校長室より「おこらいえ」

読むラジオ読んでね

地震から 505 日目

豪雨から 241 日目

 

大谷翔平選手のユニフォームが

学校に届きました

 

 

 

 

 

 

以前これをいただいたといいう

金沢市で銀杏塾という学習塾を経営されている

川岸達 塾長様がくださいました

川岸先生は輪島のご出身で

週末などを利用して

実家の片付けにいらっしゃっています

 

このユニフォームについては

ご自分で所有しているよりも

若者たちの目につく場所に飾った方が

はるかにみんなに元気を届けられる

そう判断なさって

こころよく輪島高校にくださいました

 

玄関先の賞典ケースに飾ってあります


今日の授業のようすをどうぞ

 

 

 

 

 

 

ビジネスコースの1年生

とにかく元気です

加藤先生の「英語コミニュケーション」

大きな声で復唱しています

 

勉強の中身を教えるよりも

勉強のしかたに主眼を置いた

普通コース1年生の「数学Ⅰ」

 

 

 

 

 

 

今田先生は「見直しノート」のつくりかた

「見直しノート」はつまづきを集めた

いわば「宝の山」です

 

 

 

 

 

 

通先生は

「エビングハウスの忘却曲線」を用いて

復習の大切さを説きます

 

普通科2年生は中野先生の「保健」

 

 

 

 

 

 

今日から教育実習生が来て

みんなで自己紹介をしました

にしても

みんな自己PR力の低いこと

このへんが輪高生の弱さです

打たれんくらい出る杭になれ!

 

ビジネスコースの2年生は

「ソフトウエア」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらは部屋がなくて

急遽図書室の中にこしらえた

共用パソコンスペースです


先日出演させていただきました

MROラジオの

「Tad Mitani's Innovation Now」

読むラジオとしてアップしていただきました

どうぞご覧ください

https://tadmitani.net/


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は2月22日「尊い仕事に就くみなさんへ」を読んで

 

「自衛隊の方々へのお話でした

 私もたくさん助けられていたなと

 記憶がよみがえってきました

 私の家は地震が起きてから水が出るのに

 半年ぐらいかかったと思います

 もちろん家で入浴もシャワーもできないので

 結構精神的にきていました

 周りで避難している人もみんな体を洗えず

 ウェットシートで体を拭いている人もいました

 そんな中

 『自衛隊の人がお風呂を作ってくれた』

 という母の言葉を聞いて

 私は母についていきました

 中に入ると

 受付で自衛隊の方々が優しく迎えてくれたのを

 今でもはっきりと覚えています

 ストーブもあり

 お風呂に入るまでの待ち時間を暖かく過ごせました

 お風呂も広々としていて

 中でおばあちゃんたちがたくさんお話をしていたりと

 ひとつのコミュニティーだったと思います

 そしてみんなが自衛隊の方々に感謝していました

 私と同じように

 まだ家に水が出ていない友達もたくさんいて

 その子たちと会うこともありました

 友達と一緒に温まったり

 他の人たちと会話したり

 気分も癒されました

 それから

 自衛隊の方々がお風呂を閉めるまで通い続けましたが

 いつも温かくみんな優しくて楽しかったです

 感想ノート的なものが置いてあって

 私も書かせてもらいました

 中には自衛隊の方々への感謝が

 たくさん書いてありました

 本当に良い思い出です」

   《匿名希望》

ウルトラマンAの最後の言葉

地震から 504 日目

豪雨から 240 日目

 

輪島市を国道249号線沿いに

半島の先端に向かって走ると

御陣乗太鼓の里

南志見があります

「なじみ」とよみます

 

 

 

 

 

 

石碑の左後ろ

折れた鳥居に象徴されるように

地震に引き続き洪水でも

大きな被害を受けた地です

 

 

 

 

 

 

こちらは隆起してできた新しい海岸線

これが全て海の底だったなんて

信じられますか?

 

 

 

 

 

 

洪水で流されてきた木がうずたかく

洪水の凄まじさを物語っています

 

 

 

 

 

 

御陣乗太鼓を奉納していた神社も

なすすべもなくそのままの状態です

 

 

 

 

 

 

それでもそこには

復興に向けて力強く歩き出している

人々の営みが確実にありました

 

 

 

 

 

 

ここは南志見市場

今日はここでフェスティバルを

行っていました

 

 

 

 

 

 

本校からもダンス部の生徒達が

ステージで盛り上げました

 

 

 

 

 

 

「街プロ」のカフェグループが

コーヒーを振る舞っていました

 

 

 

 

 

 

能登高校さんの

書道パフォーマンスの作品も

展示されていました

 

 

 

 

 

 

こちらは「リラク&カイロ眠明」の

山下明美さま

 

 

 

 

 

 

被災民はもとより

支援の方にも

ここちよい安らぎを提供されています

 

 

 

 

 

 

そしてなんと

ウルトラマンA(エース)の北斗星司隊員

高峰圭二氏のトークショーがありました

私の子供時代ドンピシャの

ウルトラマンシリーズです

諸星弾がウルトラセブンに

郷秀樹が帰ってきたウルトラマンに

変身するのとはちょっと異なり

ウルトラマンAは

北斗星司と南夕子の男女ふたりが

リングを併せることによって変身するという

子供ごころになんとも

照れくさいような嬉しいような設定でした

 

ウルトラマンAは

地球での任務を終え

M78星雲に帰っていくとき

「やさしさを失わないでくれ

 弱い者をいたわり

 互いに助け合い

 どこの国の人達とも

 友達になろうとする気持ちを 

 失わないでくれ 

 例えその気持ちが何百回裏切られようと

 それが私の最後の願いだ」

と言い残します

 

そのことを髙橋氏の言葉で

今日は直接聞きました

もしかして

知らず知らずのうちに

こころのどこかに

すりこまれていたのかもしれない

そんな思いになりました


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は3月5日「怖い話」を読んで

「地震からもう430日も経っていることがわかり

 月日が過ぎるのはとても早いと思いました

 『〇〇万円を全生徒にお配りしたい

 我々は指定された金融機関に直接振り込む』

 と申し出があったことが書かれていました

 お金をもらえるのだったら自分も即申し込むし

 すぐ騙されると思います

 地震があって

 空き巣に入られてるところもあったし

 家まで来て

 『鉄など売って欲しい』

 などと言われたこともあります

 少し怖いと思いました

 『人生に対する感謝』という言葉が

 私はすごくいいと思いました

 これまで当たり前と思っていた

 授業や友達と遊ぶこと

 地震が起きてはじめて気づきました

 それは当たり前じゃないことがわかりました」

            《匿名希望》

生徒とAIと先生とAIと

地震から 503 日目

豪雨から 239 日目

 

 高坂 健彦 様はじめ

一般社団法人社会応援ネットワーク

のみなさんが取材してくださった模様が

ようつべにあっぷされました

ぜひごらんあそばせ

https://youtu.be/CVJNrFS0zZY


AIは正解を知るためのツールではなく

それっぽい文章を作るツール

先日そのことを学んだ生徒が

AIの有意義な活用について

試行錯誤を繰り返しています

 

課題の提出がありました

どう見ても前半と後半の書き振りが異なる

そのことに気づいた担任が確認したところ

やはり後半はAIに作ってもらったとのことでした

 

書き直して提出された課題

何か違和感がある

担任が国語の先生に確認したところ

「この部分とこの部分はAIっぽいね」

との指摘

 

担任は考えました

「AIに見てもらおう!」

生徒が使用しているものとは別のAIに

「この文章は高校生が書いたものですか?

 それともAIが書いたものですか?」

AIの回答は

「AIが書いたものを

 高校生が手直ししたと考えられます

 手直しした部分はこことここです」

国語の先生の指摘とピタリ一致するのでした

 

AIと人間のコラボをめぐる

生徒と先生の知恵の出し合いは

ますます面白くなってきています


【被災地に電気が灯るまで】第35回

 発電と電池の仕組みについて学び

 エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー

 

これまでにダニエル電池の仕組みを説明して

この電池をどう改良したいか?

生徒のみなさんに答えを募集しました

 

集まった答えは

(1)溶液がこぼれるのが嫌だ

 そう

 当時の人たちも同じことを考えました

 液漏れしないように改良されたのが

 乾電池です

 その仕組みについては

 ここでは触れませんので

 各自で調べてみてください

 

(2)繰り返し使えるようにしたい

 そう

 当時の人たちも同じことを考えました

 充電できるように考えられたのが

 鉛蓄電池

 車のバッテリーに使われています

 この仕組みについて

 次回から学んでいきましょう

世界平和

地震から 502 日目

豪雨から 238 日目

 
輪島高校には中間テストがありません

一回のテストよりも

日々の単元テストを重視して

できないポイントを早く見つけ

その改善に繋げて行きます

 

今日はビジネスコース1年生で

簿記の単元テストが行われました

これは朝の風景です

 

 

 

 

 

 

全員朝早く登校し

しっかりと準備に取り組んでいます

 

中間テストや期末テストなど

定期考査を廃止する動きは

全国的にも少しずつ増えています

 

岐阜県美濃市では

小学校1・2年生の通知表を廃止するそうです

「低学年の子にはもっとのびのび育ってほしい」

とのことです

 

私自身振り返ってみると

小学校の頃の思い出の中に

通知書は出てきません

動物や植物を育てたり

自然の中で飛び回っていたことばかり

あるいはアホなことしたり言ったり

先生に叱られたことばかり

走馬灯のように駆け巡ります

クラス内の順序を伝えることに

なんの意味があるのかなと思っていますので

美濃市のご英断に拍手を送ります

 

子どもの序列を知りたい

とお考えの保護者も

いらっしゃるかもしれませんが

できないことを責める社会から

できることを褒める社会へ変わるため

ご理解いただきたいと思います


トルコのエルドアン大統領が

「地域や世界的な危機を解決するため

 トルコは支援や仲介を求められている」

と述べ

仲介外交において

世界的に存在感を高めています

 

これまでも

ウクライナとロシアの交渉の舞台を

イスタンブールなどで

何度となく提供したり

 

アサド政権崩壊後のシリアにおいて

米国から制裁解除を引き出すなど

 

「和平外交の中心」としての

役割を果たし続けています

 

輪島高校では現在

トルコの学校あるいは教育機関との共創を

OECDの協力のもと推進しております

 

大地震で被災した同じ経験を持つ高校生たちと

災害対策や世界平和のため

協力して行きたいと考えています


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は10月29日

「高石高校さんいらっしゃい」を読んで

 

「昔の人が次の世代の住宅対策として

 植林を進めスギを植えましたが

 今となっては

 花粉によって多くの人が苦しめられています

 子孫のためを思って行動を起こしたとしても

 かえって苦しめるだけなのかもしれません

 でも大事なのは結果ではなく

 その行動に込められた先祖の思いだと思います

 僕自身も花粉は辛いし

 昔の人何やってくれたのと思ったりもしますが

 それは自分たちの時代を

 少しでも良いものしたいと思ってのことならば

 嬉しいことだし心が温まります

 僕も将来の日本のためにやれる事はしたいし

 その行動が良い結果になるか

 悪い結果になるかはわからないけど

 少しでも良くしたいと思う気持ちが

 伝わってくれれば嬉しいです」

      《田中琉碧》

 

私も今

能登地区の将来の高校の在り方について

いろいろ行動を起こしています

それが本当に最適な選択肢なのか

かえってこの地区の教育を

グチャグチャにしてしまうのかわかりません

それでも前を向いて進んでいます

 

とても力づけられる感想でした

ありがとう!

強いぞ!ビーバーですぞ!

地震から 501 日目

豪雨から 237 日目

 

5月15日

輪島高校の創立記念日です

大正12年設立以来102年の時が流れました

 

設立当時の学校はどんな様子だったのか

調べてみました

 

当時の新聞は

「同郡ハ県下ノ第三位ヲ占メル大郡デアルガ

 ソノ低位ニアル自治ノ振興

 殖産興業ノ発展ヲ図ルニハ

 中等教育機関ヲ完備セネバナラズ

 シカルニ実情ハ郡民ノ一部

 資産階級者ハ子女教育ノタメ

 郷里ヲ捨テテ

 金沢市へ移住スルモノサヘアリ」と

高校がないから

お金持ちはどんどん金沢に引っ越していくと

高等学校設立の必要性を伝えています

 

住民の熱烈な要望に応える形で

輪島高校が産声をあげました

 

当時の時間割を見てみましょう

 

[修身][公民]

 [修身]は現在の「道徳」に相当します

 身を正しくし立派な行いをすることを教えます

 戦前の日本においては

 教育勅語を基に

 忠君愛国や家族愛などを教える教育として

 特に重視されました

 

[国語][漢文]

 [国語]では「講読 」「書取」「作文」「文法」「習字」

 の五科目を学びます

 

[歴史][地理]

 

[英語]

 「読方」「解釈」「聴方」「話方」「発音」「綴字」

 「書取」「習字」「作文」「文法」「暗唱」

 かなりたくさんの科目があります

 戦時中は敵国語として学ばないもの

 と思っていましたが

 敵国の情報を入手するために

 特に力を入れて教育されていたようです

 

[数学][代数][幾何][三角法]

 

[一般理科][博物][物理][化学]

 博物は生物と地学を合わせたような科目です

 こうしてみると理科は今と変わりません

 

[図画][作業][音楽]

 作業は園芸や工作を学びます

 

[体操][教練][武道]

 [教練]とは軍事教育で

 射撃や手旗信号のほか戦史などを学びます

 

[農業][商業][簿記]

 

先生方の指導方針も示されていました

「予習復習ヲ奨励シ以テ

 自学自習ノ習慣ヲ養成ス」

「教材ハ『分量ヨリハ徹底』ヲ期シ

 之ヲ精製シテ

 基礎的知識ノ徹底ヲ期ス」

「教師間ノ打合会ヲ徹底シ

 教材研究教授方式ノ統一ヲ図リ

 以テ教授効果ヲ最大ナラシム」

教える内容は変わっても

教師の教える姿勢については

普遍のようです

 

「他教科トノ連絡ヲ

 常ニ密接ニ保ツ」

と現在の教科横断につながる記述もありました

 

[生徒心得]をみると

当時の風俗が見えて面白いです

 

「金銭ノ募集ヲスルコトヲ禁ズ」

 学校でそんなことする生徒がいたんですね

 

「劇場及ビ寄席ニ立チ入ルコトヲ禁ズ」

 劇場や寄席が

 不良の溜まり場だったのでしょうか

 それにしても寄席なんかあったのか?

 調べてみたらなんと

 震災で公費解体した我が家の敷地に

 寄席がありました

 

「眼鏡ヲ使用セントスルトキハ

 予メ許可ヲ受クベシ」

 眼鏡が許可制って???

 目が悪くないのに

 おしゃれでする生徒がいたのでしょうか?

 

現在の

バイク禁止とか

スカート折り曲げて穿いたりとか

きっと未来の高校生からは

「変なの」って思われるんでしょうね

 

そもそも高校生そのものも

なくなっているかもしれません

 

現在の学年制が廃止されて

それぞれの子が

それぞれ最も最適な時期に学ぶことのできる

個別最適な学校の時代が

すぐそこまで来ているような気がします


商業教育研究会が行われ

北越製菓株式会社代表取締役

髙﨑憲親氏のご講演を

聴かせていただきました

 

髙﨑氏は

北越製菓が数年連続業績悪化している時に

26歳で代表取締役社長に就かれ

経営を建て直した方です

 

「新しいことにチャレンジするとき

 何をするにも社内に3%は仲間がいる

 残りの97%は決して敵でも反対派でもない

 『無関心』や『重い一歩を踏み出せない』だけ

 だからまずは3%の仲間で実績を叩き出す

 それが97%の興味を引き彼らの背中をそっとおす

 これが仲間づくり

 経営者にとって最も大切なことは

 自分の心と直感を信じる勇気を持ち続けること」

 

私も先日神戸での講演会の際に

お土産にビーバーを持って行ったら

大喜びされました

 

さすがの知名度でした

鳳凰の舞う里から

地震から 500 日目

豪雨から 236 日目

 

今日は地震からちょうど500日目

 

今年創立102年目を迎える輪島高校

その設立当時

輪島市はまだなく

鳳至郡輪島町に

次の世代を担う若者が集いました

 

伝説の鳥

鳳が降り立つ地

風至

 

麒麟・竜・亀とともに

霊獣視された瑞鳥(ずいちょう)

雄を鳳

雌を凰とよびます

 

首は蛇

尾は魚

あごは燕

くちばしは鶏

背は亀に似て

五色の模様の羽根をもちます

 

鯤(こん)という大魚が化身した幻の大鳥

「鵬」とは別物のようです

 

鳳凰は好んで桐の木にとまるといわれます

本校の中庭には大きな青桐の樹が植えられており

校章にも桐があしらわれています

 

鳳凰の雛をあらわす「鳳雛」という言葉には

輝く希望に溢れた子どもたちという意味があります

 

「鳳雛」が集う本校に

合唱曲「フェニックス」が届けられました

 https://cms1.ishikawa-c.ed.jp/wazifh/blogs/blog_entries/view/75/269496cc8199d35901ee1b0963cfe40d?frame_id=210

「フェニックス」はエジプト神話の霊鳥

500年に一度自ら焼かれ

そのたびに幼鳥となってよみがえる

不死の鳥です

 

各テレビ局でその模様が放送されます

18:00 北陸朝日放送「ふむふむ」

18:09 石川テレビ「石川さんパレット」

18:15 北陸放送「Atta」

18:30 テレビ金沢「テレ金ちゃん」

NHKは未定

ぜひご覧ください

 

つくば市立みどりの学園義務教育学校

のみなさんとオンラインでつなぎ

一緒に歌いました

 

 

 

 

 

 

輪島市の小学生も集まってくれました

 

 

 

 

 

 

生徒会長の田中さんと

副会長の波座さんがメッセージを

送ってくれました

 

 

 

 

 

 

 最後は輪になって大合唱です

 

 

 

 

 

 


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は3月14日「地震から一年」を読んで

(ただしこの記事は諸事情により削除してあります)

 

「この日のブログには

 あっという間に月日が過ぎたことに対する心情や

 たくさんの人に支えられた感謝が綴ってありました

 そして紅白歌合戦のステージについても詳しく書かれていて

 坂本冬美さんの能登に対しての思いや

 歌の裏側などについてたくさん書かれていました

 一人ひとりに感謝の気持ちを綴ってあるのが

 素晴らしいと思いました

 自分も一人ひとりに対して感謝の気持ちを

 伝えていこうとと思いました

 最後に質問です

 ネタがつきないんですか?」

                 《匿名希望》

 

ネタがつきかけたら

こうして生徒のみんなからの感想をもらえるので

助けられています

これからは校長個人のブログではなくて

先生方や生徒のみんなから湧き上がった声も

どんどん伝えたいと思いますので

言いたいことがあったら

校長室まで訴えにきてくださいね

 

みんなで「おこらいえ!」という気持ちを

発信していきましょう!

明日のフェニックス

地震から 499 日目

豪雨から 235 日目

 

3つある建物のうち

現在2つが危険判定を受けていて

残りの1つの建物に

3学年が集まって授業をしています

 

図書室を利用したり

パソコン室を普通教室に転用したり

工夫を凝らしてやっています

 

 

 

 

 

 

こちらは

1つの教室を2つに区切って

利用しています

狭いですが

生徒たちは集中して頑張っています

 

震災後

生徒たちの授業に取り組む姿勢は

驚くほどに変わってきています

 

居眠りしたり

ボーッとしていたり

そんな生徒はまずいません

 

数年前は

授業中じっと座っていることができず

廊下に飛び出す生徒が相当数いたのですが

全く見ぬ光景となりました

 

特に1年生は受験の時期の集団避難により

落ち着いて学習できなかった経験がありますが

その分伸び代は未知数です

乾いたスポンジほど水をよく吸います

どんどん知識を吸収していきましょう


合唱作曲家

弓削田健介さんが

被災地の子どもたちの声を紡いで

つくってくださった合唱曲「フェニックス」

いよいよ明日

お披露目会を行います

 

輪島の小学生たちも一緒に

全国のお友達ともオンラインで繋いで

 

今日はその最終リハーサルがありました

 

 

 

 

 

 

昨年の音楽堂での卒業式で

歌のプレゼントをしてくださった

ソプラノ歌手の仲谷響子さん

炊き出しで牛丼を振る舞ってくださった

保護者の崖ご夫妻にもご指導いただき

感動的な歌声となりました

 

明日は13;15より始まります

ぜひお越しください!


【被災地に電気が灯るまで】第34回

 発電と電池の仕組みについて学び

 エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー

 

前回はダニエル電池の仕組みを学びました

 

 

 

 

 

 

 

 

中央を仕切った容器の

片方には

硫酸亜鉛水溶液に金属亜鉛を浸し

もう一方には

硫酸銅水溶液に金属銅を浸し

亜鉛と銅を導線でつなぐ

すると

金属亜鉛 Zn が溶け出し

その時生じた電子が導線を伝って銅へ

溶液中の銅イオンがそれを受け取って

銅に変わる

 

ではこの電池をパワーアップするには

どうしたらいいか?

というのが宿題でした

 

(1)硫酸銅水溶液についてはどうでしょう?

  溶液中の銅イオンが無くなった時点で

  電池は寿命ですから

  答えは濃い方が良い

 

(2)硫酸亜鉛水溶液についてはどうでしょう?

  金属亜鉛が溶け出すので

  初めから亜鉛イオンがたくさんあったのでは

  溶ける勢いが弱まるので

  答えは薄い方が良い

 

(3)電極の種類については

  ふたつの金属の

  イオン化傾向の差が大きいほど

  反応が起こりやすいです

  イオン化傾向は

  Li > K > Na > Mg > Al > Zn > Fe > Cu > Ag

  なので

  例えば亜鉛 Zn を アルミニウム Al に変える

  銅 Cu を銀 Ag に変えるなどです

 

さて今日の宿題です

この電池の弱点は?

改良を加えるにはどうする?

 

今日の宿題は化学の知識は必要ありません

例えばこの電池がケータイの電池だとしたら

困ることは何?

という日常生活レベルの宿題です 

 

ぜひチャレンジを

 

このブログを読んで

考える力を養って欲しいので

解けた人にポルトガルのお土産をあげましょう

答えを紙に書いて

校長室前の封筒に入れておいてください

締切は明日の午後4時です

ポルトガルの思い出

地震から 498 日目

豪雨から 234 日目

 

石川県の高等学校の校長会が行われ

その席で

今回のポルトガルツアーの報告をしました

 

「輪島高校は震災を機にOECDと共創しています

 OECD(経済協力開発機構)は

 ヨーロッパ諸国を中心に

 日・米を含め38ヶ国の先進国が加盟

 国際経済や貿易そして開発援助など

 加盟国間の分析・検討を行い

 さまざまな提言を行っている

 パリに本部を置く国際機関です

 

 

 

 

 

 

 PISAという学力テストの結果を踏まえ

 日本の子供は数的リテラシーは高いが

 読解力が低いとか

 各国の子どもたちの学力をもとに

 教育施策についての提言も行なっています 

 

 今被災地では

 多くの教育課題が浮き彫りになっています

 しかしこれらは地震によって起こったものではなく

 地震の前から潜在していたもので

 奥能登に限らず日本全国で

 さらには今後世界中に広がってくる

 大きな課題です

 

 例えば少子化

 今の小学校1年生は奥能登全区域で200名弱

 4クラスから5クラス分の子どもしかいません

 馳浩石川県知事は

 奥能登5公立高校を全て残す方針を

 打ち出されていますので

 何らかの方策が必要です

 

 それから教員不足の問題

 能登地区の教員の中には

 住むところを失い

 金沢加賀地区へ異動を余儀なくされた方が

 多くいらっしゃいます

 代わりに転勤してくる教員を確保することも難しく

 新規採用の先生方が

 その役目を担ってくださっています

 

 そういった課題をOECDに相談したところ

 ポルトガルの小さな街にそのヒントがある

 そういう助言をいただき

 今回の研修旅行に繋がったわけです

 

 

 

 

 

 

 ポルトガルのモメンタ・ダ・ベイラ

 首都リスボンから車で4時間以上揺られる

 地方の小さな街

 そこでは幼小中高特支が一体となり

 地域のHUBとして機能していました

 

 

 

 

 

 

(1)シチズンシップ教育

 単なる主権者教育といった枠組みでなく

 教科横断型の学習で地域課題の解決を目指します

 日本の次期教育課程に盛り込まれることになりそうです

 

 

 

 

 

 

(2)スクールクラスター

 幼小中高支の垣根がありません

 小学生が中学校で学んだり

 高校の先生が中学校で教えたり

 さらには高校生が小学生に教えたり

 校長室はひとつの部屋に

 全校種の校長先生が在室し

 情報の共有と

 迅速な意思決定を図ります

 

 

 

 

 

 

(3)ウエルビーイング

 職員室は教員の休憩の場として徹底しています

 バーカウンターとエスプレッソマシン

 そしてソファーが設置されていて

 授業から帰ってきた先生が一堂に会し

 雑談しながら情報共有する場として

 機能しています

 考えてみるとそうですよね

 教員の仕事場は本来

 教室でありグラウンドであるはずで

 職員室にこもってパソコンに向かうことが

 教師の本務ではないはずです


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は8月23日「綿密用意周到派と行き当たりばったり派」を読んで

 

「地震や洪水などのつらかった記憶や

 学校行事やイベントなどの楽しい思い出を

 思い出しました

 人生史上最も強烈な一年でした

 本当に苦しい思いをした一年だったけど

 一番楽しい一年でもありました

 日常生活のありがたさや

 友達の大切さを見に沁みて実感しました

 僕たちは「街プロ」で花火を打ち上げました

 この日のブログを読むと

 とても懐かしく感じたり

 昨日のことのように感じたりします

 あの時は

 花火を打ち上げるためにお金を集めたり

 広報することに必死でした

 当日を迎えて

 打ち上がった花火を見て

 頑張ってきてよかったという達成感と

 成功してよかったという安堵の気持ちが

 こみあげてきてとても感動しました

 去年を振り返ってぼくは

 最高の一年にすることができたと感じます」

        《匿名希望》

熱烈ファンからの「喝!」

地震から 497 日目

豪雨から 233 日目

 

野球部が富山県へ練習試合に出ています

 

発災時から本校に寄り添ってくださって

定期的にご自分で焙煎したコーヒー豆を

先生方のためにと届けてくださっている

富山県にお住まいの北島嘉孝様が

観戦に駆けつけてくださったようです

 

お便りをいただきましたので

ご紹介させていただきます

 

 

 

 

 

 

 

 

「輪島高校野球部を生で拝見させて頂きました

 試合前後の監督さんの

 高校球児張りの挨拶そして相手や味方選手への声掛け

 などなど

 この監督のもと高校時代過ごせる選手達

 幸せだなと感じました

 また女子マネさんのノック

 とてもかっこよかったです

 監督さんやコーチがするノックと

 同じ気持ちで捕球していない選手数名居たのは

 喝!ですが(^_^;)

 観戦中に選手の家族さん同士の

 仮設住宅に住む近況報告を耳にして

 選手達の元気な姿を見て

 野球ができる事が当たり前でなく有難き事

 改めて感じました

 一日ひと時大切に過ごしたいと思いました

 皆様の健康と共に

 輪島高校野球部三年生が

 一日でも長く高校野球生活送れるよう

 夏の大会勝ち進む事を祈願致します」

 

 

 

 

 

 

 

 

ありがとうございます

これからも応援よろしくお願いします

 

選手の何人かに「喝!」があったぞ

しっかりやれ!


【被災地に電気が灯るまで】第33回

 発電と電池の仕組みについて学び

 エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー

 

これまでに

金属には電子を与えやすい順番

すなわちイオン化傾向があること

Li > K > Na > Mg > Al > Zn > Fe > Cu > Ag

さらに

銅と亜鉛を導線で繋ぎ酸に浸けると

亜鉛から銅に向かって電子が流れること

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただしこれでは

水素の泡が銅を覆ってしまい

すぐ寿命が尽きること

 

それを解決するために

液を希硫酸から硫酸銅水溶液に変えて

水素の発生をなくすアイデアがあること

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし今度は

銅イオンが直接亜鉛から

電子を受け取るようになり

電子の流れが生じなくなることを説明し

 

この問題を解決する方法を

宿題としました

 

生徒のみなさん

いかがですか?

いいアイデアはありましたか?

 

ひとつの答えです

銅イオンが亜鉛の方へ

行けないようにすれば良いのです

銅と亜鉛の間を仕切って

銅側にだけ硫酸銅を入れます

 

 

 

 

 

 

 

 

亜鉛側はとりあえず電極に合わせて

硫酸亜鉛でも溶かしておきましょう

 

こうすることによって銅イオン Cu2+

亜鉛版に近づくことを防ぎます

 

この電池の仕組みを説明するとこうです

(1)イオン化傾向の大きな亜鉛が

         電子を失って陽イオンとなる

    Zn → Zn2+ + 2e

(2)電子が導線を伝って銅へ流れる

(3)銅イオンが電子を受け取って

   金属の銅に変わって銅板に付着する

    Cu2+ + 2e → Cu  

(4)銅には水素の泡が発生しないため

   電子が流れ続ける

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この電池をダニエル電池と言います

では今日の問題です

この電池のパワーをアップする

あるいは寿命を伸ばすには

どんな方法が考えられますか?

3つあげてみましょう

 

ヒントは

①硫酸銅水溶液の濃度について

②硫酸亜鉛水溶液の濃度について

③電極となっている金属について

EARTHからD−ESTへ

地震から 496 日目

豪雨から 232 日目

 

輪島沖浮体式洋上風力発電の特集番組が

5月10日(土)20:54~

テレビ朝日/サタデーステーションで放映されます

21時15分~25分または

21時40分~50分のいずれか10分程度

となりそうです

輪島の復興のひとつ

浮体式洋上風力発電に焦点を当てた内容です

 

 

 

 

 

 

https://www.nedo.go.jp/fuusha/haikei.html 

この方式だと

地震が起こったときにも

安定した電気の供給が期待できるとともに

新たな雇用の創出にも繋がりそうです

 

それに向けて本校では

電験技師の資格取得に向けての

特別講座も開始しています

その様子も報道されるかもしれません

 

是非ごらんください


昨日

兵庫県立学校の校長会のお招きを受け

「EARTHからD−ESTへ」と題して

講演をさせていただきました

 

「傷ついた神戸を

 元の姿に戻そう

 支え合う心と

 明日への希望を胸に

 響き渡れ僕たちの歌

 生まれ変わる神戸の街に

 届けたい私たちの歌

 幸せ運べるように」

今年1月17日

この地を訪れた時に初めて耳にした

阪神・淡路大震災の時につくられ

今なお歌い継がれているこの歌を

最初に歌わせていただきました

 

あの時亡くなった方々が

ご自分の命と引き換えに

残してくださった多くの教訓と

 

あの時生き延びた方々が

今なお差し伸べてくださる

温かい手

 

そのお陰でこうして

今なお私は生きている

 

このことは発災以来

片時も忘れたことがありません

その感謝の思いを込めて

お話をさせていただきました

 

EARTHというのは

Emergency And Rescue Team Hyogo 

被災地における学校の早期再開と

子どもたちの心のケアを支援する

兵庫県教育委員会の組織です

今回の能登半島地震においても

発災後すぐに珠洲市に入り

被災地に寄り添った支援を

してくださいました

 

一方で避難所にもなった本校には

発災後すぐに

災害派遣医療チーム

DMAT(ディーマット)さん

Disaster Medical Assistance Team

が入ってくださいました

医師や看護師そして業務調整員で構成され

大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場に派遣される

専門的な訓練を受けた医療チームです

阪神・淡路大震災で

災害医療について多くの課題が浮き彫りとなり

平成17年4月に発足した組織です

 

今回本校にも

およそ3週間のサイクルで

全国の医療関係者が

入れ替わり立ち替わり入ってくださり

本校校舎内に

輪島市全避難所内で罹患した

コロナやインフルなどの患者を

一手に収容する病棟をいち早く設置し

あの劣悪な環境の下で

日の罹患者総数が20名を超えることがないという

奇跡的な医療行為を実践されています

 

それを日々目にしていた私は

教育にもこのような全国的組織があれば

との思いから

DEAT(ディート)

Disaster Educational Assistance Team の設立を

東北大学さんを通して提言させていただきました

それを受けて動き出したのが

D−EST(ディーエスト)

(Disaster Education Support Team)です

 

EARTHさんのようなチームを

全都道府県で設立し

連携を図りながら

災害があった際には

協力して被災地の教育的支援を行います

いわゆるEARTHの全国展開です

現在EARTHさんのような組織は

兵庫県の他に熊本県など5つの県で

組織されています

南海トラフのような

広範囲において被害が想定される地震においても

子どもたちの学びを止めないために

こうした枠組みづくりが急務です


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は3月7日「半島の最先端から世界の最先端へ」を読んで

 

「地震から一年が過ぎ

 能登半島地震のことを取り上げるニュースが

 今ではほとんどありません

 ニュースで取り上げて欲しいわけではありませんが

 復興のための何か力が欲しいと思っています

 そんなとき「おこらいえ」で

 「半島の最先端から世界の最先端へ」

 と言う記事を見つけました

 「新しい芽吹きはいつでも枝の先端から始まる」

 といった内容のもので

 素敵な考え方だなと感銘を受けました

 これまでは自然災害の影響で

 自分たちで何か行動を起こさなくても

 話題性がありましたが

 これからは自分たちで新しい芽吹きを

 作っていただければならない

 それが今の輪島に求められている

 ということを考える

 良いきっかけとなりました」

       《匿名希望》

 

自芯を持つ

地震から 495 日目

豪雨から 231 日目

 

大阪の小津中学校さんへ

学校訪問させていただきました

 

 

 

 

 

 

OECDの2030ティーチングコンパス策定に向け

共創しており

先日のポルトガル研修旅行も

ご一緒させていただきました


とっても魅力的な教育活動をされていて

生徒も先生も生き生きと

輝いていたので

ぜひ紹介させていただきます

 

まず最上位の方針「学校のコンパス」

に沿って教育活動が行われています

 

 

 

 

 

 

これは生徒が中心になって決めたものです

校長先生やリーダーとなる先生が

異動して方針が変わることのないよう

『仕組み』を作ろうということが

きっかけとなったようです

 

年度はじめの職員会議では

ふつう校長の挨拶から始まるものですが

ここでは

生徒代表が

「学校のコンパス」つまり

基本方針を説明するのだそうです

学校評価において

「学校の方針を理解している」

と回答される先生が100%です

 

「学校のコンパス」に沿って

「先生のコンパス」などがつくられます

 

 

 

 

 

 

このほかにも教科ごとにつくられる

「教科のコンパス」もあります

 

こちらは「先生がワクワクすると木」

生徒から見て先生がワクワクしているとき

先生が実際にワクワクしているとき

 

 

 

 

 

 

このようにして

生徒と教師がわかりあえる

そんなしくみがあります

 

学校のレイアウトも生徒が考えます

 

 

 

 

 

 

こちらは図書室

落ち着いて学習のできる雰囲気が

 

 

 

 

 

 

個別にくつろげるスペースもあります

 

 

 

 

 

 

漫画コーナーがあったり

熱帯魚が泳いでいたり

これも生徒の探究グループが

地元の業者さんの支援を受けながら

自分たちで設置したものだそうです

 

職員室は真ん中を廊下が横切り

生徒が訪れやすくなるような

工夫がなされています

 

 

 

 

 

 

そしてフリーアドレス制です

先生方は朝来たら荷物を各自のロッカーに入れ

代わりにパソコンを持って

思い思いの席に着きます

その日の日程によって

関係の先生が集まって座ることができます

 

 

 

 

 

 

「床に物を置かない」など

最低限のルールが守られており

仕事のしやすい空間が実現されています

机の上にものが積み上げてあるのを目にするだけで

忙しそうな気がして気が滅入りますもんね

 

こちらはもともと職員室でしたが

壁を取っ払って

学習空間に転用した場所です

 

 

 

 

 

 

ストリートピアノが何気なく置いてある教室で

今授業中です 

グループで話し合ったり個人で集中したり

それぞれのスタイルに合った

学習空間が実現されています

 

 

 

 

 

 


【被災地に電気が灯るまで】第32回

 発電と電池の仕組みについて学び

 エネルギー問題の解決を目指すこのコーナー

 

前回から時間が経ちました

これまで学んだことの復習をしましょう

 

亜鉛と銅を導線で繋いで希硫酸に浸すと

亜鉛が陽イオンになって溶け出して

そのとき放出した電子が

導線を伝わって銅へ流れ出すh

これが電池の原型である

ボルタの電堆という装置である

 

ところがこの装置では

銅へ流れてきた電子を

溶液中の水素イオンが受け取って

水素の泡が銅にくっついてしまい

すぐに寿命が尽きてしまう

 

 

 

 

 

 

 

 

じゃあ溶液中から水素イオンをなくしちゃえ!

ということで

溶液を希硫酸 H2SO4 から

硫酸銅水溶液 CuSO4 に変えるといい

 

 

 

 

 

 

 

 

ところがこの装置には問題があって

それはどういう問題でしょうか?

というのが前回の宿題でした

 

生徒のみなさん

このコーナーでは思考力がつくように

問題を出しているので

飛ばし読みしないでぜひ考えてみてくださいね

 

そして

「えっ本当に?」

といった疑いの目を持って

読んでくださいね

 

この装置の困ったところ

 

それは銅イオンが

直接亜鉛から電子を受け取ってしまい

電子が流れないということです

 

 

 

 

 

 

 

 

 Zn → Zn2+ +2e

 Cu2+ + 2e → Cu 

 

この問題をどう解決したらよいか

考えてみてください


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は1月16日「もうすぐ学校に来れるよ!」を読んで

 

「私は『おこらいえ』を

 2024年の1月3日から読み続けています

 私たちは県外や外国の方を含め

 様々な支援を受けていたことを改めて知り

 輪島に住み学校に通えていることに

 よりいっそう感謝をしようと思いました

 支援してくださった方々へ

 感謝の気持ちを伝えたり

 何か恩返しできるようにしたいです

 この日のブログには

 18日の登校日に向けて準備していることが

 書かれていました

 震災後少し連絡ができていても

 対面で友達と会えなかった時間は

 すごく寂しかったです

 先生方は生徒が学校に通えるように

 片付けをして机椅子などを並べて

 準備を進めてくれたのには感謝しかありません

 久々に友達に会えた感動を忘れられません

 スクールカウンセラーの浅井先生と

 話した生徒の話も載っていました

 一人ひとりの生徒の話を読むと

 前向きな気持ちになれました

 進路実現まで残り1年もないので

 ここに載っていたみんなのように

 前向きに勉強したいと思います

 一年経った今は

 倒壊した家も解体され少なくなり

 新しい家が立つようになってきたり

 道路も整備されてきたことで

 いろんな人々に支えられていると実感しています

 今後いろいろなことに感謝し

 恩返しできるような大人になりたいと思います

          《匿名希望》

 

本当にその通りですね

私も最近は

支援の車両に頭を下げたり

道を譲ったりしています

これくらいしかできませんが

感謝の思いを伝えたいと思っています

イヤーワームが…!

地震から 494 日目

豪雨から 230 日目

 

おんなじ音楽が

ずっと頭の中をグルグルする現象を

ear(耳)worm(虫)現象といいます

ずっと虫がゴソゴソいる感じです

 

何にでも名前がついているもんですね

 

他にも…

 

《ファントム・バイブ・シンドローム》

 幻想振動症候群ともいいます

 携帯のバイブがなったので

 着信かな?

 と思って見ても

 あれ?かかってない?

 これもあるあるですね

 

《シミュラクラ現象》

 3つの点が集まった図形が

 人の顔に見える現象です

 (∵)←これが顔に見える

 

《セルフ・ハンディキャッピング》

 テスト勉強中に部屋の大掃除をしたくなる

 しまいには部屋の模様替えまで始める現象です

 万一成果を出せないときに備えて

 前もってハンディをつけておくことで

 心理的安心を図ろうとしているのだそうです

 私もこの歳になっても

 何か重大な決断を迫られている時に限って

 無駄に掃除をしています

 

さて今回のイヤーワームは

「My Heart Will Go On」

パリからの帰りの便で見た

「タイタニック」のテーマ曲です

 

今にも落ちそうなほどに揺れる

飛行機の中で見たので

恋愛感情に似たドキドキ感で

心に残っているのでしょうか

これも「吊り橋効果」と名前がついています

 

ところでタイタニック沈没には

会社ぐるみの保険金詐欺事件という

見方があります

 

タイタニック号沈没にはさまざまな

不自然な点があります

 

事故のあった処女航海時に

(1)氷山があるのに

   かなり高速で航行していたこと

(2)出航直前にオーナー始め関係者が

   突如下船していること

(3)出港前に緊急救助要請をしていたこと

(4)燃料である石炭を

   予定航行日をはるかに下回る7日分しか

   搭載していなかったこと

   しかもリンや硫黄の不純物を含む

   粗悪石炭であったこと

(5)報告されている氷山との衝突箇所が

   潜水調査結果と齟齬があること

(6)出航直前に多額の保険に加入していること

 

ところでタイタニック号には

姿かたちのそっくりな姉妹船

オリンピック号があります

 

このオリンピック号

タイタニック号に先駆けて

運行を開始していたのですが

数回事故を起こしていて

もう使い物にならないくらいでした

衝突事故も起こしていて

その衝突箇所が

沈没している

タイタニック号と言われている船の

傷跡と一致しているのです

 

これらのことを総合して考えられることは

タイタニック号出航の直前に

オリンピック号とすり替えて

初めから氷山に衝突して沈没させるつもりで

航行したということです

 

これならば

定員をはるかに下回る人数分しか

用意されていなかった

救命ボートに

船長が我先に乗った理由もわかります

 

ただ唯一の誤算は

要請していた救助隊の到着が

4時間もかかってしまったことでした

 

ただ

乗客に支払う補償金の額

この後運行会社が倒産していること

などを考えると

あまり信憑性のない説である

とは言われています

 

とはいえ

興味深いストーリーではあります


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は3月5日「怖い話」を読んで

「震災が起きたときに

 いろんな方法でお金を騙し取ろう

 としている人がいることが恐ろしいです

 去年の地震が起きたときにも

 不審な人物を見かけたと言う情報がありました

 なぜ地震が起きて

 被災地の方は困っているのに

 助けてあげようという気持ちではなく

 人を騙そうとするのかがわかりません

 どんな情報でも鵜呑みにするのではなく

 少しでも疑いを持つことが大事だと

 改めて気づきました

 そして発災後

 各学校が教育委員会を中心にして

 情報共有していたこともわかりました

 これを真似することも大事だと思いました

 例えば地域住民で小さなコミュニティーを作って

 そのコミュニティーをどんどん大きくして

 震災が起きた際には

 不審者などの情報を

 全体で共有していくことが

 これからは必要になっていくと思います

 普段から地域住民とコミニケーションを取ったり

 地域の行事に参加したりする事が

 災害時には役立つと思うの

 地域の方に挨拶することから始めてみようと思います

         《立野 一樹》

雲ひとつない五月晴れ

地震から 493 日目

豪雨から 229 日目

 

改修の終わったグラウンドで

思いっきり体育の授業ができるようになりました

 

今日はハンドボール投げの測定です

 

 

 

 

 

 

震災でボロボロになっていた中庭も

少しずつ整備されてきています

 

 

 

 

 

 


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は令和6年1月3日「立ち上がれ!輪高」を読んで

 

「地震当初電波がつながらなくて

 それまで学校の状況がわからず心配でした

 3日にようやくスマホが見れるようになり

 友達と連絡を取り合い「おこらいえ」を読みました

 その時初めて学校の状態を知って

 現状と酷さに絶句しました

 輪島全体がそんなことになったかと思うと

 悲しく言葉が出ませんでした

 私は3月半ばまで学校に行けず

 金沢で過ごしていたので

 学校の状況が全然わからず

 この先が不安でしたが

 「おこらいえ」を通して知ることができ

 とても助かりました

 1月3日の投稿では

 「生徒の皆さんは学校再会のその日まで

 自分で学び続けてください」

 という言葉がありとても印象に残りました

 初めてこんなに長い期間学校に行けず

 勉強を自分でやらなければならない

 という状態になって

 学び続けることが

 気持ちの面などで難しくなった時期がありました

 その時にこのブログの中の

 「決して学ぶことを止めてはならない

 自分で学び続ける」

 と言う言葉を思い出しました

 地震が起きて自由な時間が増え

 だからこそ勉強することが億劫になり

 学習することを怠っていましたが

 この言葉を見て勉強しようと思えるようになりました

 高校生が勉強する事は当たり前だと思うけど

 その当たり前のことや

 日常がなくなったとき勉強しようと思えたことが

 良かったと感じています

 どんな状況の中でも

 自分のやるべきことを見つけ

 実行することが大切だと思えた瞬間でもあります

 地震が起きて

 私たちの日常は大きく変わって

 これまでのようにいかないことが

 本当にたくさんできました

 でもこれからもいつも通りに

 勉強して生活していきたいと思います

        《浜谷 美耶》

グラウンドが帰ってきました

地震から 492 日目

豪雨から 228 日目

 

グラウンドの改修工事が終わり

野球部の練習が再開されました

関係の方々に心からお礼申し上げます

 

 

 

 

 

 

私が研修旅行中に行われていた

春の北信越大会

星稜高校さん相手に8回まで2−1でリードしながら

最後逆転負けしてしまいました

その後星稜高校さんは

強豪校をコールドで破るなど快進撃を続け

夏のシード権を獲得しています

 

練習場所がなくても

工夫しながらできることをしっかりやれば

ここまで戦えるということを

身をもって証明してくれました

 

最後にひっくり返された

自分たちの弱さがどこにあったのか

夏に向けてしっかりと考えて

帰って来たグラウンドへ感謝の心を持ち続け

戦って欲しいと思います

 

実はこれからが本当の厳しい戦いです

夏の大会で不甲斐ない戦いをしようもんなら

あの改修は何だったんだ?

世間の風は一気に逆向きに吹いてくるでしょう

 

帰国してから聞いた話では

星稜−輪島戦に関して

新聞報道は

「星稜本調子出せず!」

といった書きぶりだったそうですね

たかだか地方大会の2回戦なので

取材バリューはさほど高くはないでしょうが

結果のみで論ずることなく

調子が出なかったのではなく

調子を出させなかった要因は何だったのか

そのあたりをしっかりと取材していただけると

新聞社への信頼度が一層高まります

飛行場の4つのライト

地震から 491 日目

豪雨から 227 日目

 

何回も飛行機に乗っていた1週間を過ぎ

飛行機に関して

おもしろい小ネタを思い出したので

 

この写真中央右寄りに映る

4つの紅白の丸いあかり

 

 

 

 

 

 

これ何かわかりますか?

飛行機の安全な着陸に欠かせないものです

 

これは上から見るか下から見るかによって

見える色が変わるライトを

微妙に角度を変えながら4つ設置してあります

着陸の際に進入する角度によって

赤く見えるライトと白く見えるライトの数が

異なって見えます

適切な角度で進入すると

赤と白が2個ずつ見えるようになっています

 

今度モニターのついている旅客機に乗った際に

確認してみてください

赤いライトが0個から4個の間で変化します

そしてちょうど2個になる角度を探しながら

着陸する様子を見ることができます


ところでポルトガルに起こった大停電の影響で

アムステルダム経由になったことを長女に話したら

「じゃあお父さん大麻体験してきた?

 オランダは大麻合法らしいよ」

いらん知識だけは本当に豊富な娘です

食べ物の中に盛られていなくてよかったです


【今日のじょーおこらいえ】

生徒が校長ブログを読んで書いてくれた感想を

紹介するコーナー

 

今回は1月29日「輪島の走り嘘」を読んで

 

「私も地震のあと会食に行く回数が増えて

 いろいろなところに食べに行きました

 『なか卯』さんも何回か食べ

 いつも親子丼に

 卵をトッピングして食べていたけれど

 『NEO親子丼」があることを初めて知りました

 私自身も

 新しいコンビニやお店に行っても

 『期間限定』『数量限定』『新作』

 というポップを見るだけで

 気になって足を止めてしまうので

 いつも家族からも笑われています

 輪島の人たちが噂が大好きだと聞いて

 納得しました

 出所がわからない噂に流されたり

 どうしてもそんなことが噂になっているのか

 輪島の人たちの日常には噂が溢れています

 例えば何年か前に

 『8番ラーメン』さんが潰れる

 と言う噂が流れていました

 ラーメンを作る人がいなくなったなど

 信憑性のある噂だったので

 多くの人に知れ渡っていたと思います

 潰れた後は空き地に新しいお店ができるなど

 いろいろな噂が流れていて

 正直どれが本当かわかりませんでした

 結局『8番ラーメン』さんは潰れず

 地震後も大盛況です

 他にも他人の恋愛事情を親が知っていたりと

 噂は一度出てしまったら

 流れる速度も早くて少し怖いです

 輪島の『走り嘘』に気をつけて

 これからを過ごしていきたいです

        《匿名希望》

羽田へ帰国

5月4日(日)18:00

 

14時間のフライトを終え

日本に帰ってきました

 

常に学ぶ姿勢の我々旅行隊は

帰りの航空機の中でも

「お散歩メガネ」です

日常のあらゆる場面に転がっている

学びの種を

教科のメガネで見て掘り起こします

非日常の場面だと種はさらに拡がります

 

往路つまり羽田からパリへ向かう便は

北極を通ったのに

帰りは中国を横切るように飛びました

これはなぜでしょう?

 

おそらく偏西風を避けるあるいは

利用するためではないでしょうか

 

往きは逆風となる偏西風を避けるように

しかも

これもおそらくロシア上空を避けるように

ベーリング海峡上空を飛びました

 

帰りは偏西風に乗って飛ぶために

中国上空を通ります

速度を見ても

往きは平均時速数百キロだったのに対し

帰りは時速千キロを超えていたので

ある程度当たっていると思います

 

ただ女性機長が離陸前に

「出発が1時間遅れたけど

 飛ばしていくから大丈夫よ!」

とアナウンスしていたので

もしかして本気を出して

飛んできたのかもしれません

ただフランス語のアナウンスだったので

聞き間違いの可能性は大いにあります

 

いずれにせよ偏西風に揺られながらの

高速飛行だったので

揺れること揺れること

 

機内で「タイタニック」の映画を

見ていた私にとっては

シーンに合わせて座席が前後左右上下に揺れる

「4DX」最新の体感型上映システム体験でした

しかも乗客全員が氷の海に投げ出され

亡骸が静かに漂うシーンになると

揺れがぴたりと止む念の入れよう

 

実は私がタイタニックを見るのは初めてでした

映画館で見れずビデオそれもVHSを買ったものの

当時忙しかった私は定年になったら見ようと

そのまま置きっぱなし

それが地震で倒壊した家の下敷きになり

もう観ることはないのかなと

思っていた今日この頃

本来定年になっていたはずのこの日に

偶然に乗った飛行機の中で

観ることになろうとは

 

地震の中を生かされてきた私にとって

一つひとつのシーンが痛いほど心に突き刺さり

まさに今の自分でないと感じることのなかったであろう

不思議な感覚で映画の世界に入って行くのでした


羽田空港に能登半島地震への

自動寄付自販機が

 

 

 

 

 

 

ありがたい話だなと

純粋に感謝の気持ちで見てみましたが

輪島市だけ寄付先からは

外れていました

設置責任者を見てなるほどと思いました

パリでトランジット

日本時間 3日(土)5:00

フランス時間 2日(金)22:00

 

シャルル・ド・ゴール空港で

トランジットです

 

 

 

 

 

 

 

 

着陸前の機窓から

エッフェル塔が見えました

 

 

 

 

 

 

これから13時間のフライトです

 

夜の10時なのにこの明るさ

 

 

 

 

 

 

 

ヨーロッパの地下鉄は

乗客が乗り込もうとしようがしまいが

容赦なく閉まります

扉に挟まれること4回

ギネス記録を更新した私は

出発直前にもやらかします

パスポートと搭乗券がない!?

おかしい?

絶対今まであったのに??

 

「俺のことはいいからお前らだけでも

 親の待つ日本へ帰れ!」

そんなシナリオが頭の中を駆け巡りながら

カバンの中をひっくり返したり

トイレに探しに走ったり

 

搭乗が終わりそうです

あとふたり

あとひとり

 

その時です

一番最初に探したはずにポケットに

パスポートが戻ってきたのは…

ポルトガル発

日本時間 2日(金)23:55

ポルトガル時間 15:55

 

ポルトガルを発ちます

 

 

 

 

 

 


 

リスボンの港にて

日本時間 2日(金)17:00

ポルトガル時間 9:00

 

モメンタ・ダ・ベイラからリスボンへ

航空機の出発までの時間

リスボンの港町を散策しました

 

 

 

 

 

 

パリとはまた違ったたたずまい

 

 

 

 

 

 

 汐の香りが漂います

 

 

 

 

 

 

 どこをみても映画を観ているようです

ありがとうございました

日本時間 2日(金)1:00

ポルトガル時間 1日(木)17:00

 

お世話になった先生方に感謝のお別れ

 

 

 

 

 

 

ハグ文化っていいですね