校長室より「おこらいえ」

みつばちの力

地震から290 日目

豪雨から26 日目

 

学校にスズメバチの巣を見つけました

早速駆除です

 

 

 

 

 

 

蜂の巣ジェットの威力は

すさまじいですね

 

スズメバチ撃退の技で

もっと強烈なのものに

「蜂球」があります

日本ミツバチが持つ必殺技です

ミツバチにとってスズメバチは

幼虫や卵を根こそぎ食べられてしまう天敵です

 

そこで巣に寄ってきたスズメバチを見つけると

総攻撃をしかけます

数百匹のミツバチがスズメバチを覆い包んで

押しくらまんじゅうを始めます

お互いの羽根をこすり合わせ

摩擦熱を発生させます

やがてまんじゅうの中の温度が上がり

スズメバチは死んでしまいます

ミツバチは50℃まで耐えられるので

へっちゃらです

 

小さなミツバチでもみんなで力を合わせて

大きな天敵をやっつけます

 

本校生徒が取り組んでいる

街再生プロジェクト「街プロ」の中に

「みつばちプロジェクト」があります

小さな力でも

少しずつでも

あきらめずに前に進めるといいね

きっと大きな課題でもやっつけることができるよ

明倫のみんな!ありがとう!

地震から289 日目

豪雨から25 日目

 

金木犀の甘い香りが

学校を包んでいます

あんなに酷い目にあったのに

季節がめぐるとちゃんと花を咲かせる

植物の生命力に感動です


野々市明倫高校のみなさんが来校しました

詳しくはこちら

https://cms1.ishikawa-c.ed.jp/wazifh/blogs/blog_entries/view/75/145422e62913e7d7fc48edf93092774d?frame_id=210

 

初任で本校に勤務されていた

池田真彬先生が引率されていました

最後に本校生徒に向けてのご挨拶

「かつて自分が住んでいたこの街

 壊れた姿を見て愕然としたけど

 みんなの元気を見て確信した

 この街は生きている!」

この言葉に

また立ち上がる元気をもらいました

ありがとうございました


もう公費解体され

あとかたもなくなった我が家にあった

娘が弾いていたピアノ

家と一緒に壊される運命だったのですが

家が解体する前に何とか運び出し

学校の中でストリートピアノとして

第二の人生?ピアノ生?を送っています

 

生き物を数えるとき

なくなったあとに残る物で数えるのだそうです

ゾウは1頭

にわとりは1羽

サンマは1尾

 

ピアノは1台なので

きっと壊されたあとは

台しか残らなかったのかもしれません

 

では人は?

1名です

そう

人は亡くなったあと名を残すのです

 

この話はある特攻隊員が遺した言葉です

 

今日も生徒がピアノを弾きにきてくれました

 

 

 

 

 

 

彼女は幼稚園の先生を目指していて

今度大学入試でピアノの試験があるそうです

これは災害にも負けなかったピアノ

きっと見守っていてくれるよ

がんばれ!


輪島市学習センターが再開しました

 

 

 

 

 

 

輪島市が高校魅力化プロジェクトのひとつとして

学習する場所を提供してくださっているものです

魅力化スタッフが質問にも対応してくださいます

場所は「ふらっとホーム」の二階

 

「ふらっとホーム」は

旧国鉄七尾線の輪島駅の跡地

駅の数え方は1軒

なくなった駅のあとに

今ではバスのターミナルやお食事処が

軒を連ねています

 

そこの二階を活用して

落ち着いて学習出来る場所が

戻ってきました

 

 

 

 

いろいろ頑張りました

地震から288 日目

豪雨から24 日目

 

東北復興研修や

グローバルフォーラムを終えて

生徒のがんばる様子が

HABのYouTubeチャンネルで

紹介されています

 

【未成年の主張】

https://www.youtube.com/watch?v=marcCbh78S4&list=PLifVGdqsTJWi9DF7nQZHYVtEiB7thUI6b&index=6

 

【東北復興研修(前編)】

https://www.youtube.com/watch?v=0Yh_ZCEE1vo

 

【東北復興研修(後編)】

https://www.youtube.com/watch?v=Qf1xrxwcxy8&t=1s

 

参加した生徒からのレポートを掲載します

 

2年 前名拓実さん

 今回、東北大にてOECDの方々や色んな方と交流させてもらって感じたことがあります。一言でまとめると、「教育」ってすごく難しいことなんだなって思いました。

 どこの学校も様々な面での問題に悩まされているということが分かりました。しかし、他の学校の教育改革の成功例が自分の学校にも当てはめられるとは限らないのも「教育」の難しさを実感しました。例えば学校の統合ですね。地域によって実現可能性は全く違うし、なにより統合前の学校の伝統、校風を完全に変えてしまう可能性が出てくることはある意味すごく怖いことでもあると思うんです。校風が良いと思って入学された生徒、OB、それからOGの方の反対が出るのも当然だと思いました。そうするしかなくなってしまう日本の地方教育の在り方は問題であり、これから議論をもっと重ねる必要があると実感しました。

 しかし、海外の学校の教育改革のアイデアは日本と違った見方も多く、大変興味深かったです。

 せっかくこうして関われたのですから、これからもご一緒にお話しできる機会が増えれば良いと思いました。生徒として、教育について深く考える機会を設けていただけたことを大変嬉しく思います。

 

2年 三中そらさん

今回のOECDグローバルフォーラムに参加し、私自身にとって大きな変化がありました。それは世界が思っていたよりもずっと近い存在だと感じたことです。これまでは「世界」と聞くと、どこか遠い存在のように思い、少し距離を感じていました。しかし、たくさんの外国の方々と交流し、自分なりに英語を使って積極的にコミュニケーションを取ったことでその距離感が一気に縮まりました。世界は決して遠いものではないと実感しました。

特に印象に残ったのは、発表前に緊張していた私に対して多くの方々が優しく声をかけてくれたことです。みほさんや交流会で仲良くなった外国の方々がハグをしてくれたり励ましの言葉をかけてくださったおかげで、少しずつ緊張を和らげることができました。また発表後にも多くの方が褒めてくださり、ハグしてくれたことが嬉しかったです。その瞬間、国境や言葉の壁を越えて人と人が繋がる力を強く感じました。

さらに、「Future of Education and Skills 2030」という場では、さまざまな立場の人々の意見に触れ、自身の視野が広がりました。教育の在り方についての議論は難しいテーマでしたが、他国の教師や教育関係者の意見を聞くことで、教育の役割や未来について深く考えさせられました。このような場に参加し、教育の未来を共に考える一員としての意識を持つことができたことは大きな収穫でした。

貴重な経験を通じて私の視野は広がり、世界は想像以上に近いものであると感じるようになりました。今回のフォーラムで得た学びは私にとって大きな変化となり、これからも積極的に世界との繋がりを深めていきたいと思います。

 

旅の終わりに

地震から287 日目

豪雨から23 日目

 

グローバルフォーラム最終日

多くの方が13年前に辛い思いをされた

東北の地での最後の一日です

 

 

 

 

 

 

 

能登半島の現状をお話しする機会が

幾度となくありました

思い出しながら話そうとしても

言葉に詰まります

涙を堪えていると

ほとんどの方が

泣いてくださいました

 

13年の年月が経っても

深い心の傷は決して癒えることはないのだと

いたたまれない気持ちになると同時に

我々の気持ちを痛いほどわかってくださる

その想いに励まされる思いです


生徒は本当に多くのことを学んでいます

 

戸田市教育長の戸ケ﨑 勤 様からは

夏に輪島高校を舞台に行われた

能登スクールの中で実践された

「おさんぽワークショップ」を

世界に紹介いただきました

参加者に被災地を散歩してもらい

その風景をもとに

それぞれの教科の視点から

どのような気づきがあるか

探しながら歩き回るアクティビティでした

教科書からではなく目の前の現実から

教科と日常生活を結びつける試みでした

 

また

「教師の自己犠牲が当たり前ではない教師像」

とそれに伴う

「新しい教師像への社会的理解」

が提言されました

 

教師という職業が

「子供たちの未来」や

「社会の未来」を担う

重要な職業であるにも関わらず

その知的刺激や挑戦の機会が減少し

信頼や尊敬が揺らいでいる状況を

危惧してのものです

 

さらに文部科学省から

「D-EST」

Disaster Education Support Team

の仕組みをつくることが発表されました

これは現在すでに活躍していらっしゃって

今回の地震で珠洲に支援に入られた

兵庫県教育委員会の震災学校支援チーム

EARTHさんのような活動を

全国的に展開しようとするものです


4日間最後のプログラム

パネルディスカッションに生徒が参加しました

 

 

 

 

 

 

「あなたにとって教師のエージェンシーとは?」

との問いに対して

三中さんは

「一人ひとりに合ったやり方で教え導くこと」

前名さんは

「自身の考えを促すことで自主性を育むこと」

と答えました

 

次の質問

「未来に残すべき教育と変えるべき教育は?」

三中さんは

「部活動などで得られる協力・団結・協調性を残し

 間違いを許容しない土壌をなくしたい」

前名さんは

 「考えを共有しながら進める授業を残し

 もっと世界とつながるように変えたい」と

 

最後の質問

「ティーチングコンパスに採択したいキーワードは?」

三中さんは

「柔軟性」

 多様な生徒への個々に応じた教育が求められるから

前名さんは

「支え合い」

 生徒と先生が支え合えるようになるといいから

そして

「笑顔」だそうです


少し時間を作って

先日「復興研修」で生徒が訪れ

お世話になった場所を訪ねて

お礼を申し上げてきました

 

まずは多賀城高等学校さん

 

 

 

 

 

 

先日生徒が訪れたとき

帰りに吹奏楽部のみなさんが

演奏で送り出してくださいました

 

 

 

 

 

 

ちょうど吹奏楽部が練習してたので

輪島高校の生徒が

「一生思い出に残る風景になった」

と話していたことを伝えました

 

次に閖上(ゆりあげ)朝市へ行きました

 

 

 

 

 

 

先日マスコミの取材を通して

生徒たちに励ましのメッセージを

届けていただいていました

 

 

 

 

 

 

この地区では全てを津波に流されたあと

まず朝市が立ち上がったのだそうです

そしてそれに導かれるように

街が甦ってきたのです

 

 

 

 

 

 

慰霊碑の前では今でも

ひたすら祈りを捧げる方が

いらっしゃいました

慰霊碑の高さは

この地を襲った大津波の高さ

8.3mです

 

 

令和遣欧使節団

地震から286 日目

豪雨から22 日目

 

グローバルフォーラム3日目

今日は舞台を東北大学へ移して

2年生の前名さんと三中さんが参加しました

 

 

 

 

 

 

前名さんは

前日の「未成年の主張」の様子を

三中さんは

2日間のアクティビティを通して

世界が身近に感じられるようになったことを

それぞれ発表しました

 

郡山高校のみなさんとお友達になりました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

映像・音響を担当するのは

メディアアトリエさん

なんとあの小惑星探査機「はやぶさ」の

帰還の際にも担当されたそうです

 

 

 

 

 

 

 

昼休みには大学近くの青葉城を訪ね

仙台市博物館を見学してきました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

慶長遣欧使節について学びました

今から約400年前

仙台藩主伊達政宗が

スペイン国王およびローマ教皇のもとに

外交使節を派遣しました

その際使節長を務めたのが支倉常長です

 

 

 

 

 

 

東日本大震災からちょうど400年前1611年に

東日本大震災の大津波と同規模の「慶長大津波」が

仙台藩を襲った記録が残されています

徳川家の記録である『駿府記』には

この震災により

仙台領だけで5,000人を超える死者を出した

という記録が残っていますし

仙台藩の正史とされる『貞山公治家記録』にも

その様子が残されているそうです

 

この慶長大津波からわずか2週間後

政宗は慶長使節派遣の構想を明らかにし

船を作りはじめ

2年後に使節を出帆させたわけです

 

このような事実を考えると

慶長使節派遣には

大きな災害から立ち直るという意味がある

という気がします

 

使節を派遣した伊達政宗は

未来を作る若者を世界に派遣して

たくさんのことを吸収させて

震災によって大きく傷ついた仙台藩を

より良い国に発展させようとしたのではないか

そう思えてなりません 

 

今回グローバルフォーラムに参加した生徒8名は

12月にパリで開催されるサミットに

派遣される予定です

まさに令和の遣欧使節団

 

輪島をより良い国に発展させるためのヒントを

たくさん学んできてもらいたいと思います

スクールカウンセラーにつなぐには

地震から285日目

豪雨から21日目

 

OECDグローバルフォーラム2日目

「百万石ビブリオバウム」

石川県立図書館で行われました

 

 

 

 

 

 

世界各国における

災害下の取り組みや創造的復興について

プレゼンテーションと

パネルディスカッションを行いました

 

輪島高校からは

前名さんが

AI英会話サービスを活用した

子供が主張しやすい社会を実現する提案を

三中さんが

SNSを利用した被災地の現実の発信

について発表しました

 

 

 

 

 

 

また北野教育長より

震災以降の石川県教育委員会による

学びの継続に向けての支援について

世界の教育関係者に向けて発信しました

 

さらにデンマークからは

創造的復興における

学びを最適化するための

学校施設のデザインについて

 

シンガポールからは心のケアについて

 

アメリカとイスラエルからは

創造的復興に向けての

先端技術の教育への活用について

提言がありました

 

明日は会場を東北に変えて開催されます


洪水による心の傷をケアするため

女性スクールカウンセラー(以下SC)に

学校に入っていただけることとなりました

 

いただいたメッセージをお伝えします

 

『その子のそばにいて

 信頼関係のある人が相談を勧めると

 SCにいちばん繋がりやすいです

 

 相談につながらなくても

 自分を見ていて心を配ってくれる人がいると

 わかること

 いざとなれば

 相談できる場所があるんだとわかることが

 その子を間接的に支えることになります

 

 苦しい人 つらい人ほど

 相談につながらない現状があります

 他の人に迷惑をかけたくない

 向き合いたくない

 他人にはどうせ分かってもらえない

 人を信じられない

 独りぼっちと感じる

 罪悪感(自分には相談する価値がない)など

 トラウマを受けた時に生じてくる

 当然の感情です

 

 出来事の強度や

 支えてくれる人を含むその人を取り巻く環境

 もともとの性格や

 これまでにあった出来事などによって

 助けが必要な生徒がいます

 

 何らかの支援を受けるかどうかは

 その人の思いや環境によるタイミングがあり

 それを尊重するのは当然です

 すぐに支援につながらずとも

 期待した反応がなくても

「あなたを大切に思っている」

「見ているよ」

 のサインを送り続けることが大事です

 

 子どもにとっては

 そばにいる大人がその子どもを理解し

 支えてくれることが一番の資源になります

 ですが今回の災害では

 支える側の大人も深く傷ついています

 子どもは想像以上に

 大人に気を遣い思いやるので

 親子の役割が逆転するなども起きがちです

 子どもの支援で大切なのは

 周りにいる大人を支えることだと思います』

 

どうかお子様をしっかり見守っていただき

また保護者の皆様ご自身も

気になることがありましたら

躊躇なくご相談いただければと思います

叫べ!

地震から284日目

豪雨から20日目

 

第二次大戦後

米国のマーシャル国務長官は

経済的に混乱状態にあった

欧州各国を救済すべきとの提案を行い

「マーシャルプラン」を発表しました

これを契機として1948年4月

ヨーロッパ16か国で

OEEC(欧州経済協力機構)が発足しました

1961年9月にはアメリカとカナダが加わり

新たにOECD(経済協力開発機構)が発足

我が国は1964年に加盟国となりました

ちょうど私が生まれた年なので

加盟60周年ですね

 

OECD主催のグローバルフォーラムが

全国4ヶ所を会場に開幕しました

会場のひとつである輪島高校に

世界各国から教育関係者が来られました

 

このフォーラムでは

これからの時代に求められる

教師のエージェンシー

教師のウエルビーイング

教師のコンピテンシーなどの理解を深め

国際的な指標としての「ティーチングコンパス」

の作成に向けた議論が交わされます

 

うーん日本語で聞いてもよくわからん?

 

エージェンシーとは

「自ら考え主体的に行動して

 責任を持って社会変革を実現していく力」

今回のイベントに際して先生方には

「もしご不明な点があれば

 遠慮せず何なりと

 ご自分で考えて動いてください」

と最低限の情報と指示しか与えていません

被災地ではそうしないと進んでいかないから

街プロの発表原稿を印刷して

掲示してくださったり

スリッパや下足置き場を準備してくださったり

放送設備の準備や後片付け

全て先生方が主体的に動いてくださいました

 

ウェルビーイングとは

「幸福で幸せな人生を送るために必要な

 心理的・認知的・社会的な潜在能力」

今回のイベントに際して

詳細なマニュアルの作り込みなどは

一切指示していません

無駄な事務作業を省いて

真に必要な業務にだけ集中できるよう

先生方の精神的負担を減らしたいから

マニュアルがないと動けないような

教員にはなってほしくないし

被災地ではそうしないと教員自身が

壊れてしまうから

 

コンピテンシーとは

「複雑な社会生活において問題解決し

 成果を上げるために必要な力」

これも毎日被災地で日常的にやってること

 

これなら輪島高校から発信できること

いっぱいありそう!

って感じで第一日目のセッションです

 

We gonna stand up again and again

Because if we give up, the game is over there

文法的に正しいかどうかもわからず

へたくそでもとにかく伝えようとしている

姿勢だけは生徒に見せたい

と通訳を使わずご挨拶

 

 

 

 

 

 

 

そしてアイスブレイク

アイスブレイクとは

カチンコチンに固まった氷を崩すように

初対面の人同士のカチンコチンの心を

少しずつ崩していくためのものです

「トークフォークダンス」をしました

オクラホマミキサーのように二重の円になり

内側の人と外側の人が

お題に沿ってパートナー同士でお話しします

「自分を色に例えると何色?どうして?」

トークが終わると輪が回転し

新しいパートナーと別の話題でおしゃべり

「今までの失敗談を教えて」

 

 

 

 

 

 

 

「未成年の主張」です

校庭に集まったオーディエンスに向かって

自分の夢を

自分の未来を 

大きな声で屋上から叫びます!

県の教育長さんが来られていることを

当日知った生徒が

「被災地に本屋が欲しい!

 教育長さん

 なんとかしてください!」

と台本にないことを叫び出す始末

「気持ちはわかった!」

と教育長さんもレスポンスしてくださいました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デンマークのレーネ・ランゲさんも飛び入り参加

デンマークの「ヒュッゲ」について

叫んでくださいました

「ヒュッゲ」とは

世界幸福度ランキング2位のデンマークの言葉

もともとは「暖炉」を表す言葉で

転じて暖炉を家族で囲むような

「居心地がいい空間」

「楽しい時間」

のことをさす言葉です

日本でいうと「kotatsu」ですね

 

 

 

 

 

 

 

明日は会場をビブリオバウム

石川県立図書館に移して行われます


北海道小平高等養護学校のみなさんが

応援メッセージを送ってくださいました

心を込めて歌ってくださった「群青」

YouTubeチャンネルでごらんになれます

 

 

 

 

「わやくそ」な学年

地震から283日目

豪雨から19日目

 

3年生「総合英語」の選択者が

かわい保育園を訪ね

英語絵本の読み聞かせをしました

 

 

 

 

 

 

「ワン・ツー・スリー」

「オー!ノー!」

大きな声で一緒に読みました

 

 

 

 

 

 

こうやって前の世代からバトンを渡され

そしてこのあともずっと続いていく

そう思うと感極まってしまいました


帰り道におもろいもん発見

 

 

 

 

 

 

震災後わずか数日間で

スーパーはおろかコンビニすら開いてない時

そこにあるもんだけで始めた店です

 

店主は私の教え子の「はるみつ」

バトンを渡したひとりです

「渡された覚えなんかない!」

と言われるでしょうが

 

この学年はやんちゃな学年で

毎日必ず誰かが謹慎になっているという

輪島弁で言うと「わやくそ」な学年でした

悪さの山をして

しょっちゅう我々に追いかけられている

そんな学年でした

でもこうして苦境に立たされても

真っ先に立ち上がる

本当の強さを持った連中です

きっと私が死ぬ間際にみる走馬灯に

必ず出演してくれるメンツです

 

他にも床屋で元気を与えている

「まんじゅう」夫妻

 

先日営業再開直後に洪水でやられた

「やぶ新橋」の店主も

高校は違えど同じ学年です

きっと再び立ち上がる!

そう信じています


さていよいよ明日から

グローバルサミットの始まりです

パリに本部を置く国際機関OECD が主催

全国4ヶ所で展開される

教育に関する国際サミットです

 

その会場のひとつが輪島高校です

 

世界各国から教育関係者が日本に集まり

これからの世界の教育の国際的な指標としての

「ティーチングコンパス」を策定する

そのためのイベントです

 

輪島高校には

本部のフランス

紛争で苦しめられているウクライナやイスラエル

大きな地震で傷つけられたトルコや台湾はじめ

エストニア スウェーデン デンマーク シンガポール アメリカから

お客様をお迎えします

 

上から降ってくる復興計画にそのまま乗っかるな

自分たちの街は自分で作る

街創生プロジェクト「街プロ」の成果を

そして自分たちの夢を未来を

屋上からオーディエンスに向かって

さらに全世界に向かって思いっきり叫ぶ

「未成年の主張」を開催します

TBSの人気番組「学校へ行こう」の

コーナーのひとつをマネしました

「街プロ」のグループのひとつが企画立案し 

今回実現します 


今回の豪雨による被害の最も大きかったところのひとつ

珠洲市大谷町の様子の動画をYoutube で見つけました

https://youtu.be/lizFcXuMz5c?si=asqs9ThgrfGgCzRy

ここは晴れ女の生まれ育ったところ

私も田植えや稲刈りで毎年訪れていたところ

 

3分30秒あたりから

画面中央下部

崩壊した岩肌が

苦しむ人の顔に見えます

シミュラクラ現象ですが…

 

どこから手をつけていいかわからない

でも頑張ろう

ここで今頑張っている門寺建設の社長も

「わやくそ」学年のひとりです

込み上げてくる涙を何回拭いたら

地震から282日目

豪雨から18日目

 

地震で叩きのめされ

洪水でも打ちのめされた輪島高校のみんなに

なんとドリカムさんからメッセージが届きました

 

 

 

 

 

 

「何度でも何度でも何度でも立ち上がろう!」

9月23日の本コラムの投稿をお読みになった

ドリカムのファンの方が

ディーシーティーエンタテインメントさんにご連絡

それを読まれたドリカムさんが

今回サインを特別に本校に贈ってくださったのです

本当にありがとうございます

 

「こみあげてくる涙を何回ふいたら

 伝えたい言葉は届くだろう?」

今の自分たちにぴったりの歌詞で始まる

「何度でも」という楽曲は

2005年にテレビドラマ「救命病棟24時」

の主題歌としてリリースされ

東日本大震災のときにも

多くの方を力づけてくれました

 

ドラマは首都直下型地震が発生した設定で

「もし自分だったらどうするだろう?

 仕事をとるのか?家族をとるのか?」

自問自答しながら見ていました

まさか本当にそんな日が自分に来るなんて

そんなこと当時は思いもせずに


「街プロ」グループを紹介するコーナー

【A7】わじねことフグ郎

 上杉さん 中野さん 横地さんらは

 ゆるキャラを自分たちで作って

 輪島を活性化させようと考えています

 可愛いゆるキャラによって

 生み出される経済効果により

 これからの輪島の発展に貢献します

 

【A8】やってみる

 宮腰さんと森谷さんは

 地震が起きて

 言いたいこと

 やりたいことができない子供達を

 心配しています

 そんな子供たちのやりたいことを

 子供たちが自分たちの手で実現させ

 自己肯定感を高め

 明日への楽しみを増やす活動と

 そのサポートを行います

 

【B7】みんなの主張 in 輪島高校

 泉さん 前名さん 邑田さんらは

 「未成年の主張」を企画しました

 10月10日

 本校を舞台に繰り広げられる

 OECDのグローバルフォーラム

 世界中から教育関係者が一堂に会するこの日に

 屋上から校庭に向かって

 思いっきり本音を叫ぶ場をつくります

 

【C7】海辺で映画を見よう

 ナタさんは

 故郷のタイで思い出に残っている

 海辺の映画館をつくりたいと考えています

 隆起してできた新しい海岸に

 夕陽をバックに映画を上映できたら

 それはロマンチックでしょうね

 

成績の上がる覚え方

地震から281日目

豪雨から17日目

 

テネシー工科大学心理学科教授の

バリー・スタイン氏が行なった

興味深い研究があります

 

小学5年生の子どもたちに

次のふたつの文を見せました

1.力持ちの男が、友達がピアノを動かすのを手伝った
2.力持ちの男が、朝食の間に新聞を読んだ

「2つの文のうち覚えやすかったのはどちらか?」

という質問をしたところ

成績のよい子どもは「1」

そうでない子どもは「2」

と答える傾向にあったそうです

 

何となく推測がついた人もいるかもしれません

一見すると文自体が短い「2」が覚えやすそうですが

内容をよく見てみると

前半と後半を関連付けられるのは「1」であることがわかります

成績のよい子は

「力持ちだからピアノを動かすのを手伝ったんだろう」

と意味を持たせて記憶できるため「1」を選びます

それができない子は

単純な文の長さで「2」を選んでしまうようです

 

作業としての暗記は意味がなく

また面白くないので

なかなか身につきません

 

「街プロ」では

自分で決めた好きなことをやっているので

見ていて驚くほど集中力があるし

そして諦めない力強さがあります

未来を託して余りある逞しさを感じます

 

10月10日には

そのうちひとつのグループが企画した

「未成年の主張」を行います

ご存知TBSの人気番組「学校へ行こう」のマネです

 

マネにはいくつかの段階があって

 

①パクリ

自分の利益のために

他人の創作的な表現を盗用しているものです

元ネタがバレると困るし問題になるものです

 

②パロディ

批判や風刺を目的に模倣しているものです

元ネタを知らないとと面白くもなんともないものです

 

③オマージュ

元ネタに対して尊敬・賞賛の念が込められています

元ネタが分からなくても充分面白く

元ネタがわかるとさらに深く楽しめるものです

 

オマージュ目指して頑張ります!

 

生徒が屋上から大きな声で

自分の夢や未来を

輪島の夢や未来を叫びます!

 

オーディエンスには

地震で大きな被害を受けたトルコ

紛争で苦しんでいるイスラエルやウクライナ

世界各国から

OECDが招いてくださった教育関係者のみなさんです


「街プロ」グループを紹介するコーナー

【A6】能登野菜を使ったポトフ

 ダンス部を中心とした7人は

 能登で育てた野菜を

 自分たちで調理してみようとしています 

 

【B6】震災を超えて響く花火の音

 川端さんを中心とする9人は

 市民の活気と笑顔を取り戻すため

 花火の打ち上げを計画し実現しました

 ご存知のように輪島の夏祭りに合わせて

 クラウドファンディングで資金を集め

 当日の準備にも参加しました

 ご協力くださったみなさん

 本当にありがとうございました

 おばあちゃんが泣いて拝んでいた

 という話を聞いています

 

【C6】角刈り グラウンド復興

 野球部を中心とする13人は

 グラウンドの石拾いから始めました

 運動場に仮設住宅が立ち

 遊ぶ場を失った

 子供たちのために

 思いっきり飛び跳ねることのできる場所を

 提供したいと考えています

 

準備ができた人のところに奇跡は起こる

地震から280日目

豪雨から16日目

 

アメリカの著作家

ウェイン・ダイアー氏は

「人間の感情で最も無益な感情を二つ挙げれば

 済んでしまったことへの自責の念と

 これから行うことへの不安である」

と述べています

そして

「準備ができた人のところに奇跡は起こる」

とも

 

「街プロ」について取材を受けると

決まって聞かれるふたつが

①「きっかけは?」

 人を好きになるのに理由などないのと同じで

 やりたいからやる

 ほとんどそれだけです

②「ゴールは?」

 明日の生活すらどうなるかわからない中

 そんなビジョンなどあるわけがありません

 

過去と未来は考えない

あるのは現在のみ

そして準備ができたら奇跡は起こるのです

 

今日は準備ができて奇跡が起こりつつある

ひとつのグループを紹介します

 

「ネコにもあげれるスイーツ」グループです

長井彩綺さん

大向莉奈さん

坂口紋彩さん

濵谷美耶さん

の4名による活動です

 

避難生活の中で

ヒトが食べているものを

気軽にペットにもあげれるといいなと

考えたのがきっかけです

 

ネコにとって

小麦粉がアレルゲンになったり

牛乳によって皮膚疾患が見られたりと

ヒトが口にするものをそのままあげることが

好ましくない場合があります

そこで小麦粉のかわりに米粉と片栗粉を

牛乳のかわりに豆乳を用いたスイーツを開発

スーパー「ワイプラザ」内の出張朝市での

販売にこぎつけました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今後は投資家さんとの

マッチングイベントに参加して

来年の大阪万博での出店を目指しています

 

商品開発にご協力くださったのは

輪島市内に店舗を構える

「アンファン」さんと「ta・mago」さん

 

「アンファン」さんは小さな洋菓子屋さん

 

 

 

 

 

 

フランス北西部のブルターニュ地方に伝わる

伝統的な焼き菓子「ファーブルトン」などが

お店に並びます

 

 

 

 

 

 

 https://notowajima.jp/navi/anfan/

 

「ta・mago」さんはシフォンケーキのお店

 

 

 

 

 

 

店へ向かう橋が今回の水害でこのとおり

 

 

 

 

 

 

でも明るい店主はめげません

 

 

 

 

 

 

しばらくはオンラインで

ふわふわもちもちのシフォンケーキを

お届けします

 https://ta-mago.net/


ほかの「街プロ」グループも紹介します

 

【A5】輪島の課題

 天野さんは現在の輪島の課題を

 あぶり出しています 

 被災地でとられたアンケートなどをもとに

 研究しています

 

【B5】リラクゼーションルーム

   〜学校にヨギボーを置こう〜

 紺谷さんと干場さんは

 生徒が勉強の合間に休めて

 リラックスできる場所をつくるために

 ヨギボーやお菓子を置いた

 場所を設置したいと考えています

 

【C5】商店街を復興しよう

 古戸さんは

 馬場崎商店街の復興を目指して活動をしています

 

ありし日の窓岩

地震から279日目

豪雨から15日目

 

今回水害で被害の大きかった町野地区

 

氾濫した町野川は

かつての町野高校の高校に

「玲瓏と清き流れの町野川

 そそぐ海原遥けくも…」

と歌われるように

日本海にそそいでいます

それで河口の海岸を

曽々木(そそぎ)海岸といいます

 

曽々木海岸には

観光名所「窓岩」がありました

高さ10m以上あろうかという

大きな岩の真ん中に

ポッカリと窓を開けたような穴がありました

「ありました」と過去形なのは

今回の地震でなくなってしまったから

 

9月27日に投稿したこの写真

 

 

 

 

 

 

窓岩が「あった」場所です

 

そういえば生徒相談室に

窓岩を写した写真があったなと

生徒相談課の先生に探してもらったら

出てきました

これです!

 

 

 

 

 

 

年に数回しか見られない

窓の真ん中から夕陽が覗く一瞬を捉えた

貴重なものです 

 

窓岩は

一枚の岩の真ん中に

穴が空いていたわけではなくて

よくみるといくつかの岩が

微妙なバランスで積み重なって

その隙間が綺麗な窓を形作っていました

 

私はそれを見上げ

きっと奥能登で一番高い山

高州山がかつて活火山だった頃

吹き飛ばされてきた岩が

積み重なったのか

あるいは

曽々木海岸を見下ろす岩倉山が

土石流を起こし

その時流されてきた岩が

積み重なったのか

太古のロマンに思いを馳せることが

しばしばありました

 

いずれにせよ

その岩が今回姿を消してしまった

そう考えると

地質的に非常に貴重な

歴史的瞬間に立ち会えたんだなと

感慨深くなります


「街プロ」グループを紹介するコーナー

 

【A4】みつばちプロジェクト

   〜高校生×小学生の交流会〜

 稲木さんは

 高齢者の声が優先されがちな状況の中

 若者の視点が反映されることが少ないことに

 危機感を感じています

 学生も社会を変える力がある

 世代を超えた協力と

 積極的な行動が重要であると考えています

 そこで小学生と高校生の交流を通じて

 未来の輪島を共に考え

 実践する機会を作る取り組みを行っています

 

【B4】被災地記録

 笹波さん 三中さん 白崎さんらは

 地震で被災した経験をもとに

 震災前や復興途中の写真や

 震災時に必要だった物資についての情報を

 SNSで発信しています

 被災者のリアルな声と現状を共有し

 支援の輪を広げ

 復興への関心を高めるプロジェクトです

 

【C4】 フラワーアレンジメント

   〜花で小中高生を笑顔にしよう〜

 岩地さん 出村さん 松谷さん 森さん 上平さんらは

 地震によって活気がなくなった輪島を

 小中高生を対象とした

 花を使ったイベントを開催することで

 笑顔にします

 元気あふれる子どもたちによって

 輪島の活気を取り戻すことを目的とした

 取り組みを行っています 

お礼参り

地震から278日目

豪雨から14日目

 

商業高校の全国校長会があって

岐阜に来ています

 

少し時間を作って

これまでご支援くださった

近くの方々を訪ねてみました 


 

 

 

 

 

 

こちらは震災後真っ先に駆けつけて

ほぼ1ヶ月にわたって

炊き出しをしてくださっていた

Humanity First さんのモスク

 

中も見学させていただきました

 

 

 

 

 

 

厳かで敬虔な雰囲気の本部

 

 

 

 

 

 

こちらは祈りを捧げる礼拝堂

メッカの方向を向いています

 

 

 

 

 

 

コーランも見せていただきました

単なる経典にとどまらず

生き方や決まりごと

相続の方法まで事細かに定められていて

憲法の役割もしています

 

LOVE FOR ALL HATRED FOR NONE

誰も憎まず全ての人に愛を

この教えを忠実に被災者に対して

分け与えてくださっていたことに

心から感謝です


次に名古屋市立西陵高校さん

 

 

 

 

 

 

昨年度の2年5組のみなさんが

真っ先に支援物資を送ってくださいました

 

その頃郵便も宅急便も動いていなくて

宅急便の集荷基地まで取りに行ったのを

思い出しました

なんだか遠い遠い昔のような気がします

 

靴下とかハンカチとかコスメとか

女の子らしい可愛いものから絵本まで

当時お風呂に何日も入れない子らが

本当に喜んでいました

 

 

 

 

 

 

授業中だったけど廊下から直接

こそっと感謝の言葉を伝えたら

素敵な笑顔を返してくださいました

 

被災地で頑張っている輪島高校の子らも

困っているところにすぐ手を差し伸べてくれる

日本中の高校生らも

本当に国の宝だなと思いました


最近発表された新しい研究

「新型コロナに罹りやすい血液型がある」

 

えー?

そもそも血液型占いには

なんの科学的根拠もないのに…

 

ところがこの学説にはちゃんとした根拠があって

新型コロナに限らずウイルスは

細胞の外に出ていく際に

血液型の情報も一緒に持って出ていきます

例えばA型の方が罹ったウイルスは

A型の特徴を熟知していて

A型の人に罹りやすい傾向がある反面

B型の人には抗体の違いもあり

感染しづらくなります

 

ABO式血液型は

赤血球の表面の形状で決まります

 

O型の人はAB双方と

赤血球の形状上の共通点がないので

A型とB型から来たウイルスには感染しにくく

 

AB型の赤血球は

A型B型双方の特徴を持つので

A型から来たウイルスにも

B型から来たウイルスにも

簡単に罹ってしまう傾向があります


「街プロ」グループを紹介するコーナー

【A3】子どもの居場所を作りたい

 桂木さんと明後さんは

 今子どもの居場所が少なく

 特に門前地区にはそれがないので

 ぜひ作りたいと考え

 直接市役所を訪ね活動をしています

 

【B3】猫探し

 茶園さん 東野さん 若狭さんは

 地震で迷子になった猫を保護したり

 飼い主に戻す活動をしています

 

【C3】猫と人間が食べれるお菓子

 長井さん 大向さん 坂口さん 濵谷さんは

 人間も猫も食べられるお菓子を開発しています

 主にシフォンケーキやボーロを

 販売しようと考えています

 被災した時に

 人間が食べているものを

 気軽にペットにもあげれたらいいなと思い

 そのイメージのもとで活動しています

 完成したら大阪万博での出店を

 視野に入れています

半島の最先端から目指せ世界の最先端 vol.3

地震から277日目

豪雨から13日目 

 

少子高齢化でいえば日本は世界の最先端

その中でも能登はトップランナー

という話をしましたが

世界の先進国の中には

日本同様すでに少子高齢化に

悩んでいる国がチラホラ

 

例えばイタリア

「忘れ去られた町」が無数にあります

地理的にも社会的にも

周辺から隔絶された小さな集落が

全国に点在しています

 

イタリアでは急激な人口減少が全国的に進んでいます

その中でも地方の過疎化がひときわ深刻で

正に日本とそっくりな状態です

政府も手を打ちあぐねています

公共交通網や医療体制そして教育と

基本的なインフラさえ満足に提供されていません

公立高校がない自治体も多く

中学校さえない自治体もあることを考えると

日本は本当に踏ん張っていると思います

 

能登の創造的復興を目指す取り組みの中で

このような世界中の国に提案できるような

何かがきっとあると考えます

 

それを発信する第一歩が

10月10日

本校を舞台に繰り広げられる

グローバルフォーラムです

 

世界中の国から教育関係者を招いて

未来の教育を共に考えるフォーラムです

 

昔TBSで放送されていた

「学校へ行こう」の

「未成年の主張」を行います

被災し言いたいことを我慢しているみんなが

屋上の上から

世界中の人に向けて叫びます

 

この企画をOECD(経済協力開発機構)に話したら

紹介されたスウェーデンの学校で先に実践され

教育的効果があったと報告されています

日本のテレビ番組が

世界の教育を変えました


「街プロ」グループを紹介するコーナー

 

【A2】輪島の和菓子を食べてもらおう

 上野さん 谷内さんらは

 輪島の和菓子を

 輪島出張朝市で販売する計画を立てています

 輪島には

 えがらまんじゅう

 しおせんべい

 柚餅子

 水ようかんなど

 多くの和菓子があります

 工場が使えなくなった店

 販売所をなくした店

 事情はそれぞれですが

 その復興を夢見ています

 

【B2】若者と高齢者との交流を増やそう

 谷内さんと谷野さんらは

 今回の被災により

 地元の高齢者との会話ができないことによる

 問題に不便さを感じました

 若者と高齢者が

 ともに語らい遊んだりできる

 場所の創出を目指しています

 

【C2】ダンスでみんなを笑顔に!

 山本さんは

 自分が大好きなダンスを通して

 市民のみなさんを笑顔にしようと

 がんばっています

半島の最先端から目指せ世界の最先端 vol.2

地震から276日目

豪雨から12 日目 

 

七尾高校のSSHの取り組みが

現行の学習指導要領に取り入れられている

という話を昨日しましたが

 

今日はまずその顛末を

 

今からおよそ15年ほど前

当時七尾高校のSSH推進室長だった私は

文部科学省に呼び出されました

招集先は大阪の大手前高校の校長室

窓越しに大阪府庁の知事室が見え

当時橋下知事が執務をなさっていました

 

他にも呼び出されたのは

奈良の西大和高校

滋賀の膳所高校

兵庫の三田祥雲館高校

 

招集先の大手前高校を含め5校です

 

呼び出した総統閣下から

「君たちには日本の教育を変える重要な任務を与える」

とミッションを告げられました

「なんやそれ?女子ーズか?」

と心の中で突っ込んでいました

「女子ーズ」は

地球の平和を守るため突然集められた

5人の女の子の戦隊コメディーです

出演している女優陣は

今考えると

「本当にこの方たちが全員共演していたの?!」

と驚きのキャスティングです

 

ともかく

この5校のSSHの取り組みを元に

新しい学習指導要領の草案づくりに取り組む

「世界に羽ばたく人材育成プログラム」

がスタートしたのでした

 

「ルーブリック」や「ポートフォリオ評価」など

教育界において今では一般的なことばですが

当時はなにそれ???

って感じで必死に食いついて行っていました

 

七尾高校の取り組みが採用されたのは

探究活動は

「課題の設定」→

 「情報の収集」→

       「整理・分析」→

   「まとめ・表現」↖︎

の活動を螺旋階段を登るように

繰り返すんですよ

のくだりです

 

そのときの発表原稿がこちら

 

 

 

 

 

 

助言者の大学教授からは

「これは今世界で研究されている中での

 最先端の教育プログラムですよ

 こんなプログラムが

 日本の一地方の公立高校で生まれるなんて

 独自の進化をとげたまさにガラパゴスです」

と評価を受けました

当時の主幹教諭からは

「それってディスられているんじゃ?」

とからかわれましたが

自分は最高の褒め言葉と捉えていました 


先日東北復興研修旅行でお伺いした

宮城県立多賀城高等学校の

小野敬弘 校長先生より

そのときの写真を送っていただきました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんなにたくさんで見送ってくださったんですね

どうもありがとう!

うちの生徒が

「一生忘れられない光景」

と言っていたのに納得です

半島の最先端から目指せ世界の最先端 vol.1

地震から275日目

豪雨から11日目 

 

今被災地で困っていることは

決して今に始まったわけではなく

実は被災前から潜んでいた問題

それも日本全国さらには全世界での

共通の問題である

という話を昨日しました

 

日本は世界で極めて先進的な少子高齢化の国

そしてその中でも能登半島は

特にそれが進んだ地

 

これから世界の各国で

急激に少子高齢化が進んできます

 

であるなら

この地で今我々が取り組んでいる

教育実践や街づくりが

これから世界のスタンダードになっていく

そんな気がします

 

それが

私が事あるごとに口にしている

「半島の最先端から目指せ世界の最先端!」

の根拠です

 

ただこれらの考えは

全くの私のオリジナルではなく

かつて私がSSH推進室長として務めていた

七尾高校の当時の校長先生

山本登紀男先生のお言葉を

自分なりに解釈したものです

 

SSHとはSuper Science Highschool

文部科学省が定めた

理数教育に特化した教育を行う高校です

 

七尾高校のSSHが現行の教育課程に

どのようにからんでいったか

おもしろい話があるので

それはまた明日


現在輪島高校では「学びウイーク」を行っています

昨年度より1学期と2学期の中間テストをなくし

かわりに生徒の学ぶ心に火をつけるための仕掛けを

行っています

 

一日目の今日は

34限目に2年生を対象に

大学模擬授業を行いました

県内から10の大学短大さんに来ていただき

実際に大学での講義を体験です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私がおもしろいなと思ったのが

金沢工業大学さんの「アマメハギ」に関する研究

「アマメハギ」は「カワハギ」によく似た魚

ストレスがかかると

特段用もないのに

うろちょろと上下運動を繰り返すのだそうです

私も校長室でストレスがかかると

特段用もないのに

うろちょろと2階3階の教室へ上下運動を繰り返すので

「アマメハギ」に種が近いのだとわかりました 


午後は1年生を対象に

石川県信用保証協会から講師をお招きし

経営に関するセミナーです

講師を務めて下さったのは

本校OBの髙木 雅男さん

自宅が高校の目の前にあり

なんとちょうど今日公費解体が始まったのだそう


2年生は「街プロ」の中間発表会です

活動当初から紆余曲折を経て

テーマが変わったり

クループが分裂したり合併したり

 

ここまでの活動について報告しあいました

 

毎日少しずつ紹介していきます

 

【A1】新朝市復興計画~新しいスタイルの多世代朝市

 青森さん 馬場さん 水上さんらは

 再建が困難になった本町商店街と朝市を

 東京渋谷区にある「MIYASHITA PARK」のような

 「商店街」「公園」「朝市」を組み合わせた

 商業施設にできないか研究しています

 実際に奥能登アーキの方と

 商業施設の全貌(材料・設備・テーマ)について

 相談しています

 オーディエンスからは

 朝市復興について話し合っているワークグループへの

 参加を勧めていただきました

 今後様々な方と連携しながら

 自分たちの提案をしていきます

 

【B1】まちづくり~輪島市民が今求めているもの~

 伊藤さん 木本さん 宇羅さん 大畑さん 保山さんらは 

「輪島未来トーク」に参加したときに聞いた

 子どもの遊び場や医療の問題に関する問題の解決に向けて

 調査活動を今後実践していきます

 

【C1】パラリンピックin輪島

 橋本さん 谷内さんはスポーツイベントを企画をしています

 地震によって公園などがなくなってしまい

 子どもたちが元気に活動できる場所が減ってしまいました

 そこで障がい者スポーツを使った

 スポーツイベントを開催して

 子どもたちに運動する機会をつくり

 笑顔になってもらいたいと考えています 


このブログを読んでくださっている方から

間違いのご指摘がありました

 4月21日

司厨士協会の皆さんによるランチ提供の話

堀内 進 様は

浦安ブライトンホテルの元料理長

田辺 稔 様は

ANAクラウンプラザホテル金沢の現調理長でした

大変失礼しました

訂正しておきました

情報ありがとうございます!

酒人を飲む

地震から274日目

豪雨から10日目 

 

酒は百薬の長とも

命を削るカンナとも申します

陰気な酒はいけませんな

と落語のような出だしですが

 

人酒を飲む

最初のうちはおいしくいただいていますが

そのうち

 

酒酒を飲む

自分が欲しているわけでもないのに

おなかの酒が

次々招き入れるようにすすみ

やがて

 

酒人を飲む

自制心が効かなくなってしまいます

千と千尋のカオナシ状態です

 

酒を飲むと人にからんだり

ダメになる人もいますが

実は酒が人をダメにするのではなくて

本来ダメな人が

酒によって正体が暴かれているにすぎません

 

同じような話で

コーヒーは胃に悪いとも聞きます

確かにコーヒーを飲むと胃が痛いことはありますが

これはコーヒーが悪いわけではなくて

胃が悪いときにコーヒーを飲むと痛むだけの話です

もともと潜在していた問題点が

コーヒーによって顕在化したにすぎません

 

これと同じことが今被災地の教育現場で起こっています

今被災地で起こっていることは

地震や水害だけのせいで起こっているのではなく

被災前から全国のあらゆるところで

くすぶっている問題です

たとえば教員不足の問題であったり

教育格差の問題であったり

 

生徒を見ていても

きちんとした学習習慣の確立していた生徒は

被災により環境が変わっても

自分のすべきことにきちんと取り組んでいます

大変だねと声かけしても

環境が悪いから勉強できないなどとは

一言も口にしません

 

学校では今

建物の基礎調査のための掘削が始まりました

騒音がうるさくて正直授業どころではありません

でも工事も進めなければならないし

生徒には集中力で頑張れと

精神論しか今は言えず

本当に申し訳ないです

 

だからといって

学校として

全てを生徒の自己責任にすることは

許される訳もなく

精一杯のことをやっていきます

 

まずは

水害により家庭での学習に支障をきたしているみなさん

休日の学校を学習場所として開放しています

昨日一昨日と何人かの生徒が登校し

学習に取り組んでいました

 

 

 

 

 

 

しかしこれなども教育格差のひとつです

都会なら学習塾や図書館があるけど

過疎地では学校がその役目もしなければならないこと

それに付随する教員の働き方に関する問題です

  

 

 

 

 

 

 

3年生の岩田さんのおかあさまが

みんな頑張っているからと

おやつを差し入れしてくださいました

ありがとうございます

みなさんに支えられながら

がんばっています 


フジ・アート

そして

府中童謡の会・府中市赤十字奉仕団の

藤原 美江さまより

ご支援をいただきました

本当にありがとうございます

 

 

 

 

 

 

東北から帰ってきました

地震から273日目

豪雨から9日目 

 

東北研修旅行から帰ってきたのが

昨晩の10時

学校で迎えました

ハードなスケジュールだったけど

頑張りましたね

 

たくさんのことを学んできました

 

先生も生徒も

本当に久しぶりに

心から泣きました

 

そう

被災地で頑張っていると

決して涙は見せまいと

明るく振る舞うんですよね

 

多賀城高校さんからは義援金までいただきました

本当にありがとうございます

生徒のみなさんにも暖かく迎えていただきました

最後に手を振って見送ってくれた場面は

一生忘れない!

と口々に言っています

色紙にはみんなからのメッセージが

 

 

 

 

 

 

私も深夜の校長室でそれを読んで

久しぶりに心から泣きました

 

いただいたメッセージには

 

「悲しい時は泣いてください

 つらい時は落ち込んでください

 ただ

 生きることを絶対に諦めないでください!」

東北から帰ってきます

地震から272日目

豪雨から8日目

 

今日は東北研修旅行から

生徒が帰ってくる日です

 

生徒から感想が送られてきているので掲載します

1年
今回の東北ツアーを通して嬉しかったことや、学んだことや、気づいたことは、まず、輪島の場合は備えが充分になかったり、日頃からの避難訓練が宮城より、適当に感じたことです。多賀城高校に言った際に、輪島は学校や地域の避難訓練があまりおこなわれないことに驚かれました。やっぱり、被害にあった人たちはこのように、自分たちの子供や孫などに地震の話をして、地震の怖さや、その時どう言った対応をしたらよいかということを伝えているんだな、家族で話し合って、地域の人と話し合ってその時どういった行動をしたらいいか話し合っているんだなと感じた瞬間でした。この地震があっても輪島はまだ、地震に対して、恐怖心や、危険性を持ってる方は少ないなと思いました。憶測ですが、今輪島高校の全校生徒に災害バッグや、もしまた何か会った時用に、その場で対応できる備えをしているかと聞くと半数も手をあげないだろうなと思いました。なぜなら実際私たちもこの質問を受け、手をあげた人は半数にも満たなかったからです。
そして、もう一つ問題だなと思ったことは、避難訓練です。私たちは学校にいるタイミングで地震は来なかったけれど、東日本大震災では、ほとんどの児童が学校にいる時間帯でした。そして、現地の人の話を聞くと、子供達の命を落としている数がとても多かったことがびっくりしました。そして、校舎自体も大きな被害を受けていました。話を聞きながら、今回は津波は来なかったけど、もし来ていたら、私はちゃんとした行動ができていたのだろうかと、とても考えさせられました。そして、避難訓練は学校だけでなく、地域でもやるべきだと思います。めんどくさいなど思う方もいるかもしれませんが、みんなの命を守るきっかけにつながると思うし、あの時やっててよかったと思う瞬間が必ずあると思います。備えあれば憂なし。本当にその通りだなと感じました。そして、嬉しかったことは多賀城高校と交流が終わり、バスに向かおうとした瞬間に、ほとんどの多賀城高校の生徒が、私たちを囲み頑張れー!と、応援してる!と大きな声で叫んでくれたり、吹奏楽部の演奏や、ダンスを踊ったりして、見送ってくれました。あの光景は一生忘れられないほど、本当に嬉しい出来事でした。そして、友人もできました。地震は大変だったし、苦しかったけど、この地震があったからできたこともあったし、もう一生、関わることがなかった人とつながることができたと思います。この機会を与えてくれた、宮城の方々、学校の先生方、宮城に行かせてくれた家族たちに、感謝しかありません。ありがとうございました。宮城も輪島も大好きです!復興頑張るぞー!

 

1年
今回私は東北ツアーに参加しました。楽しそうだなって思ったからです。あまり良くない事だと思うのですが、最初は軽い気持ちした。24日に事前学習で調べた事を発表し合う活動をしました。

地下鉄に居る時に地震が怒った場合に取る行動についても問題を出してくれました。選択肢として、「中央にかたまる」「電車に乗り込む」「出口まで逃げる」の3つの選択肢がありました。この中で正解は電車に乗り込むでした。崩れても電車が支えてくれるそうです。将来に生かせる!と思いました。館長さんがお話をしてくれた中にとても印象に残ってる事が沢山あります。ある方が朝に親と喧嘩をして仕事に行きました。車に乗りながら、親の好きな物を買って帰って謝ろう。と思ったそうです。ですがその後の地震で津波が来て流されました。その方は必死になって探したそうです。そのおかげで両親は亡くなったけど見つけることができました。ごめんね。って一生謝ることができなくなった。と後悔していたそうです。この話が特に印象に残ってます。もう1つは、逃げよう!と言える人になる。ということです。あのとき逃げよう!と言ってくれた人がいたので今生きています。と館長さんは言われたそうです。私も逃げよう。と言えるようになりたいです。自分で決断できる人に。とも言っていました。私はすごく自分で決断することが苦手です。なのでこの言葉はとても印象深いです。日頃から自分で決断できるようにしていきたいです。

2日目は門脇小学校について聞きました。実際に校舎に入って火災や津波の跡を見てきました。ここで授業をしてたんだなと思いました。教室の中はすごく散乱していました。焦げていました。みんなにも1度行ってみて欲しいです。ビデオを見ました。教壇を使って、協力し抜け出したと言っていました。手助けをしていた人が後ろにいた人に行きなさい。と言ってもらって逃げた。という風に言っていました。その後に、手助けを放って先に逃げた人がいる。という噂が立ったそうです。その方の子供がお母さん。気にしないで。お母さんは何も悪くない。と言っていました。とても良い親子だと思いました。次に女川町のこんのまさひとさんにお話を聞きました。その中で想いの共有の場を作る。というのがとても大事だなと感じました。他にも、街づくりには10年~20年かかる。だから10年後20年後の若者に託す。と言っていました。40代50代が中心になってやる。70代は口出ししない。とても素敵だと思いました。2日目の最後には多賀城高校に行って、高校生ができる事。をグループワークで話し合いました。多賀城高校の生徒さんがとても良い人達で話しやすかったです。輪島には備蓄品がないから、それを生徒会に話したりする事が私たち高校生に今できること。だと意見が出ました。見送る時に多賀城高校の人達が盛大な見送りをしてくれました。とても嬉しかったです。

3日目は、朝市の方のお話を聞きました。とても熱心に話してくれました。復興について話してくれました。待っているだけではダメ。自分で行動しなさい。現地に行きなさい。メールや電話ではなく、現地に言って話す。と何度も仰っていました。私も待っているだけじゃダメだと思います。行動できる人になりたいです。

この3日間で、最初とは意識が変わりました。最初軽い気持ちを持っていたことがとても恥ずかしいです。東北ツアーに参加して本当に良かったです。どれだけ悲惨だったかが分かるツアーでした。ただの話だけではなく、展示している所に行って実際に見たりすることが大事だと思います。学んだだけじゃなくて、多賀城高校生徒さんとの交流等で、楽しい思い出もできました。私は東日本大震災などこれを沢山の人に知ってもらいたいし、実際に、行って見て聞いて話したりして欲しいと思います。

 

2年
 今回の東北復興研修で、東日本大震災時の地震、津波そして復興までの過程を学ぶことができ、そこで学んだことを輪島市の復興と今後の災害への向き合い方を考えて行こうと思った。

研修旅行を通して、石巻市の大川小学校を視察した際、その当時の事を話してくれた三條すみゑさんの話が一番印象に残っている。警報が出ているとき三男に電話をした。最後の方に「母ちゃんも向かってるからな」と言った。その言葉を言ってしまったため三男は近所の人が「避難しよう!」と言っても「少し片付けてから行きます」と言い避難はしなかった。すみゑさんは「自分で息子を殺してしまった」と涙が込み上げてくるのを耐えながら話していたことに自分も悲しい気持ちになり、もらい泣きしそうになった。

津波は残酷だ。しかし、自然災害を止めることはできない。だからこそ災害を止めるではなく、災害が起こった後のことを考え市民や学生、外部の人たちに今回聞いたことや能登半島地震で体験したことを伝えて、より災害について深く考えてもらうことが今後起こる自然災害への対策につながると感じた。  

土日の学校開放

地震から271日目

豪雨から7日目

 

被災された方々に心よりお見舞い申し上げます

ご家庭の状況によっては

落ち着いて学習できる環境でないお宅がおありのことと

お察しいたします

 

そこで

当分の間

土曜日 日曜日 祝日

高校を学習の場として全学年開放することとしました

時間は9:00~16:00です

ご活用ください

ただし

28日(土)については

途中から断水のため

簡易トイレを使用してもらうことにはなります


道路事情が悪く公共交通機関がストップしていて

学校に来れない生徒がいます

電波事情も悪く携帯電話がつながりません

連絡したいときは電波のあるところまで

山を降りてかけているので

こちらからの連絡のつけようがありません

そこでそんな生徒のお宅を直接訪問してきました

 

たどり着けるかわかりませんが

途中の道路事情も含め視察です

 

河口付近から海を望みます

手前にある茶色の陸地に見えるのが全て

今回の水害で山から流出した土砂です

 

 

 

 

 

 

沖の方までずっと海が赤茶色に染まっています

 

地震で崩落した山沿いの道路の代わりに

隆起した海底だった場所に道路を敷設中です

車窓のすぐそこまで海が迫っていて

綺麗に舗装できたらさぞ気持ちのいい

ドライブウエイになるのだろうなと思います

完成したらぜひ走りに来てください

 

 

 

 

 

 

石川県には千里浜ドライブウエイという

世界でも例を見ない車で走れる砂浜があります

通常砂浜だとタイヤがスタックして

前にも後ろにも進めなくなるのですが

千里浜は白山から流出した

驚くべき粒子の細かい砂が堆積したものなので

しっかり締まって車が走っても沈みません

ところが近年は砂防ダムの建設により

白山からの流出が少なくなり

海岸がやせ細ってきているのだそうです

 

今回向かったのは

特に被害の大きかった

輪島市の東端にある町野地区です

かつて私の祖父母の家があり

夏休みには毎年遊びに来ていた

そして教員人生の最初の17年間を過ごした

思い出の地です

 

 

 

 

 

 

地震以来初めて訪れました 

信じられない風景が目に飛び込みます

輪島市街は時が止まったままだと言われますが

それどころではない

本当に1月1日のままです

そして今回の水害です

 

 

 

 

 

 

祖父母の家の手前で行く手を遮られます

仕方なくお隣の柳田村を経由します

 

 

 

 

 

 

 

大量の土砂に埋まったままの家

 

 

 

 

 

 

 

 道路のあちこちで

流木と土砂の撤去作業が進んでいます

片側交互通行どころか

両側を封鎖して作業の隙間に車を通します

通常30分で行ける場所まで2時間かかりました

 

東陽中学校を訪問しました

 

 

 

 

 

 

職員室も泥だらけ

これから掻き出しです

再開まで相当時間がかかりそうです

 

祖父母の家へ向かう橋

 

 

 

 

 

 

目を背けたくなります

見るのもつらいです

でも

ほとんどマスコミも入れない場所なので

地元の人間が惨状を伝えるしかないと思い

振るえる手でカメラに収めています

 

ここは五里分橋(ごりわけばし)

ここから輪島へ五里

珠洲へも五里

宇出津へも五里

能登半島のど真ん中に位置する

昔の交通の要所です 

 

 

 

 

 

 

そんな場所なので水路も集中します

今回町野で最も被害の大きかった場所です

 

私が初任以来17年間勤めた町野高校跡地

 

 

 

 

 

 

災害ゴミ置き場と化していました

 

観光にいらっしゃったことのある方

これ何かわかりますか?

 

 

 

 

 

 

窓岩です

窓どころか岩ごと崩れてなくなりました

 

岩倉山も大きく崩落

 

 

 

 

 

 

トンネルが塞がれ

珠洲方面への通行ができません

 

空からは決死の捜索が続きます

 

 

 

 

 

 

 

全国の皆さん

どうかこの町野地区にご支援の手を

ぜひともお願いします


今日は陸上部の生徒が災害復興ボランティアです

 

 

 

 

 

 

車庫の中には重い泥がどっさり

 

 

 

 

 

 

力を合わせて畳の運び出し

水を吸った畳って重いんですよね

 

ここで災害から身を守るライフハックをひとつ

私の父は熊本で育ったので

台風に対する知識が豊富でした

 

仮に台風で窓が割れた場合

次に起こると考えられる怖いことは何でしょう?

 

それは屋根が吹っ飛ぶということです

なぜなら屋根は上からの力には強いのですが

下からの力にはあっけないほど弱いからです

なので窓から吹き込んだ風で

屋根が内側から吹き飛ばされるのです

 

ではそれを防ぐ最も手っ取り早い方法は?

 

畳を立てかけるのです

しばらく押さえておくと

そのうち雨を吸ってずっしり重くなり

びくともしないのだそうです

道具も釘もいらない

畳1枚をダメにするけど屋根と家を守る

最後の手段です