門前東小ニュース

2021年11月の記事一覧

全校集会

この日の集会から冬会場(集会室)にて行いました。今回のプレゼンテーションは,「詩人との出会い~2人の星野さん~」。毎年秋の全校集会では,「読書のススメ」プレゼンテーションを行っており,今回はこのような内容にしました。(今回は,この他,マラソン大会やいしかわっ子駅伝交流大会についても,撮影した写真や映像で児童の頑張りを振り返りました。)

  

写真家や探検家でもある星野道夫さんは,アラスカの地にて,何十万枚もの写真を撮りました。その写真はどれも素晴らしく,大自然の雄大さと,そこに住む動物たちの生命力の強さを感じさせてくれますし,それを表現する「詩」もまた,読む人を大自然の中に誘います。残念ながら道夫さんは,テントでの就寝中クマに襲われ,若く(43歳)して命を落としましたが,残された作品の数々が今も私達を引きつけています。ちなみに私が初めてこの写真集「Alaska」を読んで虜になったのは,いしかわ動物園にある動物学習センターの図書コーナーでした。今でも置いてあると思います。

  

画家でもある星野富弘さんは,元は体育の先生でした。不幸な事故で首から下が動かなくなった富弘さんは,たいへん落胆しました。しかし,それからしばらくして,(家族の支えで)口に筆を加えて花の絵を描くようになりました。最初は本当に大変だったそうですが,それでも負けませんでした。今では,素晴らしい作品を数多く発表しています。何も知らずにこの絵を観た人は,まさかそんな中で描かれた絵だとは想像できないでしょう。添えられている「詩」も,読む人に感動を与えてくれます。ちなみに,雑誌等を除いて,私が先生になって初めて買った本がこの詩画集「鈴の鳴る道」です。

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県民移動能6年

輪島市文化会館にて,能楽の鑑賞会があり,市内の全6年生(と5・6年複式学級の5年生)が集まりました。はじめに,全校の代表児童が1名ずつ参加して,4つの体験(小鼓,大鼓,太鼓,舞)を行いました。本校からはIさんが参加。太鼓を体験しました。そしていよいよ「能楽」の時間となりました。はじめに狂言「柿山伏」(中央写真)を観ました。6年生にとって柿山伏は,国語の教科書で学習する内容です。時間も15分と短く,何を言っているのかよく分からない中,動作や表情で何となく話の内容が分かり,楽しく観ることができました。次の能「殺生石」(右写真)は,6年生の知らない話であり,時間も45分と長く,また,動作がゆっくりとし,台詞も抑揚が抑えられていたこともあって,児童にとって,内容理解が難しいものでした。しかしそれでも児童はしっかり集中。日本の伝統芸能をたっぷりと味わっていました。

  

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児童虐待の根絶に向けて~地域全体で子供たちを 見守り育てるために~

文部科学省では、「児童虐待防止推進月間」に、文部科学大臣より全国の家庭・学校・地域の皆さま、全国の子供たちに対して、児童虐待の根絶に向けたメッセージを発信することとし、下記のとおり文部科学省のホームページに掲載しましたので、お知らせいたします。

○ 保護者、学校関係者、地域の皆さまへ
児童虐待の根絶に向けて ~地域全体で子供たちを見守り育てるために~
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422396_00005.html

○ 全国の子供たちへ
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422396_00006.html

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春日用水見学4年

社会科の学習で,春日用水へ行きました。水を引き込める川がなく,日常的に水不足で苦しんでいた稲舟台地ですが,およそ400年前に塚田川を取水口とする春日用水が作られてからは,潤沢な水資源で潤っています。この日は,その春日用水の取水口と,稲舟台地に広がる田園風景を見学しました。

     

稲舟台地には,ひとつの伝説があります。今からおよそ800年前のある日,稲舟台地で百姓をしている笠原藤太という人物が,干からびた田を眺めながら,「この田へ水を入れてくれる者がいたら,一人娘をやってもいい。」とつぶやいたのだそうです。すると,一人の若者が現れ,一晩のうちに田に水を満たし,藤太の娘を嫁に欲しいと要求してきました。しかし,藤太がそれを断ると,若者は本性を現しました。なんと彼は大蛇だったのです。驚いた藤太が家に閉じこもると,大蛇が玄関の隙間から家の中にもぐり込んできました。さあ,たいへんです。しかし,絶体絶命かと思われたその時,藤太が飼っていたカニが,なんと大蛇を9つに切ってしまったというのです。9つの体に分かれた大蛇は,奥能登各地に飛び散りました。現在,奥能登には,「蛇」と名の付く池が9つ残っているそうです。水に苦労していたこの地域の暮らしがうかがえる伝説ですね。

     

春日用水の造成を指揮したのは,板屋兵四郎。彼は,輪島市の三大用水(春日用水,千枚田に水を供給している谷山用水,輪島市打越を流れる尾山用水)の造成を成し遂げた後,その功績を認められ金沢に呼ばれ,金沢城や兼六園に水を運ぶ辰巳用水を完成させたと言われています。すごい人物ですね。4年生,たくさんのことを学び,大満足で学校へ帰りました。(この記事の文章は,昨年度のものと全く同じです。ご了承下さい。) 

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人権教育研究発表会

令和2・3年度に渡り,県教育委員会から人権教育推進校,市教委から指定研究校に指定され研究に取り組んできた2年間の成果を披露すべく,11月12日(金),本校にて研究発表会を行いました。当日,受付・駐車場係としてご協力下さった保護者の皆様,誠にありがとうございました。
日本の子ども達は「自尊感情(自己肯定感)が低い」とよく言われます。それは本校児童にもあてはまり,これまでの大きな課題でした。今回の研究指定を,児童の自尊感情,そして人権意識の向上を目指すためのよい機会と捉え,これまで取り組んできました。「自分の大切さとともに,他の人の大切さを認めること」ができる児童の育成が,本校の目標です。

  

本校の人権教育の研究は,「授業づくり」と一体となっています。「思いやりや感謝の心を育みつつ,認め合い,学び合う授業づくりを推進し,自己理解・他者理解を促進すれば,児童一人一人の人権意識が高まり,豊かな人間関係を築く児童を育成することができるであろう」との共通理解のもと,(1)思いやりや感謝の心の育成,(2)認め合い,響き合う授業づくり,(3)自己・他者理解の促進,(4)個別的な人権課題の理解,を重点目標に設定し,取り組んできました。また,児童も,自分達の願いから作ったスローガン「みんなが笑顔の門前東小学校」の達成を目指し,これまで6年生を中心に頑張ってきてくれました。このように,職員・児童が一体となって,人権教育の取組を進めてきたのです。

  

取組を進める上で,地域の方々との交流活動に,特に力を入れてきました。輪島分校との交流では,自他の違いを認めお互いを尊重し合う態度や,相手のことを深く理解しようとする態度の育成を図りました。また,自分達を支えて下さっている方々への感謝の心を育むために,授業参観として皆さんに観ていただいた道徳科の授業では,全ての学級で地域の方をゲストティーチャーとしてお招きし,地域に生きる方々の生き方を学びました。

  

このように本校は,豊かな人間関係を築く土台づくりを大切にした取組を継続し,人権を尊重した環境づくりに力を入れ,小規模校というよさを生かしながら,家庭・地域と連携した組織的な人権教育の推進に努めてきました。しかし,まだまだ道半ばです。今後も職員一同,さらなる児童の自尊感情・人権意識の向上に向けて取り組んでいく所存です。
最後になりましたが,研究を推進するにあたり,保護者・地域の皆様には,これまで様々な形で,本当にお世話になりました。心より感謝申し上げます。今後も,よろしくお願いいたします。

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