校長室より「おこらいえ」

Saint Nicholas

地震から359 日目

豪雨から95 日目

 

クリスマスイブ

 

昨日

冨水先生と毛利先生が

「サンタはいるか?」で

盛んに議論をしていました

冨水先生は

「今日という日は

 これからの人生の中で

 一番若いんだ!

 だからサンタはいる!」

なんでそれが根拠?

相変わらず訳がわからないけど

妙に説得力のあるプレゼンでした


高校生になっても

「サンタはいる!

 だからサンタにはこれをもらって

 パパからはあれ!」

とプレゼントの二重取りを画策していたのは

うちの長女です


有名な話ですが

ニューヨークの新聞社の

世界一の社説の話

 

8歳のバージニアちゃんからの

「サンタはいるの?」という質問に対して

 真剣に答えてくれたものです

 

「こんにちは、しんぶんのおじさん。

 わたしは8さいのおんなのこです。

 じつは、ともだちがサンタクロースはいないというのです。

 ほんとうのことをおしえてください。

 サンタクロースはいるのですか?」

 

「ヴァージニア

 それは友だちの方がまちがっているよ

 見たことがないと信じられないんだね

 じつはね

 ヴァージニア

 サンタクロースはいるんだ

 愛とか思いやりとかいたわりとかがちゃんとあるように

 サンタクロースもちゃんといるし 

 そういうものがあふれているおかげで

 ひとのまいにちはいやされたりうるおったりする

 目に見えない世界には

 どんなに力があっても 

 どれだけたばになってかかっても 

 こじあけることのできないカーテンみたいなものがかかってるんだ

 すなおな心とか

 よりそう気もちや

 だれかを好きになる心だけが 

 そのカーテンをあけることができて 

 そのむこうのすごくきれいですてきなものを

 見えたりえがいたりすることができる

 これだけはほんとうのことなんだよ」

 

目に見えない大きな力に打ちのめされ

開かないカーテンをこじ開けようと

何度ももがき続けてきた今

もう一度読み返してみると

本当に心に染みる文章です

 

すなおな心

よりそう気もちをを忘れずに

来年も一歩ずつ進もう

きれいですてきな未来をえがくために

そんな思いにさせてくれました


子どもにとってサンタが特別なものであるように

親にとって

プレゼントを開くときの子どもの笑顔は

かけがえのないプレゼントです

 

こんな話昔読んだことがあります

 

クリスマスの1週間前

ある少年の元にサンタから手紙が届きます

「今年から君へのクリスマスプレゼントはなしだ

 もうお兄ちゃんだもんね

 その代わり

 君をサンタの仲間に入れてあげよう

 最初の任務だ

 妹の欲しいものを探るんだ

 直接聞いてはいけないよ

 君がサンタであることは

 絶対に知られてはいけない

 わかったら手紙で知らせてくれ

 では幸運を祈る」

その時から少年は妹の一挙一同に

目を光らせるように

そして任務を遂行します

 

クリスマスの朝

欲しかったプレゼントを手にして

大喜びする妹のそばには

嬉しそうに

そして誇らしげに微笑む

お兄ちゃんの姿があるのでした 


今週の「福島から能登 未来へ」

 

【ふるさと】

ふるさとが

天災によって壊され

大切な人を亡くし

心通わせた人々が離れていくことは

本当につらく耐えがたいと思います

それを乗り越えるには時間が必要で

どのくらいかかるかわかりません

ふるさとが元に戻るかわかりません

でも

ふるさとを愛情持って作っていくのは

やはり皆さんしかいません

福島も乗り越えつつあります

福島から応援しています

4月1日生まれの秘密

地震から358 日目

豪雨から94 日目

 

今日は2学期最後の日

終業式が行われました

体育館への通路は未だ通行止め

生徒は寒い屋外を通って

遠回りして入らねばならず

教室で放送を用いて行うことにしました

 

詳しくはこちら

https://cms1.ishikawa-c.ed.jp/wazifh/blogs/blog_entries/view/75/06eb856bd39d00abfc4410366a1f843b?frame_id=210


サンタが来てくれました!

 

 

 

 

 

 

詳しくはこちら

https://cms1.ishikawa-c.ed.jp/wazifh/blogs/blog_entries/view/75/72b2d6e042876c6c0f9079cd635e5479?frame_id=210


今週の「6カ国転校生ナージャ」

 

発達段階に応じて5歳〜8歳の間で

小学校の入学年度を自由に決めることができる

そんなロシアで小学校に入学したナージャの目に

6歳になる歳に一斉に小学校に入学する日本の制度は

奇異に映るのでした

 

ところで日本では4月1日生まれの子は

1年上の学年に入れられるって知ってましたか?

5〜6歳児にとって1年の発達の差は大きいです

身体的にも精神的にも発達した

1歳年上の学年に入らざるを得ない

4月1日生まれの子を不憫に思い

4月2日に生まれたことにして

届出をする人もいるということを

耳にしたことがあります

 

でもどうして日本の学年の境目は

4月1日生まれと2日生まれの

間にあるのでしょうか

 

それは小学校入学を規定する法律によります

学校教育法第17条第1項には

「満6歳に達した日の翌日以後の最初の4月1日」

に小学校に入学するという規定があります

それでは満6歳に達する日とはいつでしょうか?

 

「年齢計算ニ関スル法律」第1項には

「年齢ハ出生ノ日ヨリ之ヲ起算ス」

と規定されています

つまりその生まれた日を第1日目として

年齢を計算することになっています

これは明治時代に制定された

わずか3条からなる法律です

  

令和6(2024)年4月1日生まれの子どもは

令和12(2026)年の4月1日ではなく

3月31日が終わる瞬間をもって満6歳になり

翌日の4月1日から小学校に入学する

ということになります 

 

それでは定年はどうなのでしょう?

公務員の定年を規定する法律には

「定年に達した日以後における

 最初の3月31日に退職する」

ということは???

100日で死ぬワニ

地震から357 日目

豪雨から93 日目

あと100日

 

震災後

日常ではない日常が続いていて

通常の学校運営ではありえないことが

次から次へとおこって

そんな中

先生方は

生徒の学びのために

できることを

一人ひとりが真剣に考え

そしてやがて一年が経とうとしています

 

若い先生方もずいぶん成長してきました

そんな自慢の先生方を

これから少しずつ紹介したいと思います

 

まずはは商業の木村先生

ご出身は福井です

今年新規採用で全く知らない土地

それも被災地への勤務

被災地の子たちに

できる限りのことをしてあげたいと

ビジネスコースの生徒達を中心に

寄り添ってくれています

生徒も真剣に応えようとし

資格取得に向けて前のめりにがんばっています

「今はわからなくていい

 難しくかんじてもいい

 でもいつの日か

 このことを言っていたんだなと

 伏線回収できる日がくるような

 そんな授業をしていきたい」

とレベルの高い授業を展開しています

 

「伏線回収」いい言葉ですね

私も授業をしていたころは

この「伏線回収」を意識した

授業づくりをしてきました

 

授業の中にところどころ伏線を張っておき

授業の最後の方にそれらが

網の目のようにつながって

生徒の目が輝くような

そんな授業を目指していました

 

木村先生は

将来において回収する

さらにスケールの大きな

「伏線回収」を狙っているのですね

 

それとは逆に

結論を先にバラしておき

そこに向けて展開していく

手法もあります

 

少し前に

「100日で死ぬワニ」という4コマ漫画が

SNSで話題を呼んだことがありました

1匹のワニの

なんでもなくて

それでいてかけがえのない

毎日の記録

100日後に死ぬことが明らかにされて

カウントダウンで進んでいきます

日本中が見守った100日間でした

金魚以下???

地震から356 日目

豪雨から92 日目

 

金沢大学の「ボラサポ」チームさんが

朝から本校の災害処理のボランティアに

あたってくださっています

どうもありがとうございます

 

 

 

 

 

 


東北復興研修ツアーに参加した生徒たちが

お世話になった多賀城高校さんが主催する

「震災伝承プロジェクト」に

オンラインから参加しました

 

 

 

 

 

 

自己紹介では

「無人島へ持っていくとしたら

 何を持っていくか?」

がお題として与えられました

 

多賀城から参加した中学生の中に

ippon!

と唸らせてくれる名回答が

「自動運転の船です!

 なぜなら帰りたくなったら帰れるからです!」


輪島市本町周辺地区まちづくり協議会設立会

が開催されました

これは大規模火災により焼失した

本町と大町の住民による協議会です

代表 副代表 世話人を選出しました

 

 

 

 

 

 

「まち」の骨格について

現状の道路状況と

今後の計画道路について説明がありました

 

本校からも

「街プロ」で朝市復興に取り組んでいる

馬場さんと水上さんが出席しました

若者の意見を反映させるため

これからがんばります


OECD(経済協力開発機構)による

国際成人力調査(PIAAC)

の結果が先日発表されました

これは大人が社会生活を送る上で必要な能力

を測るものです

 

日本は大人の学力も世界トップレベル

「読解力」と「数的思考力」で2位

「問題解決能力」で1位で

トップ水準を維持しました


この調査は16~65歳が対象で

今回は31カ国が参加しました

3分野ともフィンランドが1位を獲得しました

(問題解決能力は日本と同点)

では問題に挑戦してみましょう

 

幼稚園のルール

○お子さんを午前9時までに連れてきてください

○お子さんに楽な服装をさせてください

○朝食は午前7:30まで用意しています

【問題】

子供は遅くとも何時までに幼稚園に入ればいいですか?

 

少し問題文を端折ってはありますが

難なく解けますよね

ところがそれは

日本の教育水準が高いことの証であって

必ずしも世界では

この問題をほとんどの人が

難なく解けるわけではないということです

 

さて全ての項目で1位のフィンランドですが

一部で脱デジタル化が進んでいるといいます

 

世界に先駆けて

教育のデジタル化を推進したフィンランドですが

「学習成果が低下している」

と指摘されるようになり

紙と鉛筆への原点回帰が起こっているというのです

 

紙かデジタルかという二項対立ではなく

なんでもデジタル化すればいいというものでもなく

目的と場面に応じて使い分ける必要がありそうです

 

紙に文字を書くということは

視覚 触覚 運動神経などフル稼働する必要があり

記憶の定着に力を発揮します

 

現在はネット検索で

知らないことをすぐ調べられるので

知識は以前ほど重視されなくなってきていますが

知識があると

新しく調べたことに関して

「そういえばあれと関係あるかな?」

というように結びつけて考えることができます

思考の幅が拡がります

 

人がひとつのことに集中できる時間は平均15秒

だからコマーシャルの長さは15秒です

このことに関する研究によると

2000年の時点では12秒に落ち込み

2015年マイクロソフト社の研究では

ある先進国の成人の集中力は8秒しか持たず

金魚の9秒に負けたそうです

 

このことは私は笑えません

なぜなら私の集中力も

金魚どころか金魚のえさのぼうふらレベルだからです

 

特に苦手なのがオンライン会議です

誰かの発言を7秒くらい聞いていると

もう別のことを考えていたりします


明日またMROラジオ

「Tad Mitani's Innovation Now」

に出演させていただきます

 

前回の放送を自分で聴いて軽くへこんでいます

録音した自分の声って

どうしてこんなに気持ち悪いんでしょう

不思議ですね

 

それから

「あのー」

「えっとー」

の多いこと

耳障りったらありゃしない

 

その点

Tadさんも原田アナもさすがですね

短く端的な言葉で

適切に伝える力をお持ちです

 

前回は震災後生徒が

どんなふうに頑張ってきたか

お話ししたのですが

次回は

時間軸を未来にフォーカスして

これから目指していくもの

についてお話しできればと思います

 

15:30からのオンエアです

心配事の9割は起こらないを掘り下げる

地震から355 日目

豪雨から91 日目

 

牛丼と焼き鳥の炊きだしをしていただきました

 

 

 

 

 

 

ご協力してくださったのは

チーム福島

金沢支援ネット

グリーンコープ

大谷派災害支援チーム輪島

のみなさんです

 

溢れんばかりの生徒の笑顔です

 

ありがとうございました

 

詳しくはこちら

https://cms1.ishikawa-c.ed.jp/wazifh/blogs/blog_entries/view/75/80a5abe8ba7e0c05b9fe692b8ad63dd3?frame_id=210


国際文化フォーラムの長江春子さまから

書籍のご寄付をいただきました

 

 

 

 

 

 

ありがとうございました


大成建設様との協創事業もすすんでいます

卒業制作として

被災地の瓦礫を転生させたベンチを作るプロジェクトです

今日は会社の方々といっしょに設計図づくりです

 

 

 

 

 

 

詳しくはこちら

https://cms1.ishikawa-c.ed.jp/wazifh/blogs/blog_entries/view/75/c9631d40fb4649127e2b992dd204187e?frame_id=210


さてさて

「心配事の9割は起こらない」

本当か確かめる実験を始めたまではいいのですが

途中で心配事を数えるのを忘れてしまい

自らの忘却力の証明に終わってしまった

先日の一件ですが

実験結果を踏まえての考察をします

 

そもそもなぜ人は心配するのか?

 

検証モデルがうちの3姉妹です

 

最も心配力の高いのが三女です

小学校の頃朝読書があり

そのための本を

朝 図書室へ行って

借りることになっているのですが

「本借りれるかなー」

と前の晩から眠れなくなるタイプでした

 

次女は

「借りれなかったら教科書でもいっかなー」

長女にいたっては

「借りれなかったら自分で本書くわ」

ってタイプなので

3者3様でおもしろいです

 

今年の1月1日午後4時10分

輪島から60キロほど離れた

能登最大の神社気多大社で

私は初詣をしていました

一緒にいたのが我が晴れ女と三女

 

おみくじをひきました

「大凶

 故郷がなくなる

 家はつぶされ

 波に流され

 炎に焼き尽くされ

 なにもかも

 跡形もなく

 運命まであと数分

 逃げろ

 命が惜しければ」

仮にそう書かれていたとしても

きっと一笑にふしていたことと思います

 

テロンテロン

テロンテロン

地震です!

 

通常城郭や神社は

古来地盤のしっかりしたところに

建てられているので

ちょっとやそっとの地震では

揺れないはずですが

それでもかなりの揺れでした

 

「火を止めろ!」

露店のフライヤーの油が

飛び跳ねています

 

津波警報発令!

 

とにかく高台へ

神社の裏山へ駆け上ります

 

警報が解除されたら家へ帰ろう

 

ところがいつまでたっても

警報の解除がありません

 

やがてあたりは真っ暗闇に

そして凍える寒さに

 

その時脳裏をよぎったのが

そうだ

確かこの山の上に宿泊施設があった

もしかして避難所となってるかも

 

一筋の光を頼りにたどり着くと

果たしてそこは

避難所開設の準備の真っ最中でした

 

続々と人が押し寄せてきます

受け入れのお手伝いをしながら

 

深夜

テレビから目に飛び込んできたのは

燃え盛る被災地の姿

ん…?

それは見慣れた風景

そう自分が数時間前まで過ごしていた

まさにその場所でした

 

両親は無事か?

戻ろう!

 

必死で反対したのが

心配遺伝子の三女でした

 

すったもんだのあげく

その晩はその場所で夜を明かすことに

 

三女の言うことに従いました

 

翌朝輪島へ向かいました

あちらこちらに

道路の亀裂に落ちた車

土砂に埋もれた車

 

おそらく三女の言うことを聞いていなければ

こんなふうに命を落としていたことでしょう

心配遺伝子が救ってくれました


太古の昔

我々人類の祖先はアフリカで生まれ

それからいろんな方向に住処を求めて

旅立っていきます

 

途中何度も命の危機に晒されながら

あるいは何度も仲間の死を目にしながら

 

「本借りれるかなー?」

その度に心配遺伝子が発動し 

いろんな危険を回避しながら生き延び

そして極東のさいはてまでたどり着いたのが

我々日本人の祖先です

 

たどり着いた後も

幾度となく災害に見舞われ

心配遺伝子を持たない個体は

そのたびに淘汰され

心配遺伝子を持つ個体が

多く生き残ってきたと考えられます 

 

心配遺伝子は正式には

セロトニントランスポーター遺伝子SS型といって

セロトニンという不安を抑えるホルモンの分泌を

低下させる遺伝子です

日本人の8割が持っています

欧米人では4割くらいなので

日本人は欧米人に比べて

心配性な人が2倍存在することになります

 

さらに日本海側に住む人に

この遺伝子を持つ人が多く

秋冬にはそのはたらきがさらに強くなります

このことはセロトニンに関係する

脳の松果体という部分が

日照時間に大いに関係があるからです

冬の日本海側は日照時間が短いので

不安感が慢性的に続き

不眠 抑うつ 認知機能の低下が起こり

高齢者における事故が増加するというデータもあります

 

被災者のみなさん

意識して陽の光を浴びるようにしましょう

 

それから夜中にゲームして夜更かしし

朝起きれないということがないようにしましょう

 

いろんなことに不安になってしまう人

集団の中にいるのが怖い人

生きづらさを感じている人

心配遺伝子のしわざなので

だいじょうぶです

それは生物学的に見ると

生存競争の上でとても重要なもので

強く生き残るための遺伝子なので

自信を持ちましょう!

 

日本人の祖先が

世界のさいはてにたどり着くまでに

手に入れたものもあります

 

それはアフリカのことわざ

「早く行きたければひとりで行け 

 遠くへ行きたければみんなで行け」

にあるように

みんなでたどり着いたということです

 

ひとりだとチャレンジするのが不安だったり

他人の目が気になったりしても

みんなで力を合わせて

助け合い

励まし合い

感謝しあうことで

大きな力を発揮できるのが

日本人です

 

古くは東洋の魔女

ラグビーやサッカーのWカップ

World Baseball Classic

陸上の男子リレーなど

国際的に活躍したのは

チームプレイに象徴されるものが多いです

 

個人競技であっても

そのインタビューの中で

チームとして戦ってきた

その仲間に感謝を述べる方がほとんどです

 

スポーツに限らず

iPS細胞に象徴される研究や

芸術・ビジネスでも

力を合わせて

阿吽の呼吸で協創するのが

日本人の力です