校長室より「おこらいえ」
雲ひとつない五月晴れ
地震から 493 日目
豪雨から 229 日目
改修の終わったグラウンドで
思いっきり体育の授業ができるようになりました
今日はハンドボール投げの測定です
震災でボロボロになっていた中庭も
少しずつ整備されてきています
【今日のじょーおこらいえ】
生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は令和6年1月3日「立ち上がれ!輪高」を読んで
「地震当初電波がつながらなくて
それまで学校の状況がわからず心配でした
3日にようやくスマホが見れるようになり
友達と連絡を取り合い「おこらいえ」を読みました
その時初めて学校の状態を知って
現状と酷さに絶句しました
輪島全体がそんなことになったかと思うと
悲しく言葉が出ませんでした
私は3月半ばまで学校に行けず
金沢で過ごしていたので
学校の状況が全然わからず
この先が不安でしたが
「おこらいえ」を通して知ることができ
とても助かりました
1月3日の投稿では
「生徒の皆さんは学校再会のその日まで
自分で学び続けてください」
という言葉がありとても印象に残りました
初めてこんなに長い期間学校に行けず
勉強を自分でやらなければならない
という状態になって
学び続けることが
気持ちの面などで難しくなった時期がありました
その時にこのブログの中の
「決して学ぶことを止めてはならない
自分で学び続ける」
と言う言葉を思い出しました
地震が起きて自由な時間が増え
だからこそ勉強することが億劫になり
学習することを怠っていましたが
この言葉を見て勉強しようと思えるようになりました
高校生が勉強する事は当たり前だと思うけど
その当たり前のことや
日常がなくなったとき勉強しようと思えたことが
良かったと感じています
どんな状況の中でも
自分のやるべきことを見つけ
実行することが大切だと思えた瞬間でもあります
地震が起きて
私たちの日常は大きく変わって
これまでのようにいかないことが
本当にたくさんできました
でもこれからもいつも通りに
勉強して生活していきたいと思います
《浜谷 美耶》
グラウンドが帰ってきました
地震から 492 日目
豪雨から 228 日目
グラウンドの改修工事が終わり
野球部の練習が再開されました
関係の方々に心からお礼申し上げます
私が研修旅行中に行われていた
春の北信越大会
星稜高校さん相手に8回まで2−1でリードしながら
最後逆転負けしてしまいました
その後星稜高校さんは
強豪校をコールドで破るなど快進撃を続け
夏のシード権を獲得しています
練習場所がなくても
工夫しながらできることをしっかりやれば
ここまで戦えるということを
身をもって証明してくれました
最後にひっくり返された
自分たちの弱さがどこにあったのか
夏に向けてしっかりと考えて
帰って来たグラウンドへ感謝の心を持ち続け
戦って欲しいと思います
実はこれからが本当の厳しい戦いです
夏の大会で不甲斐ない戦いをしようもんなら
あの改修は何だったんだ?
世間の風は一気に逆向きに吹いてくるでしょう
帰国してから聞いた話では
星稜−輪島戦に関して
新聞報道は
「星稜本調子出せず!」
といった書きぶりだったそうですね
たかだか地方大会の2回戦なので
取材バリューはさほど高くはないでしょうが
結果のみで論ずることなく
調子が出なかったのではなく
調子を出させなかった要因は何だったのか
そのあたりをしっかりと取材していただけると
新聞社への信頼度が一層高まります
飛行場の4つのライト
地震から 491 日目
豪雨から 227 日目
何回も飛行機に乗っていた1週間を過ぎ
飛行機に関して
おもしろい小ネタを思い出したので
この写真中央右寄りに映る
4つの紅白の丸いあかり
これ何かわかりますか?
飛行機の安全な着陸に欠かせないものです
これは上から見るか下から見るかによって
見える色が変わるライトを
微妙に角度を変えながら4つ設置してあります
着陸の際に進入する角度によって
赤く見えるライトと白く見えるライトの数が
異なって見えます
適切な角度で進入すると
赤と白が2個ずつ見えるようになっています
今度モニターのついている旅客機に乗った際に
確認してみてください
赤いライトが0個から4個の間で変化します
そしてちょうど2個になる角度を探しながら
着陸する様子を見ることができます
ところでポルトガルに起こった大停電の影響で
アムステルダム経由になったことを長女に話したら
「じゃあお父さん大麻体験してきた?
オランダは大麻合法らしいよ」
いらん知識だけは本当に豊富な娘です
食べ物の中に盛られていなくてよかったです
【今日のじょーおこらいえ】
生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は1月29日「輪島の走り嘘」を読んで
「私も地震のあと会食に行く回数が増えて
いろいろなところに食べに行きました
『なか卯』さんも何回か食べ
いつも親子丼に
卵をトッピングして食べていたけれど
『NEO親子丼」があることを初めて知りました
私自身も
新しいコンビニやお店に行っても
『期間限定』『数量限定』『新作』
というポップを見るだけで
気になって足を止めてしまうので
いつも家族からも笑われています
輪島の人たちが噂が大好きだと聞いて
納得しました
出所がわからない噂に流されたり
どうしてもそんなことが噂になっているのか
輪島の人たちの日常には噂が溢れています
例えば何年か前に
『8番ラーメン』さんが潰れる
と言う噂が流れていました
ラーメンを作る人がいなくなったなど
信憑性のある噂だったので
多くの人に知れ渡っていたと思います
潰れた後は空き地に新しいお店ができるなど
いろいろな噂が流れていて
正直どれが本当かわかりませんでした
結局『8番ラーメン』さんは潰れず
地震後も大盛況です
他にも他人の恋愛事情を親が知っていたりと
噂は一度出てしまったら
流れる速度も早くて少し怖いです
輪島の『走り嘘』に気をつけて
これからを過ごしていきたいです
《匿名希望》
羽田へ帰国
5月4日(日)18:00
14時間のフライトを終え
日本に帰ってきました
常に学ぶ姿勢の我々旅行隊は
帰りの航空機の中でも
「お散歩メガネ」です
日常のあらゆる場面に転がっている
学びの種を
教科のメガネで見て掘り起こします
非日常の場面だと種はさらに拡がります
往路つまり羽田からパリへ向かう便は
北極を通ったのに
帰りは中国を横切るように飛びました
これはなぜでしょう?
おそらく偏西風を避けるあるいは
利用するためではないでしょうか
往きは逆風となる偏西風を避けるように
しかも
これもおそらくロシア上空を避けるように
ベーリング海峡上空を飛びました
帰りは偏西風に乗って飛ぶために
中国上空を通ります
速度を見ても
往きは平均時速数百キロだったのに対し
帰りは時速千キロを超えていたので
ある程度当たっていると思います
ただ女性機長が離陸前に
「出発が1時間遅れたけど
飛ばしていくから大丈夫よ!」
とアナウンスしていたので
もしかして本気を出して
飛んできたのかもしれません
ただフランス語のアナウンスだったので
聞き間違いの可能性は大いにあります
いずれにせよ偏西風に揺られながらの
高速飛行だったので
揺れること揺れること
機内で「タイタニック」の映画を
見ていた私にとっては
シーンに合わせて座席が前後左右上下に揺れる
「4DX」最新の体感型上映システム体験でした
しかも乗客全員が氷の海に投げ出され
亡骸が静かに漂うシーンになると
揺れがぴたりと止む念の入れよう
実は私がタイタニックを見るのは初めてでした
映画館で見れずビデオそれもVHSを買ったものの
当時忙しかった私は定年になったら見ようと
そのまま置きっぱなし
それが地震で倒壊した家の下敷きになり
もう観ることはないのかなと
思っていた今日この頃
本来定年になっていたはずのこの日に
偶然に乗った飛行機の中で
観ることになろうとは
地震の中を生かされてきた私にとって
一つひとつのシーンが痛いほど心に突き刺さり
まさに今の自分でないと感じることのなかったであろう
不思議な感覚で映画の世界に入って行くのでした
羽田空港に能登半島地震への
自動寄付自販機が
ありがたい話だなと
純粋に感謝の気持ちで見てみましたが
輪島市だけ寄付先からは
外れていました
設置責任者を見てなるほどと思いました
パリでトランジット
日本時間 3日(土)5:00
フランス時間 2日(金)22:00
シャルル・ド・ゴール空港で
トランジットです
着陸前の機窓から
エッフェル塔が見えました
これから13時間のフライトです
夜の10時なのにこの明るさ
ヨーロッパの地下鉄は
乗客が乗り込もうとしようがしまいが
容赦なく閉まります
扉に挟まれること4回
ギネス記録を更新した私は
出発直前にもやらかします
パスポートと搭乗券がない!?
おかしい?
絶対今まであったのに??
「俺のことはいいからお前らだけでも
親の待つ日本へ帰れ!」
そんなシナリオが頭の中を駆け巡りながら
カバンの中をひっくり返したり
トイレに探しに走ったり
搭乗が終わりそうです
あとふたり
あとひとり
その時です
一番最初に探したはずにポケットに
パスポートが戻ってきたのは…
ポルトガル発
日本時間 2日(金)23:55
ポルトガル時間 15:55
ポルトガルを発ちます
リスボンの港にて
日本時間 2日(金)17:00
ポルトガル時間 9:00
モメンタ・ダ・ベイラからリスボンへ
航空機の出発までの時間
リスボンの港町を散策しました
パリとはまた違ったたたずまい
汐の香りが漂います
どこをみても映画を観ているようです
ありがとうございました
日本時間 2日(金)1:00
ポルトガル時間 1日(木)17:00
お世話になった先生方に感謝のお別れ
ハグ文化っていいですね
中世のお城を訪ねて
日本時間 2日(金)2:00
ポルトガル時間 1日(木)18:00
中世の町
Castelo de Penedono(ペネドノ城)
を訪ねました
10世紀に建てられたものを
15世紀にリノベイトしたものだそうです
タイムスリップしたような不思議な感覚
関係者の方へご連絡です
現在私は研修旅行中です
「binbin@…」へのメールは
海外では開けない設定になっているようです
お急ぎの場合は「satobin77@…」
または学校代表メールまで
ご面倒でもご連絡をお願いします
ドウロ渓谷クルーズ
日本時間 2日(金)0:00
ポルトガル時間 1日(木)16:00
スペインとポルトガルを結んで流れるドウロ河
川沿いに整然と整えられた葡萄畑は
世界遺産に認定されています
今日はクルーズに出かけました
周囲の緑が映り込んだ河の色は
吸い込まれるほどの深い緑色ですが
実際に組み上げてみると
限りなく透明です
天空のホテル
日本時間 1日(木)14:00
ポルトガル時間 6:00
緑のホテル HOTEL VERDEAL の朝です
眼下にラピュタの世界が
シータとパズーが堕ちて壊した家も
本当にここが舞台だったような
大停電の原因
先日の
スペインポルトガルを襲った
大停電
その原因についてフランスの人たちは
「俺らがスペインとポルトガルに
電気売ってやってんねん
途中に山火事起こして
電気止めたったわ」
なんか滋賀県の人が
京都府民や大阪府民に向かって言っている
「琵琶湖の水止めたろか」
にそっくりです
やっぱりフランスは関西文化圏です
おにぎりパリりん
シャルル・ド・ゴール空港の売店で
おにぎりを売っているのを見つけました
海苔はなく表面に胡麻がふってあります
お値段は驚きの9ユーロおよそ1500円です
パリではおにぎりが大人気だそうです
こちらは別のルートで入手したおにぎり
カップに入っています
こんなふうに作ります
食べる直前にむすぶので
具もふんわりしていて
パリだけに海苔もパリパリ
正直日本のコンビニおにぎりより
美味しかったです
とっても良いアイディアです
日本でも高級おにぎりとして
けっこういいお値段取れそうです
ホストファミリーとご対面
日本時間 1日(木)6:00
ポルトガル時間 30日(水)22:00
パリを出て13時間後
日本を出て4日後
ようやく目的地に入りました
パーティーでお迎えをしていただきました
ダンスで盛り上がります
バンドネオンの生演奏と歌で
ホストファミリーが迎えにきてくださいました
地中海性気候
日本時間 1日(木)1:30
ポルトガル時間 30日(水)17:30
リスボンから車でモイメンタまで
見渡す限りのオリーブ畑が広がっています
なだらかな丘陵地帯をひたすら行きます
石灰岩質の岩肌が続きます
この岩質が与える水はけの良さこそ
美味しいポートワインになる
良質のぶどうを育みます
と昔漫画で読んだことがあります
石畳の道が姿をあらわし
いよいよモイメンタ到着です
空路リスボンへ
日本時間 1日(木)0:30
ポルトガル時間 30日(水)16:20
航空機から窓を覗きました
オランダは運河と風車の国
見事に張り巡らされた運河です
伝統的風車は見つけられませんでしたが
風力発電の風車ならありました
フランス上空を横断します
さすが農業の国
モザイク画のように区画された
農地が地平線まで拡がっています
いよいよポルトガル上空へ
海岸段丘がくっきりと見えます
海辺の小さな街
なんて街かは分かりませんが
ポルトガルに来たなという感じです
「魔女の宅急便」の舞台
もしかしてここでは?
調べてみると実際には
スウェーデンのウィズウィーが
舞台なんだそうです
いよいよリスボンに到着しました
これからタクシーで
目的地モイメンタ・ダ・ベイラに向かいます
4時間かかります
まだスキポール空港にて
日本時間 30日(水)20:20
オランダ時間 13:20
出発時刻を1時間過ぎたのに
未だ出発する気配がありません
また何かあったのでしょうか?
スキポール空港にて
日本時間 30日(水)19:20
オランダ時間 12:20
窓の外にはオランダの田園風景
国土の4分の1が海面より低いところにあり
水路や運河が多く
堤防やダムを使って
水とうまく付き合いながら生活をしています
風車とチューリップが思い浮かびますね
Amsterdam Airport Schiphol でトランジット
もともとトランジット時間が
40分程度しかない上に
一番後部座席
間に合うかハラハラドキドキでした
この飛行機誰んだ?
日本時間 30日(水)17:10
フランス時間 10:10
いよいよパリを発ちます
登場するのは KLMオランダ航空
エールフランスの系列です
パイロットさんが手を振ってくれました
さといの大冒険
日本時間 30日(水)16:40
フランス時間 9:40
さといちゃんは
マカロンをお買い上げ
そのあとスタバで抹茶フラペチーノを嗜み
すっかりパリジェンヌしてきました
法の網をすり抜ける男
日本時間 30日(水)16:30
フランス時間 9:30
フランスでは
16歳でお酒が買えるということを知った彼は
本当かどうか試してみました
どうやらゲットできたようです
(ちなみにこれは飲んだフリ
実際にはお土産に持って帰りました)
さらばパリの灯
日本時間 30日(水)15:30
フランス時間 8:30
航空機の予約がようやくとれ
これからアムステルダム経由で
リスボンへ向かいます
自分でチェックイン!
停電のおかげで
期せずして
オランダにも
立ち寄れることとなりました
OECDでオンライン
日本時間 29日(火)23:00
パリ時間 16:00
予定では今日はポルトガルにいる予定でしたが
ヨーロッパを襲った大規模停電の影響で
パリに留まっています
OECD本部をお借りして
ポルトガルとオンラインで繋ぎ
交流を深めます
まずはOECD本部内を
見学させていただきました
加盟国の国旗が出迎えてくれます
現在加盟国は38カ国だそうです
まずは主要スタッフの皆さんにご挨拶
続いて災害復興の建築関係部署の方と懇談
開放的なオフィスでゆったり会議ができます
クリエイティブなアイデアが
湧いてくるような空間です
国際会議場にも入らせていただきました
来賓をお招きする応接室です
お城の中のようです
東日本大震災で残った桜の木
根のついた植物の輸出入は
禁止されているため
枝を持ってきて桜科の植物の根に
接木をしたそうです
40本ほど持ってきた中で
1本だけ根付いたんだそうです
午後からオンラインで繋いで
ポルトガルの高校生と交流する予定でしたが
現地はまだ混乱しているようで繋がりません
こちらでZoom会議を立ち上げ
録画して後日見てもらうことにしました
災い転じて福と為す
日本時間 29日(火)19:00
フランス時間 12:00
リスボンに向かう便が明日しか取れず
今日はパリのOECD本部をお借りして
ポルトガルとオンラインで繋ぎます
時間ができたので
パリの街に繰り出しました
大都会だけど緑の多い街です
すべての建物が統一された建築様式で
街全体が芸術作品のようです
「Arc de triomphe de l'Étoile」
この凱旋門を中心に
Champs-Élysées(シャンゼリゼ)をはじめ
12本の通りが放射状に延びています
その形が地図上で光り輝く
「星=étoile」のように見えることから
この名称で呼ばれています
シャンゼリゼ通りの地下入口から
地下道をくぐって広場に入ります
この広場は「Place Charles-de-Gaulle」
シャルル・ド・ゴール広場と呼ばれます
Charles-de-Gaulle は
1940年5月のナチス侵攻を受けた後
自由フランスを樹立して最初の首相となり
後に最初の大統領に就任した
絶大な尊崇を集める救国の英雄です
パリ空港も彼の名をとって
シャルル・ド・ゴール空港と呼ばれます
Métro (地下鉄)を乗り継いで
Musée du Louvre(ルーブル美術館)へ
ルーヴル美術館はルーブル宮殿を活用した美術館で
フランス王フィリップ2世が
12世紀に要塞として建築したものです
幾度となく増改築が繰り返されて
現在の建物となっています
歴代フランス王の王宮として使用されていましたが
1682年ルイ14世が
自身の王宮にヴェルサイユ宮殿を選んだことから
王室美術品コレクションの収蔵場所となりました
次に向かったのは
(エッフェル塔)
マックを「マクド」と略したり
エスカレーターでは右側に立ったり
上沼恵美子さんのようなジェンヌがいらっしゃったり
しまいに通天閣みたいなんがあったりと
ほんま大阪の街に似ておます
クイズです
ここはどこでしょう
どなたかが亡くなった場所です
有名な方です
そんなに大昔の話ではありません
原因は自動車事故です
最終ヒント「パパラッチ」
答えは
「ダイアナ妃」でした
緊急時こそみんなで知恵を
日本時間 4月29日(火)13:00
フランス 6:00
ご心配をおかけしています
少し落ち着きました
ことの顛末を
昨日OECDパリ本部への訪問を終え
リスボン行きの航空機へ搭乗しました
タラップには何人もの Police de Paris が
「誰か護送でもするんですかね」
と同行のオギーさんこと
東京学芸大学 荻上健太郎 先生と笑いながら搭乗
ところが定刻になっても
一向に飛び立つ気配もなく
よく見るとコックピットのドアが開いたまま
操縦席が丸見えです
生徒とお散歩メガネ
「何が起こっていると思う?」
「機長が寝坊したとか」
「急にお腹痛くなったとか」
「副操縦士が喧嘩して出て行ったとか」
少々時間が遅れても楽しみ方はあります
想像が膨らみます
やがてキャビンアテンダントが
何やら叫びながら客席をウロチョロ
「何言ってると思う?」
「お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんか?」
「お客様の中に看護師さんは?」
「医学生の方は?」
「お医者さんになりたかった人は?」
「お医者さんごっこが好きな人は?」
「それなら先生手挙げよかな」
この時点ではまだ笑っていられました
やがで数人の乗客が
荷物を持って降りて行きます
預かりラゲージも
機体のお腹から取り出しています
その時です
緊急ニュース
スペインとポルトガルで大規模停電
交通が麻痺
サイバーテロの可能性も
別便で先に
リスボン入りしているパーティーからも
空港で足止めを食らっていると連絡
時間が1時間2時間と過ぎて行きます
オギーさんに相談です
「今リスボンに向かっても
電気も来ないところに
生徒を連れて行くことになります
今日はキャンセルして
パリに泊まりましょう」
「今キャンセルすると
何の保証もありません
航空機会社からの
キャンセルアナウンスがあるまで
待ちましょう」
冷静な判断です
生徒にその旨告げると
「自分達は行きたい
自分達は電気も水道もない中
それでも何ヶ月も生きてきた
だからこそ伝えられるものがある
みんなを勇気づけたい」
なんてたくましい子たちでしょう
逃げようとしていた自分が
恥ずかしくなりました
日本にいる保護者にも連絡を入れます
私のレンタルWiFiも
繋がりにくくなっています
唯一繋がったのが崖くんの
Docomo海外通信プラン
今回のようなケースを考えると
そちらの契約の方が良いかもしれません
崖くんのお母さんから返信が
「うちの子は
電気や水道のありがたさを
痛いほど知っています
なくても何とか生きていく術も
知っています
サバイバルな生活を
不自由な生活を
彼は楽しんでいました
他の場所への避難の道を選ばず
家族と共に家に残り
傷ついた自分の故郷を
この目で見続けていくんだと
山から水を汲むことも
彼の仕事でした
炊き出しも喜んで楽しんで
やってくれました
彼の存在は
私たちの生きる希望でした」
予定変更
日本 1:30
パリ18:30
航空機が飛べなくなりました
Air France が用意してくれたホテルに泊まります
慌ててキャンセルした客にはその保証がないので
落ち着いて待って正解でした
サイバー攻撃の可能性は低い
日本23:30
パリ16:30
動きはありません
様子を見ています
生徒の体調管理だけ気をつけて
とにかく今は待つしかありません
こんなときは慌てて動いても
いいことはありません
シャルル・ド・ゴール空港で足止め
日本時間 28日(月)20:15
ポルトガルとスペインで大規模停電
現在パリにて様子を見ています
私のWiFiもつながりにくくなっています
小刻みに情報発信します
OECD本部訪問
日本時間 28日(月)16:30
フランス時間 9:30
OECD(経済協力開発機構)の
パリ本部を訪ねてきました
シャルル・ド・ゴール空港着
日本時間 28日(月)13:00
フランス時間 6:00
エールフランス便でパリに着きました
飛行機の中のウィーフィーは
(Wi-Fi をフランス語でこう読みます)
すぐ繋がってくれるくせに
全く役に立ちません
なんでも安請け合いして
それでいて成果の出ない
まるで自分自身を見ているようで
身につまされます
キャビンアテンダントさんも当然フランス人
さあお飲み物の提供にまわってきましたよ
(よしフランス語の力を試そう!
どんな飲み物があるのかな?)
「Quest que vous avez?」
『#¥&*’!%/+』
(うーん何言っとるか聞き取れん…とりあえず…)
「Je voudrais du jus d’orange,s’il vous plaît」
『€§? ne ¥”,=/ pas 』
(ne pas と言ったぞ否定文だ
オレンジジュースないんか)
「Du jus de pomme,s’il vous plaît」
『*…%^_^@/?』
(わーもっと早口になってきた
もう一回聞いてみよう)
「Vous pouvez répété,s’il vous plaît?」
『*…%^_^@/?』
(やっぱりわからん
ゆっくり言ってもらおう)
「Vous pouvez parler plus lentement s’il vous plaît?」
『* … % ^ _ ^ @ / ?』
(ダメだゆっくり聞いてもわからん
でも出てこないところを見ると
リンゴジュースもないのかな?
しかたないワインのボトルがあるから)
「Du vin rouge,s’il vous plâit」
『ëi=%¥“』
(わー通じない…もうヤケクソで知ってる単語総動員)
「Du vin blanc,s’il vous plaît 」
「Un caffe, s’il vous plaît 」
『£§^~\”』
(もうわからないって正直言おう)
「Je ne comprends pas.」
めちゃくちゃ凹んでいると
私が言っていたことは通じていたらしく
テーブルに
オレンジジュース
リンゴジュース
赤ワイン
白ワイン
コーヒー
とずらり勢揃い
カオスな状態になるのでした
きっと
『そんなにお飲みになるんですか?』
『大丈夫ですか?』
と訊いていたんでしょうね
このぐだぐだ感が旅の醍醐味です
次のお客さんは英語で対応
耳を立てていると
「Chicken or Pasta?」
(なんや食べたいもん訊いてたんか)
牛肉や豚肉ならわかったんですけど
今度は鶏肉も勉強しとこ
牛は英語で cow フランス語で bœuf
豚は英語で pig フランス語で porc
日本では
生きていれば英語
お亡くなりになったあと
つまり戒名であるビーフやポークは
フランス語を使ってるんですよね
さすがグルメの国フランス
でも鶏さんの戒名であるチキンだけは英語由来
ここが盲点でした
羽田を発ちます
日本時間 27日(日)22:05
いよいよ日本を発ちます
ふたりとも元気です
シャワーも浴びてリフレッシュ
税関も無事通過しました
これから14時間のフライトです
飛行機の中では
発表の準備をして過ごします
羽田空港に着きました
日本時間 27日(日)11:45
お昼は日本を離れる前に名残の和食の
出汁茶漬け
普段食べるかといえば
そうでもないくせに
日本を離れるとなると食べたくなるのはなぜ?
東京で時間ができたので
東京都復興記念館へ行ってみました
関東大震災そして東京空襲から
いかに人々が立ち上がってきたのか
復興への険しい道のりと
それでもその向こうにある希望と
さらに近くにある北斎美術館にも
足を運びました
大河ドラマ「べらぼう」でお馴染み
蔦屋重三郎ゆかりの人物
「富嶽三十六景」で知られる
葛飾北斎にまつわる美術館です
蔦屋重三郎は稀代のプロデューサーで
瀕死の吉原を
持ち前のポジティブ思考とアイデアで
復興させていくその様は
被災地の中で工夫を凝らしてやっている
先生方や生徒のみんなの姿と
どうしても重なって見えます
「べらぼう」といえば
最初の頃に出ていた絵の上手な子ども
川に落ちて亡くなったかのようですが
私は絶対に「◯◯」だと思っています
野球部が星稜を相手に
8回まで2−1でリードしている
との情報を聞き心躍っています
ポルトガルへ行ってきます
日本時間 27日(日)10:40
旅をすると
これまで教科書で
ちょこっと読んだことしかなかった程度の知識が
壮大なストーリーとなって
心の中で渦巻きはじめます
今日からポルトガルへ研修旅行
生徒ふたりを連れて行ってきます
ポルトガルの北のはずれ
モイメンタ・ダ・ベイラという小さな町に
スクール・クラスターがあります
これは学校をハブとして
地域を有機的に結びつけたものです
思えば震災から数ヶ月後
輪島高校の中に
幼稚園・小学校・中学校・高校・病院
そして避難所と
あらゆる施設が集まって
クラスターを形成していました
少子高齢化と過疎化が進む地域においては
このような考え方がこれから
大切になってくると思います
震災からの復興
地域創生に向けて
いろんなものを見て学んできます
この青い空が
ポルトガルまで繋がっているんだなと
ワクワクしてきます
地震の後の能登半島を
初めて上空から見ました
傷だらけの岩肌が痛々しいです
春高バレー
地震から 482 日目
豪雨から 218 日目
男子バレー部が春の大会に臨んでいます
3つのA
Aきらめない
Aいさつのできる
Aいされる
のバレー部
OBたちもたくさん応援に来てくれました
被災した時に県内の仲間からもらった
横断幕も掲げてます
敗れてしまいましたが
少ないメンバーでしかも
高校から始めたメンバーばかりなのに
実に堂々とした闘いぶりでした
思いっきり練習できる環境を
整えてあげることのできない
校長の責任をひしひしと感じました
明日は野球部が星稜戦に挑みます
【今日のじょーおこらいえ】
生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は1月3日「立ち上がれ!輪高」を読んで
「私は地震当初電波がつながらなくて
1月3日にようやくスマホが見れるようになりました
それまで周りの状況や学校がどうなるのか心配でした
周りの人と連絡を取り合い
「おこらいえ」を読みました
その時に初めて学校の状態を知って
私もこの現状や酷さに絶句しました
輪島全体がこんなことになっているのかと思うと
悲しく言葉が出ませんでした
私は3月半ば頃まで学校に行けず
金沢で過ごしていたので
学校の状況が特にわからず
この先が不安でしたが
「おこらいえ」を通して知ることができ
とても助かりました
この日の投稿の中で
「生徒の皆さんは学校再開のその日まで
自分で学び続けてください」
という言葉があり
とても印象に残りました
初めてこんなに長い期間が学校に行けず
勉強を自分でやらなければならない
という状態になって
気持ちの面などで難しくなった時期がありました
その時にこのブログの中の
「決して学ぶことを止めてはならない
自分で学び続ける」
という言葉を思い出しました
地震が起きて何もできない時間が増え
かえって勉強することが億劫になり
学習することを怠っていましたが
この言葉を見て勉強しようと思うようになりました
高校生が勉強する事は当たり前だと思うけど
その当たり前のことや日常がなくなったとき
勉強しようと思えたことが良かったと感じています
どんな状況の中でも自分のやるべきことを見つけ
実行することが大切だと思えた瞬間でもあります
地震が起きてから私たちの日常は大きく変わって
これまでのようにはいかないことが
本当にたくさんできたけど
これからもいつも通りに勉強して
生活して行けたらいいなと思いました」
《浜谷 美耶》
フェニックス練習始めたよ
地震から 481 日目
豪雨から 217 日目
合唱作曲家の弓削田健介さんが
能登半島地震で傷ついた子どもたちの
声を紡いで作ってくださった
合唱曲「フェニックス」
5月14日(水)の大合唱に向けて
練習を始めました
ソプラノ・アルト・バスの3部に分かれて
パート練習です
先に歌えるようになっている
吹奏楽部と野球部の生徒が引っ張ってくれます
教員生活を長くやっていると
この時期にはこんなことが起こりがち
問題行動についてサイクルがあることが
わかってきます
ゴールデンウィーク明けから1学期中間テストの頃
盗難事件が起こりがちです
特に1年生に多いです
4月からの緊張が緩んでくること
入学お祝いを使い果たした子とまだ持っている子
人間関係が変わり
大事な友達の持ち物という意識がまだ低いこと
さまざまな要素が引き金となります
ご家庭におかれましても
不要なお金を学校に持っていかないよう
また部活動等で集金があるときは
登校してすぐに提出するよう
貴重品の管理はしっかりするよう
ご指導いただけると幸いです
学校は警察ではありませんので
万が一盗られても捜査や取り調べはできません
【被災地に電気が灯るまで】第31回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
前回までに
亜鉛と銅を導線で繋いで希硫酸に浸したボルタ電池
希硫酸の水素イオンが電子を受け取ってしまうため
すぐに寿命が尽きてしまうことを説明しました
これを防ぐには
水素よりも電子を受け取る力の強いもの
を加えてやりましょう
イオン化傾向
つまり電子を与える力の順番というと
H > Cu > Hg > Ag ・・・
とりあえず Cu イオンを加えてみましょう
希硫酸の代わりに硫酸銅 CuSO4 水溶液を用います
溶液中には H+ のかわりに Cu2+ が存在しています
ところがこの装置には問題があります
それはどういうことでしょうか?
何が問題なのでしょうか?
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は2月11日「いろいろの沈黙」を読んで
「主体的で対話的な学びの実現には
学びの活動を円滑に進める役割を受け持つ人
が必要だと感じました
『熟考のための沈黙』と言う部分を読み
授業中の対話活動の中で
私も話しながら考えていないか気をつけよう
と思いました
対話は構成論的な活動であるからか
言葉に喋らされているようなことになりがちだな
と言うことを私も感じたことがあります
沈黙の中にも対話の助けとなるものと
未然に防ぐべきものがあることに
このブログを読んで気づくことができました
沈黙するという事は
対話に参加していないということではなく
むしろしっかり考えながら話している
ということであるとわかりました
対話中に限らず人に何かを伝えるときには
しっかりと責任を持ち慎重にならなければなりません
そこで熟考のための沈黙がとても大切になります
根拠と自信を持って発言し
周りの人が話しやすいように
日頃の対話的な学習から
意識していきたいと思いました」
《天野 匠》
初任研レポート
地震から 480 日目
豪雨から 216 日目
木曜日は初任者研修の日です
本校には初任者が5名
金沢にある教員総合研修センターで
各教科ごとに師範授業を試聴しました
5人全員が採用前は金沢での生活
久々に金沢に帰って
人々が何事もなく
普通の生活を送っていることに
きっと驚いていることと思います
「なぜ自分だけこんな境遇に…」
そんな思いになっても不思議じゃない環境です
輪島に戻る時に気分が滅入ることでしょう
「ただただ生徒のために」
そんなことしか言えないので心苦しいのですが
今日学んだことをきっと活かして
生徒のために頑張ってくれるものと信じています
【被災地に電気が灯るまで】第30回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
前回はボルタ電池は寿命の短い電池であること
その原因は水素の泡が銅にくっついて
電子のやり取りができなくなってしまうこと
であることを学びました
そしてそれを解決するにはどんな方法があるか
宿題としました
いかがでしょう?
発生した泡を取り除けばいいですね
でもどうやって?
誰かつきっきりになりますか?
あまり現実的ではありません
銅を自動的に振動できるようにして
泡がつかないようにしますか?
でもそれには別の電池が要りますね
ダメか?
アイデアに行き詰まったら
そもそも論に戻るといいです
そもそも水素が発生するからいけないんです
そもそも水素イオンが電子を受け取るからいけないんです
では水素イオンが電子を受け取らないようにする
にはどうすればいいか?
水素イオンよりも電子を受け取る力の強いものを
投入すればよいのです
当時の人はいろいろな薬品を試してみました
そして二クロム酸カリウムという物質が
有効であることを突きとめました
「分極」を防ぐこのような物質を
「減極剤」といいます
でもみなさん
「電子を受け取る力の強いもの」
といえば何かピンときませんか?
以前に電子を与える力の強い順番を学びましたね
そう
電子を与える力の強い順番
「イオン化傾向」です
「減極剤」を使わなくても
「分極」を防ぐ方法がありそうです
さあ
新しい電池の発明です
続きは明日
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は3月7日「半島の最先端から世界の最先端へ」を読んで
「ヨーロッパ諸国の地図で見ると日本は世界の端っこで
能登半島は
かつて高度成長時代には裏日本と呼ばれた日本海側に位置し
今回のような災害時には道路が存在され
陸の孤島となるような場所という言葉に共感しました
地震の時私は輪島にいなくて
家に帰りたかったけど道がなくて帰ることができませんでした
道路が寸断されてしまうと
能登半島は孤立してしまうなと思いました
日本海側がかつて海運で栄え1877年に
加賀藩の人口が日本一になっていたことと
年収ランキングの歴代日本二位が加賀藩前田家であり
現在に例えると馳知事が
トランプ大統領の7倍貰っている計算になることに驚きました
『街プロ』の発表会では
門前高校の商品開発チームがいいなと思いました
震災で作られなくなったお菓子
『ごらいくん』を復活させて全国展開して
イベントでも完売させていたのですごいなと思いました
発表の時どら焼きの写真が出てきて食べたくなりました
ポスターセッションは少し緊張したけど
他の学校の人たちが何をしているのか
知ることができてよかったです」
《匿名希望》
実は今日の電池の話
一昔前の教科書に記載されていた内容であり
現在の研究では
実はもっと複雑な反応が起こっている
ということが明らかになっていて
参考程度の記載に留める
という教科書が増えています
歴史の教科書でも同様なことがあり
新しい発見があるたびに
教科書の内容はアップデートされています
ただ私は
当時の科学者の思考過程を追体験することも重要であり
そのことにより
新しい時代を創りだす力が育まれる
と考えています
「化学を教える」ではなく
「化学で教える」を意識してきました
全員を化学者にしたいわけではないからです
「事実はひとつしかないけど
真実は人の数だけある」
『ミステリと言う勿れ』の中で
久能整さんが確かおっしゃっていました
ボルタの電池で本当は
一体何がおこっているのか?
気になる人はぜひ自分で調べてみてください
ティーチングからコーチングへ
地震から 479 日目
豪雨から 215 日目
県高体連の研修会が行われ
流通経済大学ラグビー部アドバイザーの
松井 英幸 氏のお話を聴く機会をいただきました
松井氏は全国大会の花園に
21年連続23回出場を果たしたラグビー部を育てられた
名監督です
2019年ワールドカップ躍進の
基礎をつくられた方でもあります
しかしながら選手の成長を願うが上に
選手の心を傷つけた経験を持ち
その経験を
「パワハラで人生をしくじった
元名監督に学ぶ変わる勇気」
に著していらっしゃいます
「怒り」「不安」「虚しさ」
どん底から立ち上がったお話は
鬼気迫るものでした
日本にいられなくなり
渡ったニュージーランドで
「ボス」と「リーダー」の違いについて学び
これまで正しいと思っていたものが
そうではないことに気づかれたそうです
正しいと思い込んでいることのぶつかり合いで
コミュニケーションのズレが生じます
自分が正しいと思っている方向に
質問 詰問 誘導していないか
見つめ直す必要があります
チームの中で一番合わないと感じる人
その人との価値観の違いを確認する
スキルも教えていただきました
「他人を変えることはできない
だけど関わり方を変えることはできる」
これこそが
ティーチングからコーチングへの実践です
ティーチングとコーチングは両輪です
ティーチングは答えを伝えるアプローチ
コーチングは相手が持つ答えを引き出すアプローチです
そして相手の自発的行動を促進させる技術です
ティーチング7:コーチング3から始め
ティーチング3:コーチング7へ進むのが理想です
コーチングに必要なのは
「洞察」「傾聴」「質問」「承認」です
「聴」は
耳+目と心です
Goal → Reality → Options → Will
頭文字をとって「GROWモデル」といいます
成功と失敗の共通点は?
それは「挑戦」です
「気づき」の語源は
「傷つき」だそうです
失敗からこそ学ぶべきことがある
たくさんのことを学ばせていただきました
【被災地に電気が灯るまで】第29回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
今日から電池の開発者になったつもりで
考えながら読んでください
亜鉛と銅を導線で結んで希硫酸 H2SO4 に浸けます
希硫酸の中には水素イオン H+ が存在しています
「イオン化傾向」の大小つまり
陽イオンのなりやすさすなわち
電子を他に与える強さは
Zn > H > Cu
です
大阪のおばちゃんに例えると
亜鉛おばちゃんは
「あんたあめちゃんあげるわ持って行き」
銅おばちゃんは
「せっかくの自分のあめちゃん誰にもあげたないわ
別に他の人の欲しいとも思わんけど」
こんな感じでしょうか
亜鉛おばちゃんは
「水素ちゃん電子あげるわ持って行き」
Zn → Zn2+ + 2e−
「ほなおばちゃんここに電子置いて泳いで帰るからな」
亜鉛イオンになって泳ぎだすのでした
ところが水素ちゃんが電子をもらおうとしても
泳ぎだすおばちゃんが邪魔で近づけません
そうこうしているうちに
たまった電子は導線を伝わって
銅の方に流れるのでした
この電子の流れこそが
電気の正体です
導線の途中を
めっちゃ細くしたり
クルクルにして電子を通りにくくすると
とうせんぼされた電子がイライラして
熱を放ったり光りだしたり
そんなこんなで
銅にたどり着いた電子を見つけた水素ちゃんは
「なんやこっちに電子あるやん」
と近づきそこで電子を受け取ります
2H+ + 2e− → H2
水素の泡となるのでした
人魚姫みたいですな
さてここで困った問題が
今度は水素の泡が邪魔で
それ以上水素イオンが近づけなくなるのです
この現象を「分極」といいます
この間数秒から数分
(文献によって数時間とするのもあります)
かくのごとくこの電池は実は
寿命が限りなく短いポンコツ電池なのでした
さあ開発者のみなさん
この課題を解決するには
どうしたらいいでしょうか?
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は3月5日「怖い話」を読んで
「自分ひとりで判断するのではなく
周りと情報を共有することの大切さを知った
災害に限った話ではないが
世の中には人の弱みにつけこみ
悪事をはたらく人がいる
普段は慎重に情報を判断できていても
危機的状況に立っているときには
正しい判断ができなくなり
不安を紛らわせるために
誰かに頼ってしまう
この心理を利用されるのを防ぐためには
自分が自分自身を客観視することが必要だ
私自身客観視すると見えてくるのは
人を素直に信用してしまうことだ
自分の性格がわかると
自分なりの対処法を見つけることができる
私が発見した自分なりの対処法は
まず人に相談することだ
ブログには
発災後情報を共有しながら前へ進んでいる
と記載してあったが
地震があったにかかわらず
情報共有する事は大変大切だと感じた
自分を自分で分析し見つめて
価値観が異なる周りとの意見交換により
自分自身変容し良い刺激を受けていくのも面白い」
《匿名希望》
あいさつの達人
地震から 478 日目
豪雨から 214 日目
輪島高校の朝は
いつも元気な挨拶で始まります
「おはようございます!」
「ありがとうございます!」
「はい!」
クラスみんなで大きな声を揃えて
唱和します
もう何年も前から続いています
今年の1年生は例年にも増して元気です
大きな声が学校中に響き渡ります
挨拶日本一というスローガンは
いろんな学校で聞きますので
とりあえず
「日本の挨拶百選」
を目指しましょう
【被災地に電気が灯るまで】第28回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第27回では
これまで学んだことに関する
大学入試問題に挑戦してもらいました
リチウムイオン電池の電解液に
水ではなく有機溶媒を使うのはなぜか?
という問題でした
有機溶媒という専門用語が飛び出しましたが
これは水と混じり合わない
簡単にいえば油だと思ってもらっていいです
問題はそこではなく
なぜ水を使ってはいけないかということですが
昨日の説明文の中にありましたね
イオン化傾向が Li 〜 Na の金属は
水と激しく爆発的に反応すると
つまりリチウムイオン電池に
水を使用すると爆発するのです
この問題
どこの大学だと思いますか?
東京大学です
単に
「水と爆発的に反応する金属を答えよ」
とか
「リチウムと水はどう反応するか」
と問うのではなく
日常生活や研究に
どう応用できるかを問うてきます
こと理科に関しては
私は若い先生に
受験する生徒がいなくても
必ず東大と京大の入試問題は解いてみろ
と薦めています
国の事業に関わっていらっしゃる方が多く
両校の入試問題を見ると
数年後の科学技術施策を
ある程度垣間見ることができるからです
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は8月31日「人間がAIに負けないこと」を読んで
「最近はAIに仕事を取られたり
イラストをAIに描かせたりしているけど
人間でもAIに負けないことがあることを知って驚きました
でもそれよりも
将棋の名人が2017年にAIに敗れていた
ことの方が驚きでしたが…
たくさんの対局をしてきた名人が
ほぼ新参のAIに負けるとは
AIが凄さがわかります
どうやってAIが学んでいるかわからないけれど
ちょっとうらやましいです
小学生の頃児童クラブで友達と将棋をしていましたが
私がAIと戦ったら即ボロ負けで
泣いていたと思います
敵陣に入った「歩」が「と金」にならない事は
今までの私にはあり得なかったことなので
同じように「不成の手」を使われて
脳がバグったボロ負けしているだろうな
と思いました
AIは想定外のことや未経験のことについては
今のところ案外脆いものだそうですが
「不成の手」を経験してしまったAIは
もう誰も負けない
最強のものではないかと気になりました
もしそうならAIすごすぎます
教育現場でAIを導入する際
最も力を発揮できるのが
知識を注入する場面ということですが
想定外や未経験のことに立ち向かう人間の教員が
AIと協力したらすごいことになると思います
この最強なコンビを
社会の課題解決に結びつけていけると楽しみにしています」
《匿名希望》
地震予報のむずかしさ
地震から 477 日目
豪雨から 213 日目
興味深い資料を見つけました
2006年度
今から19年前の資料です
30年以内に震度6弱以上の
揺れに見舞われる確率を示しています
これによると
奥能登は
最も低い 0.1% 未満となっています
私もこのころは
輪島に地震7の地震が起こるなどとは
夢にも思っていませんでした
地震安全地帯と信じ切っていて
首都圏の主要な施設を能登半島に
移転すべきとまで本気で考えていましたので
愚かなものです
長年地震が起こっていない土地は
地震が起こらない場所ではなくて
逆にひずみが溜まっている場所
と理解した方がよさそうです
【被災地に電気が灯るまで】第27回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
これまでに
人類と
金属や酸そして火との出逢い
一件無関係に見えるこの3つが
「電子」をキーワードに
全て結びついていることを学んできました
長くなりましたが
これらの本質を理解することが
エネルギー問題の解決に深く関わってくるのです
今日は第19回で学んだ
「金属のイオン化傾向」について
もう少し詳しく見てみましょう
金属にはイオンになりやすい順番があります
金属がイオンになるときには
電子を放出するので
電子を放出しやすい順番と言い換えることができます
ごくごく代表的な金属を
「イオン化傾向」の順に並べると
Li > K > Ca > Na >Zn > Fe > Cu > Ag
これは反応の激しさを表したものでもあります
たとえば
Li ~ Fe までは酸と反応して水素を発生しますが
Cu ~ Ag は全く反応しません
Li ~ Na は単なる水とでも
爆発するほど激しく反応するのです
さてこのコーナーでは
大学入試に使える化学の知識にまで
高めたいいうことは先日お知らせしたとおりですが
このへんで一回大学入試問題にチャレンジしてみましょう
次の文章を読んで問いに答えなさい
リチウム電池は、リチウムを一方の電極とし、
その酸化還元反応を利用する電池である。
リチウム電池では、電解質として LiBF4 などの塩が用いられ
(ア)電解質溶媒には、ある種の有機溶媒が用いられる。
一般にリチウム電池の起電力はマンガン電池の起電力よりも大きい。
問い:下線部(ア) について、電解質として水を使えないのはなぜか?
いかがでしょう?
おわかりになりましたか
答えは明日
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は2023年10月31日
「授業にお邪魔します」を読んで
「冨水先生の授業にお邪魔をして
その授業の内容を伝えるブログを読みました
輪島高校の先生方の
『ここだけは何も負けないという授業を
まずはひとつつくろう』
と言う合言葉を見たときに
先生方一人ひとりの授業の中で
他の先生にはない特徴
(たとえば生徒間でのコミニュケーションを大切にする)
があるのはこの合言葉があるからだと感じました。
授業力日本一を目指していることは
日々先生方が一生懸命教えてくださる姿勢を見ると
どれだけ本気で向き合ってるのかが伝わります
私は意思が弱く
やる気もそこまでないような人間なのですが
自分で大きな目標を立てて
その達成のためにはどうすればよいのか
教えてほしいです」
《匿名希望》
ずっと見つめていられるもの
地震から 476 日目
豪雨から 212 日目
ずっと見ていて飽きないもの
いつまでもぼーっと見つめていられるものに
「火」「水の流れ」「子どもの寝顔」
があるといわれます
今日はぼーっと音楽を聴きに
石川県吹奏楽連盟
フレンドシップコンサート2025へ
行ってきました
本校の吹奏楽部も参加しました
といっても奥能登5校の合同楽団です
どの学校も生徒減が激しく
部員はそれぞれ数名のみ
5校合わせても金沢の高校1校より少ないです
それでも心のこもった演奏を届けました
【被災地に電気が灯るまで】第26回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
これまでに
シュタールのフロギストン説
ラボアジエの酸素結合説などの
「火」に関する研究の歴史を紹介し
しかしそれ以降研究が行き詰まったこと
をお話ししました
ラボアジエの発表の1783年から100年以上経った1897年
トマソンが電子を発見します
発見の歴史については私は詳しくないので
物理の先生に聞いてください
ともかくこのような新たな知識の目で
過去に解決できなかった問題を見つめると
新たな発見があるものです
これまでの「燃焼」に関わる
事実や実験結果
それらを電子のメガネで見てみると
全て綺麗に説明がつくではありませんか
マグネシウムが空気中で燃える時は
それまでマグネシウムの中にあった電子が
空気中の酸素に移っています
酸素のない塩素ガスの中で銅が燃える時は
それまで銅の中にあった電子が
塩素に移っています
二酸化炭素中のマグネシウムの燃焼も同様です
一度止まった「燃焼」に関する研究が
百年ぶりに再び動き始めた瞬間でした
さてこのように新たな知識を
一見無関係に見える別のものに結びつけて考えること
実はこれこそがAIにはできない
人間にしかできないことです
なぜならAIは過去に誰かが結びつけた事例を
頻出の多い順に並べるだけのツールだからです
さあ「燃焼」つまり
ものが燃えるというのはどういうことだったのか
まとめてみましょう
ものが燃える時には
必ず電子の移動が起こっています
つまり「火」とは
電子がそれまで暮らしてきた故郷を離れ
新たな場所へ旅立つ時の心の叫びであるといえます
だからひとは「火」を見つめると
奮い立たされたり
あるいはせつなくなったり
いつまでもずっと
見つめていられるのかもしれません
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は1月31日「さとく ゆたかに たくましく」を読んで
「私は輪島高校に入学してから震災があるまで
校長ブログを読んだことがありませんでした
たまに輪島高校のホームページを見るときに
タイトルを見るくらいで
校長先生が書いているんだな
くらいにしか思っていませんでした
能登半島地震があったとき
最初に津波が来ると言うニュースを見て
とにかく逃げることに必死で
周りを見ていませんでした
被害の大きさがわからず
またすぐに元の生活に戻るだろうと思っていました
今思えばそう思っていた自分が馬鹿すぎます
日を追うごとにもう前の生活には戻れないと分かり
この先の未来が不安で仕方なかったときに
母が「おこらいえ」を見せてくれました
私が初めて見た「おこらいえ」は
「落ちない赤本」でした
少し明るい話題だったので勇気をもらいました
それから母は毎日「おこらいえ」を見ていて
私も時々母と一緒に見ていました
とある学校の校長先生のブログが
被害者を勇気づけています
毎日の励みになっていたので感謝しています
だからこのブログをもっと他県の人や
いろんな世代の人に見て欲しいです」
《干場ひなた》
いろんな部活道
地震から 475 日目
豪雨から 211 日目
小松商業高校の野球部の生徒さんが
自家用車で田んぼに転落した方を助けた
という新聞記事を目にしました
人として成長できるよう心がけて
これまで野球の練習に励んでこられたとのこと
選手そしてご指導されている監督さんともども
素晴らしいなと
気持ちのいい朝になりました
輪島高校でも人として成長できるよう
熱心に部活“道”の練習に励んでいます
吹奏楽部です
現在3年生部員が0です
少ないながら
音楽大好きな子が集まって楽しんでいます
今年は1年生が5人入ってきてくれました
20日(日)正午より
金沢歌劇座で演奏会があります
ぜひお越しください
男子バレーボール部は
七尾高校さんに来ていただき練習試合です
バドミントン部は
小学校の体育館をお借りしての練習です
こちらは全校生徒数の割に部員が多く
活気ある練習をしていました
シャトルランをしています
バドミントンのゲーム中に必要な
いろんな動きを組み合わせて走っていました
いろんな練習があるものですね
練習場が隆起して使えない卓球部は
視聴覚室に卓球台を運び込んでの練習です
工夫を凝らしてできることをやっています
野球部のダイヤモンドに黒土が入りました
待ちに待ったグラウンドでの練習が
もうすぐできます
仮設校舎を建設する関係で
ダイヤモンドの位置が変わります
実はこれまでのダイヤモンドは
県予選が行われる
石川県立野球場や金沢市民野球場に
方角を合わせて作られていました
たとえば第一試合では
セカンドとライトの真正面に太陽が来るなど
大会直前では試合時間に合わせて
本番さながらの練習ができていたのですが
それができなくなります
とはいえ贅沢も言っていられないので
関係の方々に感謝です
ちなみに
公認野球規則2.01では野球場の方角について
「本塁から投手板を経て二塁に向かう線は
東北東に向かっていることを理想とする」
と規定されています
これはバッターにとって
西陽が目に入らないように配慮してのことです
【被災地に電気が灯るまで】第25回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
前回
「火」の正体は物が酸素と結びつく時に出る
光と熱だとするラボアジエの説を紹介しました
ところがそれを覆すような事実が見つかります
塩素ガスの中に加熱した銅を入れると
銅が燃えるのです
酸素が無いにもかかわらずです
https://www.youtube.com/watch?v=SsfNzaGmA0s
さらには
火をつけたマグネシウムを
二酸化炭素の中に入れると
なんと燃え続けるのです
酸素が無いにもかかわらずです
https://www.youtube.com/watch?v=uYattEoxhfk
「ラボアジエさん燃えてますけど」
「酸素ないですよね」
「これおかしいでしょ」
当時の科学者たちは多分こう言ったはずです
「ほな塩素と結びつくのも燃焼ってことにしよう」
「えっ?じゃあ二酸化炭素は?」
「うん!それも燃焼っちゅうことで」
「なんでもありですやん そんなんあかん」
(ラボアジエさんはフランス人で
大阪人もフランス人も
マクドナルドを「マック」でなく
「マクド」と省略するので
大阪弁に訳してあります)
「なんやめんどくさなってきたわ」
「酸素でも塩素でもええやん」
「なんや燃えとるっちゅうことにしとこ」
こんな経緯で燃焼に関する議論は
当時の科学者の研究対象から外れるのでした
そのおよそ100年後
あるものが発見されるまでは
さあそのあるものとは?
続きは明日
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は1月27日「麻雀は人生だ!」を読んで
「私はこの記事を読んで校長先生の考えに共感した
私もたまに遊びで麻雀をするが
安い手で上がってもしょうがないと思い
大きい役を狙って上がれず毎回負けてしまう
そして終わってから後悔する
私は古典の授業で
「なんぞ必ずしも利と言はん」
と言う話を読んだ
その話に書かれていたのは
「目先の利益に飛びつくのはよくない」
と言う内容だったが
ときには何も考えずにやったほうが
うまくいくこともあるので
勝負の世界は難しいと思った
しかしそうは言っても
物事を俯瞰して考える事は大事なので
そのような力を身につけたいと思う
たとえそのようにして決断した結果
失敗してもその失敗を次に生かすことができ
そのサイクルを繰り返すことで
今までになかった新たなものが生み出されるので
私は考えて行動できる人間になりたいと思う」
《匿名希望》
何か高校生とは思えない
人生を達観された方の文章みたいですな
運命が用意してくれた大切なレッスン
地震から 474 日目
豪雨から 210 日目
奥能登の入口にある穴水
元向洋中学校の跡地に建てられた
教員仮設住居での暮らしが続いています
生活の目処がつかず転出する教員が多く
新たに来る先生は新採の先生がほとんどです
そんな先生方のために新たな棟が建てられ
今では60部屋となりました
我々住むところを失った者にしてみたら
寝るところがあるだけで感謝なのですが
新たに来られる先生方にとっては
慣れない暮らしを強いられることとなっています
昨年度
ずっと車中泊をしていた本校の若い先生が
「教師としての誇りだけで耐えていました」
と言ったように
一年我慢してすぐにでも金沢への異動を希望していた先生が
「被災地で頑張っている生徒の姿を見て
もっと自分にできることがあるはず!」
と残留を希望してくれるようになったように
きっとこの苦しい教員一年目の体験は
将来素晴らしい教員になるための
運命が用意してくれた
大切なレッスンになるはずです
生徒が登校してきます
登校に合わせて
合唱作曲家 弓削田健介さんがつくってくださった
「フェニックス」をBGMに流しています
【被災地に電気が灯るまで】第24回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
ちょっと本題からそれて
「火」の正体について考えています
第23回では
「火」の正体はフロギストンであるという
シュタールの説を紹介し
そこには明らかな矛盾があることを説明しました
フロギストン説に変わる理論を打ち立てたのが
ラボアジエです
化学の教科書に載っているので
ヒゲを描いたりちょんまげにしたり
いたずら描きした人も多いかと思います
https://clickmica.fundaciondescubre.es/conoce/nombres-propios/antoine-lavoisier/
彼はルイ15世の元
徴税請負人の仕事をしながら
週に1回大好きな化学の実験をしていました
もれなく税金を取り立てるには
パリから人の出入りをなくせばいいと
日頃考えていた彼は
その考えを化学にも応用します
すなわち
外部との出入りがなければ
全体の重さが変わることはないという
「質量保存の法則」を確立するのです
物が燃えたときに重さが増えるのは
空気中のある物質がくっつくからであるとし
その物質が酸素であると考えました
その後酸素と呼吸の関係にまで
実験を深めていった彼ではありますが
やがて仕事柄パリ民衆の怒りの的となり
マリーアントワネットとともに
ギロチンにかけられるのでした
処刑が決まっても最期まで科学者でした
「ギロチンでクビを落とされても
できる限り瞬きをするから
その様子を記録にとどめるように」
と弟子達に言い残し
実際に瞬きし続けたとの伝説が残っています
彼の
「燃焼は酸素との結合である」
という説は現在でもある程度正しいのですが
実はこのあと
彼の説を覆すような事実が見つかるのです
続きはまた明日
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は3月11 日「やるっきゃない」を読んで
「私にとって15年の間3月11日は
東日本大震災があった日でしかありませんでした
その当時私は2歳でした
なのでお母さんからは
『あなたが2歳だったとき急にでかい地震が来て
公民館に段ボールで生活していたんだよ
ほんとに怖かったの
ももはまだ小さいから泣いたりして大変だったの
あんな思いははもうしたくない』
と言われたけどあまりピンと来てはいませんでした
2024年1月1日に震度7の能登半島地震が来て
私は地震の怖さを実感しました
2027年3月11日黙祷の時
これまで以上に犠牲者のことを思いながら
ご冥福をお祈りしました
こんなことがもうないように
今は祈ることしかできません
東日本大震災から14年経っても
30,000人近くの人が避難生活をしていると知り
私も今後何か力になれるように
自分自身を力をつけれるようがんばります
日本全体の問題も
『誰かが考えればいいでしょ』
としか思っていませんでしたが
自分も日本に住んでいるから
みんなで考えていこうという気持ちになりました」
《白崎萌々子》
能登半島はアルファベットの "F" の文字
地震から 473 日目
豪雨から 209 日目
ポルトガル研修旅行のための
パスポート取得に
パスポートセンターを訪れました
松任谷由美さんからのメッセージボードが
飾られていました
能登半島はアルファベットの"F"の文字
Forever,Friends,Furusato
目に見える姿形はたとえ失われたとしても、
心に刻まれたふるさとや大切な人を、
何ものも奪うことはできない。
今はどんなに苦しくても、
あなたを育てたその場所は、やさしく美しい風土
であるのを忘れないで。
私も決して忘れないから。
松任谷由美
3年生の卒業アルバム用の写真を撮影しました
バックの桜は散り始め
葉桜となりはじめています
「ソメイヨシノ」は花が散ってから
葉が茂ってきますが
花の盛りがやや遅い山桜は
葉の方が先に茂ってきます
「山桜 花より葉がさき出でにけり」
鼻よりも歯がさきに出ている馬の肉を
「桜肉」と呼ぶのは
このことに由来しているそうです
今年迎えた5人の新採の先生方
毎週木曜日は初任者研修の日です
会場である金沢までの道が危険であるため
オンラインで受講できるよう
県教委に配慮していただいています
フレッシュな今年の職場の平均年齢は34歳
昨年の37歳に比べ3歳も若返りました
以下新採の先生方の今日の感想です
加藤 幹陽 先生(英語)
We learned a lot about this job.
I'd like to improve my teaching skills
through this seminor.
濵田 雅大 先生(国語)
カメラが追いつけない教師になります
岡田 成満 先生(理科)
相手の反応をしっかり見た上で
対話するように授業を行い
授業に対する生徒の興味のベクトルが
正であり続けるようにしたいです
竹田 悠月 先生(地歴)
話すより伝える
伝えるより態度で示す
態度で示すより生徒の心に火をつける
教師を目指します
櫻庭 雅明 先生(英語)
教師は児童・生徒に「安全・安心」と「夢」
を与えることのできる職業だと学びました
「夢」を与えるとはもはやサンタの領域
研修を通じて
「夢」や「知識」というプレゼントを
与えられる教師を目指します
【被災地に電気が灯るまで】第23回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第22回では「フロギストン」が登場しました
これはドイツの医師シュタールの理論です
「フロギストン」は「燃素」と訳されていますが
「原神」というゲームのアイテム名として
ゲーム好きの人は聞いたことあるかもしれませんね
当時シュタールは「燃える土」の中には
燃焼をつかさどる元素としてフロギストンが含まれ
それが勢いよく出て行く時に
炎となって見えるのだとしました
ところがマグネシウムのように
燃えた後重くなる物質もあるのです
これに対して
「フロギストンは負の質量を持つのだ」
と苦し紛れに言うもんだから
「適当なこと言うな!」とばかりに
一気に炎上するのでした
このことをを踏まえて
「燃焼」の定義として
新しいものができるのですが
それについてはまた明日
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は2月23日「屋根の上に軽四7台」を読んで
雪の重みで家屋が倒壊してしまうこともあることから
実際に実験をするのがおもしろいと思いました
計算方法を見てみると結構難しくて
あまりわからなかったけれど
今年降った積雪量が
屋根の上に軽四自動車7台分
7トンの重みがかかっていることを知りました
そしてまだ解体していない家が
7トンの重さに耐えたのかと思い驚きました
今年は雪での転落事故や窒息などで
亡くなってしまう方が多かったように感じます
私は雪が降って嬉しいとが楽しいと思うけど
結構危険なんだと改めて実感しました
私も以前県外の方から
「屋根が真っ黒で驚いた」
と言われました
そこで初めて伝統的なものだったと知りました
伝統の真っ黒で重たい瓦を使うのか
雪や自然災害から身をを守るために
軽い瓦を使うのか
私だったら真っ黒で軽め瓦を使うかなと思いました
《匿名希望》
夢を託して
地震から 472 日目
豪雨から 208 日目
生徒会役員の新旧引き継ぎの会が行われました
昨年の生徒会の役員たちは
本当によく頑張ってくれました
様々な制限ある中
自分たちで工夫を凝らしてやり遂げました
学校の施設も
市内の施設全てが使えない中
かほく市の体育館での
球技大会を企画・開催しました
グラウンドが使えない中
日本航空高校石川さんにお願いして
グランドを借り体育祭を開催しました
日本航空高校の生徒さんにも参加していただき
交流を深めることができました
水道が復旧していなくて
学校での調理ができない中
文化祭にキッチンカーを招いて
ご馳走を振る舞ってもらいました
「震災があったせいでできない」
ではなく
「震災があっても工夫を凝らす」
このことを身をもって示してくれた
生徒会の皆さんでした
そんな旧生徒会の役員の夢と思いを
新役員に託しました
「誰かがやらなければいけないけど
できれば誰もやりたくないこと
でも誰かがやらなければ
誰もが困ること」
そんな仕事に自ら身を置いてくれた
生徒会に立候補してくれたみんなには
本当に頭の下がる思いです
【被災地に電気が灯るまで】第22回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第21回から「火」について考えています
ギリシャ時代に考えられていた
この世のものを形作る4元素
「土 」「水 」「火 」「風」
このうち「風」
今で言うところの気体には
さまざまなものがあることが知られてきました
ブラックは
当時薬や漂白剤さらには壁材として使われていた
石灰石の性質を調べました
石灰石を焼くと泡が出て重さが40%も減ります
石灰石に酸をかけても同じことがおきます
ところが石灰石を焼いたあとの物質に
酸をかけても発泡しません
ブラックはこれを
石灰石の中に固定されていた「風」が
加熱や酸によって放出されるからと考えました
この「風」は木炭の燃焼や発酵から得られる「風」と同じであり
石灰水を白濁する性質があることも見つけました
今でいうところの二酸化炭素ですね
この
燃やすとなにかが出て行って
元の物質は軽くなる
この発見がフロギストンという考えに繋がります
フロギストンって何でしょう?
続きは明日
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は1月28日「ヒトデと星の不思議な関係」を読んで
「日本人の協調性や責任感について考えました
これらが身に付くからくりは
私たちが知らずに受けている
日本の教育に組み込まれた
特別活動(TOKKATSU)にあります
特別活動とは
学校行事や委員会活動など
協調性や課題解決力を育むことを目的にしたものです
しかし特活による学びを得ていない人がいるのは
確かであると感じます
特活によって得られる力は近年
より重要視されています
総合的な探究など様々な視点から学ぶことで
社会はより良い方向へ動き出すと考えました」
《邑田達紀》
ウクライナに隣接するモルドバ共和国では
「BUNKASAI」という学校行事が
大きな教育的効果をもたらしているそうです
言わずと知れた日本の「文化祭」です
このように日本の優れた教育実践は
世界に広がりつつあります
今晩18:15 「ふむふむ」見てね
地震から 471 日目
豪雨から 207 日目
2年生の授業風景です
ビジネスコースは情報処理の授業です
Exell の関数について学んでいました
普通コースの古典探究は
2クラスを3つの習熟度に分けて
個々に応じた内容を学んでいます
山本先生は寺子屋スタイル
あるいは禅問答スタイルです
生徒との対話を重視した
まさに職人芸です
一方こちらは新採の濱田先生
ICT機器を活用して
生徒の興味関心を引き出しながら
丁寧に説明しています
そしてこちらが高森先生の少人数精鋭クラス
学校の中でも生徒からの授業評価が
トップクラスの先生です
それぞれの先生がそれぞれのスタイルで
多様な学びを展開させています
昨日
「奥能登における高校魅力化構想説明会」
が行われました
この会には
県教委と
奥能登5高校の校長及び担当教員が集まり
魅力的な高校づくりに向けて話し合いが持たれました
奥能登5高校の統廃合はしない方針であるとの
知事による表明が先日ありましたが
今後は5校のネットワークを構築し
(1)各校の持つそれぞれの魅力をさらに充実させること
(2)生徒個々のニーズに応えうる学力向上
(3)外部機関との交流活動を充実させること
に対して協力していくことが求められます
今被災地で顕在化している教育の諸問題は
全国各地で現実に潜在していること
今その課題に否応なしに
立ち向かわなければならない我々には
今後の日本における教育に対して
ある程度の指針を示す責任があります
【被災地に電気が灯るまで】第21回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第20回までに
電池のしくみについて
ごくごく基本的なしくみを説明しました
そして今日から
すこし本題からはずれるように見えますが
「火」について考えてみたいと思います
ギリシア哲学では
土・水・火・風を
万物を構成する4元素と捉えていました
やがて果実の発酵の際に生じる「風」や
鉱山で発生しろうそくの炎を消す「風」など
普通とは若干性質の違った「風」の存在も
知られるようになりました
ヘルモントはこれらの存在を
ギリシア語の「混沌(カオス)」にちなんで
「ガス」と名付けました
そしてこの「風」と「火」の関係について
さまざまな実験と考察が繰り広げられることとなります
つづきは明日
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は8月31日「人間がAIに負けないこと」を読んで
「最近ではニュースやSNSだけでなく
教科書にもどんどん出てくるようになったAI
いつかは仕事を奪うだけでなく
脳にマイクロチップを埋め込む可能性もあることに
驚いています
校長先生のブログに
AIは想定外のことや未経験のことについては
今のところ案外脆いと書いてあり
人間がAIに勝てるものは感情ぐらいしかないのか
人間が作るものに人間が支配されてしまうのか
と考えていた自分は少し安心しました
しかしいつかは未経験のことにも
強くなりそうなので
自分はAIに絶対に負けたくない
と言う気持ちを持って
もっといろいろなことに挑戦をしたり
新しいことをしたいです
しかしAIを少しも使わないとなると
作業効果などが下がってしまうので
AIと人間が共存して
今までよりもより良い生活を
していきたいと思いました」
《匿名希望》
先日行われた
大阪万博オープニング関連セレモニー
「銀河のMATSURI」
本校生徒の活躍の模様が
今晩18:15 からのHAB北陸朝日放送
「ふむふむ」の第2部で放送されます
是非ご覧ください
カルシファーの謎に迫れ
地震から 470 日目
豪雨から 206 日目
8日の入学式以来初めて学校での勤務
さっそく授業の様子を見て廻りました
今日は1年生の授業の様子を報告します
まずはビジネスコースです
16名の生徒が入学しました
こじんまりとしたクラスですが
英語の授業では
ALTのマイケル先生
新採の加藤先生といっしょに
英語で自己紹介をしていました
普通コースの数学は
2クラスを3展開した
習熟度別クラスです
こちらも少人数のクラスで
それぞれの理解度に応じた
きめ細かな指導が行われています
地震で使えない教室が多く
3つめのクラスは
調理室での授業です
ちょっと変わった光景です
それでも目を輝かせて
高校の授業に臨んでいました
先日被災地を訪れてくださった
石川地区町内会長会の松田 博光 会長様より
報告書を送っていただきました
被災地の情報を伝えていただいて
ありがとうございます
【被災地に電気が灯るまで】第20回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第19回では
金属には陽イオンになりやすい
わかりやすく言えば錆びやすい順番があり
それを「イオン化傾向」という
ということを学びました
「イオン化傾向」の小さい金属たとえば
金・銀・銅・プラチナなどは
錆びにくいので価値が高い
すなわち貴金属と呼ばれるわけです
またこれまでに学んだことを
簡単にまとめると
食塩水や酸のように電気を通しやすい液体に
「イオン化傾向」の違う金属を浸けて
導線をつなぐと電気が流れるということです
どうです?
電池の仕組みは単純でしょ
なんだか作れそうな気がしてきますね
明日から少し横道にそれて別の話をします
「火」の正体です
よく考えてみると
「火」って不思議じゃないですか?
あれ何?
気体?液体?
絶対個体じゃないですよね
さあ君は誰?
カルシファーに訊いてみましょう
https://www.ghibli.jp/works/howl/#&gid=1&pid=12
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は3月10日「それでも正解がある問い」を読んで
「まずタイトルに惹かれました
問いに答えがある事は当たり前であるのに
なぜ「それでも」がついているのか
この記事はすごく現代的な問題であり
情報を扱う上で
大切にしていかなければならないことであると思いました
「ごんぎつね」の感想にまつわる25年前の思い出
と言う投稿に触れられており
小学生であった投稿者が
「殺さなければもっと栗や松茸を食べれたのに」
と述べたことに先生が
「がっかりです もっとしっかり読みなさい」
とコメントしたことに対し
SNSで炎上してしまったそうです
一見すると先生が悪いように思えますが
そこへ至るにはちゃんと背景があった
と書かれていました
現代でも充分起こり得ることであり
情報を鵜呑みにせず
正しく判断することが大切だと思いました」
《谷内結人》
春なのに寒い一日でしたね
地震から 469 日目
豪雨から 205 日目
【被災地に電気が灯るまで】第19回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第18回では
Zn H Cu を
電子を受け取る力の強い順に並べる
宿題を出しました
亜鉛 Zn は陽イオンになるとき電子を2個出して
Zn → Zn2 + + 2e−
水素イオンに渡しているので
2H+ + 2e− → H2
H の方が電子を受け取る力が強いと言えます
一方銅 Cu ではこの反応が起こらないので
H よりも Cu の方が
電子を受け取る力が強いと言えます
したがって電子を受け取る力は
Zn < H < Cu
の順に大きくなります
逆に言えば電子を渡す力は
Zn > H > Cu
の順に小さくなるとも言えます
陽イオンになるときには
他に電子を渡しているので
この順番は
金属を陽イオンになりやすい順番に
並べたものということになります
金属を陽イオンになりやすい順に並べたものを
「イオン化傾向」と言います
Li(リチウム)
K(カリウム)
Ba(バリウム)
Sr(ストロンチウム)
Ca(カルシウム)
Na(ナトリウム)
Mg(マグネシウム)
Al(アルミニウム)
Mn(マンガン)
Zn(亜鉛)
Cr(クロム)
Fe(鉄)
Cd(カドミウム)
Co(コバルト)
Ni(ニッケル)
Sn(スズ)
Pb(鉛)
H(水素)
Cu(銅)
Hg(水銀)
Ag(銀)
Pt(プラチナ)
Au(金)
化学を選択している皆さんは気づいたでしょう
教科書には載っていない金属も含まれています
そうこれは私が独自に授業で使っていた
「ハイレベルイオン化傾向」です
よく生徒からは
「覚えないといけないんですか?」
と質問されましたが
「覚えなくていいよ
でも覚えておくといいことあるかも」
ちょっとプレミア感を醸し出すと
生徒はみな競って覚えていました
強制的に覚えさせられるとイヤなものです
言い方ひとつです
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は10月30日「長いものを捲け」を読んで
「長い挨拶や長い会議が苦手という主張に
すごく共感しました
最近よくSNSなどで見るのが
会社での強制飲み会を廃止したい
などというものです
私自身はまだ社会人でもないので
体験したわけでもないのですが
私も絶対に嫌だと思います
この記事とこの話題と関連付けたのは
どちらも多くの人にとっては無駄だと感じたからです
多くの人にとってという事は全員ではないです
だから少しの人には有意義なのだと思っています
私は片方しか得をしないことが無駄だと思っています
なのでこのブログの
無駄なことについて触れているのにとても共感しました」
《匿名希望》
飲み会の席で上司がしてはならない話題は5つ
とよく言われます
「自慢 説教 仕事の愚痴 プライベートを根掘り葉掘り」
もうひとつが何だったか思い出せません
昔は先輩教師と飲みながら
教育にかける思いなどを聞かせていただいたものです
今はその機会もめっきり少なくなったもので
たまにこのブログ
若い先生に伝えたいことなども
呑みながらグダグダ書いています
ただ現在寝食している教員仮設住居は
隣との壁が薄く
缶ビールをシュポッと開ける音が
隣の部屋に筒抜けで
(私はジョッキ生派なので特に音がデカイ)
何本呑んだかすべてバレているようです
万博開幕25時間前
地震から 468 日目
豪雨から 204 日目
先日教職員の集合写真撮影の一コマ
「主体的な生徒を育てるべき教員が
指示されないと整列できないようでどうする!」
生徒指導の冨水諒一先生から叱責が・・・
おっしゃるとおり!
一番行動の遅い校長が
コソコソと隠れるように着席するのでした
失敗を恐れず行動する組織を目指して
年度当初の校長挨拶は
「おもろい学校にしましょう!」
ひとことだけ
あとは先生方が考えて動いてくれるでしょう
さらに第1回の職員会議では
髙橋潤也教頭先生から
「新規に何かするときは
そうれんほうの徹底をお願いします」
一般的には「ほうれんそう」と言いますが
「相談・連絡・報告」の順番も
意識するようにとの言葉です
なるほど!うまいこといいます
大阪万博連動企画
「銀河のMATSURI in NOTO 」
全国各地からの太鼓の響きで
大阪万博の夢洲会場の地底に眠る
岡本太郎の傑作『太古の太陽』を
復活させる「MATSURI 」
場所は能登半島の最先端
震源地近く
聖域の岬 青の洞窟
18時23分の日没前から
万博の大屋根リングの中心にある
「輪島塗の地球儀」に向けて
輪島高校の箏曲部と
和太鼓部が
太古の太陽を復活させます
空にはフェニックスを思わせる雲
太平洋と日本海を桜でつなぐ歌
地震から 467 日目
豪雨から 203 日目
「桜で霞む兼六園
お殿様も見てたっけ
天守閣より微笑んで」
私が小学生の頃
輪島の河井小学校の校庭に
桜を植えながら歌った歌です
「太平洋と日本海を桜でつなぐ歌」
名古屋と金沢を結ぶ国鉄バスの車掌さん
その沿線に桜を植えて
太平洋と日本海を花で結ぶことを夢見て
一本一本植えられました
今も沿線に見事な花を咲かせる桜並木
その日本海側の終着点が
輪島の河井小学校の校庭だったのです
今夜夜10:30よりNHK「時をかけるテレビ」で
当時のフィルムが蘇ります
ぜひご覧ください
昨年12月に参加した
パリのOECD本部での
OECD Education2030プロジェクト∞無限大の
「生徒教師国際サミット」
「体験・感想報告」がまとまりました
本校生徒からの提言もまとめられています
ぜひご覧ください
私の方はといえば
火曜日お昼に輪島高校全日制の入学式
夜には定時制の卒業式を終え
夜行バスと新幹線を乗り継いで
福岡第一高校さんの入学式
帰ってきて昨日は商業教育研究会
そのまま今日は校長会と
ずっと学校へは顔を出していませんが
先生方がそれぞれご自分の持ち場で
活躍している様子を
ホームページで確認しています
一昨日は対面式や部活動紹介
合唱「フェニックス」のお披露目会がありました
自走する組織輪島高校の本領発揮です
今日の校長会では
塩田教育次長から
学校の課題の早期把握とその解決に向けて
というお話がありました
その上で
「課題」を「のびしろ」と捉えろ
とも
なるほど
これなら何かしてやろうという気になりますね
そういった意味では
のびしろだらけの奥能登の高校
何を仕掛けようか
ワクワクしてきます
明後日から
大阪万博が始まります
開会セレモニーは
明日の夕方
つまり1日前からスタートです
震災で何もかも失った輪島高校和太鼓部が
震源地の奥能登珠洲から
復活の太鼓を打ち鳴らします
震源地近くには禄剛崎灯台
通称「狼煙の灯台」があり
まさに「復活の狼煙」です
その後全校各地を25時間オンラインで繋ぎ
最後は万博会場でのフィナーレの花火と
私たちとも交流のある帝京安積高校さんの
東日本大震災からの復活の太鼓に繋げます
なんだかオープニング前から
いろんな問題点が指摘されていますが
「なんでもいい
前を向くための元気になるなら」と
一生懸命がんばっている被災地の高校生の気持ちを
感じてもらえたらと思います
【被災地に電気が灯るまで】第18回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第6回で
亜鉛や鉄などの金属は塩酸に浸けると
水素の泡を出しながら溶ける
ということを学びました
今日はこの反応を化学反応式で表してみましょう
金属が液体に溶けるなんて
なんだか信じられませんが
日常的によくみられます
例えばカルシウム分や鉄分を多く含む温泉などです
液体に溶ける時には
金属は陽イオンの形になっています
水は
イオンのように電気を帯びたものを溶かすからです
亜鉛 Zn は電子を2個放出して陽イオンになります
化学反応式で表すと
Zn → Zn2 + + 2e−
この時放出された電子は
水の中に溶けていた水素イオンが受け取って
2H+ + 2e− → H2
発生する水素の泡はこれです
一方銅 Cu ではこの反応は起こりませんでしたね
以上のことを踏まえて問題です
Zn H Cu を
電子を受け取る力の強い順に並べてください
答えは明日
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は2月26日「自然は不思議の宝箱」を読んで
「氷が溶けると水になります
では雪が溶けると何になるでしょう?」
このなぞなぞは「おこらいえ」を見た
奥野先生が授業中に話してくれて
(奥野先生 授業のネタに使ってくださったんですね)
私はなぞなぞになると
なぜか「絶対に解きたい!!」
という気持ちが沸いてきます
必死に考えましたが
全然わかりませんでした
どこかから「春じゃない?」
という声が聞こえて
それでもなお???だったけど
先生が
「冬が終わり暖かくなって
雪が溶けると春になります」
と解説をしてくれてやっと意味がわかりました
それを聞いてすごくスッキリしました
私はあまり勉強のやる気を持っていないのですが
このなぞなぞの答えを必死に探す熱量を
勉強に持っていけたらいいな
考える→スッキリ→楽しい
のループができればいいなと気づきました
仮設に入ってから
本当の家から離れてしまいましたが
人目が気にならない広大な散歩道を手に入れたので
植物の周りの雪や空を見上げて
雨雲をしっかり見てみたり
自然に着目して散歩してみようと思いました」
《匿名希望》
勇気の蒟蒻芋
地震から 466 日目
豪雨から 202 日目
【被災地に電気が灯るまで】第17回
発電と電池の仕組みについて学び
エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー
第15回で
原子に電子が入ってくると
『マイナスイオン』を生じるということを学びました
この『マイナスイオン』という言葉
よく耳にしませんか?
『マイナスイオン』発生機能付きの
空気清浄機やエアコンそしてドライヤーなどです
そして
「『マイナスイオン』が多くなると
人体の生理作用が快調となり
自然治癒力が高まって細胞を活性化します
緑の多い高原や田園地帯などで療養すると
病気が治るのはそのためです
この場合の『マイナスイオン』とは
大気中の原子に電子が付いて
マイナスに帯電したものを指しています」
とっても素敵なものらしいのですが
「え?その電子どこから来たの?」
とずっと私の頭の上には
「?」がいっぱい浮かんでいます
なんか騙されているような気もするのですが
ノーベル物理学賞を受賞した
レナード博士によって実証された
『レナード効果』によるものなのだそうです
と言われるとどうやら私の無知のようです
よし調べてみよう
「滝や海の水しぶきが衝突して細かい水滴になると
その過程で空気中に電子が放出され
マイナスイオンが生成されます」
とのことですが
放出した方はプラスイオンにならないのかな?
また別の説明では
「水が細かく粉砕される時に
空気分子からプラスの電気が奪われて
マイナスに帯電する現象を指します」
プラスの電気?
陽子のこと?
そういえば陽電子って言葉も聞いたことがあるな
最近ではググると
「AIによる概要」 と表示された説明が
真っ先にヒットするので
お陰様でなんでも疑る習慣が
身につきつつあります
お!?
ようやく納得できる説明が
「水が急激に微粒化した時に
大きい水粒子はプラスに帯電して落下し
小さい水粒子はマイナスに帯電して
周りの空気をマイナスに帯電させる」
ということは
滝の周りは
「マイナスイオン」いっぱいで
身体にいいけど
滝壺は「プラスイオン」だらけで
身体に悪いのか?
なら滝行はどうなる?
新たな疑問です
【今日のじょーおこらいえ】
校長ブログを読んで生徒が書いてくれた感想を
紹介するコーナー
今回は3月6日「久々の調理実習」を読んで
「豚汁は老若男女問わず大人気ですよね
私も豚汁が大好きです
豚汁は家庭や地域によって材料が違うらしいです
私の中での豚汁の具材は
豚肉 糸こんにゃく(または長方形のこんにゃく)
ネギ(小さい時もあれば大きい時もあります)
ごぼう 人参 玉ねぎ えのき 里芋 大根 白菜です
味付けは出汁入りの味噌にしています
豚汁について歴史とか場所とか
少し興味があったので調べてみました
豚汁に入れたい定番具材7選
豚肉大根人参蒟蒻長葱里芋牛蒡です
豚汁の起源には諸説ありますが
平安時代から存在していたり
鹿児島の郷土料理がルーツだったりする説があります
薩摩藩で食べれていた牛肉入りの味噌汁薩摩汁である
と言われています
豚汁の読み方は地域によって
『とんじる』と『ぶたじる』に分かれます
地方によって具材も違います
北海道はバター
島根県は酒粕
高知県は生姜
宮崎県は柚子胡椒と地方の特産品を入れるそうですよ
また関東は赤味噌 関西は白味噌違うことが多いそうです
最近サツマイモを入れたら
もっと美味しくなることに気づきました
サツマイモの甘さが豚汁にすごく合っています
豚汁は寒い季節の時に食べるのが好きです
体から心までポカポカと温まります
お母さんが作ってくれる豚汁が大好きです
一緒に買い物してワイワイとお話ししながら
豚汁を作るのが大好きです
今度ひとり作って
いつも頑張っている人たちに
まかないできたらいいなと思っています
おいしいと思ってくれますように」
《匿名希望》
エッセイ風にまとめ上げてくれました
ところで蒟蒻ってすごい食べ物ですね
「初めてナマコ食べた人って勇気あると思うわ」
という話をよく聞きますが
私は蒟蒻の方がすごいと思います
とても苦くて食べられない蒟蒻芋
食べると痛みを伴い
最悪呼吸困難で死に至る毒芋
すりおろして水にさらして
灰をまぶして固めて
そんなものどうして食べようと思ったでしょう
しかも特段味がするわけでもないのに
蒟蒻芋の苦味の成分はシュウ酸カルシウムです
他の芋にも含まれます
山芋が唇や手に触れるとかゆくなるのは
針状に結晶化してチクチクするからです
「山芋にかぶれたら酢で洗え」
というおばあちゃんの知恵があります
これはなぜか化学選択者のみなさんはわかりますか?
「弱酸の遊離」ですね
酢酸よりも弱い酸の塩であるシュウ酸カルシウムが
水溶性のシュウ酸に変わったからです
ところで「かぶれる」を漢字で
「気触れる」と書きます
確かにかゆいかゆいと掻くさまは
気が触れたようであります
蒟蒻芋の主成分は「マンノース」です
「マンナンライフの蒟蒻畑」です
これは「グルコース」などの糖分の仲間です
ところが人間は「マンノース」を吸収できないので
食べても太りません
それどころか「グルコース」などと結合する性質があるので
無駄に食べた糖分をいっしょに排泄させてくれます
ダイエット食品として重宝している理由です