校長先生のブログ

校長室より

学校経営ビジョンの実現に向けて

 学校便りの第1号で学校経営ビジョンとは学校づくりの設計図であると皆さんにお伝えしました。そこで学校経営ビジョン「具体的な取り組み」の5項目について現在の学校の取り組みや児童の状況をお知らせします。

※学校便り第1号でお知らせした時点では「具体的取り組み」は9項目でしたが、「輪島や河井小学校の伝統と文化を理解させ、誇りをもたせる。」を加えて10項目としました。(学校HPに掲載しています。)

 

①「ベストをつくそう 仲間のよさを見つけよう」を学校生活全般で具現化

 ベストをつくす場面としては運動などが思いつきますが、日常生活の中でも数多くあります。4年生は、1年生を迎える会の出し物を行った後で、自分はベストをつくせたと振り返っていました。6年生はテストで無回答を0にすることがベストをつくすこととして取り組んでいました。

 写真は1年生が、2年生の学習の様子の映像からよさを見つけているところです。1年生は2年生の動きが素早い、かっこいい、などの感想を述べていました。

私たちはコミュニケーションの手段として言葉、文字だけでなく、表情や雰囲気でお互いに伝え合っています。だからこそ対面で仲間の姿から、感じて学ぶことが重要なのです。  

 

②児童と取り組み内容を共有した学力向上プランの共通実践

 学力向上プランとは、学校全体で河井小の児童に付けたい力を明らかにして、共通な取り組みを行うためのプランです。本校ではその内容を児童にも伝えて取り組んでいきます。写真はぐんぐんミートの写真です。4月に行ったテストの結果や目標を示すために行ったオンラインの集会です。児童玄関にある「ま・ナビボード」でも同じ内容を掲示しています。

③語彙を豊かにし、できる喜びを育む音読 暗唱

 人は言葉を使って考えます。良い言葉をたくさん知ること、つまり語彙を豊富にすることが大切です。語彙を豊かにするために各学年で音読、暗唱に挑戦しています。

 

⑥活動の方向性を示し、適度な競争意識を与え、評価し意欲の向上を図る

 挨拶チャンピオンの取り組みは、代表委員会が企画してくれた取り組みです。各学年で元気な挨拶をした人をチャンピオンとする取り組みです。チャンピオンになりたいという思いで、明らかに大きな声で挨拶する児童が増えました。健全な競争意識による効果だと考えています。

⑦児童のがんばりを見える化する掲示の工夫

 自学ノートで努力した児童をかしこワールドで紹介します。また⑥で紹介した挨拶チャンピオンも写真を掲示し紹介して、努力の成果が見えるようにしています。

 

 取り組みは相互につながりがあります。③、⑥、⑦の取り組みにより「自分はやればできる。」という気持ちも育みたいと考えています。今後も学校ビジョンに実現に向けて取り組んでいきます。

 

 

話す言葉 聴く心

校長から全校の皆さんに伝えたい大切なことです。「話す言葉」とは授業中はもちろん、常に相手に話す言葉遣いに気をつけてほしいのです。人は言葉で考えます。正しい言葉を使えば正しく考えることができます。また「聞いた言葉で心がつくられる」という言葉があるように、周りからの言葉が人の心に大きな影響を与えるので、言葉使いに気をつけてほしいのです。「聴く心」とは聞くときは心を話す相手に向けないとしっかりと内容や気持ちもわかりません。ぜひ聞こうとする心をもっていることが話す相手に伝わる聴き方を身に付けて欲しいと思います。

 安全・安心な学校づくりをめざして 

令和4年度が始まり2週間が経ちました。大人も子どもも慣れてきてそろそろ疲れが出てきていることではないでしょうか。気温の乱高下もあり、体調を崩す懸念もありますので、しっかりと睡眠をとって生活リズムを整えたいものです。

 さてコロナ感染拡大防止のために4月22日に予定されていた授業参観、PTA総会、各委員会を中止とさせていただきました。大変ご迷惑をおかけし、保護者の皆様のご協力に感謝いたします。今後もどのようにしたら児童の活動がより安全に実施できるか、知恵を絞りながら学校運営を進めていきたいと考えています。今後もご理解とご協力よろしくお願いいたします。

【いじめを見逃さない学校づくり】

私たちが「それはいじめだよ。」「いじめはよくないよ。」と口にする「いじめ」についてどのようなイメージをおもちでしょうか。文部科学省では次のようにいじめを定義しています。「いじめとは、児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。」と定義しています。そして具体的には次のような例をあげています。

いじめの態様(令和3年度 問題行動・不登校等調査の例)

・冷やかしやからかい,悪口や脅し文句,嫌なことを言われる。

・仲間はずれ,集団による無視をされる。

・軽くぶつかられたり,遊ぶふりをして叩かれたり,蹴られたりする。

・ひどくぶつかられたり,叩かれたり,蹴られたりする。

・金品をたかられる。

・金品を隠されたり,盗まれたり,壊されたり,捨てられたりする。

・嫌なことや恥ずかしいこと,危険なことをされたり,させられたりする。

・パソコンや携帯電話等で,ひぼう・中傷や嫌なことをされる。

いじめの重大事態

・生命、心身又は財産に(対する)重大な被害

・相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている状態
 
 
  文科省では、学校にはいじめが必ず起こりうるものとして対処すること、そしていじめを見つけて、認知(学校でいじめと判断すること)して適切に対応することを強く求めています。いじめを見逃さず指導し、重大事態に陥らないようにすることが重要だとしています。本校でも毎年、数件のいじめを認知し、教育委員会に報告し、継続的に指導や見守りを行っております。

 
今年度の本校のいじめを見逃さないための取り組みは以下の通りです。

※担任だけでなく全員で児童の様子を見取るために

・児童理解の会で児童の様子を共通理解する。   

・終礼時に、児童のどんな行動に対しどんな指導をしたかを情報共有する。

※児童からの訴えを見逃さないために

・毎月のいじめアンケートの実施と聞き取りを行う。

・学級の居心地などを質問するQUアンケートの実施と分析をする。

※お互いを認め合い、支え合う気持ちを育てる

・児童と教師の「よさを見る目」を育む「かがやく河井っ子」の取組を行う。

・認め合う気持ちを育む挨拶運動を行う。

・縦割り班活動の(特に事後指導)を実する。

※外部との連携

・スクールカウンセラーとの教育相談(木曜日)を行う。

・いじめ対応アドバイザー(年2回)による学校のいじめの対応の点検・評価・助言を受ける

 いじめを見逃さないために、児童の様子の変化に気づく教員の感性が重要です。しかし感性は経験などにより差があることも事実です。そのため組織として複数の目で児童の様子を観察して情報を共有していきます。また何か悩みがあればどの教員でも相談するように働きかけていただければと思います。

1番大切なのはいうまでもなく未然防止です。令和4年度の合言葉の「仲間のよさを見つけよう」を具現化する象徴的な活動の「かがやく河井っ子」に取り組み、児童同士や教職員の「よさを見る目」を育んでいきます。そしてその子なりの全力を周りが温かく応援する雰囲気を作っていきたいと思います。

 近年急増しているSNS上の書き込みによるトラブルを把握するには保護者の方々のご協力が不可欠です。河井っ子の健やかな成長のために今後もご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

 

 

 

令和4年度の河井小学校学校経営ビジョンをお知らせします

 4月7日(木)に54名の新入生を迎え、全校児童303名で令和4年度の河井小学校がスタートしました。この度松山真由美校長の後任として、六田茂行が校長を務めることになりました。どうぞよろしくお願いいたします。

今年度の本校の学校経営ビジョンを紹介します。学校経営ビジョンとは、簡単にいうと学校の児童をこのように育てるという学校の決意表明です。学校教育目標を実現するシナリオともいえます。本校では「学校教育目標」「教育方針」「学校づくりの基本理念」「目指す児童像」「目指す教師像」「具体的取組」で構成しています。

基本的には令和3年度を引き継いでいきますが、次の2点を変更しました。

1点目は教育方針を子どもの姿で表したことです。2点目は、具体的な取組の項目を精選したことです。それでは学校経営ビジョンについて紹介します。

1     学校教育目標  心豊かに、たくましく生きる子の育成        

2  教育方針   ベストをつくそう 仲間のよさを見つけよう

         ~令和4年度チーム河井の合言葉~

 
☆「教育方針」は学校教育目標を達成するために、求めたい児童の具体的な姿とし、学校行事などで常に念頭において取り組む教師と児童の合言葉としました。 

 人と比べるのでなく、今の自分の最高の力を出し切ることを続けると、昨日より今日、今日より明日と少しずつ成長していきます。「それがベストをつくす」ことです。「仲間のよさを見つけよう」は友だちの姿を見て学ぶことです。素晴らしいことやすごいこと、苦手なことも頑張る姿などを見つけることです。仲間のよさに気付く人は、その良さを自分の力に変えることができます。たくさんの児童がいる河井小学校ではたくさんチャンスがあります。

 自分は最善をつくして取り組み、なかまの成果や努力を認めたり、応援したりする、そのような児童の姿をたくさん増やしていきたいと考えています。

 

3 学校づくりの基本理念

・学校は、子どもたちにとって「学んだことが身につく場」である。

・学校は、子どもたちにとって「人としての生き方を学ぶ場」である。

・学校は、地域の中にあって「家庭と地域と連携して子どもたちを育てる場」である。

 

4 目指す児童像

【明るくたくましい子】【よく考えやりとげる子】【協力し進んでやる子】

 

5 目指す教師像

 ・率先垂範により範を示す教師

 ・学び合い、高め合う教師

 ・教育公務員として自覚ある言動を行う教師

 ・適切なコミュニケーションにより、他者と信頼関係を築くことができる教師

 ・確実に共通実践できる教師

 
☆学校として具体的に取り組む内容は以下の通りです。今年度は、学校の様々な場面で指導するためには、常に職員が意識できる量にしたいと考えて、すでに達成できていることやどの学校でも必ずやるべき内容は省くなど10個に数を厳選しました。また何をするのか、実施したかしなかったのかがわかる具体的な内容にしました。

6 具体的取組

・「ベストをつくそう 仲間のよさを見つけよう」を学校生活全般で具現化
・児童と取り組み内容を共有した学力向上プランの共通実践
・語彙を豊かにし、できる喜びを育む音読暗唱
・「話を聴く」「納得」による信頼関係に基づいた学習規律
・家庭学習の習慣化を図り、学習習慣を定着させる
・適切な声量(授業 あいさつ 歌)挨拶№1の河井小学校へ
・児童のがんばりを見える化する掲示の工夫
・活動の方向性を示し、適度な競争意識を与え、評価し意欲の向上を図る
・「事実の確認」に基づいた生徒指導及び保護者対応
・輪島や河井小学校の伝統と文化を理解させ、誇りをもたせる。
 

上記のビジョンの達成をめざし、教職員一同、新たな気持ちで頑張ります。また令和4年度もコロナ禍の中でのスタートとなりました。保護者・地域の方々には、本校の教育活動及び今後の感染予防対策についてご理解・ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

                                                                                                       校長 六田 茂行

令和3年度 第67回卒業証書授与式を終えて

 令和4年3月18日(金)、河井小学校第67回卒業証書授与式が無事挙行されました。昨年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症の流行の中での開催となりましたが、無事開催できましたことを大変有難く思っています。ありがとうございます。

 本日晴れて卒業式を迎えた38名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。6年間よく学び、よく遊び、心と体を鍛え、たくましく成長した姿を見て、職員一同嬉しさで一杯であると同時に、この伝統ある河井小学校からこんなに立派に成長した子どもたちを送り出せることを誇りに思っています。今年度もまた成長した子どもたちの姿をみて、子どもたちの成長に関われる教員という仕事に幸せを感じています。
 卒業式では、卒業生に大切にして欲しい三つの心を、はなむけの言葉として贈りました。
 一つ目は、「人との出会いを大切にする心」です。これからの人生、多くの出会いがあり、その出会いが卒業生の生き方を豊かにしてくれます。人との出会いを大切にし、他人を思いやる優しさ、他人の教えを受け止めることのできる素直で柔軟な心を持つことを忘れず、多くの方々からたくさんのことを学んで欲しいと思います。
 二つ目は、「夢・目標・希望を持つ心」です。新たな自分づくりの途中には、乗り越えがたい多くの壁にぶつかります。そんな時は、壁の向こうに、自分の夢や希望を投げ込み、それを超えて行くという強い意志が自分の人生を切り拓いてくれます。夢、目標、希望はどれも生きていく上での大きな活力になるはずです。
 三つ目は、「感謝の心」です。大切に育ててくれた家族に、熱心に勉強を教えてくれた先生方や支援員さんに、一緒に笑い喜び、競い励まし合ってきた仲間に、毎日おいしい給食を作ってくださった調理員さんに、陰で環境整備をしてくださった校務士さんに、登校を見守ってくださった見守り隊の皆さんに、学校行事等でお世話になった皆様に、直接「ありがとう」の言葉を伝えて欲しいと思います。
 そして人間は健康であってこそ様々なことができます。命が何よりも大切です。卒業生の皆さんには、心と身体を大切にし、充実した中学校生活を過ごすことを願っています。新しい世界に向かって出発する卒業生の前途が光輝くことを心よりお祈りいたします。

 最後になりましたが、今年度の教育活動において至らぬ点も多々あったと思いますが、保護者の皆様・地域の皆様からは多大なるご理解とあたたかいご支援を賜りましたことに心より感謝申し上げます。今後も河井小学校の子どもたちのために、職員一同誠心誠意努力して参りますので、ご支援・ご協力の程よろしくお願い申し上げます。

                                                                                                                    学校長 松山 真由美