校長室より「おこらいえ」
すわ余震
155日目
今朝ほど
能登沖を震源とする
2度の余震が観測されましjた
生徒やその家族の被害の連絡は
今のところなく
通常通りの学校活動を行っています
校舎にも
大きな被害は確認されませんでしたが
傾きが少し大きくなった棟があります
生徒が学習活動をする棟ではありませんので
ご心配なく
自分でタイトルに書いておいて
なんですけど
「すわ地震」の「すわ」って何?
「すわ火事」「すわ雷」とは
言わないですよね
地震の枕詞?
今日の余震で
正月のこと思い出しました
「紅白歌合戦」から「ゆく年くる年」に
切り替わる瞬間が昔から好きです
「赤組優勝おめでとう!」
クラッカーバーン!
花吹雪キラキラ…
・・・
「ゴーン」
・・・
「ここ永平寺では…」
このギャップ
そしてこの静寂
蝋燭の炎が映ります
なんとも言えない
厳かな気持ちになる瞬間です
年が明けると初詣に行きます
今年は能登で一番大きい神社
気多大社へ詣でました
おみくじをひくと「大吉」
これまでの苦労が花咲く!
みたいなことが
書かれていたような気がします
その数分後です
「テロンテロン
テロンテロン
緊急地震速報!…」
大きな揺れが襲います
「火を消せ!」
屋台に向かって叫びます
津波警報が発令
すぐさま裏山へと駆け上り
避難所で一晩明かすことになりました
「ゆく年くる年」で
蝋燭の炎が映し出された24時間後
目に飛び込んできたのは
我が家に迫り来る炎の映像でした
あの時ひいたおみくじに
「大凶!お前の街が消えてなくなる」
と書かれていたとしても
きっと一笑に伏すことでしょう
でもほんとうにそれがおこった
災害は忘れた頃に…
自分の気持ちの緩みを実感させられた
一日でした
被災地の夜空に感動のドローン
153日目
ビジネスコースの3年生が
横浜に来ています
神奈川県商業教育研究会さんが
輪島高校と飯田高校から
生徒2名と引率教員1名を
それぞれ招待してくださいました
「高校生能登応援商店街
supported by MARK IS みなとみらい」
と銘打ったこのイベントには
両校の他に
これまでに被災から復興を果たしている
宮城県 兵庫県 熊本県からも参加です
神奈川県で商業を学ぶ高校生のみなさんと
連携や交流を図りながら
各校で開発した商品を販売し
商業科で学ぶ特長を活かした
能登復興活動を行います
本校からは
輪島塗のお椀などを販売しています
場所は
みなとみらい駅から直結の
MARK IS みなとみらい1階
1日(土)の10:00〜16:00
2日(日)の10:00〜17:00
お近くの方はぜひお立ち寄りください
地震が起こって以来ずっと
小さな港町の孤立集落で
おばあさんとふたりで過ごし
救出を待ちきれず
おばあちゃんへの助けを求めて
6日目に瓦礫の山をひとり乗り越えて
戻ってきた細谷彩香さんの
トークショーも行われました
横浜では現在開港祭が催されていて
夜にはドローンショーのリハーサルが
行われていました
奇しくも例年なら
輪島市民まつりが開催されている日です
日本一の花火が打ち上げられていた日です
昨年も2万5千発もの花火が…
このレベルの花火大会は
他にもあると思いますが
圧巻なのはその時間の短さ
つまり単位時間あたりの打ち上げ数が
日本一なのです
開始から終了まで
花火が空に輝いていない瞬間が
ありません
まあ しゃわしねえこと
(せわしないの輪島弁)
無風状態だと
先にあげた花火の
煙幕が凄すぎて
そのあとの花火が見えないという
お間抜けな一面も実はあります
ぜひ全国のみなさんに
ご覧になっていただきたいのですが
今年は中止となっています
花火がダメでも
ドローンでならできないかな
心をひとつに復興に立ち向かう
勇気になるのにな
そんなことふと思ったりしました
被災地の焼け跡の夜空に輝く
鎮魂と復興のドローンショー
ドローン会社の方
やっていただけないでしょうか?
部活道
152日目
本校では部活動を「部活道」といい
人としての生きる道としています
先先代の赤田英明校長先生の
命名によるものです
現在
県内各地を会場に
高等学校総合体育大会
総合文化祭が行われています
今日は生徒たちの活躍を見に来ています
和太鼓部は
金沢市民芸術村で
プロ奏者を招いて
講習会の開催です
講師を務めてくださったのは
プロ奏者の成田千恵子さん
太鼓は単純だからこそ奥が深い
指先の動きひとつ
ばちさばきひとつで
大きく音色が変わります
だからこそ基本が大事
基礎からみっちり
教えていただきました
卓球部は小松市総合体育館で
熱戦を繰り広げています
2年前からコーチをお願いしている
林平さん
現在は金沢市にお住まいで
毎週末輪島までお越しになって
指導をしてくださっています
ほんとうにありがとうございます
卓球には
ストレート勝ちは相手に失礼
どこかで失敗して
1点をプレゼントするという
なんとも優しい
暗黙のルールがあるようです
以前あまりにも力の差がありすぎて
うっかりストレート勝ちしてしまった
福原愛選手が
相手に謝っているのを
テレビで見たことがあります
高校ではどうなんでしょう
金沢21世紀美術館では
絵画や書そして彫刻など
高校生の作品が展示されています
輪島高校の生徒の作品たちです
中央には最優秀賞を獲得した
寺下さんの作品が飾られています
こちらは
3年後に石川県で開催される
全国高等学校総合文化祭に向けて
県内すべての高校で手分けをして
準備を進めている
各都道府県の形をした灯篭です
写真一番手前が
輪島高校が担当する兵庫県
こうやって見ると
「北海道はでっかいどー」
と言われる由縁がよくわかります
なにしろ東西に500km
これは東京〜鳥取間に匹敵します
500kmといえば
The ALFEE が
「たとえ500マイル離れても」
と歌いますが
500マイルは約800km
こちらは東京〜札幌間より
少し短いくらい
大学生の時
アルフィーのオールナイトニッポンに
アルフィーの替え歌を録音して送ったら
番組中に流してもらえたことを
思い出しました
その時録音したカセットテープ
あったはずだけど
それも今は瓦礫の下
剣道部は久々の出場です
ここ数年部員がいなくて
エントリーしていなかったのですが
今回被災により
日本航空高校石川から転学してきた
2年生の上田彪人さんを中心に
1年生が集まり出場となりました
上田さんは快進撃を見せ
1 2回戦を突破
優勝した第一シードの選手に
3回戦で敗れてしまいました
吹奏楽部は奥能登高校合同バンドとして
「我は海の子」と「希空」を
演奏しました
門前、日本航空石川、能登、飯田高校のみんなと
息の合った演奏を聴かせてくれました
東京から日本航空高校石川の
青木校長先生もわざわざ
足をお運びくださっていました
指揮を務めてくださったのは
飯田高校の錦木ゆかこ先生
あと
これは前日の開催で
聴きに行けなかったのですが
箏曲部が優秀賞をいただきました
活動する場所もないまま迎えた
総文・総体でしたが
それでもそれぞれ学ぶことは
大きかったと思います
つみきのいえ
151日目
朝市界隈にある
焼け残った我が家
そこに潜って
整理をする日々が続いています
電気が点かず薄暗いので
天気がいい日の
朝日が差し込む
学校が始まるまでの数十分と
勤務時間が終わった後の
夕陽が差し込む数十分
公費解体の申請をしているので
その時一斉に処分してもらえば
そんなもんですが
解体の対象となるのは家屋のみ
家財道具などは
解体が始まるまでに
自分で処分しないといけません
割れた茶碗や
濡れてシワクチャの本
一つひとつに
ありがとう
思いを込めて
綺麗にしてあげて
サヨナラしています
倒れた本棚をヨイショと起こすと
中の本たちがドッサー
いつか読もうと思って買ったものの
読む暇がなく
そのままにしておいたものもたくさん
さすが読みたいと思って
買った本たちばかり
こんな面白い本屋さんあるか?
でも消防車の水を吸ったものが多く
ページを捲るとベリベリ
ミルフィーユみたいにポロポロ
みなさん
おすすめです
特にお目当ての本がある訳でもなく
なんか面白いのないかなーと
本屋をうろつく時は
自分の本棚
眺めてみてください
自分の好みにぴったりの本が
たくさん見つかりますよ
そうやって
倒れた家財を一つひとつめくっていくと
知らなかった我が家の歴史に
出会います
こどもたちがつくった
幼稚園の時の作品
お母さんの誕生日に贈った
こどもたちの手紙
あの頃忙しくて
ほとんど家にいなかったな
知らない間に
こんなしあわせなひとときを
過ごしていたんだな
子供たちがいい子に育ったのは
お母さんがこんなに
がんばってくれていたんだ
一冊の絵本が見つかりました
「つみきのいえ」
うみのみずがだんだんあがってくる
ふしぎなまちのいえにすむ
おじいさんのおはなしです
みずがあがってきて
これまですんでいたいえが
しずみそうになると
そのうえに
あたらしいいえをたてます
そうやって
つみきのように
どんどんいえはうえにのびていくのです
おばあさんをなくし
ひとりぐらしのおじいさんは
つぎのあたらしいいえをたてているとき
うっかりたいせつなだいくどうぐを
おとしてしまいます
どうぐは
したのしたのいえへと
どんどんしずんでいきます
おじいさんは
せんすいふくをきて
どうぐをとりにもぐります
おじいさんのめのまえにひろがるのは
おばあさんがなくなったころのいえ
こどもたちがすだっていったころのいえ
…
こどもたちがうまれたころのいえ
そして…
修学旅行が結ぶ縁
150日目
よく修学旅行なんかで
多くの高校が利用させていただいている
日本旅行さんより
以下のようなプロジェクトを立ち上げたとの
ご報告をいただきました
【能登笑顔プロジェクト】
能登震災の被害を受けた
学校と生徒を応援したい! |
クラウドファンディング - つなぐむ (en-jine.com)
リンク先はこちら
https://nta.en-jine.com/projects/nta-notoegao?p_token=d5229fd1a7f040c8bb5250f2876dd1aa
21美にまつわるエトセトラ
149日目
MROの原田幸子アナから
またまた素敵なお便りをいただきました
金沢21世紀美術館へ行ってこられたとのこと
新世界『透明標本展』が開催されていました
まるで鉱物のような標本が
不思議な光を放ちます
また現在
「第44回石川県高等学校総合文化祭
高等学校総合美術展」
が開催されています
本校から出品した
寺下りなさんの作品が
なんと最優秀賞を獲得しました!
タイトルは
「ネクストステージッ!!!」
最新テクノロジーの結晶と
絶滅危惧種の動物たち
AIの進化は我々に何をもたらすのか?
鑑賞する者の心のありようによって
いろいろな解釈のできる
不思議な作品です
中央左に大きく描かれた手相にも
秘められた意味があるそう
手相占いの本を片手に鑑賞すると
作者の真意がわかるかも
この作品は来年度のポスターの図案として
採用されるそうです
作品は5月31日(金)までご覧になれます
将来に備えるお金の話
148日目
SMBCコンシューマーファイナンス株式会社の
岡元 慶介 氏と 井上 正吾 氏をお迎えして
金融教育の特別授業を行いました
本校は今年度
金融教育の研究指定を受けています
1970年の金利は 8% でしたが
現在の金利は 0.02%
わかりやすくいうと
100万円預けた場合
昔は1年後に108万円になっていたものが
現在では100万200円にしかならないのです
さらに言えば
預けたお金が2倍になるのに
昔は9年だったのに
今は3600年かかるそうです
もっと身近な例で言うと
千円で16個買えたハンバーガー
今は5個しか買えません
そんな時代だからこそ
お金について
正しい知識を身につける必要があります
講義のあとは投資体験ゲームを体験しました
とあるゲーム会社の実際の株価を用いて
10万円を元手に株を売買してみました
大切なのは投資はギャンブルではないということ
情報と予測でリスクを下げることが可能です
金融商品を選ぶときの
(1)預けたお金げ減ったりしないか
(2)どれだけ利益が期待できるか
(3)預けたお金を自由に引き出せるか
などのポイントについても学びました
また投資に適したお金の条件
〇 時間をかけてでも増やしたいお金
✕ 生活に必要なお金
✕近いうちに使う予定があるお金
も教えていただきました
私自身
高校生の時こんな授業受けたかったな
と思いました
朝のホームルームでは
輪島警察署の方がお見えになり
生徒に直接
交通安全について
その遵守を求めて行かれました
やはり専門家に話していただくと
生徒の心に沁みますね
学校の教員が全てを担うには
無理があるので
場面に応じて
外部の方のお力を
積極的にお借りしたいと思います
放課後には
Colaboさんがワークショップを
開いて下さいました
東京を拠点に10代女性を支える活動を
していらっしゃる団体で
今回被災後4回も本校を
訪れてくださっています
今回はモール人形とアロマワックスサシェ作り
カフェスペースでのんびりくつろぎながら
素敵な作品を仕上げていました
なつかしすぎる未来へ
147日目
平日は輪島高校での勤務
週末前後は内灘高校での勤務と
2拠点生活が続いています
金沢駅と内灘の間は
「浅電」によって繋がれています
大正14年に開業された
浅野川電気鉄道を前身とする
この北陸鉄道浅野川線は
来年100周年を迎えます
江ノ電のような懐かしさのある
浅電には
昔東京を走っていた車両が
今でも走り続けているということで
多くの鉄道ファンの
撮影スポットとなっています
昔は現在の終着駅「内灘」駅の
その先の「粟ヶ崎海岸」駅まで延びていて
夏の間だけそこまで運行していたそうです
途中駅はホームが単線ですが
中ほどの「三ツ屋」駅だけ複線なので
そこでのみ上り下りの
列車がすれ違います
下り列車が
終着ひとつ手前のホームを離れると
車内には
松任谷由実さんの
「acacia[アカシア]」が流れます
砂丘の上にたつ内灘町には
防風と防砂のために植林された
アカシアの林が広がり
アカシアという名のまちもあります
かつてこの地を訪れたユーミンさんが
その美しさに感動して
つくられた曲だそうです
イントロのアルペジオが流れ
そこにユーミンさんの歌声が重なると
不思議なくらい懐かしい気持ちに
山下達郎さんが
「最高の楽器は人の声だ」
とおっしゃっていましたが
まさにそんな感じです
♪今は見えない未来に
たったひとつの道しるべ
なつかしすぎる未来が
たったひとつの探しもの
被災地に 響け織りなす 箏の調べ
146日目
本校の格技場に
今も避難生活を続けている方のために
箏曲部の生徒が
お琴の演奏を届けました
本校箏曲部は
4名の3年生と5名の2年生で
活動しています
ところで
昔から思っているのですが
「琴」という漢字
『ほっと一息ついている人の顔』
に見えませんか?
一度そのように見えると
次からそのようにしか見えなくなる
呪いにかかったようです
ほかにも
「益」という漢字も
『酸っぱい顔』
に見えてくるので
おもしろいです
同じ呪いに
カーネルサンダースおじさんネタもあります
『顔の下のリボンは実は手足・・・』
どうです?
そのようにしか見えなくなりませんか?
先日
中国のネット左翼の間で
「茶」という漢字は
『靖国神社の拝殿』にみえる
と騒ぎになりました
そう言われてみると
見えなくもないけど
中国も北朝鮮も韓国もロシアも
みんな仲良くできる
平和な世界が来ないかなと
神様に祈りたくなります
神様といえば
「汁」という字が
『十字架が光り輝いているよう』
に見えるとのことで
海外の日本通キリスト教信者の方に
人気があるそうです
最後に今日出逢った素敵な言葉
なぜか運のいい人の特徴は
「クシャクシャの笑顔」
「言葉が綺麗」
「程よくテキトー」
輪島高等女学校からの縁
145日目
本校は昨年度
創立100周年を迎えました
前身の輪島高等女学校からの歴史も
数えてのものです
本日
都築学園グループ総長 都築 仁子さま
福岡第一高等学校及び
第一薬科大学付属高等学校の青沼 聡一郎 教頭先生
生徒会役員の福島 心愛さんと宮岡 祐太さんが
遠くから震災のお見舞いにお越しくださいました
寒い中
何度も何度も福岡市内に立って集めてくださった
たくさんの支援金を持って来てくださいました
福岡のみなさん
ほんとうにありがとうございました
学校法人 都築学園グループの
創始者でいらっしゃる
都築 貞枝さまが
最初に教鞭をとられたのが
輪島高等女学校だったそうです
そんな縁から本日の訪問となりました
生徒会役員のおふたりから
本校の生徒会役員が受け取りました
学園の母 貞枝さまの足跡を記した書籍
「和して流れず」もいただきました
できたばかりの輪島高女に
東京からひとり赴任されたこと
強制的に入れられた寮の中で
それでも毎日を楽しく過ごされたこと
ご結婚を機に輪島を去られた日のこと
20年ぶりに輪島を訪れた時に
ノボリを立てて当時の教え子に
迎えられたことなど
その足跡が生き生きと
描かれていました
きっとそんな頃の苦労に比べたら
今の復興は
いろんな方に支えられながら進んでいるし
ほんとうに幸せだなと感じます
それから
能登応援コーラスプロジェクトが行われました
仕掛け人は早稲田大学の金山光一教授
事前に動画を提出し
当日は編集した動画を皆で見た後
皆でコメントしあいました
参加者は呼びかけ人の金山教授
アシスタントの秋山さん
輪島高校和太鼓部
輪島市内の小学校5校
神奈川県相模原市若草小学校
ロンドン大学日本語科教授
ロンドン日本人学校の先生
オーストラリアのモナシュ大学の
バオバンドの方等です
編集された動画鑑賞では
小学生の歌声に癒され
海外からの歌声に勇気づけられました
ほかにも
韓国 中国 アメリカ タンザニア
からのメッセージや
相模原市長のコメントもいただきました
生徒たちは
世界中から応援されていることを実感でき
英語で突然話を振られても
しっかり対応できていました
たいへん良い経験となりました