校長室より「おこらいえ」
ことりのさえずりなぜピーチクパーチク?
地震から 618 日目
豪雨から 354 日目
被災地では
住むところをなくし
引っ越さざるを得ない教員が多くいて
全国的に教員の成り手が不足している中
一層教員不足が進んでいます
そんな状況を遠隔授業で解決すべく
県教委では機材を導入してくださいました
家庭科の山上佳織先生が
門前高校と繋いで
輪島高校から授業の配信です
今日は
「命を守るためには
どんな住まいがいいのだろうか」
家の模型を造り
揺れを確認したあと
地震に強い家について
グループでアイデアを出し合いました
門前高校の教室の様子を
モニターで確認でき
高性能のマイクで
教室の後ろの方の生徒のつぶやきも
しっかり配信側まで聞こえてきます
半島の最先端の小さな取り組みが
今後全世界で起こってくる
教員不足の問題への解決策の
糸口となります
まさに世界の最先端
そして未来を見据えています
今日は2回目の授業でしたが
1回目の問題点を踏まえ
格段に良くなっていることを実感できます
私は配信側で視聴していましたが
生徒のつぶやきが英語に聞こえました
マイクの機能または設定に
課題がありそうです
もしかして英語の特性に特化した
設定になっているのでは?
英語は「cap」「cat」「desk」など
子音で終わる単語が多いのですが
日本語で発音すると
「キャッpu」「キャッto」「デスku 」
のように必ず最後に母音がつきます
このことにより
はじめて英語を聞いた江戸っ子たちは
「p」「t」「k」の子音が
やたらと耳についたそうです
「なんでぇ!なんでぇ!毛唐め!
ptkptk
訳のわかんねぇことさえずりやがって」
『さえずる』という言葉は
現在は小鳥の鳴き声に特化して使われますが
当時は訳の分からない言葉を話す
人間に対して使われる言葉でした
ところが江戸っ子は
慣れない子音だけの発音がうまくできず
どうしても母音をつけて発音してしまうのでした
本人はptkptkと
英語っぽく発音しているつもりでも
ピーチクパーチク
と発音してしまいます
これが
小鳥のさえずりを
ピーチクパーチクと表現する
語源となりました
今回使用した機材はアメリカ製です
つまり子音を中心に聞き取り
子音を強調して再生する
おそらくそのように
開発されたのではないかと思います
母音が多くアクセントの少ない平坦な
日本語に特化したシステムが
開発されるといいなと思います
【ぼうさいこくたいでのであいそのに】
「ぼうさいこくたい」で出逢った
素敵なボランティアのみなさんを
紹介するコーナー
難民を助ける会 ARR Japan の
山形 真紀 さま
注目すべきは外国人被災者支援です
実は輪島高校避難所にもひとりいました
日本語も英語もできないベトナム人青年
さぞ心細かったことと思います
ポツンとひとり避難所の隅っこに
うずくまっていました
ときおり私も
翻訳機を持って行き
ベトナム語でお話したのですが
そんなに時間を割けるわけもなく・・・
どうなったんだろう?
ずっと気になっています
本校卒業生で早稲田大学名誉教授の 木棚 照一 様
奥様のまり子さまより
書籍の寄贈をいただきました
「80日間世界一周 80万円」
という新聞広告から始まった
世界一周クルーズ
ご自身の船旅の生活を
正確かつ詳細に記録したもので
今後の人生を考えさせてくれる一冊です
照一先生は高校時代
修学旅行をキャンセルして
大学入試の参考書を買われ
自己研鑽に励まれたそうです
後輩たちへの
「能登の復興と勉強に邁進せよ」
というエールとともに
贈っていただきました
図書室や学級文庫そして移動図書館にも
置かせていただきます
またご希望の方には差し上げますので
学校までご連絡ください
芸術の秋 落語の秋
地震から 617 日目
豪雨から 353 日目
ちゃかちゃんりんちゃんりんでんでん
てなわけで
今日は
チャリティー落語の会を催しました
桂 空治 師匠が来てくださいました
落語は想像の芸だそうです
演者が手にするのは扇子と手拭い
それだけで脇差と大太刀を演じ分けたります
それを補うのが観客の想像力
演者と観客が一体となって創り出す
日本の伝統芸能なんですね
もともと落語はお寺の講話だそうです
説法だけだと退屈して
しまいに誰も聞かなくなってしまうところを
あそこんちの熊さんがこんな面白いことしたよ
はっつぁんもこんな間抜けなことを言ってたよ
どんどん膨らんで面白くなったのだそう
教会でみんなが楽しめるゴスペルが生まれたのと
よく似ていますね
本当は月亭方正師匠も
いらっしゃる予定だったのですが
大雨警報のため急遽お越しになれませんでした
お詫びの方正師匠の手拭い
大争奪ジャンケン大会で幕を開けました
まず演じられたのはご存知
「寿限無寿限無五劫の擦り切れ
海砂利水魚の水行末雲来末風来末
食う寝るところに住むところ
やぶら小路のぶら小路
パイポパイポパイポのシューリンガン
シューリンガンのグーリンダイ
グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの
長久命の長助」
私自身フルバージョンで聞いたのははじめて
かと思いきや
実は被災地用にアレンジしてあったのだそうです
子どもを名付ける「お七夜」を「初七日」と間違えるくだりや
長い名前を「お経みたいだねチーン」とやるくだり
古典落語には本来ブラックな笑いがつきものなのですが
そういったものを一切排除して演じてくださいました
細やかな心遣いに感謝です
先日の「ぼうさいこくたい」でお逢いした
林 信太郎 先生から
興味深い情報を教えていただきました
「秋田城址という遺跡がありまして
そこからは平安時代の古文書が発掘されます
漆にゴミが入らないように
入れ物に反古で蓋をした紙は漆付きの紙になります
それが発掘されて
赤外線を当てると字が読めるのだそうです
漆のたいへんな保存性がわかります」
【ぼうさいこくたいでのであいそのいち】
昨日の「ぼうさいこくたい」で出逢った
素敵なボランティア団体の皆さま
一日で紹介しきれなかったので
今日からシリーズで紹介します
兵庫県立大学学生復興支援団体
LANのみなさま
2011年に東日本大震災を機に発足しました
今回の能登半島地震にも
のべ50名以上の学生さんたちが
支援に入ってくださいました
国際商経学部
社会情報学部
理学部
工学部
環境人間学部
看護学部
それぞれの学生さんたちが
それぞれの専門性を活かして
総合的な支援をしてくださっています
また大学院には
減災復興政策研究科が設置されており
誰ひとり取り残さない
社会を作る人の育成を目指し
災害に強い社会づくりに貢献されています
ぼうさいこくたい2025
地震から 616 日目
豪雨から 352 日目
地震 津波 豪雨 台風 噴火 豪雪 竜巻
様々な自然災害の影響を受けやすい環境にある日本
近年の自然災害は激甚化・頻発化しており
南海トラフ地震の発生も懸念されています
これまでに災害が発生するたびに
課題を洗い出し
経験と教訓を踏まえて
災害対応を進化させてきました
行政による「公助」
自分の身は自分で守る「自助」
地域で助け合う「共助」
能登半島地震においても
様々な支援の手を差し伸べていただきました
地域コミュニティやボランティアなど
人的物的両面での事前の備えや連携が重要であることを
身をもって知ることができました
そんな過去の教訓を未来へ伝えるべく
新潟において「ぼうさいこくたい」が開催されています
これまで日本各地で展開されてきたこの大会は
今回で10 回目を迎えます
多くの能登地区支援に入っておられた方々にお逢いして
お礼を申し上げてきました
災害支援団 Gorilla 代表理事の 茅野 匠 様と
環境防災総合政策究機構の 松本 健一 様
行政に止められても突破して支援に入ってくださった
力強い民間のボランティアの方です
https://npohoujin-gorilla.com/
日本ラクテーション・コンサルタント協会の
近藤 望 さま
被災地における
母乳で赤ちゃんを育てる必要のある
ママさんの支援をしていらっしゃいます
日本災害リハビリテーション支援協会の
堂井 真理 さま
高齢者や体に不自由がある方への
災害のフェーズに合わせた
リハビリ支援をしてくださっています
株式会社 Cell-En の代表取締役 COO
山口 直美 さま
環境に優しい自然エネルギー
「微生物発電」を開発なさっています
ぜひ『街プロ』のエネルギーグループに
伴走していただけるとうれしいです
日本地球惑星科学連合の
林 信太郎 様
自然現象 地殻変動 環境変動を研究対象とされており
防災教育小委員会を立ち上げていらっしゃいます
秋田大学の名誉教授でもいらっしゃる林先生は
「世界一おいしい火山の本」を書かれています
https://www.kodomo.go.jp/guide/kids/read/book/book_2012_03.html
昨年度の東北復興研修旅行以来
交流を深めている多賀城高校さん
今回も発表に参加です
生徒さんはテスト期間中ということで
津守先生と石山先生が
来ていらっしゃいました
関西大学 KANDAI DPE の
松井 芳樹 様
次世代を担うこどもたちへの
双方向型でワクワクできる
防災教育を実現しています
本校の「みつばちプロジェクト」に
教えていただけることがありそうです
https://www.kansai-u.ac.jp/ja/about/pr/topics/2024/10/post_80323.html
災害時に子供を守る最低基準 様
まさかこんなところでお会いするとは!
「ごちゃまるクリニック」の
小浦詩先生と一緒に活躍してくださったみなさんです
https://sites.google.com/view/cpmsnetwork-japan-com/
続きはまたあした
愛子さまが手を振ってくださいました
香川漆器と輪島塗と
地震から 615 日目
豪雨から 351 日目
香川県のお土産やさんを巡ると
漆器が目につきます
輪島同様
漆器の名産地でもあります
AI先生に訊いてみました
「香川漆器は
江戸時代後期に玉楮象谷が
中国や東南アジアの漆技法を研究・融合させて確立した
日本の伝統工芸品です
漆を塗り重ねた上から線彫りして色漆を埋め込む
蒟醤(きんま)をはじめ
存清(ぞんせい)
彫漆(ちょうしつ)
後藤塗(ごとうぬり)
象谷塗(ぞうこくぬり)の5つの伝統技法が特徴です」
なるほど
蒔絵(まきえ)沈金(ちんきん)螺鈿(らでん)が
中心の輪島塗とは
また一味違った魅力がありそうです
漆で絵や紋様を描き
漆が乾かないうちに金粉などを蒔く技法を「蒔絵」
乾いた漆に紋様を彫り
その溝に金粉などを押し込む技法を「沈金」
漆で描いた絵に
貝殻を砕いたかけらなどを貼り付ける技法を「螺鈿」といいます
「漆」はウルシノキの樹液からつくります
化学的には「ウルシオール」 と呼ばれる物質です
採取した樹液を濾過(ろか)したばかりの
「生漆(きうるし)」は
乳白色をしていますが
それを撹拌して水分を飛ばすと
透明な飴色をした
「素黒目漆(すぐろめうるし)」
に変わります
これに鉄粉を加えて
未反応の鉄粉を取り除くと
それこそ漆黒の「黒漆」となります
漆が空気にふれると
その中に含まれるラッカーゼという酵素と
酸素のはたらきによって
網目上の強固な構造の膜に変わります
この膜は
防腐性が高く
酸やアルカリにも強く
さらに抗菌性や抗ウイルス性もあります
この反応は
多湿の状態でよく進むので
雨や雪の多い輪島は
うってつけの環境であるといえます
漆は何層にも塗り重ねられます
30〜40の過程を経て完成します
輪島塗が特に堅牢なのは
さらに秘密があります
それは魔法のパウダー「地の粉(じのこ)」です
下地漆に混ぜ込んで木地に塗り込みます
「地の粉」は
珪藻土を粉砕したものです
珪藻土とは藻類の一種である
ケイソウの殻が堆積してできた岩石で
能登半島は主にこの珪藻土でできているのです
今回の地震で崩落した見附島
あるいは輪島の鴨ケ浦海岸
さらには珠州七輪の産地など
たいへん脆い岩石ではありますが
ガラス質であるため粒子そのものは硬いです
そして微小な孔が無数に開いているため
漆が入り込むと極めて堅牢な下地となるのです
日本ではなんと7000年も昔から
漆を使っていたと考えられています
驚くべき知恵です
この文化を地震なんぞによって
絶やされてたまるかと
輪島塗職人の皆さんは立ち上がっています
四国巡礼
地震から 614 日目
豪雨から 350 日目
四国災害ボランティアネットワーク様主催の
「情報共有会議 in かがわ」
にお招きいただき
災害発生に備える体制の構築について
講演及びパネルディスカッションを
させていただきました
会場は「かがわ国際会議場」
駅前にある複合施設『サンポート』
の6階にあります
窓からは美しい瀬戸内海を望む
素晴らしいロケーションです
講演の後はパネルディスカッションです
パネラーのみなさんは
ヒューマンシールド神戸代表
吉村 誠司 様
阪神淡路大震災から活動を始め
災害支援NGOを立ち上げられた後
全国各地で支援活動を行っていらっしゃいます
今日のステージの最中にも
静岡県で起こった竜巻の支援に来てくれと
依頼が入るほど活躍中です
能登半島地震では
翌日に輪島市に入り
自衛隊と協力して
救助・救援活動をしてくださいました
本校野球部と一緒にも
活動してくださいました
「いい奴らだった!」
とベタ褒めでした
公益財団法人日本財団
寺田 歩 様
ヒューマンシールドさんのような
実働ボランティアに対して
資金的な援助をしてくださっています
香川県議会議員
山本 悟史 様
基本のんびり時々頑固だそうです
香川県では
防災マップの被害想定の見直しを
図っているそうです
高松市議会議員
中村 秀三 様
能登半島地震の経験を活かした
法改正の必要性を訴えてくださいました
高松市社会福祉協議会
兵頭 大祐 様
自分たちの暮らしの復興は自分たちで…
決意の大切さを語ってくださいました
夜には情報交換会も行い
多くの方と交流を深めることができました
災害支援TEAM B-DASH の
藤丸 剛 様
ご自身17歳の時に阪神淡路で被災
以来活動を続け
能登半島地震でも
輪島高校の生徒玄関前に陣を構え
空き家の水道の元栓を全て閉めて回るなど
水道関係の支援をしてくださっていました
遅刻指導の冨水先生の毎朝の
「3分前〜!」
の声が忘れられないと…
私が知らないところで
本当にいろんな方の助けがあってのことだったんだなと
改めて感謝です
南海トラフ地震が起こったら
四国は陸の孤島となり
外部支援が期待できない懸念があります
国の支援や自衛隊は
まずは被害の甚大な大都市に入り
地域には手が回らない懸念があります
自分たちの町は自分たちで
その意識が大切であると
「四国災害ボランティアネットワーク」様は
考えていらっしゃいます
東日本大震災の数日後に
石巻消防署長に任命された星氏による
就任訓話の一節を教えていただきました
「一.当たり前のこと。と判断したものは、報告だけでよい。
一.今一番やってはいけないこと。それは、考えすぎて何もしないこと。
一.想定以外のことばかりの事象ですが、今いる署員で、
何か方法がないか、それぞれ知恵を絞って行動してみてください。
行動を起こしての失敗は、私なり組織で責任を取ります。」
探究から研究へ
地震から 613 日目
豪雨から 349 日目
今日は
関西国際空港とディズニーシーが
誕生した日です
同じ誕生日だったんですね
同じ誕生日パラドクス
AさんとBさんの誕生日が異なる確率は
364/365で99.7%ぐらいです
まず同じ誕生日にはなりません
ではもう一人Cさんが加わり
3人の誕生日が全て異なる確率は
364/365×363/365で
99.1%となります
このように考えていくと
23人になった時点で
その確率は50%を切ります
さらに40人のクラスで全員が違う誕生日になる確率は
およそ11%となります
つまり逆に言うと
40人のクラスで同じ誕生日の組がいる確率は89%
9割方誰かと誰かが同じ誕生日ということになります
意外な感じがしますね
今日は石川県立看護大学で開催された
「探究から研究につなげる初年次教育学会」
に参加しました
今回のシンポジウムの目的は
高校で本格化している探究学習を
大学ではどう捉えるべきか
このことを考えることです
探究学習の目指すもののひとつに
『創造性』『独創性』を育むこと
があります
このことについて
医療関係の方から以前に
このようなことを言われたことがあります
「医療は
過去の知見あるいは臨床データに
基づいて行われるべきものであり
“この薬とこの薬を組み合わせれば
効きそうな気がする"
といった思いつきに基づいた
『創造性』や『独創性』を持った学生は
迷惑この上ない」
実際のところどうなんでしょう?
ドイツの医師ドーマクにまつわる話です
彼は細菌の化学療法を研究していました
レンサ球菌を殺傷する能力を持つ染料を発見しました
レンサ球菌による感染症は当時死に至る病でした
そんな時ドーマクの娘がレンサ球菌感染症に罹患します
他の治療がすべて効果を発揮しない娘に
その染料を投与することを決心します
平たく言えば
死を待つ娘に絵の具を飲ませて治そうという決意です
ただ投薬によって逆に死期を早めることもあります
どんな思いだったでしょう
結果娘は完治するのです
この知見が現在処方されている
サルファ剤の製薬へとつながりました
午後からは
高校生による活動報告がありました
本校からは
「地震被災後における
高齢者の人身の健康支援と
地域のつながりづくり」
2年生の
髙橋惺さん
岩崎月希乃さん
山村百華さんが発表しました
石川県立看護大学さんのご協力のもと
今夏アメリカ医療研修に参加した3人です
たくさんの方に話を聞いていただき
アドバイスや意見をいただきました
奨励賞をいただきました
今朝あんなに高く飛んでいたツバメが
今は低く低く飛んでいます
台風が近づいて来た証拠ですね
昔から「ツバメが低く飛ぶと雨が降る」
と言われます
これは餌になる虫たちが
気圧が低くなると
高く飛べなくなるからです
ちなみに蚊なんかは
気圧の高い秋晴れの日であっても
3階の高さぐらいまでしか
飛べないそうです
ということは
飛行機が飛ぶ時も
雨の日よりも晴れの日の方が
燃費が良いということでしょうか?
石川県の高松から
香川県の高松に向かっています
明日は14:00よりかがわ国際会議場において
「情報共有会議 in かがわ」
にお招きいただき
講演をさせていただく予定です
お世話くださっている
代表の藤井節子さまはじめ
四国災害ボランティアネットワーク様は
本校の避難所においても
足湯のボランティアサービスをしてくださるなど
今回の能登半島地震に
ずっと寄り添ってくださっています
NEVER ENDING SUMMER
地震から 612 日目
豪雨から 348 日目
この暑さホントに終わるんかい
と突っ込みたくなるような毎日ですが
それでも朝の日差しと夜の虫の声に
夏の終わりを感じます
夏の終わりに聴きたい曲は何ですか?
私は杉山清貴&オメガトライブの
NEVER ENDING SUMMER Ⅰ〜Ⅳ です
3枚目のアルバム
NEVER ENDING SUMMER のB面まるごと
(当時はLPというレコードでした)
同じタイトルの4つの曲
1曲ずつ聴いても
それぞれ魅力的な曲ですが
4曲が組曲仕立てになっていて
第1楽章から第4楽章まで
順に聴くとひとつのストーリーになっているのです
ぜひ聴いてみていただきたいです
まずはプロローグ
「きみの肩抱くように街に秋の風」
このメロディーライン覚えておいてください
第1楽章
夏の回想シーンです
ふたりの出逢いそして
ふたりの夏物語
屈託のない笑顔の彼女に惹かれていくのです
第2楽章
夏の終わりとともに
ふたりの関係に微妙な風が…
彼女の笑顔の裏側には
忘れられない過去の恋の傷が・・・
このまま甘えるわけにはいかない
彼の元を去る決心をするのでした
第3楽章
あれから半年が過ぎ
彼の元に彼女からの手紙が届きます
あのときどうして
無理にでも引き留めなかったのか
胸が痛みます
そして最終楽章
ふたりの恋のゆくえは?
そして
エピローグに流れるメロディーラインの意味は?
https://www.youtube.com/watch?v=4gf_6QOB30M
こちらのYouTube 動画が
途中CMが入らなくておすすめです
ただ20分近い曲ですので時間のある時に
スキップや早送り再生をせず
ぜひじっくりと聴いてください
地震に引き続き豪雨災害の大きかった町野地区
災害復興ラジオでみなさんに
安らぎのひとときと情報の提供を
おこなっていらっしゃいます
先日町野出身の宮腰さんといっしょに
出演させていただきました
次回は9月30日出演の予定です
実はこの日
町野地区にある東陽中学校において
高校生がこれまで行ってきた
海外研修の報告会をする予定で
その足でスタジオにお邪魔しようと考えています
今回の出演はポッドキャストにも公開されました
仮校舎の建設もピッチが上がってきました
グラウンドの3分の1を使って建てています
部活動の練習は空いたスペースで行っています
道路に面していますので
球が出て行かないように
野球はバッティング練習を行っていません
何とかしたいということで
防球ネットを建てていただけることとなりました
電柱を立てる関係で
桜を切らなければなりません
枯れかけているものを中心に何本か切ります
せっかくの桜を
というお気持ちもおありかと思いますが
生徒の活動のため
震災後におけるやむを得ない対応ということで
ご理解ください
OECDとの共創で
いつもお世話になっている草野みらいさんが本日
品川区の荏原第五中学校で震災講話をされました
本校卒業生の細谷彩香さんが助太刀いたしました
細谷さんはお正月に遊びに行っていた
おばあちゃんちで被災
道路が寸断され電波もなく孤立状態でした
本校の中で一番最後まで安否がわからなかった生徒です
おばあちゃんちに行ったという友達情報があったので
大丈夫であってくれと望みをかけていたところ
7日目に自力でいくつもの山を越えて学校に顔を出し
なお孤立していたおばあちゃんたちへの
救助のヘリを要請したという
とんでもない経験をもっています
フリートークがとっても上手で
どんな質問にも臨機応変に答えたようです
中学生も飽きずに最後まで聞いたとか
震災を経て強くなったね!
生物の子育て戦略
地震から 611 日目
豪雨から 347 日
定期的に『はなし方講座』を開催していただいている
原田幸子アナさんから
またまた素敵なメールをいただきました
原田さんは小さな生き物がお好きなようで
繊細な観察眼で見つけた
なにげない日常を
ときおりこっそり教えてくださいます
「この1ヶ月くらい
庭に巣を作っている
ニホンヒメグモという
4ミリくらいの小さなクモの
観察をしています
子育てするクモと言われ
子グモがかえった後も
一緒に住んで面倒を見るんです
先日
役目を終えた母さんグモが天に召され・・・
子どもたちが
小さな小さな巣を近くに張って
頑張ってます
子グモは1ミリに満たないので
携帯にマクロレンズを取り付けて撮影します
こんな小さな中にも宇宙がある
そんなふうに感じます
写真は
オレンジ色の母ちゃんグモが
獲物(黒い虫)を捉え
それを隠れ家の葉っぱから見守る
子グモ達(黄色いつぶつぶ)
可愛いです」
「ファーブル姉さん昆虫記」
よければ連載化しますので
また情報お待ちしています
さてさて学校の方はというと
新学期が始まりました
まずは始業式
蒸し風呂のような体育館に集まるのもな
って感じでオンライン始業式です
カメラに向かって
「みんなどんな夏休みだった?
校長先生は韓国へ行ってきたよ」と
お土産をひとつひとつ紹介して
抽選で希望者に配ることにしました
生徒玄関に応募BOXを設置したら
あっという間に満杯に
ノリのいい子たちです
夏休み中
いろんな方が訪ねて来てくださいましたが
みなさん口を揃えておっしゃるのが
「生徒さんが元気に挨拶してくれて気持ちいい」
そして12年生は課題テストです
3年生は課題テストなんかなくても
勉強するだろうということで
さっそく授業の開始です
伊奈岡先生の生物にお邪魔しました
伊奈岡先生は魚が大好き
輪島高校の「さかなくん」です
とっても面白くて思わず教室に乱入しました
生存曲線の話です
生物には「早死形」「平均型」「晩死型」の3つがあるとか
生まれてすぐに他の生物に捕食される「早死型」
魚類や両生類がこの型です
生まれた個体がほとんど捕食されず
多くが天寿を全うするのが「晩死型」
大型哺乳類や社会的昆虫がこの型です
そしてその中間が「平均型」です
ここで伊奈岡先生からいい問いが…
「ネズミはどれかな?」
生徒らはディスカッションの上
自分たちはなぜそう判断したのかも含め
発表し合います
ネズミは一度に5〜6匹の子を産みます
そこに妊娠期間の長さなどの
データを組み合わせると
どの型なのか正解に近づけそうです
単に「ネズミは平均型です」
と知識の一方的な伝達ではなく
生徒の思考のプロセスを大切にする
最近の授業スタイルでした
ではさっきの原田さんの
ニホンヒメグモの生体曲線を描いてみなさい
こんな質問もありですよね
さらに伊奈岡先生の授業では
シュモクザメの話に
ニモにも登場する
頭がトンカチみたいなアレです
魚のくせに卵じゃなく赤ちゃんを産みます
一度に30匹くらいの赤ちゃんを産みます
痛くないんかな?
鼻から地球が出るくらい痛そう
実際には頭の出っ張りは
柔らかいようです
しかも尻尾から出てきます
人間でいうと「逆子」です
タツノオトシゴも独特です
メスがオスのお腹の中に
卵を産みつけます
オスはそこに自分で精子をかけて受精させ
お腹の中で子を育てます
「イクメン」ならぬ「イクギョ」です
「する」「やる」問題 続編
地震から 610 日目
豪雨から 346 日目
先日議論した「する」「やる」問題
うちの三女から新しい知見が
「やる気」とはよく言うけど
「する気」とはあまり言わないから
本人の意思の強さの問題では?
なるほど確かに
否定文にするとさらに明らかに
「やる気が出ない」ですが
「する気がしない」ですもんね
マイケル君からも新たな知見が
スポーツは全て play を使えばいいものではない
観客を楽しませることに主眼をおく種目は play だが
自己を高めることを主眼とするものは do だ
play baseball と do karate
なんだそうです
楽器の場合
play the guitar
なぜtheが入るのか尋ねると
play guitar
も言うよと
ただし
the が入るとまさに実際に演奏するイメージ
入らないと
「ギターやってます」みたいな
たしなんでます感があるそうです
「引き寄せ」の法則
地震から 609 日目
豪雨から 345 日目
藤井節子さまはじめ
四国災害ボランティアネットワーク様の
お招きにより
今週末に高松で講演会をさせていただきます
金沢から高松まで4つの列車を乗り継ぎます
乗り継ぎが4回を超えると
インターネットでの購入ができないみたいで
金沢駅へ直接購入に
するとそこで出会ったのが
昨日まで文化祭に来てくださっていた
Global Bishow Academy の
庄司真由美さま
佐藤ひろ美さま
沼田祐子さま
気功ヒーリングをしてくださっていました
昨日は本当にたくさんの支援の方に入っていただいて
みなさんにご挨拶することができませんでした
この場を借りてお礼申し上げます
こんな場所でこんな時間に
ピンポイントでお会いできるなんて
「引き寄せ」でしょうかね
なんて話をさせていただきました
復興ガイドツアーの
ボランティア活動に参加しています
今日は自主練習会が行われました
メンバーは20名ちょっと
今後現地でのリハーサルのあと
実際にお客様の受け入れが始まります
私がここに顔を出している理由はふたつ
(1)高校生によるインバウンドガイド
(2)防災学習を兼ねた修学旅行受け入れ
本校からは岡本夕佳先生も参加しています
校長の野望をよく理解してくださってます
【見ようによっちゃ写真展】のコーナー
『お母さんとお父さんに甘える赤ちゃん犬』
ようこそ!りんちゃん
地震から 608 日目
豪雨から 344 日目
野々市明倫高校のみなさんが
文化祭に来てくださいました
マスコットのりんちゃんも
一緒です
倫高と輪高
「りんこう」繋がりです
輪高が初任だった池田先生
昨年一年間助けに来てくださった坂下先生が
連れてきてくださいました
みなさん希望して参加してくださったそうです
被災地に心を寄せてくださる
優しい生徒さんたちです
ありがとうございます
そのほか文化祭情報はこちら
「輪高生の活動記録」をどうぞ
スクールサポートスタッフの福谷さんが
心を込めて作ってくださっています
「する」のと「やる」のとどう違う?
地震から 607 日目
豪雨から 343 日目
8月26日付けのブログでご紹介した
万博会場で販売していた
オリジナルスイーツ
本来100食の限定販売だったのですが
大好評のため
期間中のレギュラー販売が決まりました
「まいもんブルーベリー大福と
淡路レモンの輝きカップスイーツ」
第2弾が販売開始される9月24日の前まで
まねき食品さんが運営している
「MANEKI FUTURESTUDIO JAPAN」
で継続販売されます
どうぞお買い求めください
Assistant Language Teacher(ALT)
のマイケル先生から
Why Japanese?な質問が…
「する」と「やる」の違いは何ですか?
考えたこともなかったけど
確かに言われてみれば…
少し考えさせてくれと宿題にしてもらいました
どちらも英語で言うとdo
でも英語では日本語ほど頻繁にdoは登場しません
例えば
「勉強する」は do を使わず1語でstudy
「野球をする」は do を使いもせず play
英語ネイティブの方にとって
確かに謎ですね
そこで徹底研究です
「勉強する」は言うけど
「勉強やる」はあまり言いません
「運動する」と「運動やる」も同じです
学校での行為が「する」?
「宿題」は?
「宿題でもやろっかな?」
「やる」の方が自然です
でも親の立場だと
「宿題しなさい!」
疑問文だと「宿題やったの?」
ますますわからん
視点を変えましょう
「する」は使うけど「やる」は使わない言葉
◯会話する × 会話やる
◯約束する × 約束やる
◯旅行する × 旅行やる
◯食事する × 食事やる
◯休憩する × 休憩やる
圧倒的に「する」派が多いですね
では逆は?
あんまり思いつきませんが…
あった!
◯クスリをやる × クスリをする
非合法的なのが「やる」か?
◯人殺しをする × 人殺しをやる
ダメだこりゃ
△盗みをする △盗みをやる
盗みははたらくものです
Why Japanese?
マイケル先生が言うには
「する」よりも「やる」方が
強い意志を感じるのだそうです
では
「する」「やる」
どちらも使える言葉でニュアンス比べ
「掃除する」と「掃除やる」
先生は「掃除しなさい」
友達同士だと「掃除やろうぜ」と言うと
すすんでする感が出ますが
「掃除しようぜ」だと
言われて渋々やる感が出ませんか?
自主性の違いか?
「ゲームする」と「ゲームやる」
こちらも友達同士だと
「ゲームやる」の方が何だか自然
「する」はフォーマルな感じで
「やる」はくだけた感じ?
「音楽やってます」はどうでしょう
たしなんでます感がありますね
「お茶やっています」は
お茶を習っていますになりますが
「お茶しています」は
喫茶店で休んでいますになります
結局こねくり回した結果
ますますわからなくなっただけでした
明日マイケルになんて説明してあげよう?
困った
明日文化祭では模擬店をしています
明日文化祭では模擬店をやっています
前者はスイーツ屋さんぽくて
後者はたこ焼き屋っぽいですね
お上品派と庶民派か
本校では今日から文化祭をやっています
その様子は
「輪高生の活動記録ブログ」
のコーナーに掲載やってあります
是非チェックやってみてください
被災者を一番苦しめているものは?
地震から 606 日目
豪雨から 342 日目
「国が認めないなら腹を切る!」
時は平成の時代
火山活動が数年続き
40名を超える死者が出た
雲仙・普賢岳の災害対応での
当時の鐘ヶ江島原市長の言葉です
火砕流の恐れがあるとして
法に基づき立入を禁止する
「警戒区域」を全国で初めて導入しました
「出て行け」と命じられた住民に対して
何の保障もありませんでした
国は「自主再建が原則」の一点張り
思い詰めた市長が実際に口にした言葉
県幹部があわててその場は諌めましたが
その後市長が戦い続けて
それでようやく
国が財政的に支援するしくみが
つくられたそうです
国が出て行けと言っておきながら
何の保障もないというのは
どう考えてもおかしなことです
そのおかしなことが
輪島でも現在実際に起こっています
地震で土砂崩れのある稲舟地区は
立入禁止区域となっています
「いつになったら水道が復旧するのですか?」
「立入禁止なので復旧の予定はありません」
「私の家は一部損壊で何とか住めるので
水道がなくても帰ります」
「立入禁止なのでそれはできません」
「では仮設住宅を申し込ませてください」
「仮設住宅は半壊以上の方でないと入れません」
「ではどうすれば…」
「ご自分でアパートを探してください」
「このへんにはありません」
「金沢の方に行けばあるでしょう」
「家賃の補助などはあるのでしょうか?」
「みなしアパートの補助は2年間なので
それ以降は自己負担となります」
これは実際のやりとりです
復興を最も妨げているのは『法律』
被災民を今でも苦しめ続けているのも『法律』
こんな話をさせていただく機会を
ある大学さんからいただきました
同じ石川県内であっても
「もうだいぶ復興進んだんでしょ」
という認識の方が多い中
県外の大学なのに
このような取り組みをしてくださり
そしてそこにわざわざ
聴きに集まってくださる方がいらっしゃることに
感謝の気持ちしかありません
精一杯準備をして臨んだ講演
後ろの方の席に
ずっとうつむいている学生がひとり
「私の講義スタイルは壇上からではなく
聞いてくださる方と同じ目線で行います」
と適当なことを言って客席に降ります
徐々にその学生との距離を詰めますが
一向に前を向く気配もなく
ついに彼の目の前にたっても
ゲームをやめる気配はありません
「ゲームをしたければ外でやってください」
退出を促しましたがそのまま
壇上に戻りましたが
その時頭の中に浮かんできたのは
傾いた校舎の中で
それでもしっかり前を向いて
授業に取り組んでいる
輪島高校の生徒の姿
そしてこれまでこのブログには
決して書くまいと決めていた負の側面
不誠実な一部行政の対応
被災地の生徒を番組作りに利用する一部マスコミ
そういったものが一気に押し寄せてきて
10分ほど壇上で黙り込んでしまいました
時間にして数分だったかもしれません
でも自分にはそれだけ長い時間に感じました
これまでに何人も
居眠りする生徒や内職する生徒
しまいには教室を飛び出す生徒など
山ほど相手してきました
だけど今回は特別でした
その後の講演で何を話したか
パネルディスカッションで
どんなやりとりをしたのか
全く覚えていません
「6秒我慢すれば怒りは通り過ぎる」
アンガーマネジメントでよく言われますが
嘘です
そんなもんじゃ本当の怒りは収まりません
いや収まってあの程度だったのかもしれません
せっかく招いてくださった大学さん
集まってくださったみなさんに
本当に申し訳ないことをしました
役目を終え
帰ろうとすると
さっきの学生さんがわざわざ待っていて
「すみませんでした」
と頭を下げてくれました
自分のしたことの意味をしっかり受け止めて
誠実に謝罪できる彼の姿に
この国の明るい未来を見ることができました
私は常日頃先生方には
「授業中寝る生徒は悪くありません
寝たくなるような授業しかできない
教員が悪いのです
授業の技術を磨いてください」
と言っています
今回も彼は悪くありません
ゲームよりもつまらない話しかできなかった
私の未熟さです
私の命の講義はゲームに負けたのです
私の怒りの本質はそこにあるのです
頼まれごとは試されごと
地震から 605 日目
豪雨から 341 日目
タイトルの言葉は
本校野球部監督
いつも真っ赤っかの服を着ている
燃える男冨水諒一先生から教わった言葉です
ちなみにニホンザルの学名は
「マカカ ファスカタ」といいます
お猿のお尻は真っ赤っかだから?
「マカカ リョーイチ」の言う
「頼まれごとは試されごと」とは
誰かにお願いをされた時は
「面倒くさいな」と思うのではなく
自分が試されていると思うことです
「おっ!今頼み事をしましたね!
おいらを試してますね!
よっしゃ!そんなら
頼まれている以上のことをして差し上げて
驚かせてやりやしょう!」
この心意気です
今被災した奥能登公立高校5校では
創造的復興に関する探究活動に
力を入れています
探究アドバイザーを派遣してくださるなど
県教委も全面的に
バックアップしてくださっています
探究アドバイザー派遣事業の主旨に関する文書が
県教委から送られてきて
全職員に配布の上読み上げるように
との指示です
それだけ重要な文書です
さあさあ来ましたよ
「頼まれごとは試されごと」
「上から降ってきた復興計画には
そのまま乗っかるな!」
常日頃生徒に伝えている立場上
そのまま伝える訳にはいきません
「そのまま乗っかるな」
のアクセントは
「乗っかるな」ではなく
「そのまま」にあります
県教委の真意は何か?
「全員に周知徹底せよ」
であって
「棒読みせよ」
ではないはずです
読み上げはやめました
時間の無駄です
本校の探究活動を推進している
ふたつの部署の4人の女性教諭
通称「四人官女」のひとりが
AIに読み込ませて音声データを
作ってくれると同時に
要約文も作ってくれました
これを全員に配信し
朝礼では
県教委からの文書の行間を
校長自らの言葉で語りました
もともと話すのが苦手でしどろもどろでしたが
一生懸命であることだけは伝わった
と勝手に思うことにしています
実はこれは
若い担任の先生に見せたかった姿であって
つまり毎朝の伝達事項をただ伝えるだけではなく
そこに担任としての自分の思いを込めて
伝えて欲しいということです
それこそがAIにはできない
新しい時代の教師像だと思うのです
三重県津市にある
高田中・高等学校の柔道部の生徒さんが
尋ねてきてくださり
本校の野球部員と交流会を行いました
久居ライオンズクラブの皆様が
橋渡しをしてくださいました
① マカカ・リョウイチより震災当時のお話
② 久居ライオンズクラブの池田様からのお話
③ グループを作り野球部員からの震災当時のお話
④ 学校施設の見学
高田高校の生徒さんからは
「震災後に避難した人の家に盗みが入ることなど
想像していなかったお話をたくさん聞かせていただいた
自分が経験したわけではないが
もし災害に遭ったらこのお話を生かしていきます」
という感想がありました
輪島高校の生徒からは
「今まで自分が被災した経験を
人に話したことはありませんでしたが
自分の経験したことを人に伝えていくことが
防災や減災に繋がるのではないかと
感じることができました
今後もこのような機会があれば
積極的に関わっていきたいです
それが支援してくれた方々に対する
恩返しにもなると感じました」
という感想がありました
細かなご案内いっぱい・・・
地震から 604 日目
豪雨から 340 日目
【軽トラ市】
8月31日(日)
昨年本校の文化祭にもお越しくださった軽トラ市さん
今年も輪島市に来てくださいます
ただし会場は本校ではありませんので
お気をつけてください
「復興輪島朝市×全国軽トラ市in輪島」は
マリンタウンにて開催です
「災害対策車」も出店されます
【木陰の物語展】
8月29日(金)~30日(土)
本校文化祭において
家族心理臨床家で漫画家でいらっしゃる
団 士郎 氏の漫画の掛け軸が
1階生徒玄関前にて展示されます
【万博でのスイーツ販売】
8月27日(水)~28日(木)
「まねき食品」さんのご協力のもと
神戸野田高校さんと共同開発した
オリジナルスイーツの販売を
万博会場にて行います
「未来社会の創造」を目指して
復興30年目の神戸の高校生と
復興半ばの輪島の高校生とが
オンライン交流しながら企画開発してきました
第1弾は
「まいもんブルーベリー大福と
淡路レモンの輝きカップスイーツ」
会場内の
「MANEKI FUTURESTUDIO JAPAN」において
27日14:00よりプレス発表
28日 9:00より販売を開始します
販売するのは
2年生の浦さん 前川さん 小岩さん 竹内さんです
提供される器は
田谷漆器店さまの輪島塗が使用されます
日本旅行様のご協力をいただいております
【オンライン授業の準備】
2学期より
本校と門前高校との間で
オンライン授業の実証実験が行われます
今後
全国そして全世界において
深刻化してくる教員不足の問題
その解決のためのひとつとして
オンラインによる授業実践があります
世界に先駆けて行います
県教委の協力のもと
機材が運び込まれまれ設置されました
門前高校との間で通信テストです
音声もクリアだし
ズームや資料提示のオプションも豊富です
あとは使う側
つまり教員と生徒がいかに活用するかに
フォーカスされます
本当に指導力のある優秀な教員が
厳選された教材を用いて行えば
全国一斉に地域格差なく
レベルの高い
しかも個々の習熟度に応じた授業を
地震などの自然災害時においても
学びを止めることなく提供できる
未来のコンテンツとしての
可能性を大いに秘めています
しかしながら
受ける生徒の意識が低いと
受け手側に生活指導力のある
教員を配置する必要が生じ
本末転倒となります
100年を超える高校野球の歴史の中で
甲子園で最も多い球数を投げたのは
ハンカチ王子こと早稲田実業の斎藤佑樹投手です
948球をひとりで投げ抜きましたが
そのときのことをこう語っていらっしゃいます
「この集中力は部活動だけではなかなか身につかない
学校の勉強を頑張ることで身につけることができた」
早実だから自分は成長できたのだと思います」
早実の授業には
「野球部だから授業を適当に受けてよい
野球さえしっかりしていればいい」
という空気は全くないそうです
大会直前のテスト期間中であっても
他の生徒と同じで練習は禁止
そうして迎えた大会で
大会直前までテストだろうが関係なく
ガンガン練習していたチームを
撃破したわけです
どれだけ恵まれた機材で
すばらしい授業を配信しても
それを受ける側の生徒が
目の前に先生がいないからといって
いい加減な受け方をしていたのでは
部活動においても
どんなに恵まれた環境とスタッフで練習できても
大事な試合で力を発揮することは到底できません
リスクマネジメント
地震から 603 日目
豪雨から 339 日目
今日は
保護者対応に関する職員研修を
行いました
主催してくださったのは
リスクマネジメント推進機構様
学校危機管理に特化した唯一の専門機関です
会員になると
ありとあらゆる学校が直面する危機に
適切なアドバイスと支援をいただけます
私自身も会員で
これまで何度となく助けていただいています
安全安心で明るい学校を実現するために
学校や先生方を支援してくださいます
まずは学校で生じる可能性のある危機の
「発生頻度を少なくすること」
そして危機が発生してしまった後の
「ダメージを少なくすること」
を専門知識と経験でフォローしてくださいます
今回はオンラインで
保護者対応について学びました
いじめや不登校
解決したいのは保護者も教師も同じ
しかし学校側の初期対応がまずいと
保護者の不信感を募らせます
そうならないための
保護者との対応の仕方を学びました
一般企業では
クレームは宝の山と言われます
誠意を込めて対応すれば
その方は最大の協力者になってくださるからです
とは言え
悪意のあるクレーマーも
存在するのは事実です
総会屋にように
会を扇動し炎上させ
学校を攻撃の的とするのです
そんなとき防波堤の役割も
推進機構さんは果たしてくださいます
防波堤と言えば
先日訪れた仙台大学の帰りに立ち寄った
松島海岸
大小様々な島々が
天然の防波堤となって
松島を守ってくださったそうです
講演の最後に髙橋教頭先生から
「困った親というのは
実は困っている親なんだ」
との言葉がみなさんに送られました
旅はみちづれ
地震から 602 日目
豪雨から 338 日目
旅にはアクシデントがつきもので
昨日仙台大学での生徒発表を見た後
今日少し観光をして
戻るつもりではあったのですが
東北新幹線の故障により
仙台駅で足止めされています
いろいろあるもんです
現在16時ですが
復旧の目処が立っていません
ポルトガル研修旅行での
大規模停電による
シャルル・ド・ゴール空港での一件を
思い出します
あの時5時間ほど飛行機の中で缶詰
結局欠航が決まり
全員冷静に飛行機を降りたのですが
その時パリで流行ったジョークです
「乗客は全員日本人だったらしいぞ」
ヨーロッパでこんな事故が起こると
必ずと言っていいほど暴動になるのが
この時奇跡的に何事も起こらなかったことへの
パリ市民の驚きを込めたジョークです
東日本大震災の時に見せた
みんなが整然と物資を受け取り
そして分け合っている姿が
世界中における日本人のイメージなのです
あの時に比べれば
今回は言葉も通じるし
他のお客様も冷静に待っているし
のんびり復旧を待つこととします
今回の旅行記でも書いて待ちましょう
昨日生徒の発表を見届けたあと
蔵王まで足を伸ばしてみました
蔵王は
山形県と宮城県の県境に位置する
「蔵王連峰」の総称です
美しい景観が楽しめる山岳観光道路
「蔵王エコーライン」
そこから分岐して
ダイナミックな風景を楽しみながら
頂上を目指す観光有料道路
「蔵王ハイライン」
乗り継いでたどり着いた『御釜』は
エメラルドグリーンに輝く神秘の湖です
噴火の際には湖底の温度が
100℃以上になるそうです
14:57発のはやぶさ22号東京行きが
17:20に出発する目処が立ちました
現時点で2時間23分遅れ
こんな混乱の中でも
冷静に運行ダイヤの変更を行い
整然と乗客を誘導する職員の皆さん
その判断力・実行力・チームワークに
心から敬意を表します
日本人って本当に素晴らしいなと
ひとり勝手に感動しています
続いて
15:44発のやまびこ146号東京行きが
17:54に出発します
各駅停車に変更しての運行です
この時点で2時間10分遅れ
自分が乗る予定だったのは
16:31発のこまち28号
秋田から来て
はやぶさ28号に接続する予定でしたが
それが来ません
仕方ないのでデッキに立っているつもりで
はやぶさ28号に飛び乗りました
同じことを考えている人が大勢いらっしゃって
それでも乗り切れない方もたくさん
飛び乗った車両はグランクラス
入口でそれ以上の進入を制されました
ホームで乗せてくれと叫ぶ乗客と
グランクラスでゆったりと寛ぐお客様
その狭間にいた私は
被災地で苦しむ人と
それに関心を示さない一部の人に重なって見え
井上陽水さんの「傘がない」が
頭の中を巡るのでした
結局駅員さんは
グランクラスの通路に立たせてくださる
決断をしてくださいました
非常時における適切な判断だったと思います
ただ高い運賃を支払っていらっしゃる方にとっては
さぞ不愉快であったことと思います
「グランクラスの意味がねえじゃねえか!」
と文句を言う人
「この貧乏人めが」
といいたげな目で睨む人も実際に
ただそんな中で
「大変ね」と優しく声をかけてくださる方も
ご自分の肘掛けに腰かけていいよとまで
おっしゃってくださいました
さすがにそこまではと遠慮しましたが
非常時に本当の人間性が見えるものだと
再確認できました
JRの方々も一生懸命でした
非常時にはみんなが少しずつ我慢すれば
ひとりでも多くの人が
少しずつしあわせになれます
どうかクレームを言うことは
やめていただければと思います
後になって分かったのですが
秋田新幹線『こまち』が来なかったのは
故障とは別の理由で
クマをはねたからだったようです
今日は珍しい新幹線事故を
ダブルで同時に体験できたわけです
何だかとんでもなく
いいことが起こりそうな気がします
今日も全国のあちこちで
地震から 601 日目
豪雨から 337 日目
今日も生徒たちは全国を飛び回って
被災地の現状を伝えています
【高校生ボランティア・アワード2025全国大会】
主催は「風に立つライオン基金」様
若き日の柴田紘一郎医師をモデルに
「風に立つライオン」を作曲したさだまさしさんは
2015年に映画化された際に映画のロケに同行し
初めて踏んだケニアの地での
献身的に活動する日本人女性医師との邂逅を機に
「途上国や被災地で頑張る
『偉大な志=風に立つライオン』を応援したい」
と同基金を設立されました
今回は
全国から108団体の応募があり
その中で本校が選ばれ
「ブース発表」させていただけることとなりました
中村輝人さんと
左手(さて)ナタコーンさんが発表します
高校を休学してオーストラリアで暮らしていた
中村さんは今回の震災を機に急きょ帰国して復学
その後高校に籍を置きながら
被災地復興のために
自ら被災地視察ツアー団体を立ち上げ
被災地の現状を発信し続けています
左手さんも中村さんに賛同して
幼少時代に故郷のタイで見た
海辺の野外映画館が忘れられず
被災地のみんなを励まそうと
自ら映画会を開催するなど
活動を続けています
ふたりは23〜24日の両日
新宿住友ビル三角広場において
ブース発表をしています
ぜひお越しください
【SDGs防災セミナー】
主催者は仙台大学さん
昨年「震災復興東北研修」で生徒が訪れたとき
学校あげてお迎えしてくださり
激励して送り出してくださった
多賀城高校さん
そちらで長年教鞭をとられた後
退職され仙台大学に移られた
小野敬弘 元校長先生が中心となって
企画運営された
地域防災人材育成プログラムの一環です
今回は輪島高校と多賀城高校さんのほか
阪神淡路大震災を経験された
兵庫県立舞子高校さんも参加され
災害の教訓を伝承していくことの大切さを
再確認しました
本校からは川口はるひさん 小住優大さんが参加
◯ 長期化している復旧の様子
◯ 復興への取り組み
◯ そして未来に目を向ける『街プロ』
についてプレゼンしました
会場で目立ったのは
おじいちゃんおばあちゃんの姿
東日本大震災の教訓を後世に伝えていく
何年も過ぎているにも関わらず
その意識の高さに驚きました
出来杉くんからのび太の時代へ
地震から 600 日目
豪雨から 336 日目
新しい時代の教育とは?
大切になってくるそのひとつは
学校の外に出て社会といかに関わるか?
AIはそのためのツールです
IQ( Intelligence Quotient )から
SQ( Society Quotient )へ
出来杉くんから
のび太の時代へ
テクノロジーの進化に対して
それを楽しめる人と恐怖を感じる人がいます
時代に求められる方はどちらか?
答えは明白です
そんな人材を育成すべく
OECD(経済協力開発機構)の支援のもと
明石にある青楓館高等学院さんと協力して
学校をまたいだ部活動『AI部』を展開しています
そこでは学校が社会や企業の協力を得ながら
① 原体験をつくること
② 持続できる環境を整えること
③ 目標を持たせること
を目指しています
防災分野でのAI活用について
衆議院第一議員会館で開催された
『教育AIサミット2025』において
発表をしてきました
テーマは「防災とAI」
青楓館高校さんからは
過去の教育から学び最適な防災を実現するために
『防災ナビゲートAI』が提案されました
このアプリでは
家庭内での話し合いを活発化するために
次のふたつの機能を持たせています
① 防災すべきトピックの選択
「備蓄や準備について」
「被災後の行動について」
家族内で話し合っておくべき内容が
整理されています
② AIによる要約とリマインド機能
話し合った内容をAIが要約して保存します
実際に被災すると電波事情が悪くなり
ケータイがただの箱となりますが
オフライン状態でも利用できるようになっています
本校からは
2年生の辻 姫花さんと山瀬 大貴さんが
AI備蓄品支援アプリ『そなれこ』を提案しました
「備える」×「レコード」で『そなれこ』
被災体験に基づく
実際のニーズを踏まえた機能設計になっています
まずは家族構成やライフスタイルを分析して
必要な備蓄品とその数量を提案します
それはそのままオンラインで購入できます
さらには購入品の賞味期限を管理し
ローリングストックを実現するための
レシピの提案もしてくれます
『AI部』では
これらを単なる提案で終わらせず
自分たちで開発して社会実装させます
野球の甲子園
サッカーの国立競技場
それぞれの部活動には憧れの舞台があります
AI部にもその舞台が準備されています
来る10月10日
大阪・関西万博Expo2025メッセ「WASSE」において
全国大会が行われます
『AI部』がない学校でも
個人でも
出場できます
本校も予選突破を目指してがんばっています
【ソルトレイクより愛をこめて】
災害医療と命の尊さを学ぶアメリカ研修の報告
日本時間21日(木)深夜11時
現地時間同日朝8時
乗り継ぎのロサンゼルス空港に到着いたしました
生徒はみな元気に空港でショッピングをしています
これから羽田空港行きの飛行機に搭乗します
PTA全国大会
地震から 599 日目
豪雨から 335 日目
PTAの全国大会が三重県で開催されています
全国からPTA役員の皆さんが
一堂に会します
震災前に石川県で開催され
その時お手伝いしましましたが
何だか遠い過去の出来事のような気がします
本来PTAの役員の皆さんで
参加すべきところではありますが
現在本校では役員の人選すらままならず
会長さんも
災害復興で手が回らない中無理を言って
お名前だけ入れさせてもらっている状態です
ですので今年は校長ひとりで参加してきました
本校PTAはそういう状態ではありますが
お母さま方で知恵を出し合って
炊き出しなどのできることを
楽しんでできる範囲で活動しています
文化祭にも出店していただく方向です
お手伝いを希望される方は
ぜひ学校までご連絡ください
一日目の日程終了後
伊勢神宮まで足を運んでみました
伊勢神宮には内宮と外宮があります
内宮は天照大神を
外宮は豊受大神を祀った神社です
豊受大神は天照大御神に食事を捧げる「御饌都神」
祭祀の順序に従って
外宮から内宮へ参拝するのが一般的です
伊勢神宮では20年に一度
式年遷宮が行われます
社殿と神宝を新調して
大御神にお遷り願う
神宮最大のお祭りです
これは天武天皇のご発意により始まり
次の持統天皇4年(690年)に
第一回が執り行われました
以来約1300年の長きにわたり伝えられています
次回は令和十五年に第六十三回式年遷宮
その最高潮『遷御』の儀が
執り行われることになっており
すでにその準備が始まっています
輪島高校でも今年秋に
仮設校舎への『遷舎』の儀が
執り行われることになります
不便な仮設校舎への移動であっても
こう言えば何となく厳かな感じがして
新しい時代への期待が高まりますね
『式年遷宮』で取り壊された神殿
そこに用いられていた心柱などの木材は
次の二十年間は神宮へ渡る橋と鳥居
その次の二十年間は伊勢街道に並ぶ神社の鳥居
さらにその後は全国に散らばるお社の改築材として
末永く活用していくのだそうです
【ソルトレイクより愛をこめて】
災害医療と命の尊さを学ぶアメリカ研修の報告
日本時間20日(水)午前9時
現地時間19日(火)夕方6時
ユタ州での生活の最終日が終了しました
今日もBYUに訪れ
午前中は職員の方に
キャンパス内を案内してもらいました
キャンパス内にある建物は
ほぼ人物の名前になっており
大学やキリスト教会に
大きな影響を与えた人だそうです
BYUのオープンキャンパスに来た様な雰囲気でした
その後は学食でランチをとり
BYUの中の売店でお土産を購入しました
学食も売店もビックスケールでした
売店の中には日本のお菓子も売られていました
午後からは
farewell(お別れ) partyを開くための
準備をしました
焼きそば 牛丼 お好み焼きをみんなで作って
お世話になったホストファミリーに振舞いました
明日
飛行機の時間の都合で
家を出るのが早朝4時になります
そのためホストファミリーとお別れをするのが
今晩ということになります
みんなお世話になった宣教師やホストファミリーに
手紙を書いたりプレゼントを用意したりして
最後の別れを惜しみました
またアメリカに行って
みんなと再会することができますように
生徒たちは英語力が向上しただけでなく
率先して自ら行動する力も身につきました
本当に頼もしい限りです