会が始まりました
1回戦は小松弁慶スタジアムで
飯田高校と対戦です
初回四球を選んだ先頭の池くんが敵失で生還
その後も田屋くんのタイムリーで
3点先取です
先発の宮下くんも快調に飛ばし
三振の山を築きます
3回には濱田くんの適時二塁打で1点追加
4回満塁のピンチには
センター坂口くんが
球場全体を見渡せる位置から
大きな声で一球ずつ指示を出しています
きっちり守り切ったのは
こうした見えないファインプレイがあるからです
见えないファインプレイといえば
ラジオで福山雅治さんが
こんなことおっしゃっていました
映画やドラマの撮影で
目に見えない細部へのこだわりで
役者の演技が
そして作品の出来が
大きく変わるのだそう
たとえばデスクワークのシーンで
引き出しの中に
その役柄の人が使いそうな小物を
忍ばせてあるか
それとも空っぽか
もちろん引き出しの中なんて
画面には映りません
しかしそうした小物を
美術さんが準備しておくことで
作り手側の役に対する想いが伝わり
役者側の解釈との間で
素晴らしい融合が起こるのだそうです
野球も同じです
実際ボールに触れているプレイヤーはひとりでも
この坂口くんのように
みんなでひとつのプレイを
作り出すのです
そう言った意味で
ひとつだけ小言を言うぞ
ファーストフライで
ファーストベースカバーに入らなかったピッチャー
あれはダメだ!
落としたらどうする?
全てのプレイに
全員がやるべきことをきっちりやれ!
それが次の勝利に繋がる!
5回には濱田くんが再び2点タイムリー
さらに6回には二木くんが
左翼線を破る二塁打で差を広げます
最後は濱田くんがきっちり抑えました
相手の飯田高校も震災で
多くの生徒が転校してしまい
他の部から助っ人を借りての出場でした
うちと同じで練習場所もままならない中での
それでも最後までひたむきなプレイ
途中痙攣して足をひきずりながらも
最後まで戦い抜きました
心から拍手を送ります
お互い災害になんか負けずに
戦いましょう
さかなクンさん
250 日目
長かった学校での泊まり込み生活も終わり
教育委員会が準備してくださった
仮設教員住宅での生活が始まっています
仮設があるのは
能登半島の静かな内海
穴水湾のほとりにある
廃校となった小さな小さな中学校の跡地
朝日が水面に輝き
夜は満天の星空を見上げる
都会の喧騒に疲れた方なら
きっと何十万円払っても
泊まりたくなるような
最高のロケーションです
これはすぐ近くにあるボラ待ちやぐら
海の上にやぐらを組み
その上で一日中ボラの群を見張り
網で手繰り寄せるという
能登半島ならではの漁法を
行うためのものです
月明かりに照らされて
幻想的な姿を見せています
天文学者パーシバル・ローエルが
この地を訪れたとき
怪鳥ロックの巣のようだと例えました
穴水湾に注ぐ川には
いさざ漁も盛んでした
いさざとは白魚のこと?
川に住む小さな透明な
春告魚です
この辺では踊り食いで
食べたりしますが
私は挑戦したことはありません
料亭で出されても
こっそり近くの川に逃してあげていました
どうしても食べれないもののひとつです
踊り食いファンの方
申し訳ありません
もうひとつどうしても食べられないのが
金箔がかかった◯◯
何がうまいんだか
金は非常に安定な金属で
化学反応起こさないから
味なんてしないんですよ
って美味しんぼの山岡士郎も
そう言っていました
金箔ソフト屋さん
申し訳ありません
金箔ソフトの金箔抜きを注文して
怪訝な顔されたのは私です
穴水湾で忘れてはならないのは牡蠣貝です
私が子供の頃
穴水からの行商の方が
当時の国鉄七尾線に乗って
定期的に輪島まで売りにきていました
「かきーがいー むきたて〜えい」
最後の「えい」で声が裏返って
ヨーデルみたいな調べで…
ヨーレイヒー
この話わかる地元の方います?
かくのごとく
能登半島の内海には
美味しい牡蠣が育ちます
問題です
日本全国美味しい貝が育つところ
にみられる共通点とは何でしょう?
それは
近くに白鳥が飛来する湖や池がある
ということです
能登半島にも
珠洲や邑知潟などに
毎年白鳥が飛来します
一見全く関係ないように見えるこのふたつ
実は…
美味しい貝が取れる海に注ぐ川の上流には
必ずと言っていいほど鉄鉱山があります
広島の牡蠣しかり
宍道湖のシジミしかり
川の水に含まれる鉄分が
プランクトンを育み
貝を育てるのです
かつて海水汚染で
魚など全くいなかった大阪湾に
クジラが見られるようになって久しいです
これは関空の建設により
海水に鉄筋の鉄分が溶け出し
それによってプランクトンが育ち
それを求めて魚たちが集まり
それを求めてクジラが…
という循環が生まれたからだと
言われています
では鉄鉱山と白鳥の関係は?
白鳥に限らず渡り鳥は
自分の体内にある磁石で
飛ぶ方向を決めています
だから鉄鉱山の近くにある
湖や池には帰って来やすいのです
だから白鳥が飛来する地の近くには
美味しい貝が育つというわけです
宍道湖のシジミ漁師に習った
美味しいシジミの食べ方
一度冷凍します
それだけ
化学の視点で説明すると
温度が下がると浸透圧が下がります
下がった浸透圧を上げるため
分子数を増やそうとします
さらには体液中の溶質の分子数が増えると
凝固点降下がおこり
凍りにくくなるという利点もあるため
分子量の大きいタンパク質を分解して
分子量の小さいーアミノ酸に変えます
アミノ酸の一種で旨味の素である
グルタミン酸が増えます
つまりおいしくなるのです
実際に試してみてください
シジミの味噌汁など
旨みが格段にアップします
今日は海の生き物の話に終始しましたが
「さかなクン」さんが
とてもいいお話をされています
「さかなクン」は
「さかな」という名前に
クンをつけている訳じゃなくて
「さかなクン」という名前なので
ちゃんとさん付けして
「さかなクンさん」と言わないと
呼び捨てにしていて
失礼な気がしますが
でも例えば
「太宰さん」とか「芥川さん」
と呼ぶと
お前は知り合いか?
と突っ込まれそうで…
それなら
「太宰」とか「芥川」と呼ぶ方が
敬意を払っているようで…
「さかなクン」に
さんをつけるべきか否か
ずっと昔から悩んでいます
「さかなクンさん」がされていたいい話
「魚は海の中にいるとみんなで助け合うのに
小さい水槽に移すと途端にいじめが始まります
いじめをする人は狭い世界に住んでいる人なんです」
日本人が死よりも恐れるもの
249日目
9月5日
今日はQUEENのボーカリスト
フレディ・マーキュリーの誕生日です
ご存命なら78歳だとか
私が始めてQUEENを聞いたのは
フレディの死後に発表されたアルバム
「Made in Heaven」でした
「天国から」と名づけられた
このアルバムは
生前フレディが残した歌声に
残されたメンバー
ブライアン・メイ
ロジャー・テイラー
ジョン・ディーコンにより
楽器がオーバーダビングされ
つくられました
アルバムのジャケットには
レマン湖のほとりに立つ
フレディのシルエット
そしてその裏には
湖の対岸から彼を見つめる
残された3人の後ろ姿があります
「彼岸」という言葉を連想させる
このCDのデザインも含めて
「Made in Heaven」という芸術になっています
そしてそれが形として
時を越えて今手元にある
被災した我が家から拾い出してきました
傷だらけになったけど宝物です
これが配信音楽にはない
レコードやCDの魅力です
死の直前まで
病棟を抜けて振り絞って歌った声には
神々しささえ感じます
「Mother Love」は
フレディが最後まで歌いきることができなかったため
最終コーラスはブライアンが歌っています
歌詞カードには11曲までしか書かれていませんが
隠しトラック?
12曲目にはたぶんフレディの肉声
そして「13」曲目には22分にも及ぶ
なんとも不思議な音が流れ続けます
私はこれは天国をイメージし
そしてリボーンを暗示しているもの
と勝手に解釈しています
1曲目「It's a beautiful day」の
イントロにつながっているような
感じがしてならないからです
実際どうなんでしょう?
さて文化放送の「今朝の三枚おろし」で
武田鉄矢さんが
興味深いことをおっしゃっていました
「日本人は死よりも遅れることを恐れている」
というものです
なるほど
そういえば死ぬ夢で
うなされたことは一回もないけれど
学校に遅れる夢や
電車に遅れる夢や
〆切に遅れる夢で
目を覚ますことがよくありました
確かに遅れることを異常に恐れていました
過去形なのは
発災以来みていないから
夢占いを見てみると
遅刻の夢は
諦め
後ろ向き
面倒
の象徴だそうです
寝坊による遅刻の夢は
準備不足による心の焦り
乗り物に乗り遅れる夢は
過去のチャンスをつかめなかった事への後悔
学校への遅刻は
規則や束縛からの逃避
なんだそうです
たしかに
諦め 後ろ向き 面倒
の気持ちを今棄てきっているから
だから遅刻の夢を見なくなったんですね
地震がくれた
いい心の変化です
5日(木)22:00~
NHK「SONGS」総集編で
ゆずさんが輪島高校にきてくださったときの様子が
放送されます
人生はでっかい文化祭!
248日目
日本全国からいろんな方が
文化祭を盛り上げに来てくださいました
まずは愛知大学さんと大阪大学さん
軽トラ屋台での特産品販売です
私も五平餅を買いました
売上金を支援金としてご寄付くださいました
ありがとうございます
東京の建築会社「鳳山」様は
支援団体 You You Living さんによる
「きんじょの本棚」を設置してくださいました
全国224店舗ある「みんなの本棚」は
どこで借りてもどこで返してもいい
そんな人の交流の場をつくります
今回2000冊以上集まった本を
持って来てくださいました
同じく東京の「大成建設」様は
「街プロ」でも転生プロジェクトとして
被災地の瓦礫に新しい命を吹き込む活動を
生徒に教えてくださいました
今回
大規模半壊した私の自宅の瓦を再生した
モニュメントを届けてくださいました
linaria cherry によるライブでは大盛り上がり
模擬店では
11H 輪投げ
12H ONE OIECE ゲーム
13H 千本引き
21H 藤田のコロッケ
じゃんけんで値段が決まるおもしろい店
じゃんけんに必死になりすぎて
写真を撮るのを忘れました
22H サーティーワン
23H ジュース&アイス
31H 冷凍パインと冷凍ミカン
32H 〇けんのからあげ
33H フライドポテト
茶道部はお茶会を開きました
今年のお菓子は
輪島夏祭りで本校生徒があげた
「花火」をあしらったものでした
華道部 作品展示
PTA 喫茶店
カメラを向けると
可愛くポーズをとってくださる
アイドルっぽくて
とってもキュートな
おかあさま方なのでした
できることに制限だらけの
つらい中での文化祭でしたが
みんなで智恵を出し合って
できることを探しました
やりきった生徒たちの笑顔のまばゆいこと
「人生はでっかい文化祭!」
復興しないと・・・
〇〇しないと・・・
そんなこと考えていると
ちきなくなります
ちきないは輪島弁で
つらくて
くるしくて
やるせなくて
せつなくて
しんどくて
そんな気持ちを全部ひっくりまとめた
標準語では語り尽くせない
気持ちを表す言葉です
そうでなくて
できることを考えて
楽しくすることを考えて
今日の文化祭のようにやっていけば
きっと素晴らしい明日が来ると思う
閉会式で挨拶を語っているうちに
こんなこと考え
つい言葉にしてみました
文化祭来場のお客様へ
247日目
当初予定していたグラウンド
コンディション不良のため使用できません
正面駐車場にお停めください
キッチンカーは予定通り
グラウンド横アスファルト駐車場にて
販売します
本校の文化祭のために
キッチンカーのみなさんが来てくださいました
私の呼びかけに
さっそく応えてくださったのが
ほくりくキッチンカー協会理事の
杉村 美穂 さま
学校の調理室には水道がまだ復旧せず
調理が出来ない中本当に助かります
生徒も大喜びです
ありがとうございます
ご自身もハンバーガーショップを
経営されています
どれも食べたい豪華メニューです
杉村さまの呼びかけに応じてくださったのが
野々市市の
Ken's Food Truck 代表
蓑口 健世 様
老舗和菓子職人直伝ベビーカステラをベースに
アレンジしたカステラボールです
富山県産こだわりたまごが風味とコクを高めます
ふっくらころころ
ひと口食べれば日向ぼっこ気分
そして
金沢市間明にある
炭火焼肉の蓮さん 店主の
松能 恵美 さま
笑顔と炭火とお肉にこだわった
アットホームな隠れ家的焼き肉屋さんです
今回はテイクアウトメニューの
焼肉丼を提供してくださいました
最後は
金沢市竪町に店舗を構える人気カフェ
チャノキカナザワ店長
中田 恵莉香 さま
移動販売車『Chanomaru』を
転がしてきてくださいました
可愛い名前には
人と人との繋がりの輪を提供したいという
熱い思いが込められています
フレーバーティーとクレープを
気軽にいただけます
市民のみなさんどうぞお越し下さい
開会式は中庭特設ステージで
さすが生徒会長の平くんが
盛り上げてくれます
第一日目の午前は文化部の発表です
吹奏楽部
箏曲部
和太鼓部
美術部
午後からは各クラスの演し物です
12Hは歌とダンス
22Hは歌詞の穴埋めクイズ
13Hは歌って踊ろう
天気もよくなりみんなで楽しみました
明日は各クラスからの模擬店
軽トラ市のみなさんや
大阪の高校生が漫才で笑かしに来はります