校長のつぶやき
北陵高生の生活態度を考えるアンケートより【校長】
6月28日(金)
5月の終わりに「北陵高生の生活態度を考えるアンケート」を実施しました。回答者は生徒です。
このアンケートは、森本駅などの公共の場所でのマナーについて考えてもらうために実施したものです。
質問は、「北陵高生は地元である森本の方々から良い印象を持たれていると思いますか?」「他人の迷惑になると思う行為はどんな行為ですか?」「北陵高生による迷惑行為を見たことがありますか?」など、15項目に渡りました。
※アンケート集計結果の一部を以下に掲載します。回答数:466人)
・質問1より:生徒は、地元の方からあまりよく思われていないと感じているようです。
・質問2より:生徒は、どのような行為が他人の迷惑になるかを理解しているようです。
・質問3より:半数以上の生徒が、駅などの公共の場所において迷惑行為を見たことがあると答えています。
この結果に対して、「校長メッセージ ~北陵高生の生活態度アンケートから~」を出して、生徒たちにマナーの啓発を行いました。お読みいただけると幸いです。
令和6年度がスタートしました【校長】
4月10日(水)
能登半島地震からの復旧工事が進みつつある本校ですが、この4月8日(月)には入学式が実施され、146名の新入生を迎えることができました。おかげ様で、年度初めのオリエンテーションや部活動紹介など、例年のメニューによる教育活動が行われています。
校舎の一部が使用できない中、様々な工夫を積み重ねて、こうして新年度をスタートできることに感慨もひとしおです。震災直後のことを思うと、今のこの状況は夢のように感じます。保護者・生徒の皆様をはじめ、先生方、ご支援いただいた全ての皆様に唯々感謝する次第です。
土砂災害をまぬがれ、本校に残った桜も満開のときを迎えました。大きな地震も美しい花の開花もどちらも自然の営み。人智を超えたこの強大なパワーを目の当たりにして畏怖したり、癒しを与えてもらったりしています。
入学式で新入生に話した式辞の内容です。よろしければお読みください。
令和5年度卒業式~次のステージへ~【校長】
令和6年3月1日(金)
お天気はあいにくの小雨模様でしたが、本日、令和5年度金沢北陵高校第27回卒業式が行われました。
地震の影響で3学期はほとんど通学できなかった卒業生たちでしたが、今日の晴れやかな笑顔に救われた思いがしました。母校を巣立っていく卒業生の背中に「希望」を感じた幸せな一日でした。147名の卒業生の皆さんおめでとうございます。
◆下の写真は、卒業式前日の2月29日(木)に行われた同窓会入会式の様子です。
◆卒業式の式辞で保護者・生徒様にお伝えした内容です。ご高覧いただけますと幸いです。
学校再開しました!【校長】
2月14日(水)
令和6年能登半島地震で校舎が被災したことにより、安全確認や必要な工事のため、約1か月間の休業を余儀なくされましたが、昨日(2月13日)より学校を再開することができました。
これまで生徒たちは自宅待機となっており、学習についてはオンラインで学んでもらうなど、大変不便な思いをさせました。教育に携わる者として本当に心苦しかったです。
こうして生徒が登校できるようになりとてもうれしく思います。休業中のオンライン学習等にご理解とご協力をいただいた保護者・生徒の皆さん、急ピッチで工事を進めてくださった関係者の皆さんに改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
まだ解決すべき課題は多いですが、生徒が楽しそうに通学してくれているのが何よりです。
地震によって、通学ルートが変更になりました。今はちょっと遠回りですが、これからの工事の進み具合で変更していきたいと思います。
グランドに沿って校舎に入るルートを採用しています。
教職員も通学ルートに立ち、生徒の安全な登校を見守っています。
生徒が登校しました【校長】
1月15日(月)
今日、学校に生徒が登校しました。
とても当たり前のことですが、その当たり前ができなかったのです。
今、本校は令和6年能登半島地震による地盤の崩落(土砂崩れ)によって校舎の一部が使えない状態です。
しかし、教室のある建物は十分安全であるという確証が得られたので、今日と明日の2日に分けて生徒たちに登校してもらうこととしました。
これまで使っていた通学路は使えませんので、急ごしらえのルートで生徒玄関まで誘導です。
寒い中でしたが、教員が必要箇所に立ち、生徒の安全に配慮しながら登校を見守りました。
生徒たちは思った以上に元気な様子を見せてくれました。本当にホッとしました。
今回はオンライン学習の必要機器を持ち帰る一時的な登校でしたが、北陵高生の学びを止めないための第一歩を踏み出せたことに感謝しています。
雪の日の北陵高校【校長】
12月22日(金)
2学期の最終日は雪になりました。
ここ数日は、大雪の予報が出ていたため、本日の終業式が無事できるかどうか心配していましたが、列車の遅れもないことから予定通り実施することとしました。
生徒たちも雪の中、頑張って階段を上がり登校しています。
本日は、保護者懇談会の2日目です。一斉メールでもお知らせしましたが、本校に上るS字坂は道幅が狭いため、上る車と降りる車のすれ違いが非常に危険ですのでスピード等にくれぐれもご注意ください。また、積雪がある場合はスリップ等にも十分にお気を付けくださいますようお願いします。
本日の朝7時のS字坂の状態です。(除雪済みですが、降雪による積雪があります。)
修学旅行最終日(沖縄にて)①帰郷します。
10月13日(金)
修学旅行最終日となりました。朝しっかりご飯を食べて那覇空港に向かいます。
お土産と思い出を持って石川に帰ります。
修学旅行第三日(沖縄にて)③ステーキコース
10月12日(木)
修学旅行の食事はバイキング形式が主流となっています。そんな中、担任教師の発案でステーキフルコースの夕食を実施しました。
シェフがお肉を目の前で焼いてくれます。
ペッパーミルなどのパフォーマンスもあって食事とエンターテイメントの両方が楽しめる夕食になりました。
修学旅行第三日(沖縄にて)②国際通り・自主プラン
10月12日(木)
修学旅行第三日の午後は国際通りの自主プランでした。
沖縄の有名なハンバーガーチェーンでお昼を食べたり、
お土産を選んだりする姿が見られました。
生徒たちは思い思いの自主プランを楽しんでいたようです。
修学旅行第三日(沖縄にて)①平和学習
10月12日(木)
修学旅行も3日目となりました。少し疲れも出てきて体調を崩す生徒もいましたが、帯同いただいている看護師さんの適切な処置のおかげで順調に回復し、旅行が継続できています。看護師さんありがとうございます。
さて、今日の午前中は平和祈念公園での平和学習です。ガイドさんの誘導で摩文仁の丘や石川県の黒百合の塔を見学しました。
今日の平和の礎となった方々を知る体験が、生徒たちがいつか親となったとき、平和の大切さを実感することに繋がっていくことと思います。
修学旅行第二日(沖縄にて)③美ら海水族館
10月11日(水)
修学旅行第二日の午後は、美ら海水族館でした。
みんな、元気です。
修学旅行第二日(沖縄にて)② 沖縄体験
10月11日(水)午前
修学旅行第二日の午前中は沖縄体験です。
体験のコースは3つ。
マリンコースは、スノーケリングやバナナボートなどのアクティビティ。
マングローブ・カヤックコースはライフジャケットを着てカヌー体験。
ビーチトレッキングコースは、海岸での生物観察や星の砂の採集などの自然体験。
下の写真はビーチトレッキングの様子です。ナマコやヤドカリのなどの生物や洞窟の散策など、沖縄の自然に触れ楽しく体験ができました。
修学旅行第二日(沖縄にて)①
10月11日(水)
修学旅行第二日の朝です。
6時半の朝食開始に誰も遅れることなく集合。みんなしっかり食べていました。
体調不良の訴えもなく、今日のマリン、カヤック、トレッキングの各体験にみんな準備万端です。
修学旅行第一日(沖縄にて)
10月10日(火)
本日より、2年次生の沖縄への修学旅行が始まりました。
朝、7時半にバスで金沢駅を出発し、大阪空港(伊丹空港)から飛行機に乗り換え、16時過ぎに沖縄に入りました。
早速、守礼門でクラス写真を撮影し、ホテルに着く頃には、みんなお腹がぺこぺこの様子。しっかり夕食バイキングを楽しんでいました。
旺盛な食欲に安心できました。
駐車場係について【校長のつぶやき】
9月11日(月)
校長のつぶやきも久しぶりの更新です。
9月10日の日曜日、地域の子供たちをメインゲストにして、プラネタリウムの上演会を本校で開催しました。
森本商工会議所青年部様のご指導を仰ぎ、地域の活性化を研究する本校の生徒グループが企画したものです。(プラネタリウムの記事は、別途掲載されます。)
こうしたイベントを学校で実施する際に欠かせないのは、駐車場係です。
この駐車場係は、イベントが実施されている会場には姿を見せません。季節によっては炎天下や寒空の下で、来校される方の駐車案内に終始し、ゲストと触れ合ったり、感謝されたりすることはほとんどないのです。
しかし、駐車場係は必要です。車で移動することが多い地域では、駐車場内の事故防止の観点からもなくてはならない存在です。
今日はそんな縁の下の力持ち、駐車場係への感謝の気持ちをつぶやきました。イベントの成功に君たちも大いに貢献しています。暑い中、本当にありがとう。
この一打、永遠に忘れない 金沢北陵の窮地救った山田主将 母も万感
7月19日(水)
本校の野球部が、夏の大会で11年ぶりの勝利を飾った7月14日(金)、ネットニュース「朝日新聞DIGITAL」に「この一打、永遠に忘れない 金沢北陵の窮地救った山田主将 母も万感」と題した記事が掲載されました。
(こちらをご覧ください)
そこには、9回2アウトからの逆転勝利の立役者、山田主将のお母様のインタビューが載っていました。
山田主将は高校から野球を始め、本校の主将にまでなった人物です。
お母様は、元初心者だった息子が大舞台で放った一打に、「挑戦に遅すぎることはないんだなって思いました」と率直な思いを話されていました。
「挑戦に遅すぎることはない」この言葉は、本校の多くの生徒や職員に勇気を与えてくれました。
さらに私の胸を打ったのは、お母様が、これまでのご苦労や心の葛藤があったことに触れ、最後に「今日で救われました」と話されたことです。
本当に良かった。本当によく頑張ってくれた。あらゆる賛辞を山田主将と本校野球部に贈ります。
今夏の勝利は、忘れられない、かけがえのない1勝となりました。
「北陵高生の活躍を地域・全国へ」と題して
7月5日(水)
1か月振りの更新となってしまいました。
早や7月、夏休みが間近になってきていることにびっくりしております。
さて、学校では毎日様々な教育活動が行われています。発表会、工業や福祉の実習、壮行式、就職・進学ガイダンス、北陵祭の準備、各種大会、ボランティア、体験学習などです。先生方はこうした活動を毎日のようにホームページに掲載し、生徒の様子を外部に発信しています。
こうしたホームページの情報を生徒たちは知っているのだろうか?、ふと思いました。「案外知らないのでは」という先生方の意見も取り入れ、校長室前の掲示板に印刷して張り出すことにしました。
通りすがりに、思いがけず目に入る記事によって、自分たちのことが地域や全国に向けて発信されていることを生徒自身に知ってもらいたいと思っています。
アナログな方法ですが、ホームページの更新が日々行われ、足早に記事が古くなる中で、ゆっくり足を止めて見てもらえるものがあると何だか安心します。(なお、掲示内容は3~4日で入れ替わるようにしています。)
みんなで応援しよう!!総体・総文
5月31日(水)
明日(6/1)から多くの運動部・文化部が参加する、県高校総体・総文が本格的に行われます。
本校では、5月26日(金)に壮行式を実施し、生徒たちを激励しました。(壮行式の様子)
この総体・総文までに生徒たちには、いろいろなことがあったと思います。それは、こんなに努力しているのになかなか上達しないという悩みや、ケガをして練習が思うようにできないという焦り、などではなかったでしょうか。
しかし、こうしたことを乗り越えて、総体・総文に臨む生徒たちは、すでに自分自身に勝っています。あとは、本番でこれまで頑張ってきた自分と仲間の力を信じて、最後まで諦めずに、必死に頑張ってきて欲しいと思います。
3年生にとっては、高校生活最後の総体・総文です。
スポーツや作品制作に取り組み、一生懸命に最後までやりきったということが、今後の自分自身の成長につながり、見ている人に大きな感動を与えます。1、2年生の皆さんは、そんな先輩の姿をしっかりと目に焼き付けて下さい。
金沢北陵高校生の活躍をみんなで祈り、応援しています。頑張ってください。
〇生徒玄関前などに掲示して、総体・総文を応援しています。
なお、一部の競技等は既に実施されており、「商業同好会」が商業部競技大会において、ワープロ部門で団体準優勝、情報処理部門で団体3位となるなどの嬉しい報告も届いています。(詳しい内容はこちら)
3年生が取り組む「地域貢献」
5月22日(月)
北陵高校の3年次生は、これまで学んできたことを基に、自分で決めたテーマによる研究に取り組んでいます。
今年度、本校が位置する森本地区について地域貢献グループによる探究活動が行われています。
まずは地域を知り、地域の課題を整理することから始めています。そのため、外部講師として森本商工会・青年部の方にお越しいただきご教授いただきました。
住んでいる地域という身近な存在にどのように貢献してくのか、まだスタートしたばかりですが、生徒たちがどのような考えにたどり着くのか今から楽しみにしています。
学校公開 保護者の皆様、ご参加ありがとうございました。
5月13日(土)
本日は学校公開でした。
下の写真は、工業系列の旋盤実習の様子です。ものづくりマイスターの方から直接指導を受けています。
こうした特色ある授業の数々を保護者の皆様にご覧いただくことができ、とても充実した一日となりました。
また今回、初めての取組として、33校の大学や専門学校の担当者にお越しいただき、進学ガイダンスが実施されました。生徒だけでなく保護者の方も気軽に説明を聞くことができると好評でした。
下の写真、左は進学ガイダンス。右は、就職ガイダンスの様子です。本校の就職担当から、就職試験までの流れなどについて説明をいたしました。
この他、学年ごとの懇談会などもあり、保護者の皆さんは、系列選択について(1年生)、修学旅行・インターンシップについて(2年生)、進路について(3年生)などについて熱心にお聞きくださいました。
GW(ゴールデンウイーク)が過ぎて
GWが過ぎて、早や一週間が経とうとしています。
今回の校長のつぶやきは、5月8日(月)からの1週間の様子について書きたいと思います。
5月8日(月)
朝の職員朝礼で先生方にお話ししたのは、5月5日の午後、珠洲市で震度6強を観測した石川県能登地方を震源とする地震についてでした。
その中で、先生から生徒たちに下のような内容のことを伝えて欲しいとお願いしました。
・まず生徒全員が無事であったことに安どしていること
・また被災した方がいることをよくよく考え、そうした方々への思いを持ってほしいこと
などです。生徒たちは先生からの言葉をしっかり受け取ってくれたことと思います。
改めまして、この度の地震被害にあわれた皆様へ心よりお見舞い申し上げます。
5月10日(水)
今週は、9日から12日まで先生方による登校指導が行われるとともに、10日には、ヤングイーグル隊や交通安全教室が実施されました。(下のリンクからご覧ください。)
今回のヤングイーグル隊は、金沢東警察署の方と合同で実施しました。また、交通安全教室では自転車のヘルメット着用についてお話がありました。これからも交通事故の未然防止に取り組んでまいりたいと思います。
GWが過ぎ、生徒たちが学校に戻ってきました。何事もなく日常を過ごせることに感謝したいと強く感じております。
4月の終わりに桜の話題を
令和5年4月24日(月)
4月10日の入学式・始業式から2週間がたちました。
新入生、新2年生、新3年生となった、500名あまりの生徒たちも徐々に新しい環境に慣れてきているように思います。
そんな生徒たちに初心を思い出してもらえるよう、4月当初の本校の風景を掲載しようと思います。
下の写真のうち左は4月に入ってすぐに撮ったものです。
入学式まで咲き誇ってほしいと思いながらも右の写真のように散って地上を薄桃色に染めていました。
どちらも美しい光景でした。本校の春のいとなみが生徒たちを励ましてくれていると感じました。
朝の生徒玄関前で
令和5年4月21日(金)
4月18日(火)から始まった朝の登校指導も今日が最終日です。
先生方が「おはよう」と声を掛けながら生徒たちを迎えました。
私にとっても生徒たちと直接触れ合える貴重な時間となりました。
交通安全活動 北陵ヤングイーグル隊
令和5年4月19日(水)
今朝は、森本駅周辺などで、交通安全活動の一環である本校ヤングイーグル隊による登校指導が行われました。
本日の担当は2年生。
20名の生徒がヤングイーグル隊として北國銀行前の横断歩道や駐輪場前の横断歩道で「おはよう」と挨拶しながら登校する生徒の交通安全を確保してくれました。
朝の森本駅周辺は交通量も多く、道幅も広くありません。こうした交通安全活動の大切さを実感しました。
参加した生徒たちに感謝です。ありがとう。
本日入学式が挙行されました
令和5年4月10日(月)
今日は、春の陽気の中、入学式が行われ、198名の新入生を本校にお迎えしました。
自分の夢の実現に向けて、緊張しつつも晴れやかな生徒の皆さん。これから一緒に頑張っていきましょうね。
校長からのメッセージとして贈らせていただいた式辞の内容です。拙文ですが、お読みいただけると幸いです。
本日、皆さんは金沢北陵高等学校の生徒となられました。入学おめでとう。
本校は、平成7年に石川県で初めて設立された総合学科の高校であり、前身の金沢松陵工業高等学校から数えて、今年が60年目の節目となります。
これまで、校訓である「不撓不屈」の精神を脈々と受け継ぎながら、生徒と先生が一丸となって、学業や部活動、ボランティア活動などに積極的に取り組んでまいりました。
新入生の皆さんにも、こうした本校の伝統を受け継ぎ、好きなことを見つけ、勉強や学校行事など様々な活動に励んでいただきたいと思います。
さて、新入生の皆さんは、この北陵高校でどのような高校生活を送りたいと思っていますか。
現代は、経済が豊かになった反面、国民の幸福度が低下していると言われています。
そのため、今「ウェルビーイング」という考え方が注目されています。
この「ウェルビーイング」とは、一人一人の多様な幸せと社会全体の幸せの実現を目指したもので、自分の生きる道だけではなく、家族や友人、自分の住む町や国が、どのようにすれば「良い状態」でいられるのか、について考えることとされています。
皆さんは、数多くある県内の高校から、この北陵高校を選んで入学してくれました。
もうすでにやりたいことが決まっていて、夢を持って入学した人もいれば、これから自分の夢を見つけたいと考えている人もいると思います。
北陵高校では、皆さんの「ウェルビーイング」につながる様々な内容の学習や学校行事に全力で取り組むことができます。失敗を恐れず果敢に挑戦し、つまずいても、決してあきらめることなく、もう1度しっかり前を向いて挑戦する。こんな経験をたくさんしてほしいと願っています。
そして、皆さんは、これから本校で学ぶことを糧にして、自分の人生に幸せや生きがいを感じるとともに、クラスメートや家族、地域の人の幸せを願い、学校や町や世界をより良くしていきたいと行動する人になってください。
ご来場の保護者の皆様方、本日は、お子様のご入学おめでとうございます。今後、お子様が充実した高校生活を送り、自分の将来への道を切り拓いていけるよう、職員一同、ご家庭と連携しながら、お子様の成長をサポートしてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
最後に新入生の皆さん。自分を大切にして、ワクワクしながら学び、この金沢北陵高校で自分も周りも笑顔にできる、充実した高校生活を送っていくことを心からお祈りして、式辞といたします。
令和5年4月10日
石川県立金沢北陵高等学校長 中村 悟
ありがとうございました。さようなら。
4月に「こんにちは。新しい校長先生ですか?」と笑顔で生徒に声をかけられた忘れられないあの日からもう1年が過ぎてしまいました。
人は笑顔で挨拶されるだけで、あんなに幸せな気分になれることを知りました。
周りの人を、みんなの笑顔と挨拶と思いやりで、もっともっと幸せにしてあげて下さい。
自分の言動で周りが幸せになると、自分もすごく幸せな気持ちになりますよ。
頑張って坂を登った北陵の丘の上には、笑顔で優しくて思いやりのある生徒や先生がいっぱいいて、「不撓不屈」の精神のもと、いろんなことに挑戦してあきらめずに頑張っている夢のような学校があるよ、という噂が流れるような、そんな素敵な学校にしていって下さい。
今日まで、この「校長のつぶやき」を読んで下さった皆さん、どうもありがとうございました。
拙い文章であり、「つぶやき」といいながら文章は長く、まさに嫌われる校長の典型となるものではありましたが、少しでも私の思いが伝わってもらえたなら幸いです。
これで最後です。
1年という短い間でしたが、金沢北陵高校の校長にさせていただいて本当に私は幸せ者でした。
どうぞこれからも金沢北陵高校を温かく応援していただきますよう、よろしくお願いいたします。
それでは私と関わって下さったすべての皆さんに、本当にどうもありがとうございました。
お元気で。さようなら。
金沢北陵高校の校長として
本校は、来年度創立60周年を迎えます。
昭和38年の創立から3年目の昭和40年に、本校の教育目標の中に「不撓不屈」が追加され、それ以降今日まで、この「不撓不屈」が本校のモットーとして脈々と受け継がれてきました。
金沢北陵高校の一員となったからには、ぜひこのモットーを受け継いでもらいたいという思いで、今日の終業式に、全校生徒に向けてお話しをしました。
その内容を掲載します。
3学期 終業式挨拶
皆さん、こんにちは。今日で、令和4年度第3学期が終了します。そして、あと1週間で、令和4年度が終わろうとしています。
3年生が卒業していなくなり、体育館が広く感じられ少し寂しい気もしますが、4月にはここに198名の新入生が加わります。コロナもだいぶ治まり、これまで以上に活気に満ちて充実した学校生活を送っている皆さんの姿を、今からワクワクした気持ちで想像しているところです。
さて、皆さんにとって令和4年度はどのような1年だったでしょうか。今年度自分が一番頑張ったと思えることをあげてみて下さい。部活動、テスト勉強、資格取得、挨拶、ボランティア活動など、他にもいろいろあるかもしれません。何かに頑張ると、必ずそれに対して何らかの結果が出ます。良い結果かも知れないし、悪い結果かも知れません。その結果をどう受け止めて、次にどう活かすかで、その後の生き方が大きく変わっていくように思います。
今年度私は、漢検準1級にチャレンジしました。以前、2回チャレンジして、2回目は結構気合いを入れて勉強したのに、「あと4点で合格です」という結果が届き、本当にショックで、「50歳を過ぎて、目も悪くなって集中力も落ちてきたし、記憶力も悪くなってきたし、もうダメなんや。や~めた。」と、それからは年齢を言い訳にして、何でもすぐにあきらめるというか、チャレンジしようとしない自分がいました。
それが今年度金沢北陵高校の校長となり、いたるところに「不撓不屈」(あきらめないで困難を乗り越えろ)という言葉が掲げられているのを見せられて、あきらめていた漢検にもう一度チャレンジすることを決めました。しかしながら、6月の試験では「あと5点で合格です」、10月の試験では「あと3点で合格です」という結果が届き、さすがに4回も不合格が続くと、心がポキッと折れてしばらく立ち直ることが出来ませんでした。でも、校長室の椅子に座っていると、目の前に「不撓不屈」と書かれた額があるのです。「絶対にあきらめるな」と、私に訴えかけてくるのです。もうやるしかないと心に決め、折れた心を何とかつなぎ合わせて、年末年始の休日は自宅にこもって勉強し、2月の試験を受けて、3月9日に無事合格通知を受け取ることができました。
合格の喜びはもちろんですが、それよりも、これでやっと金沢北陵高校の校長になれた、何とか今年度の間に、本校のモットーである「不撓不屈」を体現することができたということの方が嬉しくて、その日は家でお酒を飲みながら、一人ニヤニヤしていました。
本当にあきらめないで良かった。何度も心は折れかけたけど、まだ自分は頑張れるんだという自信ができて、新しい学びがあって、昨日よりも成長している自分がいて、何よりも単純に嬉しくて・・・。みんなにも、是非この金沢北陵高校の3年間で、何か一つでいいから「不撓不屈」を体現して、私のような気持ちを味わって卒業していってほしいと願っています。
それでは、安全と健康に留意し、有意義な春休みを過ごして、4月の始業式には元気な姿で登校してきてください。終わります。
卒業式
心配していた雨に降られることもなく、春がもうすぐそこまで来ていると感じられるほどの穏やかな暖かさの中、本校第26回目の卒業式を無事終えることが出来ました。
あらためまして、卒業生の皆さん、卒業おめでとう。
保護者の皆様、お子様のご卒業、おめでとうございます。心よりお慶び申し上げます。
本当に厳かで、素晴らしい卒業式であったと思います。
本日、式に出席できなかった生徒や保護者の皆様に、私のこの1年間の3年生に対する思いを知っていただきたいと思い、ここに式辞を掲載させていただきます。
令和4年度 石川県立金沢北陵高等学校第26回卒業証書授与式 校長式辞
本日ここに、ご来賓の方々並びに保護者の皆様方のご臨席を賜り、石川県立金沢北陵高等学校第26回卒業式を挙行できますことは、誠に大きな喜びであります。心より厚く御礼申し上げます。
ただ今、卒業証書を授与しました182名の卒業生の皆さん、卒業おめでとう。皆さんは「不撓不屈」の精神を胸に、夏の暑さや冬の寒さに負けることなく、この標高68.4mの丘の上に立つ金沢北陵高校に通い、W坂やS字坂と呼ばれる急な坂道を3年間登り続けました。年間約200日の授業日があるのですが、3年間で600日、距離にして40000m以上の坂道を登ったことになります。富士山なら10回以上、エベレストなら4回以上登ったことになります。すごいと思いませんか。無理だと思えるようなことでも、一歩一歩着実に前へ進めば、いつか達成することが出来るということを、皆さんは実際に体現したのです。これを大きな自信としてください。本当によく頑張りましたね。
でも、それが出来たのも、皆さん一人一人の努力の成果であると同時に、あなた方を支えてくれたご家族、先生、ご支援をいただいた多くの方々のおかげであるということを忘れてはいけません。感謝の気持ちを持って、今日の卒業式を迎えてもらいたいと思います。
さて、皆さんの高校生活の始まりはといいますと、ちょうど日本国内でコロナ感染が拡大し始めた頃と重なり、入学式の後にすぐ学校が2ヶ月間休校、学校が再開したあとも、コロナの影響でいろいろなことが中止や縮小されました。部活動においても、長い歴史の中で初めてインターハイや夏の甲子園大会、演奏会やコンクールなどが中止となり、皆さんの目標が突然目の前からなくなってしまう状況となりました。全国の多くの高校生が、辛くて、悲しくて、やるせない思いをしたことと思います。
そんな状況の中、歌を通して何か高校生にメッセージを伝えたいということで、「back number」というグループが、「水平線」という曲を発表しました。私も大好きな曲で、特に「正しさを別の正しさで、失くす悲しみにも出会うけれど」というフレーズをよく口ずさみます。目標に向かって、一生懸命に打ち込んできた高校生たちが、大会や発表会で努力の成果を発揮したいという正しさ。それが、コロナウイルス感染が拡大している状況の中で、多くの人が密集するような大会を開くことは出来ないという社会の正しさに潰されてしまったという状況を表しているのだと思います。
私はこの4月から本校の校長になったのですが、このフレーズについて考えさせられることが数多くありました。4月の遠足、6月のほくりんピック、そして、9月の北陵祭、どの行事においても、悪天候や新型コロナウイルスの感染が懸念される中、決行するのか、中止するのか、延期するのか、縮小するのか・・・、最終判断をしなければならないのが、校長である私の責任でした。その時に自然と頭の中に流れてくるのが、先ほどのフレーズだったのです。
これまでつらい思いをしてきた3年生に少しでも多くの思い出を残してあげたいという正しさと、いやいや、生徒の命、健康を守ること以上に大切なことはないという正しさ。どちらも正しいはずですが、最終的には生徒の健康を守ることを第一に考え、ほくりんピックを中止にしたのは断腸の思いでした。
そのようなこともあり、もっと3年生に何かしてあげることができないかと思っていた時に、3年生の生徒会のメンバーが、「ぼくたち、私たちにもう一つ大きな思い出を作らせて下さい」と言って校長室に入ってきたときには、本当に心の底から嬉しかったのを覚えています。生徒会の役員が、一から企画して実行に移してくれた3学年交流会は、学校全体で繋がろう・一緒にがんばろうという気持ちが伝わり、3年生の皆さんも最上級生として盛り上げてくれて、大成功を収めることができましたね。これらのことは、コロナがなければ生まれなかったことかもしれません。ピンチはチャンスに変えることができるということを先輩として後輩たちに示してくれました。どうもありがとう。
皆さんが、高校3年間で多くのことを経験したのと同じように、もしかしたらそれ以上に、これからの皆さんの人生には、いろんなことが起こるかもしれません。うまくいくこともあれば、うまくいかないこともあるでしょう。当たり前のことが、当たり前でなくなることもあるかもしれません。
お父さん、お母さんをはじめ、先生方、ここにいる人たちも皆、そのような経験をいっぱい積み重ねて大人になってきました。でもね、私は思うのです。このコロナ禍の中で高校3年間を過ごし、今日卒業式を迎えた皆さんは、社会に出た後も、私たち以上に、当たり前の日常に感謝することができて、「ありがとう」という言葉をかみしめながら人に伝えられるようになっているのではないかということを。また、うまくいかないことや辛くて苦しいことがあっても、しっかり前を向いて進み、ピンチをチャンスに変えて、人として大きく成長していくのではないかということを。そんな頼もしい皆さんに、いつかどこかで出会える日を楽しみにしています。
話が長くなってきました。4月の始業式の挨拶の中で、話の長い校長は嫌われるという話をしたら、皆さんは笑顔で大きくうなずいていましたね。伝えたいことはまだまだありますが、この辺にしておきたいと思います。
保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。今日のお子様の晴れ姿に、感激もひとしおのことと存じます。誕生から今日の日を迎えるまで、きっといろいろなご苦労があったと思いますが、皆さんが大きな愛情と責任を持って、今目の前にいるお子様を今日までしっかりと育ててこられたことは間違いのない事実であります。そんな自分を今日は自分で褒めてあげていただきたいと思います。
今日のご卒業をお慶び申し上げますとともに、これまで私どもが賜りましたご理解とご協力に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
最後に、もう一度、卒業生の皆さん、本日、本校同窓会様のご厚意により、皆さん一人一人に、旅立ちを祝う花、エアリーフローラが届いています。花言葉は「希望」。まさに希望に満ちてこの金沢北陵高等学校を巣立っていく皆さんの前途に幸多からんことを心よりお祈りし、式辞といたします。
令和5年3月1日
石川県立金沢北陵高等学校長 高倉 英明
第3学期始業式挨拶
新年、あけましておめでとうございます。
年の初め、そして3学期の始業に当たり、私から少し話をします。
今年はうさぎ年です。うさぎは、その跳躍する姿から「飛躍」「向上」を象徴するものとして親しまれ、うさぎ年は、新しいことに挑戦するのに最適な年と言われています。
早速、今年の書き初めに、「飛躍」の2文字、そしてその横に「壁を越える」を添えて書き、校長室前に掲示させてもらいました。
もう3年前になりますが、かほく市の小学5年生が、「かべの向こうに何がある?」という本を読んで読書感想文を書き、全国コンクールの県代表となった作品を毎日新聞の朝刊で見つけ、とても感心したことがあるので、その内容を簡単に紹介したいと思います。
・壁とはどんな壁で、壁の向こうに一体何があるのか気になってこの本を読んだ。
・みんなが恐れて見ようとしなかった壁の向こう側を、主人公のネズミが勇気を出して飛び越えて見てみると、たくさんの色で溢れる夢のような世界が広がっていたという話だった。
・自分は人前に立ったり話をしたりするのが苦手な人間だが、あるクラブのクラブ長を決める際に、勇気を出して手を上げて選ばれると、家族や先生がたくさん褒めてくれた。
・これまで、はじめから「できない」と思い込んで新しいことにチャレンジすることなく過ごしてきたが、勇気を出してクラブ長になってからは、なんだか自分が変わった気がする。
・やればできると思えるようになったし、やってみようという気持ちにもなったし、自分がやらなくてはという責任感も持つことができるようになった。
・昔の自分は「できない」とか「はずかしい」といった見えない心の壁を作っていたように思う。
・自分は勇気を持ってクラブ長になったことで、世界が広がった気がする。
・これからもいろいろな壁に出会うかもしれないが、その壁というのは、本当は見えない心の壁だということを意識し、勇気を持って自分で壁を乗り越え、いろいろなことにチャレンジしていこうと思う。
どうですか。何か心に響いてくるものがありませんでしたか。
私は、仕事でいろいろな壁にぶつかっていて、逃げることばかり考えていた時期にこれを読んで、たくさんの勇気と元気をもらいました。
それからというもの、仕事に前向きに取り組むようになり、少し成長することができたように思います。
皆さんにも是非、自分で勝手に作っている心の壁を取っ払い、うさぎ年であるこの年に、大きく飛躍、向上してもらいたいと願っています。
最後に3年生のみなさん、2学期の終業式でも話しましたが、卒業までに登校する24日間という限られた時間を大切にして下さい。毎日の授業、テーマ研究発表会、学年末考査はもちろんのこと、W坂、S字坂を上り下りする登下校の時間や、友達との休み時間での何気ない会話など、学校の日常のあらゆることが、年月を経て振り返ったときに、大切な思い出の1ページとしてよみがえってくるものです。高校生活の最後をしっかりと良い形で締めくくって、4月からは社会人として、あるいは新たな学校で、気持ちの良いスタートを切ってもらいたいと思います。
令和5年が、みなさん一人一人にとって素晴らしい年になることを祈り、私からの始業式の挨拶とします。
飛躍の1年に
新年明けましておめでとうございます。
昨年は、4月に本校に赴任してからというもの、たくさんの方々に支えていただき、充実した時間を過ごすことができて、本当に感謝の気持ちでいっぱいの1年となりました。
どうもありがとうございました。
さて、今年は、金沢北陵高校創立60周年を迎える節目の年となります。
うさぎ年にあやかり、金沢北陵高校が大きく飛躍する年にしたいと思っています。
石川県で最初の総合学科開設校として、生徒自らが働く意味や学びの必要性を見出し、自分の将来に向かって明るく元気に学校生活を送り、地域に貢献できる心豊かな人間として社会に羽ばたいていくことができるよう、教職員一丸となって日々邁進して参ります。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
御用納め
明日12月29日(木)から来年1月3日(火)まで、年末年始による登校禁止日となるため、今日が令和4年の御用納めとなります。
朝から第1体育館では、いくつかの部活動による交流会が行われ、ドッジボール、バスケットボール、フットサル、ホッケーなどの競技で汗を流し、勝敗に関係なく楽しそうに親睦を深めていました。
その後、各部で分担しながら、体育館や校舎内の清掃をしてくれて、古い建物ではありますが、とてもきれいになりました。どうもありがとう。これで令和5年を気持ちよく迎えることができそうです。
この4月に校長として北陵高校に赴任してからというもの、生徒たちが、授業や部活動、生徒会活動、各種大会・コンテスト、ボランテア活動に資格取得・検定試験などの様々な活動を通して、日々成長していく姿を見るにつけ、本当に教員になって良かったなあと、改めて実感しているところです。
22日の第2学期終業式では、全校生徒に対して、「この北陵高校でいろんなことにチャレンジして、失敗してもあきらめずに前を向いて、少しずつでもいいから成長している自分に自信を持って好きになって、周りの人に思いやりの心で優しく接することのできる人間になって下さい。そして、この北陵高校を大好きになって下さい。」というような話をしました。また、加えて、3年生に対しては、「卒業する最後の日まで、先輩としてあるべき立派な姿を1,2年生に見せてあげて下さい。」という話もしました。
令和5年はうさぎ年です。
皆さんがさらに大きく飛躍し、素敵な1年を過ごすことができるよう祈っています。
それでは、健康に気をつけて、良い年を迎えて下さい。
1月6日の第3学期始業式に、元気な姿で会えるのを楽しみにしています。
校長の今年の漢字
今月の12日、清水寺にて恒例の今年の漢字が「戦」に決まりました。
・ウクライナ侵攻、北朝鮮の相次ぐミサイル発射などにより「戦」争を意識した年
・円安、物価高による生活上の「戦」い
・サッカーW杯や北京冬季五輪での熱「戦」、挑「戦」
などが、選ばれた主な理由だそうです。
さて、私の今年の漢字はといいますと、ダントツで「感」です。
・県庁勤務が長かったので、そろそろ学校に戻れるのではないかという予「感」
・生徒の成長のために日々頑張ってくれている先生方をはじめ、学校に関係するすべての皆さんへの「感」謝
・勤務初日の4月1日にかけられた生徒からの挨拶に「感」激
・部活動の大会や、学校行事などで頑張っている生徒の姿を見て「感」動
・なかなか収束しない新型コロナウイルス「感」染への対応
・いろいろなことを決断しなければならない校長としての重い責任「感」
など、本当に「感」を「感」じることの多い1年でした。
明日はいよいよ2学期の終業式、そして、あと10日足らずで令和4年が終わろうとしています。
皆さんにとっての今年の漢字は何ですか?
節目となるこの時期に、このようなことをきっかけにして今年1年を振り返ってみるのも悪くないと思います。
いろいろあったけど、終わってみれば、充実したとても良い1年だった、と思えたらいいですね。
自慢の北陵生徒会
今日、校長室に前・後期の生徒会のメンバーが来てくれました。
「校長先生、僕たちの思い出作りに協力して下さって、どうもありがとうございました。おかげで、最高の思い出ができました。」
みんなを代表して、前期生徒会長からの言葉です。
私は胸が熱くなりました。
周到な準備の甲斐あって、3学年交流会は、私が思っていた以上に素晴らしいものとなりました。3学年が一緒になって、ドッジボール、綱引き、大縄、大玉運び、そして3種類のレクリエーションゲームを思いっきり楽しんでいる様子があちこちで見られました。終わった後は、目的としていた「クラス内の親睦を深めるとともに、他学年とも交流を深めて、学校全体で一体感を深める。」が達成された瞬間であったように思います。
交流会当日の2日間と、それまでの約2ヶ月間の準備の疲れが出ていないか心配だったのですが、今日校長室で見せてくれた生徒会のみんなの顔は、やりきったという達成感と充実感であふれていました。本当にいい顔でした。
どうもありがとう。私の方こそ、学校に活力を与えてくれたみんなに感謝の気持ちでいっぱいです。
後期生徒会のみんなは、この経験を活かして、また、前期生徒会の思いをしっかり引き継いで、さらに大きく成長していくのでしょうね。
自慢の北陵生徒会。今後も楽しみです。
3学年交流会の意義
「校長先生、僕たちにもう一つだけ大きな思い出を下さい。」
10月に入って間もない頃、前期生徒会の役員が校長室に入ってきて、私の顔をしっかりと見つめながら言い放った言葉です。
「僕たち3年生は修学旅行に行くこともできず、入学してから、いろいろな行事が中止になったり縮小されたりして、みんなと楽しんだり頑張ったりした思い出が少ないんです。12月の球技大会を、これまでのような形ではなく、3学年が一緒になって楽しんで盛り上がるような行事にしたいと考えているので、1日だけの予定を2日間にしてもらえませんか。」
私は内心、こんなはっきりと校長に向かって自分の考えを述べることができる生徒を頼もしく思いながらも、努めて冷静に「大切な授業を1日つぶすことになるのですよ。あなたの考えているものがどのようなものなのか、もっと具体的に伝わるよう資料を準備して、来週私の前でプレゼンをして下さい。それで納得のいくようなものであれば、先生方にきちんと説明して、できるような方向に持って行きましょう。」と答えました。
翌週のプレゼンでは、準備期間が短いこともあって、内容的にはまだまだ練られたものではなかったのですが、彼ら彼女らの熱意がビンビン伝わってきて、“これなら大丈夫、きっとこのあとの準備期間で素晴らしいものを作り上げていってくれるだろう”と思い、迷わずOKの返事を出したのです。
あれから、2ヶ月近くが経ち、今日、私の所にプログラムが届きました。球技大会ではなく、『3学年交流会』、その目的には、「クラス内の親睦を深めるとともに、他学年とも交流を深めて、学校全体で一体感を深める。」と書いてあります。生徒会のスタッフ、それをサポートする特活課の先生方が一緒になって、日程から、実施方法、競技方法、そして防寒対策、コロナ対策まで細部にわたって考え抜かれたものが約40ページに渡って書かれた大作となっています。本当によく頑張りましたね。
さて、本番はいよいよ明後日からの2日間です。ここまで準備してきたものをきちんとした形で残せるかどうかは、生徒全員の力にかかっていますよ。クラス、学年、そして学校全体で一体感を深めるという目的を必ず達成できるよう、思いやりの気持ちを忘れずに、当日は思う存分楽しんで交流を深めて下さい。この2日間が北陵生にとって思い出に残る大切な時間になることを心から願っています。
絶対にあきらめない
「合格まであと3点です。」
昨日、日本漢字能力検定協会から届いた薄っぺらい封筒の中にそう書かれていた。
前々回は「あと4点」、前回は「あと5点」、そして今回である。
130問中、あと2問か3問正解すればいいのに、それができない。
今回こそは絶対つかめると思っていた準1級の合格が、またするりと抜け落ちていった。
期せずして、昨日はサッカーW杯決勝トーナメントのクロアチア戦、日本は惜しくもPK戦で敗れ、4度目の挑戦となる8強進出が叶わぬ夢となった。1点が遠い。
また、次の挑戦に向けて、選手たちの長くて辛い戦いが始まる。
どんなに頑張っても、どんなに途中経過がよくても、不合格は不合格、負けは負けであり、結果というのは時に残酷である。
悔しい。自然と涙がこみ上げてくる。脱力感も半端ない。そんな選手と自分を重ねながら、なぜか嬉しくもあった。悔しいと思える自分がいたから。
「な~ん勉強せんかったし、落ちても別にいいげん。」とか言う人がいるけど、なぜそれならば受けたのか?せっかくの自分が成長する機会を自ら放棄しているみたいで、とても残念に思う。資格取得や検定試験に臨む生徒諸君には、中途半端な気持ちではなく全力で向かっていってほしいと願わずにはいられない。
「やりきった」ではなく「悔しい」と思えたということは、きっとまだ頑張れる自分がいるということである。
8冊目の問題集を買ってきて、次に向けてスタートしよう。落ち込んでばかりではいられない。自分で決めたことは最後までやり通す。
絶対にあきらめない。
果敢に挑戦
北陵高校の職員室前廊下の壁には、様々な資格を取得したり、検定に合格したりした多くの生徒の名前が張り出されています。
実はここだけの話、私は検定から逃げていました。
平成18年に漢検の2級に合格し、次は準1級に挑戦しようと問題集を購入したのですが、知らない漢字や四字熟語がたくさん出てきて読むことも書くこともできず、結局挫折。
それから何もしないまま月日が流れ、5年前に息子が一緒に準1級を受けようというので、それならと一緒に毎日勉強をし、受験しましたが、2人とも不合格・・・
私は仕事を言い訳に諦めたのですが、息子はよほど悔しかったのか猛勉強して次の試験でなんと合格。
息子に抜かされたのが悔しくて、それならと5冊の問題集を何度も繰り返して解き、再受験したのに結果は4点足りず、またまた不合格・・・
私の心はポキッと折れてしまいました。もう受験なんかするものかと・・・
それが、この4月から校長として本校に赴任し、生徒に資格取得を勧めなければならない立場になったものだから、さあ大変。
折れた心を何とか元に戻し、さらに問題集を1冊購入し、6冊の問題集を見直して試験に臨んだ6月も、今度は5点足りず、またまたまた不合格・・・
この時ばかりは、本当にどん底まで落ち込んでしまいました。こんなに勉強しても、まだ知らない漢字が出てくるのかと・・・
でも、もう一人の自分が言うんです。ここまで来て諦めるのかと・・・
結局、もう1冊問題集を購入して7冊の問題集を見直し、一昨日の10月23日(日)に4度目の受験に挑戦してきました。
合格しているかどうかはわかりませんが、やりきった感はあります。
とにかく、北陵高校に来て、みんなが資格取得に向けて頑張っている姿を見て、私は勇気をもらいました。
今度は私がみんなに勇気と希望を与えたいと思っています。
不撓不屈の精神で、どんな困難に出会っても、果敢に挑戦していきたいと思います。
たとえ合格(成功)できなくても成長している自分がいますから・・・
できることが増えて、自分の人生がどんどん豊かになっていくような気がしますから・・・
みんなにも、そんな自分自身に出会ってもらえたらと思っています。
ところで、もし合格していたら、私の名前も壁に貼り出してもらえるのでしょうか・・・?
今を精一杯生きる
生きているということ
いま生きているということ
それはのどがかわくということ
木もれ陽がまぶしいということ
・・・
泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
・・・
人は愛するということ
あなたの手のぬくみ
いのちということ
これは谷川俊太郎さんの「生きる」という有名な詩の一部です。
昨日、本校の生活・福祉系列2年生9名が、鳥取県で行われた全国高校生手話パフォーマンス甲子園で、この「生きる」という詩をもとにした手話パフォーマンスを、全員が息を合わせ、舞台全体を使って表現し、全国の視聴者に大きな感動を与えてくれました。
残念ながら賞は頂けなかったけど、私の中では文句なしの1等賞、優勝でした。
みんな、最高に輝いていました。
今を精一杯生きていました。
思いっきり青春していました。
どうもありがとう。
ますます、北陵高校が好きになりました。
生徒の皆さん、この北陵高校でいろんなことにチャレンジして、もっともっと青春しませんか。
未来につながる今を、もっと精一杯生きてみませんか。
元気に 笑顔で 挨拶
9月に入って、楽しみにしていた北陵祭も終わり、3年生はいよいよ就職、受験モードに突入です。
早速、今週の金曜日16日から就職試験が解禁となり、就職を希望している生徒は、面接試験等に臨むことになります。
さて、今日は朝早くからグッドマナーキャンペーンのため、保護者の方、3年生のヤングイーグル隊、そして登校指導のため、多くの先生方が、森本駅から生徒玄関までの、いろいろな場所に立って、皆さんの安全を見守り、声かけをしていたと思いますが、ちゃんと挨拶はできましたか。
私も学校から森本駅まで歩いて往復しましたが、その間に出会った生徒で、生徒の方から私に元気に挨拶をしてくれた生徒は、思ったより少なかったように感じます。
7月に行ったアンケート調査では、約85%の生徒が、「学校生活において自ら進んで挨拶をしている」と答えていたのですが。。。
以前にも書きましたが、私がこの北陵高校に来た最初の日に、生徒から笑顔で、そして元気な声で、「こんにちは。新しい校長先生ですか。よろしくお願いします。」という挨拶があって、いっぺんに北陵高校が好きになったということ。
それくらい挨拶には、相手を幸せにすることができる魔法の力があるということです。
この北陵高校を卒業するときに、自分が一番できるようになったことは、「元気に笑顔で挨拶をすることです。」と全員が胸を張って言えるような、そんな学校になってほしいと願っています。
面接試験に臨む3年生の皆さん、まずは、元気に笑顔の挨拶から始めて、自分の言葉で熱い思いを相手に届けてきて下さい。健闘祈っています。行ってらっしゃい。
笑顔満祭 ~心を一つに~
早いもので夏休みも残り1週間となってしまいました。
生徒の皆さんは、思い出に残る充実した夏休みを過ごすことができましたか。
さて、北陵祭が近づいてきました。
今年のテーマは「笑顔満祭 ~心を一つに~」です。
いいですね~
心を一つに、みんなで協力して、笑顔あふれる最高の北陵祭にしましょう。
そのためにも、まずは当日を無事迎えられるように、決して油断することなく、しっかり感染対策をとって、準備を進めていきましょう。
私も初めての北陵祭、楽しみにしています。
笑顔満祭、いいですね~
嬉しいメール
7月28日(木)に、学校に1通の嬉しいメールが届いたので紹介します。
「突然のメール失礼いたします。本日、内灘海岸にて砂浜に車がはまっていたところを練習中の陸上部の皆様に助けていただきました。顧問の先生ならびに部員の皆様が快く対応してくれたこと、大変感謝しております。記録会が近いとのことでしたので、陸上部の皆様のご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。陸上部の皆様にお伝えいただければと存じます。本日は本当にありがとうございました。」
陸上部の皆さん、どうもありがとう。
皆さんのおかげで、助けていただいた人はきっと幸せな気持ちになっただろうし、助けた陸上部の皆さんはもちろんのこと、このメールを読んだ本校の教職員や生徒のみんなもきっと幸せな気持ちになったことと思います。
自分が幸せになりたかったら、周りの誰かを幸せにしてあげること。
これからも幸せの連鎖が続いていくといいですね。
校長からの伝言板
1学期が終了してから約10日間が過ぎようとしていますが、生徒の皆さんは、楽しく充実した夏休みを過ごしていますか。
今日の北國新聞にも載っていましたが、昨日7月28日(木)、金沢学院大学附属高等学校の創立70周年記念式典があり、私も金沢北陵高校を代表して出席させていただきました。
その中で、金沢学院大学附属高等学校の卒業生である大相撲力士の炎鵬関とロンドンオリンピック柔道金メダリストの松本薫氏の対談形式による記念講演が1時間程度あったのですが、2人とも本当に上手にお話をされて、心に響く言葉がたくさんあり、最後まで楽しくお話を聞くことができました。
特に、炎鵬関の「考え方一つで自分のコンプレックスが強みに変わる」、松本薫氏の「今の自分が未来の自分を作る。だから、今を精一杯悔いの残らないように頑張る」という言葉が強く印象に残りました。
皆さんにも是非、これらの言葉を贈りたいと思います。
ところで、校長室前の掲示板がちょっと殺風景であったので、本日から、「校長からの伝言板」ということで、生徒の皆さんへの何らかのメッセージを発信することにしました。
また、中学校以来、約40年ぶりに筆を持って、書道にもチャレンジしてみました。
生徒に伝えるだけでなく、自分も逃げずに何事にもチャレンジしていきたいと思っています。
現場でしか伝わらないもの
昨日10日(日)に小松市の弁慶スタジアムにおいて夏の高校野球石川大会があり、本校は金沢桜丘高校と対戦し、6対16の5回コールドゲームで敗れました。
球場で試合を見ていない人の中には、「なんや、10点差もつけられて、コールドで負けたんか」と思う人もいるかもしれませんが、実際に球場で試合を見て応援をした生徒や教職員、保護者やOBの方など金沢北陵高校に関係する人たちにとっては、勝ち負けに関係なく、暑くて熱い時間を選手と一緒になって戦い過ごした証となる大切なスコアであると思っています。
4回の裏、2アウト満塁の場面で、桜丘高校の強打者が放った大きなセンターの頭上を越えていくような打球をセンターの山田君が必死に追いかけて飛びつき、スーパーキャッチした超ファインプレー。
このプレーに刺激されたのか、5回表の猛攻。みんなが気持ちを前面に出し、それが相手の動揺を誘い、ピッチャーが四死球を連発。塁が埋まったところで、4番の香林君が変わったピッチャーの剛速球を見事にはじき返す気迫のタイムリーヒット。
そのほかにも選手一人一人が自分のやるべきことに集中し、現場にいた人にしかわからない感動の瞬間が、ゲームの至る所にちりばめられていました。
きっと野球部のみんなは、将来、同窓会で、この試合について談笑し、おいしいお酒を飲むのでしょうね。
その時は、決して自分たちだけで戦ったわけじゃない、あの時、メガホンを鳴らし大きな声でネット際で応援していた女子生徒たち、心の中で熱く応援していた男子生徒たち、声をからして叫び続けた保護者やOB、教職員がいたことも忘れないで下さいね。
かけがえのない命
昨日で北陸の梅雨が明けました。
6月中に梅雨が明けるのは初めてで、統計がある1951年(昭和26年)以降最も早いそうです。また、梅雨の期間もわずか2週間で、これは史上二番目に短いそうです。
ということは、今日からもう夏、早速、熱中症の危険が高まるとして、今年初めて県内に「熱中症警戒アラート」が出されました。
昨日は熊本県で修学旅行中の高3女子生徒が熱中症で意識を失い緊急搬送されたというニュースが流れていました。幸いにも一命はとりとめたようです。よかったですね。
また、ここ最近は子供から大人まで関係なく、この石川県でも海や川で流されて命を失ったという事故が多く報告されています。残された家族のことを思うと胸が張り裂けそうです。
本校では、その上、一昨日に熊が出没し、もし襲われれば命も落としかねないような状況となっています。
身の回りには、皆さんが思っている以上に危険がいっぱいです。
どうか、自分の命を守る行動をしっかりととって下さい。
自分だけは、他の人と違って大丈夫、という安易な気持ちが事故を引き起こし、取り返しのつかないことになってしまうことが多いのです。
この世にたった一つのかけがえのない命、大切にして下さい。
これまで集会でも何度か話しましたが、校長である私より先にあの世に行くことは絶対に許しませんからね。
追伸:期末テストも残り2日間、最後の最後まであきらめず、粘り強く頑張りましょう。FIGHT!!
閲覧御礼
北陵高校の校長となって早3ヶ月が過ぎようとしています。
その間、まだ駆け出しの校長である私を、教頭先生や事務長をはじめとした教職員の皆さん、生徒会長をはじめ元気に挨拶をしてくれる生徒のみんな、PTAをはじめとする保護者の皆様や同窓会、地域の皆様、そして同じ立場である他校の校長先生方や県の教育委員会の皆様など多くの方々が支えて下さいました。どうもありがとうございます。
この3ヶ月間、様々な行事がありましたが、本校の先生方は、それら一つ一つにコメントや写真をつけて、このホームページに記録として残してくれています。今年度に入って、すでに120件以上もの投稿をしてくれました。素晴らしいですね。
日頃から先生方が、生徒のみんなの様子をしっかり見て、生徒たちの夢の実現に向けて愛情を注いでいる証拠であると思っています。
嬉しいことに、ここ最近では、カウンターが毎日5000件以上増えています。
これからも金沢北陵高校は、生徒の頑張っている様子や学校生活を楽しんでいる様子をどんどん発信していきますので、今後とも閲覧の程、どうぞよろしくお願いいたします。
不撓不屈
金沢北陵高校が、5月22日(日)に卯辰山相撲場で行われる第106回高等学校相撲金沢大会に、平成11年度以来、23年ぶりに出場することになりました。
すごいことですね。
ある先生から相撲大会出場についての提案があったのですが、まさかそんな簡単に選手は集まらないだろうと高をくくっていた私を、良い意味で物の見事に裏切ってくれました。
先生の実行力もマル!それに対して恐れることなく出場を決めた選手諸君もマルです!
本日12日に抽選が行われ、明日の朝刊には対戦相手が掲載されていることと思います。
大会に出るということは、自分の戦っている姿を人に見られるということです。
よく、「大会は参加することに意義あり」とか、「大会は楽しめばいい」とか言う人がいますが、それはオリンピックのように大会に出場するまでに厳しい予選を勝ち抜き、そのための努力を積み重ねてきた人に対してかける言葉だと私は思っています。
大会に参加する以上は、しっかりと心と体の準備をして自分と向き合い、自分の可能性を信じて相手に挑み、勝っても負けても、大会後には自分の中で何かが変わったと思えるような、また、応援している人にも頑張りが伝わるような戦いをしてほしいと願っています。
そんな選手諸君を、私は心から応援します。
本校創立以来、校風となっている「不撓不屈」(どんな困難にも負けず、諦めないで立ち向かうこと)の精神で、頑張れ、北陵健児! FIGHT!!
追伸 そうは言っても、あまりにも大きい相手には決して無理をして戦いを挑み、けがをしてはいけませんよ。。。
記憶に残る遠足?
昨日26日(火)に雨天のため中止となった遠足を、本日27日(水)になんとか実施することができました。
小雨の中でのスタートであり、途中で止むと思われていた雨がなかなか降り止まず、生徒の皆さんにとっては、もしかしたら、ちょっと残念な遠足であったかもしれません。
でも、大人になったときに、不思議と、晴れの日の遠足よりも、雨の日の遠足の方が記憶に残っているものなんですよ。
何事も順調にいっているときよりも、少しの困難が与えられたときの方が記憶に残るように、人間の頭は作られているのかもしれませんね。
今日の遠足のために先生方は下見を行い、少しでも多く、生徒のみんなが楽しい時間を過ごせるようにと準備をしてきました。
みんなには、晴天の中、気持ちよく遠足に行ってもらいたかったのですが、今回は、なんとか中止にならずに実施できたことに感謝して、大人になってから友達と、「あのときは、雨の中、歩きながら○○について話したよね。懐かしいなあ。」なんて話ができることを願っています。
今日は本当にお疲れ様でした。
ゆっくりお風呂に入って疲れをとって、明日また元気な姿を見せてください。
保護者の皆様、いろいろとご協力、どうもありがとうございました。
北陵の一員として
昨日(24日(日))、一昨日(23日(土))の2日間にわたって、様々な部活動の大会の様子を見させていただきました。
これまでは、自分の母校や、息子が通っていた学校の試合を見に行っていたのですが、今は、北陵の試合が気になって、他の学校の試合を見る余裕などありません。
新聞で北陵の2文字を見つけると、すぐにコピーをして手元のファイルに残しています。
すっかり北陵の一員となってしまいました。
これからも北陵の校長として、また一番の北陵ファンとして、頑張っている北陵の生徒たちを応援していきたいと思っています。
挨拶の力
令和4年4月8日(金)の始業式に、2年生、3年生の生徒たちに向けて、「挨拶って本当に大事ですね」という話をしました。
8年ぶりに学校現場に戻ってきた私にとって、生徒から「こんにちは。新しい校長先生ですか。これからよろしくお願いします」と笑顔で声をかけられたときのあの喜びは、本当に大きいものだったからです。
先日、地域のある方からも、「北陵高校の生徒はきちんと挨拶ができて気持ちいいね」と言われ、嬉しい気持ちになりました。
挨拶は知らず知らずのうちに周りの人を幸せな気持ちにする魔法の力を持っているのかもしれませんね。
これからもずっと笑顔で挨拶のできる北陵高校生であり続けてほしいと願っています。
素敵な贈り物
令和4年4月1日(金)、校長として金沢北陵高校に赴任し、不安いっぱいの初日に、校長室に1箱の荷物が届きました。
早速開いてみたところ、中には、「髙倉校長!!就任おめでとうございます!!」と大きく書かれた文字の下に、素敵な言葉と私の似顔絵が添えられた額、そして、ネーム入りの高級ボールペンと、1通の手紙が入っていました。
約20年前に担任をしたクラスの生徒たちからの素敵なサプライズの贈り物であり、しばらくは額を眺めながら、涙があふれて止まりませんでした。
私は幸せ者です。
これまで出会った多くの生徒たちから、いろいろな形で元気と勇気をもらっています。
これからは、金沢北陵高校の校長として、目の前の生徒たちがワクワクしながら充実した学校生活を送り、「この学校に来て本当によかった」と心から思えるような学校を作るため、職員と協力して頑張っていきたいと思っています。
つらいときも、苦しいときも、校長室の私の机の後ろから、この素敵な額が、「校長先生頑張れ!!」と見守ってくれていますから。。。
明光風靡なスポットに
倒木の危険性があることから、本校を覆っていた40数本の杉を全て伐採しました。
この丘から見る景色が見違えるようになりました。上が伐採後、下が伐採前です。
これからの桜、あじさいの季節が楽しみです。OBの方も、天気の良い日に是非足をお運び下さい。
雪が教えてくれるもの
北陵高校は丘の上にあるから、雪が積もったら大変でしょう。
よく言われますが、むしろ、雪が活気を一層与えてくれます。
元気に登校する生徒たち、自ら進んで雪すかしをしてくれる生徒たち。
皆さんの頼もしさを実感する季節です。もちろん、換気もよろしく。
自己評価できる行動を
昨日の終業式では「自己評価」について次のような話をしました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
人間は社会的動物。その私たちが、社会生活を行う上で気にすることは評価。就職試験や進学受験、学校のテスト、そして友人関係。全部、相手が自分をどう評価してくれるかということ。多くの皆さんが抱える悩みやトラブルも、相手から不本意な評価を受けることから発生している。
周りからの評価からは避けられない。しかし、ある程度は薄めることができる。
それは、自分で自分を評価する比重を高めること。周りの人と比較するのではなく、昔の自分と比較する。他の人と比較して、自分がこんなに劣っていると思って、しょげる人がいる。逆に、周りがやれないことを自分ができて、天狗になって、偉そうに振る舞う人もいる。どちらもあまり良いとは思えない。「他者評価」に頼り切っている。
むしろ、過去の自分と比べて、どれだけできるようになったか、あるいは、以前よりも劣ってきたか、を考えて欲しい。これを「自己評価」という。人は「他者評価」と「自己評価」のバランスで生きている。自分の生き方をそう簡単に人に預けるな。
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さて、冬休みに入り、自分で自分を評価する場面は作れましたか。未だの人は、親御さんに言われる前に、自ら進んで家の周りの雪をすかしてみてどうか。本校の先生が作った12月の川柳は、煉獄さんからのメッセージになっていました。煉獄さんのように強く自己評価できる精神を心の中で燃やしていきたいものです。
文芸の香り
現在、校内には文化芸術の香りのする掲示物が色々と見られます。
下はお薦め本紹介、右は書道の授業で
制作した仮名文字の生徒作品。
厳しい冬を前に清々しい気持ちになります。
伝えるスキル
「そんなことじゃダメだ。もっと頑張れ」「社会に出たら役に立たないぞ」「大人になってからだと間に合わないぞ」。学校で、先生が生徒にしばし発する言葉。私もよく使っていた。
しかし、何かモヤモヤ感が残ってしまう。こうした言葉で相手を変えられるのだろうか?
周りの先生からは「校長、熱意があれば伝わりますよ」とも言われた。でも、私は伝えるスキルにもこだわってみるべきだと思う。「何をどう伝えれば、行動を変えてもらえるか」。北陵高校の後半はテーマ研究発表やライフプラン発表など、生徒自身がプレゼンをする機会が格段に増える。相手にうまく伝えるスキルを、この時期、先生や生徒、皆で共有しておきたい。
そこで見つけたのが『実践 行動変容のためのヘルスコミュニケーション』(奥原剛著 大修館書店)。保健医療従事者が患者さんや市民の方々に対して健康・保健指導を行う際に用いる本であるが、学校現場でもかなり役立つ。具体的には、人の行動を変容させる10原則があるという。
「お・く・す・り・し・め・じ・し・ち・う」(お薬、シメジのシチュウ)
(お)驚きを与える (く)クイズを使う (す)数字を使う (り)ストーリーを使う (し)視覚に訴える (メ)メリ・デメで感情に訴える (じ)情報を絞る (し)シミュレーションしてもらう (ちゅ)中学生にも分かるようにする (う)受け手の視点で考える
これから伝えようとする中身に、この10個の内どれくらいの要素が入っているか、吟味していこう。生身の人間と触れている現場感覚としては、「伝えた」という実績で満足するのでなく、相手の行動が少しでも変わったかどうかで評価したい。
ということで、本校の、秋の景観の素晴らしさを(し)を使って、私も表してみる。
人と違った切り口
昨年の試行を経て、今年度から本格的に始めた本校独自の朝学習「好奇心の種蒔」。
原則、月・金の朝10分を使って、本校先生方が作ったオリジナル問題に生徒が取り組み、25回目が過ぎました。
先日の『好種』問題はこんな感じでした。
“Aさんは犬を飼うことにしました。そのことを友達のBさんに伝えたところ、Bさんは「ペットを飼うのは人間の身勝手だ」といいました。Bさんの発言について、あなたはどう思いますか。160~200字で書きなさい。(『藤原流200字トレーニング(藤原和博 光村図書)』より抜粋)
生徒の答案を見ると、ペットを飼うことはむしろ良いことだという意見が多数。一方、殺処分の現状を知る生徒からBさんの言うとおり人間は身勝手だとの意見もあり、大きく2分されました。
生徒たちの答案の中で、はっと目を引くものを見つけたので紹介します。
「Bさんの発言はAさんを全否定している気がする。この発言は、Aさんがまるで何も考えずに飼うことを決めたかのように決めつけた心ない言葉だと思う。(~以下略)」
これは冴えた意見です。確かに、この問題は「Bさんの発言について、どう思うか」を聞いています。ペット飼うことの是非を越え、言い方・伝え方に焦点を当てた切り口で、読み手の印象に残ります。そう言えば、「そもそも『身勝手』って何だろう?自由と身勝手とどう違うのだろう?」と自問していた答案もありました。残念ながら途中で尻切れになっていましたが、私はこれは面白い着眼点だと思います。
これからの受験シーズン。小論文でも意見文でも、問いを正確に把握すること。そして、あなた独自の視点をアピールすること。この2つの力を付けていきましょう。
独自の視点ということで、本校の川柳の先生の最新作です。
努力と夢
努力すれば、夢はかなうのか。
一握りの勝者の裏側には、大多数の敗者がいる。彼らの夢が叶わなかったのは、努力が足りなかったからか?
東京オリンピックの陸上男子400メートルリレー決勝。メダルを期待されていた日本チームは、得意のバトンパスでミスが出て、途中棄権に終わった。このレースで金メダルを目指すには、走者4人のスピードを落とさずバトンをつなぐギリギリのラインを攻めるしかない。そこに果敢に挑んでの結果を「努力が足りなかったから」と言えるだろうか。
アスリートの世界は、努力をすれば結果が必ず付いてくるほど甘い世界ではない。持って生まれた才能もいるし、何よりも運がいる。どんなに必死で頑張っても、夢や目標が達成できない経験は、人生で何度も何度も味わう。特に、スポーツはその現実を突きつけてくる。それ故、人それぞれの能力や環境の違いを見つめ直し、自分の限界や可能性を考えるきっかけになる。「努力」することの意味でもある。
「夢(希望)」は、苦しくて仕方ないとき、あなたの心を癒やしてくれる。マッチ売りの少女は、雪の降りしきる道路で、マッチを一本するごとに夢を見ていた。暖かいクリスマスパーティ、優しいおばあさんの幻像などを夢の中で見て、微笑みながら最期を迎える。夢(希望)は、どうしようもない苦しみに耐えるための必要アイテムだ。
しかし、夢ばかり追っていると、私たちは、夢と現実の落差を感じるようになる。この落差が、逆に、あなたの心を苦しめる。解決するためには、どうすれば夢に少しでも近づけるのか、そのルートを探ること。そして、一歩ずつ絶え間なく近づき続けること。この2つの行動しかない。「どうせ自分は~ 」と思ってすぐに諦める人、うまくいかないことを周りのせいにする人は、夢も持てないし、努力もできない。
夢(希望)に向けてのルート探しの中で、当初とは違う夢を再設定しなければならないこともあるだろう。でも、再設定した新たな夢(希望)に向かって、一歩ずつ進む努力をし続けていけば、いつかは花が咲く。
北陵高校は、キャリア教育を軸に据えている学校だ。特に1年生は、自分が進む方向に向かってのルート探しの旅が始まっている。本校での教育活動をうまく利用して、皆さんの夢(希望)に向けてルート設定を行って欲しい。
先の見えない戦場
先日の朝日新聞に、金沢市保健所を密着取材したリポートが掲載されていた。
現在の保健所の1日は、「職場には電話するな!」と迫る人、「何時になったら入院できるんだ!」とすごむ人、発症日までの行動を正直に話さない人、「保健所は見殺しにする気か!」と怒鳴る人、鳴り止まない電話の対応に明け暮れている。帰宅は連日深夜。睡眠は4.5時間。めまいや吐き気が続き、休養する人も出ている。毎金曜の昼には「カレー」がふるまわれる。曜日感覚を忘れないようにするためだ。
職員の「何時になったら終わるのか、先の見えない戦場です」という言葉に胸が詰まる。
2学期に入り、生徒諸君には「感染拡大防止で、今、あなたが出来ることを丁寧に」と言い続けているが、しんどい時には、限界で業務に当たっている保健所の方々を思いやってみよう。
私たちには翼がある
本日の始業式で、生徒の皆さんに次のような話をしました。
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8月24日、東京パラリンピック開会式でのパフォーマンスが印象に残っている。
国立競技場を空港の滑走路に見立てて、そこから飛び立とうとしている小さな飛行機。13歳の車椅子の少女がその飛行機を演じている。でも、翼が片方しかない。でも、一生懸命飛び立とうとしている。そこに、個性的な様々な乗り物が集まって、その仲間達からの励ましで、片翼の飛行機は空に飛びたつ、というストーリー。
そのタイトルは 「We Have Wings(私たちには翼がある)」。大会公式ツイッターによると、人間は誰もが、自分の「翼」を持ち、勇気を出して、その「翼」を広げることで、自分の夢に到達できることを、テーマにしたようだ。
実際、日常生活に困難を抱えている方々はいらっしゃる。目に見える障害でなくでも、私たちにも「心の翼」が少々もぎ取られてしまったような苦しみを抱えている人たちはいる。そうした人達に対して、「何とかしてあげたい」という、周りの励ましや行動が、飛び立つための「翼」になるんだ、ということだろう。
今回のパラリンピック開会式には義足モデルとして活動している海音(アマネ)さんも登場していた。彼女は、5歳からキッズモデルとして活躍し、小学4年の時に、ダンススクールの仲間とアイドルグループを結成。ところが、2年後、血管が炎症を起こす難病にかかり、右足が壊死したため、小学6年の7月に足を切断。その後、薬の影響で体重が30キロ以上増えて、「自分は変わってしまった」と感じ、学校に行けなくなり、街を歩くときも、ガン見されることに怯えて、義足をつけていることをばれないようにしていたらしい。
彼女を変えてくれたのは、前回リオ大会の閉会式。そこには、世界的にも有名な義足モデルの方が登場して、きらびやかで堂々と義足で歩く姿に「義足は武器にもなる」と気づかされた。その後、モデルの活動を本格的に始め、その後はアパレルブランドからコマーシャルの声もかかるようになった。
海音さんは「私も義足を出して、同じような境遇の子に勇気をあげたい」と考えた。つまり、彼女は「勇気」という「翼」を送ってくれたのだ。
私たちも、周りの人にどんなサポートができるだろうか、どんな「翼」を送ってあげられるだろうか、少し考えてみないか。周りからのサポートや励ましを必要としている人は必ずいるし、皆さんなら応えてあげられるはず。
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2学期も、生徒の皆さんが充実した日々を送れるよう心から願っています。
あなたを助ける人は必ずいる
先日、オンラインSTをしました。
次の文章は、その際、生徒の皆さんにどうしても伝えたくて送った内容です。
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8月13日の読売新聞に、関ジャニ∞の横山裕さんの話が掲載されていました。
彼が3歳の時に両親が離婚し、5歳の時に新しい父が出来たが、全くなじめなかったこと。小5の頃から、その後生まれた6つ下と8つ下の2人の弟たちや両親と計7人で一緒に貧しい生活をしていたこと。その後、母と義父が離婚し、「僕がしっかりしないと弟たちの将来がむちゃくちゃになる」と考え、2人を支えようと決めたこと。29歳の時、母が急逝し、2人の弟と大阪で共同生活をはじめ、実質、彼が生活費や学費の面倒をみていたこと・・・。などが書かれていました。その横山さんがこう語っています。
ジャニーズ事務所に入ってから、後輩も含めて年齢の近い仲間がどんどんデビューしていきました。自分はいつデビューできるのかという焦りや苦しさがありました。
勉強や進路のことで追い詰められていたら、一度リセットして違うことに切り替えてみるといい。何もやる気が起こらないなら、そういう時期だと思って休んでいい。
僕は中卒なのですが、33歳の時、番組の企画で高等学校卒業認定試験に挑戦。僕なりに猛勉強して合格しました。周囲の応援をプレッシャーに感じたけれど、失敗しても僕一人のせいではないという気持ちもどこかであった。重圧は一人で追わない方がいい。
最後に、若いって、本当にステキなことです。まだ見ていない世界は山ほどあって、何が自分にはまるかはわからない。これから何にだってなれる。自分で選択肢を狭めないでほしい。
親子関係に悩んでいる人は信頼できる誰かに一度、相談してみるといい。悩みを言い出せない気持ちも分かるし、相談しても前に進まなかったらつらい。けれど、一人で抱え込んでいても解決しない。一歩、勇気を出して踏み出してみてください。あなたは一人じゃないのだから。
人間、若い時は、必ず何かしらの重圧がかかってきます。そのプレッシャーが人間を強くさせてくれます。でも「もうムリ、限界だ!」と思う時もある。その時は、誰かにヘルプを求めて下さい。あなたを助ける人は必ずいるから。若い頃、苦労を重ねた関ジャニ∞の横山さんが、自分の経験から「あなた一人じゃない!」と強く言っている、本当にその通りだと思います。
北陵高校の先生方も、あなた達を全力でサポートします。何かあったら遠慮無く相談してほしい。また、顔の知れた先生に相談するのは厳しいというなら、国や県などが開いているSOS相談窓口に、是非声をかけてください。あなたを助ける人は必ずいるから。
勝敗を越えたところ
東京オリンピック開会式が2日後となった。今回はどんな感動を味わえるだろうか。
前回のリオ大会で、自分が一番印象に残っているシーンはバドミントン(女子)ダブルスだ。壮絶な逆転劇で日本選手史上初の金メダルを手にした「タカマツ」ペア。手に汗握る決勝戦自体の感動もさることながら、表彰を終えた「タカマツ」ペアの松友美佐紀さんの言葉にシビれた。試合後、涙を流してインタビューに答える彼女のコメントの一部を紹介する。
「試合をしていく上で、五輪で最後と決めている選手もたくさんいて、それが辛くて、いろいろな選手がいて、いまの自分がいる、もう戦えないと思うと辛かったです。」
「苦しい練習が報われ、世界の頂点に立てて嬉しいです!」みたいな答えをするのかなと思いきや、優勝した松友さんは、相手ともう戦えない寂しさと感謝の念が、私の涙だと言い切った。試合後に、勝敗を越えて、対戦相手に思いを馳せる場面を、私は今まで見たことがなく、本当に驚いた。世界のライバルが自分を成長させてくれたという実感、それが、勝利の喜びよりも、もう試合ができないことへの寂しさを強調させたのだろう。
この夏は、「日本金メダル遂に○個!」とか「日本勝った!負けた!」で全国的に盛り上がると思うが、試合の勝ち負け以外の、様々なドラマや感動も併せて丁寧に見ていって、自分の価値観や見方を広げてほしい。
北陵生諸君も、部活動の大会に出たり、就職選考や大学受験を受けたりと、勝負に挑む機会がやってくる。その時、「勝った!負けた!」とか「受かった!落ちた!」とかのレベルを超越する体験を一度でもいいから持てるといいなと思っている。そうした超越ゾーンに入るということは、そこに至るまでの死に物狂いの努力をし続けていることが前提にあるからだ。
「自分はここまで努力できた。こんなに頑張れた自分を誇りに思うし、自分はメンタルも強い。あとの結果はもう気にならない。試合(受験)を楽しもう。」
大きな勝負を前にして、このようなことを本心から思えるようになってほしい。
運を引き寄せる
*終業式でお話しした内容のダイジェストです。
大リーグで大谷選手が活躍しています。オールスター戦でもホームラン競争、そして先発ピッチャーと一番バッターの二刀流で出場し、活躍しました。自分もテレビで少しだけ見ましたが、凄く印象に残った場面があります。それは、試合で特大ホームラン打ったシーンでも、バッタバッタ三振をとったシーンでもありません。
オールスター戦の直前、練習が終わり、ブルペンからベンチへ戻る途中、大谷選手は、外野の芝生付近に落ちていた“ゴミ”をさりげなく拾って、尻のポケットにしまったんですね。2秒くらいのほんのわずかな時間でしたが、ゴミを当たり前のように拾ったその場面が頭に焼き付いています。調べてみると、彼は公式戦でも、グランドにゴミが落ちていたら当たり前に拾って、ポケットに入れていたようです。なぜ、そんなことをさりげなくできるのか?
それは高校時代、野球部の監督から学んだことの1つが、このゴミ拾いの大切さだったということです。
「ゴミは人が落とした運。ゴミを拾うことで運を拾うんだ。そして自分自身にツキを呼ぶ。そういう発想をしなさい。」
そう言われ続けた大谷選手は、高校時代に作成した目標達成シートの「運」の項目に「ゴミ拾い」を挙げ、それが習慣になり、メジャー公式戦でも続いているということなんです。
運がいいとか悪いとか言いますが、「運」は自分の手で引き寄せるもの、待っていても何も変わらない。目に見えないだけで、実は転がっている「運」を、自分の力で引き寄せことが必要です。でも、そのためにはどうすればいいのか。
それは、回りの人から感謝されるような行動を続けることだと考えます。「ゴミを拾った」「ニコッと笑って挨拶をした」「お年寄りに席を譲った」「家の手伝いをした」等、さりげないちっぽけなことでいいんです。大谷選手のように、それを繰り返して、習慣にしてしまえば、自分で運を引き寄せられると思います。
昨日の業後、今夏ボランティア活動を行う「サマーボランティア説明会」が開催され、多くの北陵生が参加していました。彼らにとって、幸運を引き寄せる1歩になることを期待しています。
人命か報道か
今日の朝学習(好奇心の種蒔)は、以前ピューリッツァ賞を受賞した写真「ハゲワシと少女」に関連して、あなたは「人命かそれとも報道か」の意見を書く内容でした。
学校のクロムブックを総動員した結果、生徒の打ち込んだ意見を短時間で集約できました。生徒の意見は、人命優先、報道優先と大きく分かれましたが、次のような深い意見もあって読むのが楽しかったです。
「私は、写真を撮ってからでなく、撮る前に助けた方が良かったのではと思いました。でも、だからといって撮影者の言い分を聞かずに誹謗中傷するのは違うと思うし、誹謗中傷の結果、自殺に追いやった人々こそ、嫌悪されるべきではないでしょうか。そういう人達は、結局、弱いものを狙うハゲワシと同じなんだと思いました。」
本を読むとどうなる?
前回、拡散的思考を持って、多様な見方・価値観を獲得しませんかと言いました。そのためには「読書」がお薦めです。「読書」と言えば、タレントの芦田愛菜さん。自称「活字中毒者」で、小学高学年で年間180冊、中学で年間100冊以上読んできたそうです。彼女の書いたお薦め本紹介『まなの本棚』を手に取ってみましょう。彼女と同世代の生徒諸君にとって、等身大の1冊が見つかります。
その芦田さん、昨年、主演映画の完成イベントで、その映画のテーマである「信じるってどういうこと?」について、記者から質問を受け、丁寧な受け答えをしていました。何度か「何だろ?」と考えながら言葉をつむいで、自分の言葉で語り、しかも、奥深い発言内容であったことに心底驚きました。以下は、その時のコメントの抜粋です。
「『その人のことを信じようと思います』っていう言葉って、結構使うと思うんですけど、それがどういう意味なんだろうって考えたときに、その人自身を信じているのではなくて、自分が理想とする、その人の人物像みたいなものに期待してしまっていることなのかな、と感じて・・・」
「人は『裏切られた』とか、『期待していたのに』とか言うけれど、それは、その人が裏切ったとかいうわけではなくて、その人の見えなかった部分が見えただけであって、その見えなかった部分が見えたときに、それもその人なんだと受け止められる揺るがない自分がいる、というのが、『信じられる』ことなのかなって思ったんですけど・・・」
以前に話した「メタ認知(より良い気づき)」ってのは、まさにこの考え方なんです。自分の感情や行動を客観的に見るもう一人の自分を作りだしています。多様な見方を持って、より良い解を考え続けることができる聡明な若者が日本にもいるんだと、うれしくなりました。彼女には、タレント業のみならず、オピニオンリーダーとして、若い人たちへもっとメッセージを送って欲しいと思った次第です。
さて、本校図書館の入口と入った内部です。手に取りたくなる本がうまく配置されています。
雪が溶けると
有名な逸話です。ある小学校の先生が、子ども達に「雪が溶けたら何になる?」という質問をしました。もちろん、先生は「水になる」という科学的な答えを求めていたのですが、一部の児童は「春になる!」と答えました。子供の素直な感受性と、自由な発想が見事に表れた例としてよく取り上げられます。
でも、私はもう少し別の見方で捉えています。それは人の思考スタイルには「収束」と「拡散」の2つがあるということです。学校では、テストや授業での質問を通して、唯一の解答を求めることが多く、また、生徒たちもそれを当たり前のことと考えています。これが収束的思考。一方、実社会では、簡単に解の出ない問いに対応することがむしろ多く、一つの事象(出来事)から自分の発想を広げ、多様な見方で、より良い解を考えていく力が必要。これが拡散的思考です。本物の「学力」は、この収束・拡散のバランスが取れた思考力だと思います。
今年度、本校の朝学習の中で「好奇心の種蒔」と称し、先生方手作りの問題や読み物を出題しています。3ヶ月終わり、やややクイズっぽくなってきたな、収束させる問いに偏ってきたなと感じています。期末考査が終わったら、もう少し自由記述的な問いを取り入れます。生徒諸君には、単なる暗記でなく、自分の頭で考えてみて、実はいろんな見方や価値観があることに気づいてほしいな、と心から願っています。
さて、保健の先生の力作ポスターが第3弾、第4弾と続いて張り出されています。前回言ったように、自分で自分をコントロールする力が必要になっています。
社会で生き抜くための武器
総体総文が終わった後の全校集会で、次のように生徒諸君に伝えました。
私は、高校の役割というのは、社会的自立を目指すための武器を手に入れることだと思っている。では、一体何が、皆にとっての武器になるのか?
昨年、何人かの生徒に「あなたの武器は?」と聞いたところ、「資格」「マナー」と答えた人が多かった。北陵高校の環境をよく踏まえた答だ。
ここで、皆にもう一つ身につけてほしい武器を言う。それは「自分で自分をコントロールする」力、漢字で書くと「自律(自ら律する)」の力だ。
テストが近づいて本当は勉強しないといけないのにスマホをいじってしまう、何かにイライラし、そのイライラを制御できなくて周りの人に当たってしまう、マスク無しの会話はウイルス感染拡大を招く可能性があることを知っていながら会話を我慢できない、そうした経験は皆持っているはず。目標のためにグッとこらえる、楽をしたいという感情に簡単に流されない、そのために、自分で自分をコントロールする力を身につける。これこそが、社会の荒波に対抗できる武器だと思わないか。
とはいっても、自分で自分をコントロールするのは難しい。それにはテクニックが必要。簡単に言うと、自分の中に、冷静に物事を見るもう一人の自分を作り出す。これを「メタ認知」と言う。メタ認知は、言い換えれば「より良い気づき」。自分の行動や感情を第3者の見方で俯瞰(ふかん)的に見て、悩んでいる自分、怒っている自分、喜んでいる自分に自身で気づき、そして、より良い方向に上書きしていく。
小・中学校で多くの挫折や悩みを経験してきた人は、成功体験しか持っていない人より、多くのことを学べている。「今まで、無駄なことなんて何一つなかったし、これからも私は成長できる」。最終的にそう言い切れるために、自分をコントロールする力を身につけてほしい。
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しばらくして、業後に校内を回っていたら、若手の先生達が、有志で勉強会を開いていた。講師は、本校デジタル環境の質向上のために、今年度定期的に来校して頂いているデジタル関連業務の民間プロの方。校内ICT環境をどう高めていけばいいのか参考にしたいとの思いが高じての勉強会、素晴らしい。「学校ICT環境」のメタ認知に繋がればと思う。
今夜は皆既月食+スーパームーン
今夜、石川県でも皆既月食が見られそうです。今回はスーパームーン(1年で最も大きく見える満月)と重なる珍しい皆既月食で、日本で見られるのは24年ぶりとのこと。月を見ながら、いにしえの人たちはこんな月を見てどう考えたのか、思いをはせてみませんか。
避難訓練を利用して
今日の避難訓練、誰一人無駄話をせず、体育館等に集合整列し、改めて北陵高校生の凄さを実感しました。
せっかくなので、私たちが気に掛けておく自然災害として、富樫森本断層による大地震のことを伝えました。金沢市のHPを活用し、直下型の場合、マグニチュード7.2、建物被害約31,700棟、死傷者約14,000人が想定されていること、そして、こんな非常事態に、私たちはどんな行動をとればいいのか考えておくこと等、真剣にきいてくれていました。
実は、本校体育館には昨年秋からWiFiが繋がっています。こんな広い場所でも普通にインターネットと絡めたプレゼンができるようになっています。
何のために
Googleclassroomの準備が整ったため、5月から朝の検温を紙を使わずスマホ等による申告に切り替えた。いずれにせよ、何のために検温やっているか、その目的を見失わないようにしたい。
昨朝の緊急全校集会。マスクを外して昼食をとる時の注意と、今、こんな注意をしたのは一体何のためなのか、精一杯訴えたつもりです。
全ての行動には、目的(何のために)がある。でも、その行動がルーチンになると行動自体が目的化して本来の目的を見失う。そこで「先を見通す力(想像力)」が大きな役割を果たす。そう考えると、文学作品を読み込むって大事なんだなと、昔、国語教員だった私はヒシヒシ思う。
朝学習での『さくらノート』
本校では、昨年度から、様々な分野で生徒の好奇心を喚起させたり、社会的自立を考えさせたりする本校先生の自作プリント学習『好奇心の種蒔き』を週2回程度、朝学習の時間で行っている。
今日は『石川県版さくらノートvol36』を読んで、気づいたことをまとめる活動。この『さくらノート』、自分は創刊から愛読しているが、もっと多くの学校で活用されるべきだろう。単なる職業紹介でなく、様々な方々の職業ストーリーを読み込める点、キャリア学習において秀逸だ。
生徒諸君は誰も気づいていなかったようだが、編集者中山貴之さんの素晴らしい言葉が表紙裏に載っているので、ここで紹介する。
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春の夜空を見上げると、北の方角にある北斗七星。
7つの星を結ぶと柄杓の形が浮かび上がり、The Big Dipper(スプーン)と呼ばれています。
東欧のウクライナに、心優しい少女の物語があります。
日照り続きで井戸が枯れてしまい、病気のお母さんに水を飲ませたいと、少女は水を探しに木の柄杓を持って出かけます。
いくつも山を越えて、やっと見つけた泉で水を汲み、大切に持って帰るのですが、途中で、弱って歩けなくなった犬や、年老いたおばあさん、疲れ切った旅人と出会い、柄杓の水を飲ませてあげます。
不思議なことに水は減ることがなく、木の柄杓はいつしか銀、金の柄杓に変わり、こんこんと湧き出る水が国全てを潤して、最後、7つの星になったという伝説です。
「たとえ自分が苦労して得たものでも、他の人のために使えば尽きることがないもの」
それは、自分の能力です。使えば使うほど高められ、多くの人を幸せにすることができ、そして、自分自身が輝きを放つようになるのです。
北斗七星の先にある北極星は、古代から旅人が道しるべとしてきた "Guiding Star"。
さて、あなたは 自分の柄杓を何で満たし、そしてどこに向かって進みますか?
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「これなんだよ!自分が言いたいことは!」と、思わず膝を叩いてしまった。
目標を共有する
生徒と担任の個人面接が終わり、部活動でも総体・総文に向け本格的に動き出している。
4月は生徒から「頑張ります!」の言葉がよく飛び交うのだが、そうじゃなくて、「こんな目標のために、自分のこんな弱点をこんなふうに直していきたい、鍛えていきたい。」と高らかに宣言してほしいと常々思っている。
我らがボクシング部の部屋の前には「最低温度はあるが最高温度はない!」とのポスターが。
思わず「頑張れ!」と声を掛けてしまったが、もっと良い言い方があったのでは、と少々自己嫌悪に陥ってしまった。
生徒玄関の風景
学校では今年度も引き続きコロナ感染対策。各学年の玄関には、生徒が自宅で体温を測って記入した用紙の提出場所を設けてあります。忘れた生徒は、先生から予備用紙を渡され、その場で記入した後、提出します。
用紙を忘れてくる生徒が減らないことに、業を煮やした某先生の一句が右です。
こういう切り返し、大好きです。
ホッとする場所
4月も中盤。今週は各種ガイダンス、保健関係の検査、提出物回収等々で、生徒も先生も慌ただしかった。そんな中、ようやく実習系の授業も始まり出した。
見ていて、しみじみ思ったことがある。「この場所なんだかすごく居心地いいぞ」。
写真では伝わらないが、工場の独特な「におい」、これが無性に落ち着くんです。窓の外からは鳥のさえずりも聞こえてくる。
見ることばかりでなく、嗅覚、聴覚をもっと使ってみてはどうか。ホッとする場所を見つけるための近道のような気がする。
愛校心を潤滑油に令和3年度始動
4月1日思ったこと。
この学校で目指すこと、改めて先生方と共有しました。結論は、将来を設計・デザインできる力を身につけさせたいということです。では、将来をデザインするためには何が必要か。
1年次生は、自分ら考え自ら行動するトレーニング、2・3年次生は、資格取得とテーマ研究にこだわること、昨年以上にやっていきます。
もう一つ大切なことがあることに気づきました。この学校に愛着を持っているか、つまり、この学校好きだと言えるかどうかということ。世の中には、何年か過ごしたけれど、母校愛をもつことなく卒業する人もいるようだが、それはすごく寂しいし、損なこと。それはこの時期をどう過ごすかで決まってくる。具体的には、目標に向かって主体的に行動するか、それとも受け身のまま学校生活を送るかの違いです。
学問研究でも、資格取得でも、部活でも、ボランティアでも、生徒会活動でも、テーマ研究でも、掃除でも、なんでもいい。何か一つ、自分の青春時代は、こんなことに熱中していたんだとの経験がほしい。
母校愛というものは、楽とかしんどいとかいうレベルを超えたところにありそうです。生徒の皆さん、近くにいる大人に聞いてみて下さい。母校愛を持っていますか。そして、どうして母校愛が芽生えたんだと思いますか。
その答えの中に、今、何をすべきか見つけるヒントがありそうです。愛着心が育つよう、我々も精一杯サポートしていきます。
卒業式の準備整いました
いよいよ明日、卒業式ですね。学校の方は準備は完了です。
また、来週は高校入試です。中3生の皆さん、自分の力を出せるよう頑張ってください。
毎年思うことですが、この時期、自分の足元を見つめて、しっかりと勉強できる高校生は間違いなく伸びます。進路が決まった高3生、期末考査が終わった在校生たち、この時期に何をするかです。
睡眠、学力、スマホ
本日の全校集会で、石川県教員委員会発行の『親子のホッとネット大作戦』を利用し、脳トレでお馴染みの川島隆太教授が警鐘を鳴らしている睡眠と学力の関係を考えてもらいました。
川島先生の仮説は、スマホの長時間使用が若者の脳に何らかの影響を与えているのではということ。家で勉強する時間を奪うという単純なことではなく、スマホが睡眠の量や質にも大きな影響を落としていることが分かってきたようです。
学習記憶の定着に重要な働きをするレム睡眠(浅い眠り)を獲得するために、7時間は寝て欲しい。そうしないと、正しい判断をするために必要な脳の活性化も期待できない。日常生活で正しい判断が出来なくなると、この冊子に紹介されているスマホによるトラブルと招く結果となり、現実、多くの若者が辛い人生を送っているという趣旨の話をしました。
先日、本校の3年生諸君が行った課題研究作品を読みましたが、そこにも「本校生徒はスマホ依存、ネット依存」の割合が高いのではないかという調査結果がありました。スマホは便利だし、現代の社会に組み込まれている以上、ある程度は必要。でも、大切な睡眠を阻害するような長時間使用は避けるよう、目標時間やルールをしっかりと設定しようと改めて言いたかった次第です。
2月のテーマは「睡眠の質と量」を意識する。
質問力
新たな年を迎え、改めて気を引き締めていきましょう。
さて、昨年末、多くの企業の方と話する機会があって、私はこんな質問をしました。
「企業の方々は、コミュニケーション力を持った高校生を採用したいってよく言うが、企業の皆さんが考えているコミュニケーション力とは具体的には何なのですか」。
「私たちが求めているコミュニケーションとは、友達が多いとか話がうまいとかじゃなく、理解できなかったことがあれば、ここの箇所がよく分からなかったので、もう一度教えてくれませんか、と自分から聞けることです。」
こんな答えでした。なるほど。
会社に入ると、上司から部下に仕事のレクチャーをします。上司は「わかったか!」と確認してきます。部下は「はいっ」と威勢よく返事をするのですが、実はよく理解していないのに、その場しのぎや社交辞令の「はい」が多いとのこと。その結果、仕事や取引が機能しなくなり、大きな損失を与えてしまう。これに恐れているんだとおっしゃっていました。
そこで、生徒諸君へ。もっと質問する力を付けなさい。授業が終わった後、先生に疑問をぶつけなさい。考査前1週間は、質問をする生徒と答える先生で、職員室前廊下を溢れさせなさい。部活動でも、このトレーニングをする意図を先生や先輩に聞きなさい。
もちろん、むやみに質問をすればいいのでありません。相手を困らせようと思って質問するのは愚の骨頂。相手を思いやる気持ちをしっかり持ちましょう。
3学期は、テーマ研究発表会を始め、相手の話を聞いて質問する場面が多くあります。発表する生徒にしても、一生懸命説明して、そのあと、聞き手から何の反応もないと悲しくなります。質問してくれる相手がいると、本当にうれしいのです。質問することは、「あなたの話をしっかり聞いていましたよ。」というメッセージになるからです。そして、良い質問をするためには、それなりのスキルを身に付ける必要もあります。1月のテーマは「質問力」。
校長からの冬休み宿題
今年の10月末、野口聡一さんら4人が乗り込んだ宇宙船が、国際宇宙ステーションに向けて旅立ちました。そして、彼らはこの宇宙船に名前をつけました。その名は、「resilience(レジリエンス)」。日本語訳すると、「回復力」「復元する力」。彼らは、なぜこんな名前をつけたのか?
コロナで大変なことになった世界に、困難な状況に陥っても心が折れることなく、しなやかに立ち直れるように願いを込めたメッセージなのかなと、私は想像しています。
2学期を終え、冬休みに入る北陵生の皆さんに望みたいのは、この「レジリエンス」、つまり、簡単には折れない、しなやかな心を持つことです。皆さんの中にも、自分の生き様を振り返って、順風満帆だったと言い切れる人はほとんどいないはず。何かしら、挫折したり、苦しんだりしてきたはず。我が身に辛いことが起きた時、まともに風(批判)を受けて「ポキッ!」と折れるのではなく、「しなやか」にかわして、少しずつ幹を太くしていく。この「しなやか」に生きる力が、今の時代、特に必要なんだなと感じます。でも、ボーッとしていては身に付きません。
そこで、冬休みにやってほしいこと。12月上旬に言ったことの繰り返しになります。
1つ目。周りの人のお手伝いをして下さい。些細なことでいいです。誰かが見てくれています。感謝してくれる人はいます。こんな自分でも役に立っているんだという気持ちを持つことです。
2つ目。本(特に紙の本)を読みましょう。みんなの、想像力、共感力(相手を推し量る力)を高めたいからです。
私からの冬休み課題は、「お手伝い」と「読書」。そこから身に付く自己有用感と共感力を鍛えることが、しなやなに生きる力、レジリエンスをつける近道と考えます。なお課題提出は、Google Classroomを使って行います。
ちなみに、今回飛び立った宇宙船は、アメリカの民間企業が、我々一般人も乗せられるように開発した宇宙船で今回が本格デビュー。半年後には、野口さんたちを地球に連れて帰り、その後も繰り返して使われるそうです。まさに「レジリエンス」、回復力ですね。
12月はお手伝いと読書
今週で期末考査が終了しますが、この後から冬休みを通して、生活上のお願い。
コロナ感染拡大が収まらない中、生徒の皆さんには、お手伝いと読書を求めます。
手伝いは、自分以外の人や思いやる心を付けてほしいからです。掃除、洗濯、ご家族のお世話、何でもいい。自分の身の周りでやれることをやりましょう。
読書は、小説なら作中人物に、随筆なら筆者に、自分の心を投影する力、共感力を身に付けて欲しいからです。現在、本校の先生方に「おすすめ本アンケート」を書いてもらっています。紹介された本は出来るだけ校内に提示しますので参考にして下さい。
12月のテーマは「お手伝い」と「読書」。
祝 県青少年ボランティア賞受賞
今年度の石川県健民運動青少年ボランティア賞に
本校が選ばれ、昨日、県庁にて表彰式が行われました。
本校の、東原町へのボランティア活動が評価されてのことですが、
その奉仕精神は、徐々に学校の中に浸透し出しています。
知事からもお話しがあったように、「継続」がキーワードです。
価値ある仕事
新人大会、お疲れ様。
本日、全校集会が無くなったので、生徒諸君には朝礼でメッセージを渡しました。
その中で、特に言いたかったこと。
「誰もが、どこかに、自分の立ち位置を持っている」。
単なる金儲けでなく、自分に価値のある仕事を見つけ出したいね、北陵生ならできる、
と思いつつ、今日も校舎を回っていたら、NC旋盤部屋で足が止まりました。
ひたむきに作った成果物が、右の、丸い加工金属品。
この時期の北陵は、黄葉と影のグラデーションが見事です。
チームで働く
1年「産業社会と人間」の体験活動、2,3年の「テーマ研究」、いよいよ深まってきました。
11月は県新人大会、そして、期末試験に向けての勉強が待ち構えている。
そこで、大切なのは「チームで働く力」。
部活は、たとえ個人戦でもチーム力が勝敗を左右するし、日頃の勉強も、高みを目指すのなら周りの人からの刺激が必要。そもそも、会社で働くことはチームで働くこと。
だから、今のうちに、チームで物事を進めるトレーニングをして、自分の意見をいう力、相手の意見を聞く力、相手の立場を理解する力、約束事を守る力を身に付けよう。
よって11月のテーマは「チームで働く」。生徒諸君も先生方も、皆で意識していきませんか。
下は、工業実習と福祉の授業の様子。チーム力を要する授業になっています。
自立の形
いよいよ、就職選考や進学出願の準備で慌ただしくなってきました。
先日、本校生徒たちに「働く」ってどういうこと?と振ってみました。
私の回答は簡単。「稼いで、自分の足で社会に立つこと」です。
最近、この人凄く「自立」しているなと思う人物を見つけました。「半沢直樹」です。
第4話のある場面で、自分が働く上での信念を部下に伝えていました。
・正しいことを正しいということ
・組織の常識と世間の常識が一致していること
・ひたむきで誠実に働いた者がきちんと評価されること
決して悪しき慣例や周りの雰囲気に流されない。そして、自分の考えを行動に移す。
9月の下旬から、本校では、早朝から、生徒が掃除をしている姿をよく見かけます。
聞けば、何か役に立ちたいという思いで集まった純粋な有志たちとのこと。
行動があってこそ、「自立」の形が見えてきます。10月のテーマは「自立」です。
未来に目を向けよ
今日の始業式は、約600名の生徒が一堂に会した本校グランドで行われました。
今回の私の話は、池江璃花子さんが7月23日に世界に向けて発信したメッセージ
「TOKYO2020 今日、ここから始まる1年を、単なる1年の延期でなく、
プラス1と考える。」を取り上げ、この「プラス」って何だろう?
を考えてもらうことを狙いにしたつもりです。
やはり、逆境から這い上がる人の言葉は相当に強い。
私たちも、未来に目をむけ、遠くに輝く希望の灯を大切に守っていく。
その思いを込めて、9月のテーマは、「未来に目を向けよ」です。
あれこれと過去を振り返らず、自分の未来に顔を向けて、2学期の出発です。
日常と非日常の間
今夏の通常授業が始まった。教室前廊下には消毒液がずらりと。
一見当たり前になった風景だが、よく考えると不思議だ。
日常と非日常の間から新しい価値観が生まれると聞いたことがある。
いずれにせよ、困難な状況であることに間違いないと思っていたら、
本校書道部の掲示物を廊下で見つけた。強い字体にこめられた強い言葉だと思う。
人のふり見て我がふり直せ
6、7月の授業も終わり、次の言葉の大切さが痛いほど分かった学期でした。
「人のふり見て我がふり直せ」
本来なら、就職を前にした高3生の緊張感溢れる姿を1,2年生にもっと見てもらいたい。部活の公式試合で、相手と果敢に闘う上級生の姿を下級生にみてもらいたい。毎年こうして学校のサイクルが回り、下級生たちの覚悟が育っていたのでしょう。
このように、学校には多くの集団活動があり、そこで若者の自主自律の心が育ってきました。
ところが、今年は、長期休業、部活大会中止、学校行事の中止または縮小により、大切な「人のふり」に接する機会をどうやって確保し、「我がふり」に生かせる指導をしていくか、その難しさに悩む日々が続いています。
ただ一つ言えるのは「周りから学び取ろうとする自覚」。今まで以上に、これを持っているかどうかが成長の分岐になりそうです。
そこで、夏季休業中の本校生徒の皆さんへの宿題です。
「人のふり見て我がふり直せ」。この実践です。これを8月のテーマとします。
ライアン先生より
彼から自己紹介文をいただきました。
Hello! My name is Ryan and I am the ALT here at Hokuryo High School. I am from California, USA. I was born in a city close to San Francisco called Oakland and went to college in Los Angeles. I am 30 years old. I enjoy traveling the world and I have visited many countries but Japan is my favorite. I wish to live here in Japan for a long time. I like playing basketball, taking photos of my friends, japanese fashion, japanese cars, and japanese history. The idea of Wabi-Sabi is something I truly believe in. Teaching English here is very important to me and I enjoy helping the youth, they are the future. Thank you.
こんにちは!私はライアンです。北陵高校のALTです。アメリカのカリフォルニア出身です。私はサンフランシスコに近いオークランドという町で生まれ、ロサンゼルスの大学に行きました。私は30歳です。私は世界を旅するのが好きで、多くの国を訪れましたが、日本が私のお気に入りです。日本に長く住んでみたいです。バスケットボールをしたり、友達の写真を撮ったり、日本のファッション、日本車、日本の歴史を楽しんだりしています。ワビサビの考え方は私が本当に信じているものです。ここで英語を教えることは私にとって非常に重要であり、私は若者を助けることを楽しんでいます。彼らは未来です。ありがとうございました。
「The idea of Wabi-Sabi is something I truly believe in」って凄いな。
英語表現のみならず、旅してきた世界各国の面白さを生徒たちにどんどん発信して下さいね。
お子様の健康管理(保護者の方々へ)
本校の教育に対して、日頃よりご理解ご協力いただきありがとうございます。
先日、隣県にて高校生の感染者が出たことを踏まえ、
改めて以下の点について、ご留意願います。
〇朝、平熱を超える発熱や、嗅覚・味覚異常、その他風邪症状がある場合は、
登校を控え、担任に連絡する。
〇上記の症状が出た場合は、保護者をとおして保健所等に相談する。
〇感染及びその疑いがあることで偏見や差別につながる行為を行うことは
断じて許されない。
今週は、本校の定期考査期間であり、お子様の帰宅時間が通常より異なります。
カラオケボックスやライブコンサート等、密の状態になる場所へはくれぐれも
行かないよう重ねてご指導願います。 校長
縁の下の力持ち パート3
購買を担当されている竹林さん、持ち前の明るさで、お昼の販売のみならず、生徒の良き相談相手になってくれています。また、事務部の4名の皆さん、生徒からすれば、「私のお姉さん」的な感じであるらしく、事務室窓口にちょくちょくと訪れてくる生徒の姿も見かけます。
共生は可能か
近年、野生動物が山から里に下り、人間と遭遇するトラブルが多いです。
本校の近隣でも、昨年はサルや猪、そして今回は、子熊が目撃されました。
なぜ? 深い山林の中で、一体何があったのだろう?
目撃された野生動物は、人間の敵とみなされ排除(駆除)されていく。仕方ない事ですが、何か心に引っ掛かかってしまいます。
我々の安全のため、最悪の事態を想定し警戒を払うことは当たり前。ただ、なぜ、こんな事が起きているのか、野生動物と共生するために必要なことは何か。折角の機会です。皆でしっかり考えよう。将来、環境保全のアクションを起こす若者が増えてくれると本当に嬉しい。
先日、生後2週間ほどの子猫を自宅付近で保護しました。野良の母猫が交通事故に会い、たった1匹でヨチヨチと約1週間さまよっていたらしい。今、食欲旺盛、ケージの中で跳び回っています。小さい体全体を使って、「生きたい!」と叫んでいる感じがします。
大切な命を守る。命のありがたさを知る。生かされていることに感謝です。
北陵にタヌキが
白昼どうどうと歩いていました。
写真を提供してくれた事務の富永さん有難う。
北陵の地では、いろんな生き物が共存して暮らしているんですね。
縁の下の力持ち パート2
図書館司書の河島さんは、ほぼ毎日、北陵生に読んでほしい新聞の切り抜きをしています。
生徒玄関から各教室に行く途中の2階廊下に注目です。
また、工業系列生徒のスキルを高めるために、ものづくりマイスターの井崎さん(外部講師)
の技と力は本校には欠かせません。
ごみ箱撤去から1週間
6月1日学校再開から、コロナ感染防止のため、教室のごみ箱を撤去しています。
自分の出したごみは自分で持ち帰り、掃除で出た埃や塵のみ当番が捨てにいくシステム。
生徒の皆さんの協力で実にスムーズに機能しています。
社会に出てからも、基本のマナーにしたいですね。
縁の下の力持ち
本校には、先生以外にも学校のために尽力してくれる方が大勢います。
本校が誇る3名の学務員の方々は、日照りの日でも大雨の日でも、
学校の美化に懸命に取り組んでくれています。
また、PTA会長様からは「ぜひ使ってください」と
ジェル消毒液を大量に寄付していただきました。
早速、特別教室前に置きました。ありがとうございます!
感染防止用パネル
一方、先生方も感染防止対策を講じています。
本校の工業の先生の尽力で、お手製の飛沫感染防止パネルを
職員室に設置できました。感謝です。
これからもいろんな工夫をしていきます。
1年生夏服配布と芸術教科書購入
本日の分散登校で見られた「新しい生活様式」の一例です。
校舎内ではこのように人との間隔を2メートルとって行動しています。
1年生へのお願い
本校では、本日、1年生が登校。
出迎えた我々に、はきはきと朝の挨拶をしてくれました。
今、彼らに伝えたいことは次の3つ。
・どの部活動に入るのか
…部活動で自分の帰属意識を高めよう。最高の居場所が得られるはず。
・どの系列に進むのか
…コロナ禍のため、今後の進路(系列)を考える時間が今までの
半分くらいしかとれません。今のうちから考えておく。
・節度のあるスマホの利用を
…生活リズムを乱す最大原因はスマホ。
使う時間のルールを自分で決める。そして、お家の人に宣言する。
生身の先生や生徒がいてはじめて、学校が呼吸をし出すことを実感した1日でした。
来週のテーマは、想像する力
「想像してください。あなたの大切な人にうつしてしまう怖さ」
石川県緊急事態宣言ポスターの文言です。
会いたいのに会えない。行きたいのに行けない。この状況は想像力を豊かにします。
想像力が人にきちんと向けられた時、思いやりの心が生まれます。
来週は、想像する力(思いやりの心)を強く意識していきましょう。
学校からは、生徒の皆さんへの配布物(第2弾)を本日郵送しました。
そして、来週のオンライン朝礼から、北陵オリジナルの朝学習課題を提示します。
北陵の先生方が頑張って作ったプリント(好奇心の種まき)です。
頭の体操で想像力を付けましょう。皆さんからの解答を楽しみにしています。
さて、下の写真を見て下さい。
校舎の3階廊下(1年生教室前)には4月からずっと貼ってあるものがあります。
何でしょう? そう、部活動の勧誘ポスターです。1年生の皆さん、この写真から
自分はどんな部に入ろうか、精一杯想像してください。
さあ、来週は想像力を鍛えよう。そして、思いやりの心を育もう。
休校長期化に関する随想
休校が延長されました。新型コロナウイルス感染が終息し、早く日常を取り戻したいと
誰もが思っている中、北陵生の皆さん、日常が回復した時、今までの休校の間、自分は
何をしたのか、きちんと語れる中身を持っているだろうか。
もちろん、新たな試みをやるのも素晴らしい。この事態を機に、多くの先生がオンライン朝礼
や授業動画の配信に向けて取り組み出した。でも、最近これ以上に凄いことを発見した。
それは、日常で当たり前に行う習慣の中に、喜びや価値を発見できるんだということ。
私事だが、早起きして散歩するようになった。夕食を準備する楽しさを知った。
決まった時刻に新聞を読み、職場に来て一杯のお茶を入れる。習慣が形成されると
儀式になる。儀式は、あなたの人生を折り目正しく、そして豊かにさせてくれる。
そういえば、4月28日、オンラインで北陵生にこんな課題が出ていましたね。
「あなたが休校中に一生懸命できたことは何ですか?」
ここで感心したのが「規則正しい日常生活」という回答がとても多かったこと。
この規則正しい生活の中に、人生の豊かさや価値を見出せるような気がします。
職業人に向け北陵生が今やるべき事は?
学校再開に向けて、はっきりとした見通しは持てない状況ですが、
いつ再開しても良いように、一人一人、助走を始めていきましょう。
君たちの一つのゴール(夢)は、高校卒業後(一部は上級学校卒業後)、
ちゃんとした職業人になることだ。そのために、この状況でもやれること、
自分にとって必要なことは一体何だろうか。
私なら? 働き出したら読まなくなるだろう「名作」の類の本を読むかな。
それから、税や社会保障の仕組みを知っておくかな。さて、皆さんは?
生徒玄関の様子(健康観察用紙を提出しよう) 書道部の作品(夢を背負って松陵の丘へ)
今週のテーマは「生徒と学校がつながろう」
自宅にいる北陵生と学校を少しでもつなげようと
先生方も、ICTツールによるテレビ会議やデータ配信・回収の
やり方を、一生懸命勉強しています。
この学校の先生は、進んで取り組む精神(自律心)に満ちています。