校長先生のブログ

校長室より

地域・保護者の皆様に見守られながらベストをつくす河井っ子

  10月11日に学校関係者評価委員会が行われました。前古孝人評価委員長の司会のもとで藤山壱史学校評議員、泉原隆司学校評議員、山吹允PTA会長、西中亜紀PTA副会長(母親代表)の皆さんより学校運営に対するご意見を伺いました。先月行われた運動会や児童の挨拶、そして日頃の教職員の指導について評価していただきました。そして次のような意見がありました。

・コロナ禍であるが行事等は、児童の育つ場であり可能な限り実施してほしい。

・働き方改革を進めて先生の負担を減らしてほしい、そのために夜の電話連絡も6時以降はしないなどの策が必要でなないか。

・学校だよりの写真が見にくいので、写真をなくして文字だけにする。写真はHP等に見られるようにすればどうか。

・学校評価を小中連携して取り組んでいく必要があるのではないか。

・クロムブックの活用を進めるために外部人材の活用すればどうか。

どのご意見も、学校・児童・職員の視点で考えて下さっていました。ご意見を伺っている間、終始学校へエールをいただいている気持ちになり、改めて河井小学校は地域の方々に支えられていることを実感いたしました。今後ご意見を学校で検討し、PTA役員の皆様のご意見を伺いながら学校運営に反映させていきます。  

 

10月21日(金)に鳳至小・河井小学校合唱交流会が行われ、5年生55名が参加しました。両小学校ともに持ち味を発揮して、素晴らしい会となりました。笑顔で歌う表情や真剣なまなざしとともにその歌声は聴いている人の心に感動を伴いしっかりと届きました。このような歌を歌うことができたのは、河井小、鳳至小の5年生の皆さんが「負けたくない」「自分たちらしさを出し切る」とお互いを良い意味で意識したからだと思います。これから5年生は6年生からいろいろな面で学校のリーダーとして引継ぎが行われていきます。今後も交流会の合唱のように、良い意味でお互いを意識してリーダーとしてよりよい河井小、鳳至小にするように高め合っていってほしいと思いました。両校の合唱やその後の代表による感想発表を聴いて、必ず期待に応えてくれると思いました。

5年生の皆さんは、合唱だけでなく話聞くときに相手に身体を向ける、靴を揃える、など普段行っていることを交流会でも実施できました。どんな場面でもできてこそ本物の力です。確かな成長を感じ、とてもうれしかったです。

 

10月27日はマラソン大会があります。マリンタウン陸上競技場が工事中で使えない箇所があるので、例年とコースは違いますので、学年ごとに下見に行って確認して覚えているところです。大会では運動会の個人走のように自分のベストをつくして走り抜き、最後まで頑張り抜く皆さんを応援する姿を期待しています。運動会での学びをマラソン大会につなげていけるように働きかけていきたいと思います。保護者や地域の方々には、今後とも子どもたちへの応援並びに学校経営へのご理解とご支援をよろしくお願いいたします。

 

どんな状況でも全力で挑戦する姿に感動! 河井小学校大運動会                             

 

 9月17日(土)に本校運動会が無事に終了いたしました。保護者の皆様には、感染予防対策や午後開催及び後片付けについてご理解とご協力をいただき、本当にありがとうございました。午前中に運動場で集団演技の最終練習を行い、午後からの運動会に入場制限で入れないご家族の方に呼び掛けたところ50名以上の方の参観がありました。このような発表の機会を設けることができたのは、ご理解いただいた皆様のおかげだと心から感謝しております。またPTA役員の皆様には、事前のテント設営や当日朝の準備、入場受付等、本当にお世話になり、ありがとうございました。本来なら開閉会式の言葉で役員の皆様のことを紹介し、お礼を述べるべきところですが、熱中症対策のために割愛しましたことをお詫び申し上げます。

皆様の目には運動会での子どもたちの様子はどのように映ったでしょうか。私は「正々堂々真剣勝負~一人ひとりが全力で挑戦し最高の思い出をつくろう」のスローガンどおりの運動会だったと自負しています。

私が河井小学校の運動会を初めて見て思ったことは、応援合戦、綱引き、ダンス「ブラザービートでシェー」、集団演技「よさこい河井ソーラン2022」でたくさんの児童が声を揃え、気持ちをそろえることの迫力が素晴らしかったということです。

そして個人走やリレーではどんな状況になっても最後まであきらめずに走り切る姿に感動しました。応援しながら胸が熱くなる瞬間がたくさんありました。出し切った本人への拍手はもちろんですが、周りの温かなまなざしがあるからこそ、安心してベストをつくすことができます。このチーム河井の雰囲気に大きな拍手を送りたいと思います。そしてこの雰囲気をつくってくれたのは6年生のみなさんです。夏休みから計画、準備し、よさこいの心構えの発信や練習する姿でその雰囲気をくれたことに本当に感謝しています。

どんな状況でも「ベストをつくす」ことは「レジリエンス」を育むことにつながります。「レジリエンス」とは「心の回復力」です。早期の離職率の高さ等で現代の若者の課題ではないかと話題になっています。人はショックな出来事や苦しい状況に直面することがあります。そして落ち込んだり、時には絶望したりすることがあると思います。「レジリエンス」は、心が傷ついたり挫折したりした時に、心を通常状態に戻す力です。

「レジリエンス」を高めるには、自分に対するプラスの感情に気付くことが有効だといわれています。そして、そのようにプラスの感情が自分の中に蓄積されていくと、気持ちが落ち込んだ時に役に立つそうです。

今回の運動会で河井小の皆さんが困難にもめげずに「ベストをつくす」姿を見せてくれました。「仲間の良さを見つけよう」は他者からの言葉で自分のいいところに気付くことが目的です。よさとして他者から認められることで更に学びとして実感できるようにしていきたいと思います。「最高の思い出」から「最高の学び」へ、今後とも職員一同ベストをつくしていきますので保護者の皆様のご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。

                                      校 長 六田 茂行

2学期も「ベストをつくそう 仲間のよさを見つけよう」を合言葉に!

 本日から2学期が始まりました。学校に主役の子どもの声が帰ってきました。令和4年の2学期も引き続き、コロナ禍でのスタートとなります。改めて今までの感染予防対策を徹底していきます。

今夏は市内でも大雨が続きました。被害を被った方に心よりお見舞いを申し上げます。今後も天候不順が危惧されますので、ぜひ在宅時の災害の対応や行動についてお子様と確認をお願いいたします。

また長い夏休みが明けで、何か心配な事や不安なことがあれば、担任の先生はもちろん、相談しやすい河井小学校の他の先生、スクールカウンセラーの先生に相談してほしいと考えています。児童にも伝えますが、保護者の方からも話していただきたきますようお願いいたします。

 

 さて私は高校野球を見るのが好きで、毎年、必ず感動する場面に出会います。今年は奈良県の地方大会決勝の出来事がそんな場面でした。天理高校と生駒高校が戦い、21対0のスコアで天理高校が夏の甲子園出場を決めました。通常であれば出場選手、ベンチ、スタンドが喜びを爆発させる瞬間です。

しかし試合後、天理ナインはマウンドに集まって優勝を喜ぶことをしませんでした。相手校の生駒に体調不良の選手が続出し、ベストメンバーで臨めなかった事情に配慮したのです。9回2死、あと一人で優勝の場面で選手だけでタイムを取ってマウンドに集合し、主将が「試合後に喜ぶのはやめておこう」と提案し、ナインも受け入れたそうです。試合終了後すぐに整列して、試合後の礼を交わしました。

私は、自分たちが3年間全てを打ち込んできたことが甲子園出場として夢がかなった場面で相手をリスペクトする行動ができたこと、そして監督の指示でなく自分たちで、決めて行動したことが本当に素晴らしいと思います。私は毎年このように高校野球で感動する場面に出会い、大切なことに気付かせてもらっています。

 

 本校ではこんな場面がありました。6年生の松村結太さんは、県陸上大会の練習の補助として準備や練習の手伝いをしてくれました。そして県陸上に出場するみんなに宛てて自分から手紙を書いてくれました。次の内容です。

 

県陸に行くみなさんへ

いよいよ県陸の本番ですね。

練習のことを本番で生かして優勝して、

全校集会で賞状をもらってください。

あと、ぼくは見に行けないけど

MG(マネージャー)がいなくてもがんばってください。

本当にがんばれー!       

 

私は県の陸上大会の会場でこの手紙を読ませてもらい、本当にうれしく思いました。そしてこのように自ら相手のために行動できる子がいる河井小学校を改めて誇りに思いました。

 2学期はすぐに運動会があります。9月17日(土)の本番はもちろんのこと、その練習でベストをつくす姿や準備の過程で松村さんのような素晴らしい場面がたくさん見られると思います。先生たちもみなさんが気付かない「よさ」について教えたり、気付かせてくれたりします。チーム河井が、お互いに仲間のよさを見つけて学び合い、さらにパワーアップできる2学期にしましょう。

1学期の「ベストをつくそう 仲間のよさを見つけよう」を児童の言葉でふりかえる

「ベストをつくそう 仲間のよさを見つけよう」を職員と児童の合言葉としてきた1学期も本日が最終日となります。そこで児童の文から合言葉をどのようにとらえていたかをふりかえります。

●ベストをつくそう

先月号でも河井小金管鼓隊2022の皆さんが、河井小学校の伝統とプライドを受け継いだことをお伝えしました。6年生の振り返りの作文を読むと、全員がしっかりと合言葉を意識して練習や本番に臨んだこと分かります。その中から二人の作文を紹介します。二人の共通点は、ベストをつくした姿を具体的なめあてとして、更にしっかりとできたかどうかをふり返っている点です。


「ベストをつくした金管」            田中美緒              

 今年の金管の目標は、「輪島市に笑顔を届けられるようにベストをつくし、迫力のある金管の伝統を受けつごう。」です。金管のパレードが始まったとき、結団式で私が言った「列をそろえて進んだり、止まったりすることを意識してがんばろう。」の通り、同じ列の5年生に合わせてパレードすることができたのでよかったです。競技場について演奏する時に、自分の場所のコーンを見て、ぴしっと止まって演奏できました。

最後の解散式では、満足して終わることができてよかったし、これで最後の演奏が終わったのでさみしい感じがしました。下校の時に地域の人に「河井の金管よかったよ。」といってもらえたのでうれしかったです。輪島に笑顔を届けられたのかなと思いました。

 

「ベストをつくすことができて満足することができた金管~2022~」 卯木悠惺

私は市祭で金管の発表をしました。そこで私は金管のスローガンを達成するためにいろいろな工夫をしました。まずは返事です。先生が話をした後には返事をするなどです。もう一つはやる気です。やる気があってスローガンを達成するのと、やる気をなくしてスローガンを達成するのでは全く違うので、やる気について工夫しました。演奏している時はしっかり声を出したり、楽器の音を大きくしたりと、金管ができるのが最後だったのでできることは全て出し切りました。演奏している時は、楽しく明るく演奏することができたので良かったです。市祭で、もう金管をすることがないので少し悲しいですが、満足して金管を解散させることができたのでよかったです。最後まで集中して、金管をすることができたのでよかったです。

 
 ベストをつくすとは、自分ができることをしっかりやり切ることで、終わった後で悔いを残さない、このことがしっかりと書かれています。

 

●仲間のよさを見つけよう

全校で「輝く河井っ子」の取組を行っています。たくさんの児童のいいところを見つけてくれていて読むとほっこりとうれしい気持ちになります。その中から2点を紹介します。

 
・5年海組 江岸さん 輝いていたよ

 授業で積極的に手を挙げているし、ペア・グループ活動でもよく意見をいっていていいね。

                                    5年海組 九尾より

・5年空組 伊吹さん 輝いていたよ

 いつもみんなにやさしい言葉を使ったり、元気よく遊んでいていいね。

                                    5年空組 山岸莉より

 
 友だちのよい点を見つけられる人はそれを自分の力にできます。そしてよいと思う点も成長するにつれて増えていきます。様々なよさを見つけられる人は成長している証拠とも言えます。

 これから長い夏休みが始まります。自分が夏休みにベストをつくす姿を具体的にして、ぜひ自力でやりとげてほしいと考えています。そして新たな仲間のよさを見つけられるよう成長した姿が見られることを楽しみにしています。

 

コロナ感染予防対策の一層の徹底を!

 各地域で3年ぶりの祭礼などのイベントが実施されて日常が戻りつつあります。それ自体は喜ばしいことですが、人の移動が増加することにより感染リスクが増加することが懸念されます。本校でも、濃厚接触者として自宅待機中に陽性となる例も見られます。また、報道によりますと感染された方の多くが無症状であるということです。誰もが症状がなくても感染しているかもしれないとの意識をもって生活することが重要となります。改めまして、家庭でも手洗いや手指消毒など感染予防対策の徹底をお願いします。

                                         学校長  六田 茂行

河井小学校金管鼓隊の伝統とプライドを受け継ぐ

 本校では毎年卒業制作で輪島塗の作品を作り、校内に掲示しています。令和3年度の作品でちょうど40作品となります。その中の20作品に金管鼓隊が描かれています。今までの先輩たちにとって金管鼓隊の演奏が小学校生活の大きな思い出であったことがわかります。

河井小学校金管鼓隊2022のスローガンは「輪島市に笑顔を届けるためにベストをつくし迫力のある金管の伝統を受け継ごう」でした。その言葉通り3年ぶりに実施された輪島市民まつりで最高の演奏を披露してくれました。

当たり前のことですが全ての行事は児童の成長のためにあります。子どもたちは金管鼓隊の練習から市祭での演奏を通して大きく成長したと思います。その一場面を紹介すると、市祭直前の結団式のことです。指導してきた先生たちやパートリーダーが本番に向けて思いを伝えてくれました。その言葉を聴いてから行った次の練習では明らかに変わりました。今までで一番の演奏と動きでした。先生やパートリーダーの言葉だけでなく気持ちもしっかりと受け取ることができる「聴く心」をもったさらに良いチームになった瞬間です。練習を始めた昨年度からこのような場面がたくさんあったことでしょう。

 4日は輪島市に笑顔を届けるためにベストをつくして演奏する姿がありました。2年間の練習の成果を出し切った6年生は、金管鼓隊終了後に全員が満足をしたと振り返ったそうです。

 市祭ではたくさんの下級生が演奏を見ていました。その姿から、演奏だけでなく、真剣な表情や雰囲気から伝統を引き継ぐプライドをしっかりと感じ取ったことでしょう。そして自分たちも迫力ある演奏をしたいと思ったことでしょう。昭和40年から行われている金管鼓隊の伝統とプライドが次の世代へ受け継がれた日となりました。

 最後に河井小学校金管鼓隊2022の皆さんが学校経営ビジョンの具体的取組⑩の「輪島や河井小学校の伝統と文化を理解させ、誇りをもたせる。」を自分たちで具現化してくれたことに、本当に感謝します。

                               学校長 六田 茂行