1年日誌
公共 裁判員を体験しよう【1学年】
1年次生の公共において「裁判員を体験しよう」と題して主題学習を行っています。
成人年齢の引き下げに伴い、18歳から裁判員として裁判に参加することになりました。高校生も3年生の1月から裁判員として刑事裁判に参加する可能性があります。
今回の授業は、「司法参加の意義」について考えると同時に、裁判員として参加することの責任の重さ、死刑制度や命の尊厳について考えるきっかけとなればと思い企画しました。
今年度はNHK for School「昔話法廷」から「さるかに合戦」をテーマに扱います。
被告人である猿を死刑にするか否かを、「法廷での証拠証言のみ」を判断材料として決定します。
実際の裁判員裁判同様、6人グループになり判決を決定し、文章にして猿に言い渡します。
たくさん考えて、たくさん話し合いましたが、限られた時間の中で命に関する判決を出すのは難しかったですね。
以下、生徒の感想(一部抜粋)です。
死刑にするか否かを決めるのが難しかった。被告人や被告人の家族、被害者の家族など、いろいろな人の立場に立って考えることが大切だと思ったけれど、それを考えたらよけいに難しくなった。相手の意見を聞いて、自分と同じ意見の人の意見を聞いて、どちらの意見にも納得してしまって、自分の意見が迷子になった。
一般の人が裁判員に参加するのはとても難しいし、自分の意見で一人の命がなくなるかなくならないか、決まるのは辛いなと思いました。なぜ死刑にするのか、なぜ死刑にしないのか、どちらの理由もしっかり考えたり証拠や証言を整理しなければいけないとわかりました。
私は死刑にするという意見でしたが、グループに死刑にしないという意見の人がいて、その人の意見を聞いてみたら「計画性のなさ」を根拠にあげており、見るところがいいなと思いました。死刑制度は命を以て償うという考えだと思うが、命を以て本当に償うことができるのか疑問に思えてきました。