令和2年4月8日(水)
第48回入学式を挙行しました。
天気も良く、校地内では満開の桜で新入生を迎えることができるなど、絶好の入学式日和となりました。
式辞にて、桐生校長より「膨大な情報から正確なものを選択できる判断力を3年間で身につけてください」等の話がありました。
新入生を代表して、森山魅海さんより宣誓の言葉がありました。
また、在校生を代表して、長内信帆吏さんより歓迎の言葉で新入生を暖かく迎えました。
4月9日より再び臨時休業に入りますが、生活リズムを整えるとともに、勉強・運動にも取り組んでください。登校日ごとに元気な姿を皆に見せられるよう、頑張って過ごしましょう!!
いつもと違う春と思いつつも、雪が残る白山、緑の木々、そして桜。いつもと同じ春がここにはあります。
本日ここに、ご来賓の方々のご臨席、並びに保護者の皆様のご列席を賜り、 第48回入学式を挙行できますことは、本校にとりましてこの上ない喜びであり、心より御礼申し上げます。
ただ今、入学を許可した59名の皆さん、入学おめでとうございます。
加賀高校を代表して、皆さんの入学を心から歓迎します。
加賀高校は地域の強い要望と期待のもと、昭和48年に普通科高校として創設されました。その後、社会情勢の変化や生徒の興味・関心・進路希望の多様化が進む中、平成12年に総合学科高校として生まれ変わりました。本校を巣立った八千名を越える卒業生の多くは地元加賀の地で、産業を支え、地域の様々な活動で貢献しています。皆さんが3年生になる令和4年には本校は創立50周年を迎えます。皆さんが身にまとった新しい制服には、加賀高校の新しい歴史を刻んで欲しいという切なる願いが込められています。
本校は総合学科の高校です。総合学科を有する高校は全国で約370校にのぼります。総合学科の特色として、幅広く多くの選択科目の中から生徒が自分で科目を選択して学ぶことができること、生徒の個性を生かした主体的な学習や将来の職業選択を視野に入れた学習を重視していること、そして地域で活躍し、貢献できる人材の育成に努めていることがあげられます。
本校の教育目標の中に「知性を磨き、判断力を高め、生活や文化を創造していく人を育成する」があります。
知性を磨く。
この土台になるのはことばの習得です。日本語の「読む・書く・聴く・話す」の力を身につけてください。これらは学習の基本であり、社会生活の基本です。「読む・書く・聴く・話す」の力がつけば、物事を深く考えることができるようになります。今まで見えてなかったものが見えるようになります。
判断力を高める。
皆さんが3年生となる令和4年4月1日から成年年齢は18歳になります。成年年齢の引き下げによって、例えば親の同意を得なくても様々な契約をすることができるようになります。難解な契約書に触れることもあります。自己責任能力が問われることになります。その際、重要になるのは、文章を正確に読解し、膨大な情報から最適なものを選択できる判断力です。判断力をこの3年間で身につけてください
そして、生活や文化を創造する。
本校の教育課程には、「生活デザイン」「子どもの発達と保育」「食文化」「生活支援技術」「介護実習」「日本の音楽」「クラフトデザイン」など、生活や文化に直結した選択科目があります。これらの学びを通して、将来、自立していくための基盤と豊かな人生を送るための文化的素養をぜひ身につけてください。
保護者の皆様方には、お子様のご入学を心からお祝い申し上げます。お子様が新たなステージに上がり、その成長を感じていることと思います。これからの高校3年間を通じて、お子様がさらに豊かな心を持ち、健やかに成長し、やがて社会で自立していくためにも、ご家庭と学校との連携が大切になってきます。本校の教育活動に対しまして、ご理解とご協力を頂きますようお願いいたします。
さて現在、日本そして世界では、目に見えない、先が見えない、終わりが見えない不安の真っ只中にいます。最先端の医科学が発達し、AI時代の到来が待たれる時代にありながらも、人類はもがいています。今、私たちに求められているのは、何が起こっているのか、状況を理解すること、我が身に降りかかった時の痛みや周囲への影響を想像すること、そして心がけと忍耐であります。現下の困難を必ず乗り越えられる日が来ます。力を合わせて、ともに頑張っていきましょう。
最後になりましたが、本日ご多用の中、ご臨席を賜りましたご来賓の方々に厚く御礼申し上げます。今後とも本校の発展にご指導・ご支援を賜りますようお願い申し上げまして、式辞といたします。
令和二年四月八日
石川県立加賀高等学校長 桐生 裕三
新型コロナウイルス感染症対策のための県立学校一斉臨時休業について
先にお送りした緊急メールでは、体温測定と風邪症状の確認についてお知らせしたところですが、県教育委員会から新たに県立学校一斉臨時休業のお知らせが本校に届きました。
休業期間は4月9日(木)から5月1日(金)までとし、学校の再開は5月7日(木)です。4月8日(水)の始業式・入学式は予定通り実施します。ご家庭では登校前の体温測定をお願いします。37度5分以上の発熱や風邪症状がある場合は学校に連絡するとともに登校を控えてください。在校生には玄関前で測定値と風邪症状の有無を教員が確認します。新入生とその保護者は受付時に確認します。新たな連絡等があればメールでお知らせします。
日々の体温測定について
4月8日の始業式・入学式当日の体温の確認についてご連絡いたします。在校生は登校時に、新入生は入学式の受付時に「風邪症状の有無」と「登校前の体温の測定値」を確認します。今後、「朝の体温測定値」と「風邪症状の有無」については記録に残します。保護者確認の押印が必要になります。未測定者が多いと、検温のため生徒玄関付近が大変混雑します。自宅での体温測定をお願いします。
入学式に同席の保護者の方は受付で、「風邪症状の有無」と「発熱がないこと」を確認させていただきます。
また、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、マスクの着用をお願いします。マスクの入手が困難な場合は、マスクの作成もよろしくお願いします。
新型コロナウイルス感染症対策に係る毎朝の体温測定について
学校開始の4月8日の入学式・始業式では、「発熱がないこと」、「風邪症状のないこと」を確認します。
在校生は、玄関前で教員が体温測定結果と風邪症状の有無について確認します。新入生においては、入学式受付で同様の確認をしますので、登校前に体温測定をしてきてください。
4月9日以降も、登校前に自宅で体温測定を行い、登校時には体温測定結果と風邪症状の有無の確認は継続します。詳細は別途、4月8日に生徒にお知らせを配布しますので内容をご確認ください。
県の学校再開の方針を受けて、23日・24日に1,2年生がそれぞれ分散して登校しました。部活動も再開しました。生徒が学校にいるあたりまえの光景が戻ってきて、ホッとしています。新型コロナウィルス感染症拡大の終息は見えないですが、新年度の教育・学習活動に向けて、職員一同、準備に奔走しているところです。
以下は23日・24日、1,2年生に向けて話した内容です。(一部修正)
3月2日からの突然の臨時休業。「寝耳に水」のできごとでした。
3月3日には卒業式がありました。在校生が卒業生を送る場面をつくれなかったことが残念でしたが、式後、卒業生達が晴れ晴れとした表情で、そして満面の笑みで写真を撮り合っているのを見て、ホッとし、救われた気持ちでした。
この3週間、皆さんはどのように過ごしていたのでしょうか。
皆さんとつながっていたいとの思いから、先生方が日替わりでメッセージを送りました。「何をやればいいのかわからない」「ゲームやスマホしかやることがない」「早く学校に行きたい」そういった人たちに向けて、有意義な生活や行動の方向指示器になればいいかなと思いました。役に立っていれば幸いです。
世の中は連日、新型コロナウィルスの話題で持ちきりですが、この2ヶ月の間、話題のポイントは変わってきています。中国・武漢のニュースから始まり、ダイヤモンドプリンセス号、一斉休校、パンデミックということばも出てきました。そして、今は東京オリンピックがどうなるかということが最大の関心事です。世の中では賛否両論、様々な意見が飛び交っています。たとえば、この夏に人生のすべてをかける選手がいる一方で、計画的な練習ができず、不平等である、安全が保証されないと言った理由で延期を求める声も日に日に高まっています。この数日で延期の方向性がかなり大きくなってきました。延期するとしたら、年内なのか、1年後なのか、2年後なのか。まさに、正解のない課題に直面しています。
皆さんはどのように考えますか。延期になったら、どのような人達にどの程度の影響がでるのかも予測してみて下さい。
多くの情報を集め、いろいろな立場の人たちのことも考える、また影響はどうなるのかも含め、筋道を立てて自分の意見を持つ。このように論理的に多面的に思考する力はこれからとても大事になります。正解のない問題に向き合う力も大事です。
このあと春休みに入りますが、新型コロナウィルス感染症拡大対策は続きます。十分、注意して日々の生活を送ってください。
今朝のメールでお知らせしましたが、23日(月)から学校を再開することとなりました。詳細が決まりましたので、お知らせします。
23日(月) 2年生登校
24日(火) 1年生登校
9:15~10:45 ホームルーム(考査返却・課題の確認・私物の整理 その他)
10:55~11:30 校長訓話・離任者の挨拶
11:30~ 終礼(終礼後下校)(予定)
その他
・新型コロナウィルス感染拡大防止のため当日はマスクの着用をお願いします。
・服装、頭髪など身だしなみを整えて登校して下さい。
・部活動については、顧問より連絡があります。
・私物を持ち帰るため、大きめの鞄を持ってきて下さい。また、休業中の課題も持ってきて下さい。
・当日朝家庭で体温測定し、発熱や風邪症状のある人及び体調の悪い人は登校しないようにして下さい。また、
当日欠席する場合は学校へ連絡して下さい。
新型コロナウイルス感染症対策に係る臨時休校中に以下の内容及び期間並びに注意事項を厳守の上、登校を認めます。3月25日以降については別途連絡します。
〇内容 課題等で質問がある場合、適度な運動を運動場や体育館で行いたい場合、本校図
書館を利用したい場合
〇期間 3月19日(木)、23日(月)、24日(火)8:30~11:00
〇注意事項 登校する生徒は、マスク着用、体温測定、咳エチケットの徹底が必要
長時間の利用や同時に多くの人数が集まることは不可、部活動は禁止
※登校の際には登校受付簿(生徒玄関に設置)に必要事項を記入すること。
※登校前には自宅で体温計測を行って下さい。風邪症状がある場合は登校を控えて下さい。
みなさんこんにちは。元気に過ごしていますか。
昨日、2011年の東日本大震災から9年が経ちました。
ここ数日は、震災に関してテレビやSNSで、色々な人が色々な想いを発信しているのが目に止まりました。
大きな地震や台風などの災害は、いつ自分のところにやって来るかわかりません。いざという時のために日ごろから災害に向けての備えを心がけておくことが大切です。
家に防災グッズは揃っていますか。まだ…という人のために、最低限の非常用持ち出し品をリストアップしておきました。要らなくなった鞄でも良いですから、万が一に備えて準備しておきましょう。
◼️非常用持ち出し品◼️
貴重品類・・・現金、保険証など
避難用具・・・懐中電灯、携帯ラジオ、予備の乾電池、防災ずきん
生活用品・・・手袋、毛布、缶切り、ライター、はさみ、携帯用トイレ、歯ブラシ、歯磨き粉
救急用具・・・救急箱、持病の薬、生理用品
非常食品・・・乾パン、缶詰、栄養補助食品、飴・チョコ、飲料水
衣料品 ・・・下着・靴下、長袖・長ズボン、防寒用ジャケット
その他 ・・・携帯用カイロ、タオル、携帯ティッシュ
また、災害時の避難場所やその場所への安全な行き方も確認しておくことも大切です。
自然災害もさることながら、未知のウィルスもいつ自分の身に降りかかってくるかわかりません。
百聞は一見に如かず。百見は一行に如かず、です。自分の身を守る最大限の行動をとりましょう。
防災に関しては以下のサイトにわかりやすく載っていますので参考にしてくださいね。
【引用】総務省消防庁 防災マニュアル
https://www.fdma.go.jp/relocation/bousai_manual/
今後も皆さんの安全と健康を願っています。
一斉休校に入って早や一週間が過ぎました。どのように過ごしていますか。
ずっと家にいると体もなまってきたころだと思います。今日は私のおすすめのトレーニング動画を紹介したいと思います。家庭でも簡単に行うことができます。先生自身も毎日トレーニングを選択して行っています。
☆メトロンブログ
ガチガチのトレーニング動画を紹介しています。音楽もかっこよく気分よくトレーニングを行うことができます。筋肉を大きくするというより、きれいな体のラインを作るようなトレーニングが多いので女子にもおすすめです。また、食事、休息のとり方、トレーニングの注意点なども話しているので安心して取り組むことができます。先生はいつも出勤する車の中で聞いています。とても勉強になります。サブチャンネルのBOOST ATHLETEも併せてチェックしてください。
URL https://www.youtube.com/channel/UCZWyZ5L_MVBCcB8vmkspb8A
字数の関係上1つしか紹介できませんが、ぜひ1度見てみてください。1つ5分くらいで終わるメニューも多いのでぜひ挑戦してみてください。継続することによって体が変われば、物事の考え方も変わります。自分を好きになれます。学校が再開したとき、バルクアップしたみなさんに会えることを楽しみにしています。
生徒のみなさん、いかかお過ごしですか。
臨時休業になって少し経ちました。毎日何をして過ごしていますか。元気ですか。課題は進んでいますか。
臨時休業にともなって、いつもよりも時間的に余裕があると思います。ぜひ、ニュースや新聞をじっくり見たり読んだりする時間にあててみてください。今、何が起きていて、そのためにみんながとるべき行動は何なのか、そんなことをじっくり考える機会にしてみてください。そして1人1人の自覚が大切なのだと意識しながら、この期間を過ごしてくださいね。
次にみんなの元気な笑顔に会えるのを、楽しみにしています。
生徒指導課です。家庭での時間を有意義に過ごせていますか。
家庭でできる「おすすめ」を載せました。少しでも役立ててくれたら嬉しいです。
☆おすすめ動画
「筋肉体操」
一度チェックしてみて下さい。1日5分で素晴らしい運動になります。
☆おすすめ映画
「海猿」
人生とは「人のために生きる」こと、その人生の素晴らしさを感じとることができます。
☆おすすめドラマ
「コウノドリ」「ドクターコトー診療所」
謙虚に生きることや自分を磨くことの大切さがわかります。
☆おすすめ言葉
「どんな自分になりたいか」
私自身、自分にいつも投げかけている言葉です。
今の自分でこのまま人生が終わっていいのか、
今の自分に満足していないなら何をどうすればいいのか。
ここを意識して生活してみよう。
と、そんな具合です。
高校生のみんなに意識してほしいのは、
よくないとわかっていることはしない自分になってほしいということ。
よくない自分を自分は一番近くで見ています。
みられていなければよくないことをしてもいいという自分に勝つことは
自分を好きになる秘訣だと感じています。
人は本当に弱いです。時にはよくない自分が出たりすることがあります。
そんな自分に負けず、立派な大人になっていってほしいと思います。
家でもよりよい生活になるよう自分で考えて生活してください。
不要不急の外出は禁止です。よくない自分との闘いに負けないでください。
さらに成長したみんなに会えることを心待ちにしています。
1日目は、保健室からです。
みなさん、自宅でどのように過ごしていますか?
感染症予防に、手洗い・うがいは大事ですが、閉めきった部屋は、ご飯や汗のにおい、ウイルスや細菌、二酸化炭素などがこもったままです。そこで、換気!!1時間に1回、5分程度行ってみてください。少しの時間寒いですが、新鮮な空気を入れることで、気持ちもスッキリします。ポイントは、空気の通り道ができるよう、窓を2か所以上開けることです。
自宅の中でも、元気に気持ちよく過ごしてくださいね。
令和2年3月3日(火)
第45回卒業証書授与式を挙行しました。
新型コロナウィルス感染拡大防止のため、式の内容を一部変更して開催しました。
各クラス代表の卒業証書授与の様子です。
桐生校長の式辞の様子です。詳しい内容は本日投稿の記事をご参照ください。
長内PTA会長の祝辞も掲載してあります。
在校生代表の長内 信帆吏さんによる送辞です。
卒業生代表の林 潤太郎君による答辞です。
送辞・答辞も全文を別記事として投稿してありますので是非ご覧ください。
卒業式後、同窓会入会式と表彰伝達式を行いました。
本日、ご卒業された生徒の皆さん、保護者の皆様、誠におめでとうございます。
また、来場していただいたご来賓の皆様、ありがとうございました。
式 辞
この冬は季節を忘れさせてしまうほどの暖かな日々でした。それでも校舎の上階から眺望できる白山は、いつもの年と変わらぬ白い冬に映えていました。
本日は、多数のご来賓のご臨席を賜り、第45回卒業証書授与式を挙行できますことは、この上ない大きな喜びであり、衷心より御礼申し上げます。
ご列席の保護者の皆様、本日はおめでとうございます。心身ともに変化と成長の大きな3年間をいつも見守り、お子様と時にはいっしょに喜び笑ったり、時にはいっしょに悲しみ悩んだりされたことと、ご拝察いたします。
お子様たちはこれまで、揺れ動きながらも、立ち止まりながらも、着実に成長してきました。これからは自分の道を切り開き、歩いていくことになります。保護者の皆様方に、心から敬意を表し、お祝いを申し上げます。また、これまでの本校の教育活動に対しまして、多大なご理解とご協力をいただきましたことに厚く感謝申し上げます。
卒業生の皆さん、「卒業おめでとう」
平成から令和という時代の大きなうねりの中で時間が流れていきました。その中で、皆さんは加賀高校で過ごした様々な思いが去来していることでしょう。
さて、卒業生の皆さんは、21世紀の始まりとともに生まれました。21世紀が始まった2001年9月11日 同時多発テロがアメリカで起きました。世界中に戦慄が走りました。
その10年後、2011年3月11日 東日本大震災が起きました。それまでのあたりまえの生活、ありふれた日常が壊滅しました。多くの町がなくなりました。
9.11以降、世界は変わったのでしょうか。
3.11以降、日本は変わったのでしょうか。
世界では依然として各地で国家間の紛争や国内での対立があります。しかし、この間、パキスタンのマララ・ユスフザイさんが「女の子にも教育を、学校に通う権利を、全世界の子どもたちがみんな教育を受けられるよう」訴え続け、2014年17歳の時、史上最年少のノーベル平和賞を受賞しました。
またスウェーデンのグレタ・トゥーンベリさんが昨年、地球温暖化対策に本気で取り組まない大人たちを批判し、未来への危機感を訴え、立ち上がりました。皆さんと同世代の若者が世界のこと、未来のことに向き合い、立ち上がっています。
3.11の被災地では依然として、仮設住宅で暮らしている人たちがいます。土砂を積んだ大型車両が、縦列をなしている地域もあります。数年前に東北の被災地を訪れた際、被災された方々は長引く現実を受け止め、生活の再建に向けて戦っていました。市民が力を合わせて、這い上がっていく姿、あきらめない姿、底力を目の当たりにしました。
3.11以降も日本各地では毎年のように地震や大雨・台風による甚大な自然災害が起こっています。今は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う社会不安が起こっています。このような幾多の困難に対し、人々は勇気をもって、希望をもって、立ち向かっています。
皆さんのこれからの人生で大切にしてほしいことが三つあります。
まず、一つ目はことばです。ことばは皆さんが生まれてからまもなく身につけた最も大切な持ち物です。ことばは人と人とをつなげる魔法の持ち物です。使い方を間違えると人を傷つけてしまう凶器にもなります。ことばは心です。自分が持っていることばを大切にしてください。
二つ目は多様性の尊重です。人は性別・年齢・国籍・価値観・生活様式・考え方などそれぞれ違います。異なった考え方や価値観を持った人たちが集まると、意見がぶつかることもあります。
ここで大切なのは、異なる価値観や考え方を受け止めながらも、どのような距離感で折り合いをつけていくかです。県内で働く外国人労働者の数が1万人を越えました。生活習慣が異なる人たちといっしょに働くこともあります。共生・協働することで新たな発見もあり、尊重することで豊かな人間性も備わってくるでしょう。
三つ目は今の時間をしっかり生きて、やり抜く力を身につけてください。「しっかり」とは性格や考え方が堅実で信頼できる人間です。意志が強いということです。しっかりと正しく、強く生きてください。 アメリカのアンジェラ・ダックワース氏は著書「グリット やり抜く力」の中で、「人生のマラソンでなにを成し遂げられるかは、まさに『やり抜く力』長期的な目標に向けた『情熱』と『粘り強さ』にかかっている」と述べています。
結びになりますが、皆さんをいつも見守り、支えてくれたご家族に「ありがとう」のことばをぜひ面と向かって直接伝えてください。人生の節目には「ありがとう」のことばは必須です。これからは皆さん自身が人間力を磨いて恩返しをする番です。
皆さんの前途が輝くことを祈念し、式辞といたします。
令和二年三月三日
石川県立加賀高等学校長 桐生 裕三
祝 辞
本日は 御卒業おめでとうございます。
PTAを代表してお祝いの言葉を述べさせていただきます。
さて、今から100年以上も昔の事ですが、アメリカにウィリアム・ホイという野球選手がいました。才能に満ちあふれた選手でしたが、耳が聞こえない障害を抱えていました。
耳が聞こえない事で試合中の状況が把握出来ず、大変苦労し野球を辞めようか悩んだ時期もあったそうです。しかしながら、彼は状況をつかむ為、より快適に試合に臨む為に審判にプレーをジャッジする際に、体を使ってジェスチャーをして欲しいと申し込み審判もまたこれを受理しました。当時の審判のジャッジは声だけで行われており、彼のアイディアで彼自身も野球を続ける事が出来、また野球界の大きな発展に貢献する事にもなったのです。
皆さんもこれから進学・就職するにあたり、自分の思い描いていた学校生活や職業とイメージが違っていたり、ステップアップを目指し努力したが大きな壁にぶつかる事もあるかと思います。うまくいかない事を環境や誰かのせいにしたり、あきらめたりするのは簡単な事です。ここで大切なのはウィリアム・ホイのように多彩なアイディアで壁を乗り越える事ではないでしょうか。壁を乗り越えた時、人としてプロフェッショナルとして成長、そして達成する事の喜びがあるのだと思います。
これからも応援しています。
卒業生の皆さん、そして保護者の皆様 改めて御卒業おめでとうございます。
令和2年3月3日
石川県立加賀高等学校
PTA会長 長内 和浩
送辞
寒さも和らぎ、うららかな春の香りを感じるようになりました。
卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。
在校生一同心よりお祝い申し上げます。
今、皆様はこの加賀高校での三年間をどのように振り返っていらっしゃるでしょうか。多くの人との出会いの中で貴重な体験をし、お一人お一人さまざまな思い出を築き上げてこられたことと思います。
常に私たち後輩の前を歩き、お手本となってくださった先輩方の背中は、私たちにかけがえのないものを残してくださいました。
体育大会では、クラスや学年の壁を越えて一つになることの楽しさや力の限りを尽くすことの素晴らしさを教えていただきました。
文化祭では、中心となって模擬店やステージの準備に熱心に取り組んでいらっしゃいました。
当日の模擬店は、とても賑わい、ステージでは、バンド演奏などで会場を沸かせてくださいました。先輩方がいなければ、あれほどの盛り上がりはなかったと思います。
今、先輩方のお姿を振り返ったときに、先輩方は私たちの知らないところで学校のために動いてくれていたのだと実感します。
生徒会活動や部活動の中心が一、二年生に移ってから、私たちは先輩方の存在がいかに大きいものだったかを知りました。
先輩方が力強く私たちを導いてくださったおかげで、私たちは安心して生活できていたのだと思います。私たちはそんな先輩方の後輩でいられたことを誇りに思っています。
先輩方がこれから歩いて行く道の中で、もしかしたら大変こともあるかもしれません。そんな時は加賀高校や私たち後輩のことを思い出してください。この加賀高校で培われた力は、きっと先輩方の支えとなるはずです。
先輩方が卒業され、この加賀高校にいらっしゃらなくなることは、とても心細いですが、先輩方から教えていただいたことを胸に、私たち後輩が力を合わせて、加賀高校の伝統や良さを守っていきます。
最後になりましたが、先輩方のご健康と益々のご活躍を心からお祈りし、送辞とさせていただきます。
令和二年三月三日
在校生代表 長内 信帆吏
答辞
雪の少ない冬も終わり三月、私たちは今日卒業の日を迎えました。
本日は、私たちのために、このようなすばらしい式を挙げていただきありがとうございます。
加賀高校でバスケットボール部に入りたいと入学してからはや三年が経とうとしています。思い起こせば三年前、ワクワクしながら入学式に臨んだのを覚えています。なぜか不思議と不安がなくどんな友達ができるか・部活動はどうなのかなど期待が大きかったです。
一年の担任は、中巳出先生と大茂先生でした。私たちが中学の延長のような気分になっているときには、「高校生としての自覚を持ちなさい。」と強く指導をしてくださいました。また、高校生活に悩んだり迷ったりした時は親身になって寄り添ってくださいました。
私の高校生活の中で、大きなウエイトを占めていたのが部活動でした。なかなか思い通りの結果が出せず、悔しい思いをしたことも多々ありました。しかし、どんな時も、顧問の小田原先生や前田先生・先輩・後輩そして互いに支え合っていた仲間がいてくれたお陰で、最後までやり遂げることができました。公式戦で初勝利をあげたときは本当にうれしかったです。部活動での思い出は、喜び・悲しみ・感動がいっぱい詰まったかけがえのない宝物になりました。
高校生活にも慣れてきた、二年生。担任は持ち上がりで、中巳出先生と大茂先生でした。一番の思い出に残っているいのはやはり修学旅行です。東京なんていつでも行けるのではと少し物足りなさ感じていましたが、いざ行ってみると、友達同士で見たり、感じたりする東京の景色は言葉では言い表せないほど素晴らしいものでした。スカイツリーやディズニーランドで過ごした時間はまさに夢のようなひとときとなりました。そして、友達との関係やクラスの絆がより強くなりました。
いよいよ最終学年の三年生。担任はまた中巳出先生と大茂先生でした。三年連続同じ担任の先生。正直勘弁してくれという気持ちもありましたが、それだけ自分たちのことを考えてくれているのだなと思うとうれしくなりました。
三年生での思いでは、体育大会や球技大会です。普段の学校生活では見られないほどの情熱を感じました。体育大会では、声を振り絞って応援しました。最後だという思いも強いのか、クラスが団結して優勝を目指していました。
九月、私たちが今まで経験したことのないような緊張感がありました。それは、みんながそれぞれの進路に向かって、必死になっていたからです。大げさかもしれませんが、これからの人生が決まってしまう大きな局面でした。特に履歴書作成では何度も何度も書き直したことが思い出されます。面接練習では、普段言い慣れない言葉遣いが大変難しく、緊張のあまり思っていることの半分も言えなかったこともありました。そんな時も、友達と励ましながら、そして、先生方のアドバイスを聞きながら一生懸命取り組みました。そのような経験があったからこそ、本番ではうまく話すことができました。
在校生のみなさん、普段から言葉遣いには気をつけましょう。ある程度敬語が使えないと将来社会人となったときに苦労します。挨拶も大切です。毎朝校長先生や教頭先生、生徒指導の先生方が校舎前で挨拶をされていますが、「おはよう。」という言葉は人とコミュニケーションをとるための基本です。高校生にもなって恥ずかしいと思うかもしれませんが、恥ずかしがらずに大きな声で言いましょう。挨拶や・コミュニケーション能力は社会人としては当然身につけていなければならないことです。いざ言い始めると気持ちのいいものです。いざ、就職や進学をする時期になってそのことに気が付きました。在校生のみなさん、加賀高校の先生方はしつこく・粘り強く私たち生徒と向き合ってくださいます。私があきらめそうになったり、くじけそうになったりしたときも、決してあきらめません。私が思うに、これほどしつこい・よく言うと生徒のことを考えてくれる先生はいませんでした。ですから、みなさんも、先生を利用してください。先生方は必ず答えてくださいます。
中巳出先生、私たちを信じてくださりありがとうございます。たまに言う先生の優しい言葉が好きでした。
大茂先生、一人一人のよい部分を引き出してくださりありがとうございます。先生の空気の読めない冗談が大好きでした。
また、私はこの三年間でかけがえのないものを得ることができました。それは、友達です。よいことも悪いことも何でも言い合える、相手のことを思いやれる友達というものはなかなかできないものです。そのような一生涯付き合える友達をつくることができました。これは、私の宝です。
そして、保護者の皆様、今までありがとうございました。私たちの一番近くで見守り、支えてくださいました。学校への送迎や弁当など数え上げればきりがありません。時には言い合いし辛く当たったこともありました。しかし、いつも私たちを見捨てず励ましてくださいました。いくら感謝してもし尽くせません。皆様の思いをしっかり胸に刻み、感謝の気持ちを忘れずこれから生きていきます。
私たちは今日卒業の日を迎えますが、残念ながらいろいろな事情で一緒に卒業できなかった人もいます。その人達の分まで私たちは頑張らなければならない義務があると思います。加賀高校卒業生という誇りを胸に。
令和四年は加賀高校創立五十周年です。その頃は私たちも成人しており、記念式典には同窓生として胸を張って参加したいと思います。
いよいよお別れの時が近づいてきました。本当ならまだ卒業したくありません。しかしそういう訳にもいきません。加賀高校の未来を在校生のみなさんに託します。最後になりましたが、今までお世話になりました校長先生をはじめとして、諸先生方、友人、家族、在校生のみなさんに改めて感謝するとともに、加賀高校のさらなる発展を卒業生一同心よりお祈り申し上げ、答辞とさせていただきます。
長い間、本当にありがとうございました。
令和二年 三月三日
石川県立加賀高等学校卒業生代表 林 潤太郞
新型コロナウィルス感染症の拡大防止のため、3月2日(月)から3月24日(火)まで臨時休業となりました。
一昨日の安倍首相の要請を受け、県立学校において上記の措置をとることになりました。
このような臨時休業の措置はきわめて異例であり、それだけ事態は深刻で、いつ・どこで・誰が感染してもおかしくない状況であることを知ってください。今が感染の流行を早期に終息させるために、きわめて重要な時期であることを踏まえ、多くの子どもたちが日常的に、長時間集まることによる感染リスクにあらかじめ備える観点からの措置であります。この政治的判断による措置に対して、世の中では賛否両論様々な意見が飛び交っています。政治や社会のこと、違う立場の人たちのことも考え、筋道を立てて自分の意見を持つことも大事です。
休業期間は長期にわたります。この期間の過ごし方についてお伝えします。
まず一つ目として、外出はできるだけ控え、基本的には自宅で過ごすようにしてください。自宅でも咳エチケットや手洗い等を徹底してください。自分の体は自分で守ってください。アルバイトの許可を受けている人は不特定多数の人と対面することがありますので、この期間、アルバイトは控えてください。
二つ目は、この期間を利用して、じっくりと読書に向き合って下さい。それと各教科からの学習課題もあります。しっかりと取り組んで下さい。
三つ目は、自分をコントロールする力を身につけてください。生活習慣のコントロール、感情のコントロール、スマホ利用のコントロールなどです。
これら3つのことを心がけて下さい。
「勝者の資格」、「弱者が勝者になるために」、「野村ノート」・・・最近では「師弟」(宮本慎也氏との共著)、「野村メモ」など野村克也氏の本をこれまでけっこう読んできた。なかなか勝てない時、指導に迷った時、本棚の背表紙を見て思わず読み返したこともあった。〝ノムさん〟の本を読んで腹に落ちたことばは数知れず。人としてどうあるべきか、社会人としてのあり方など不思議と心に真っ直ぐ届いた。生徒にそのまま伝えたこともあった。悲報を知り、これらの本を手に取ると赤ペンや蛍光ペンでなぞってあるところがたくさんあった。
〇聞く力は偉大なり むさぼるように聞く 身を乗り出して聞く 顔を輝かして貪欲に聞く(「勝者の資格」)
〇ご縁のある人・モノ・土地はよほど大きな理由でもない限り粗末にしては駄目だよ。(「勝者の資格」)
〇「先生は〝考察の三原則〟というものを教えてくださいました。第一は目先にとらわれないで長い目で見ること。第二は物事の一面ではなく、全面的・多面的に観察すること。第三は枝葉末節にこだわることなく、根本的に考察すること」(「弱者が勝者になるために」)
〇「本気になると世界が変わる、自分が変わる。変わってこなかったらまだ本気になっていない証拠だ」これは私の畏敬する詩人、坂村真民さんの言葉である。(「弱者が勝者になるために」)
〇人生という2文字から私は4つの言葉を連想する。「人として生まれる」(運命)、「人として生きる」(責任と使命)、「人を生かす」(仕事、チーム力)、「人を生む」(繁栄、育成、継続)(「野村ノート」)
〇振り返れば、ミーティング中などにしっかりとメモを取るタイプは大成していった選手が多いように感じる。・・・・古田敦也や宮本慎也のような真面目なタイプは、「メモ魔」と呼んでもいいくらいにメモを取っていた。(「野村メモ」)
〇監督として、いつも念頭に置いていた戒めがある「先入観は罪、固定観念は悪」(「野村メモ」)
〇「失敗と書いて、〝せいちょう〟と読む」と自分に言い聞かせ、果敢にいろいろなことに挑戦しては失敗し、それを自分自身の成長の糧としてきた。失敗を成長の糧とするには、何よりも自分の「欠点」としっかりと向き合わなければならない。(「野村メモ」)
〇神が人間に耳を二つ、口を一つ創られたのは、話す倍だけ人の話を聞けという啓示ではないか。実際に人間は普段の生活で情報のインプットとアウトプットを行うとき「聞く50%」「話す30%」「読む15%」「書く5%」程度が標準だという。つまり、心をつくるのは、誰から何を聞くかが大事なのだ。(「師弟」)
〇今までやってきたことを変える。これは大変な勇気を必要とする。(「師弟」)
〇人間は可能性の動物である。機能的に発達するようにできている。ただし、発達には3種類のタイプがある。①ある程度まですぐに伸びるが、やがて止まってしまう②平行線でもがんばり続け、急激に伸びる③ゆっくり上達しているため、よく見ないと気づかない(「師弟」)
キリがないので、これぐらいにしておこう。〝ノムさん〟のことばにどれだけ助けられたか、どれだけ勇気をもらったか、どれだけ学んだか。ご冥福をお祈りいたします。
今日は3年生の終業式がありました。以下の話をしました。(一部修正)
今日は3年生の終業式です。県内の多くの公立高校では、同じように3年生の学年集会を開いて、これからの心構えについて話をしています。今日は皆さんに質問をします。「社会人になるにあたっての自覚、心構えについて話をしてください。きちんと文章で答えてください。単語だけではダメです」(*この後、数人に指名して、それぞれのことばで答えてくれました。)
私が社会に出たのは35年前です。前日までは学生。4月1日初出勤、生徒から「先生!」と呼ばれ、22歳の若輩者に対して、50代の先生方からも「先生」と呼ばれ、敬語で話しかけてくれる。スイッチが完全に切り替わりました。これが社会人になるということか。責任感とか使命感が沸々と高まったことを覚えています。今日は皆さんに心がけてほしいことを簡単にまとめたプリントを作ってきましたので配ります。
令和元年度 第3学年 終業式
1 社会人や進学に向けての自覚とは何か。
2 仕事を任せられるか
〇あたりまえのことを一生懸命にやる 「凡事徹底」
→遅刻をしない、期限を守る
→約束事を守ることができるかどうか=誠実
→仕事を任せられる
3 一緒に仕事をしたいと思われるか
①特に朝、「おはようございます」と明るくあいさつをします
②呼ばれたら「はい」と返事をします
③はきものをそろえ、席を立ったらいすを入れます
→この3つは最低限のしつけ、コミュニケーションの基本中の基本
4 真剣だと知恵が出る 中途半端だと愚痴が出る いい加減だと言い訳ばかり 本気でやっているから誰かが助けてくれる
5 やる気に左右されない
6 石の上にも三年
・3年間とにかくひたすら仕事に向き合う。ノウハウがある程度は身につく。
明日からの自宅研修期間は4月からの新しい生活に向けての準備期間です。自分を磨いてください。本をたくさん読んでください。
このあと、進路指導課、生徒指導課、3年担任から今後の心構えや「3つのA(あいさつ、あやまる、ありがとう)」、生徒・保護者・職員・来賓みんなが気持ちよく卒業式を迎える、アップデートなどの話があり、生徒たちはしっかりと目で聴いて、心に届いているようでした。
昨日、第5回石川県総合学科高等学校生徒成果発表会が白山市松任学習センターコンサートホールで行われた。県内の総合学科を有する9校による発表会である。本校からは代表として福祉系列3年生3名が発表した。タイトルは「あなたに届け ~手話と交流を通して~」である。手話を交えながら本校の紹介をした後、聴覚障がい者と関わりコミュニケーションの取り方を模索した活動について発表した。聴覚障がい者の音のとらえ方を文字にしたスライドや文化祭での手話歌の動画の場面では、会場全体から視線が注がれた。異なる価値観や立場の人たちとコミュニケーションを取っていくことは、多様性の時代において、さらに大切になってくるため、この取組は意義深いものであることは間違いない。
下記は発表校のタイトルである。( )内は閉会時の県教育委員会担当指導主事からの各発表に対する講評(要約)である。
1 加賀高校 「あなたに届け ~手話と交流を通して~」
(加賀市には手話言語条例があり、地域の特性を活かした良い発表でした。)
2 寺井高校「ジェンダー・LGBTについて考える」
(向き合っていかなければならないテーマ。学び続けることが大切)
3 松任高校「石川の文化と歴史 ~私たちにできること」
(地元の街の活性化のためにも大きな声での挨拶が大事)
4 北陵高校「好印象を与える会話 ~聞き上手になるためには?~」
「イヌの喜怒哀楽 ~感情をどのような表情と行動で表すのか~」
(仮説を立て、合っているかどうか検証していく、この方法が大切)
5 津幡高校「課題研究の成果 ~自分たちの進路と関連づけて~」
(原稿を見ずに自分の言葉で説明していたのは立派。言いたいことが頭の中で消化されているからできる)
6 志賀高校「志賀高にんがしい広場★3年目の挑戦~商業・福祉の連携を通して~」
(商業と福祉を互いに補完しながら進めたのが良かった)
7 七尾東雲高校「観光による地域活性化 ~七尾の観光を盛り上げよう!~」
(七尾市内での就職を決めたのは、学習を通して地元の魅力に気づいたからなのかもしれない)
8 輪島高校「私たちと輪島朝市」
(先輩たちの活動を継承し、さらに発展させようとするのが良かった)
9 飯田高校「おからプロジェクト ~大浜大豆のおからを使った商品開発~」
(地元の特産品に注目し、またフードロスを絡めたのが良かった。)
総合学科の高校がこのような取組の成果発表を通して、互いに切磋琢磨し、生徒たちの豊かな人間性の育みに資することを願っている。
生徒の皆さん、あけましておめでとうございます。今年一年が皆さんにとって、いい年でありますように祈っています。
今日の集合・整列、とても良かった。いいスタートが切れたと思います。
令和2年になりました。今日から3学期が始まります。3学期は各学年の締めくくりの学期であるとともに次の学年の準備ということでゼロ学期でもあります。
1年生は2年生のゼロ学期になりますが、その前に2学期の様子を見ていると、地に足がついていない、目標を見失っている、そのような空気が一部見られました。改めて、目標をいくつか設定してください。例えば、漢字検定に向けて本気の努力をして合格をめざす、提出物を期限までに必ず出す、部活動で一勝するでもいい。生活面で遅刻ゼロを続けるでもいい。目標をひとつひとつ達成することで自分に自信が持てるようになり、自分が磨かれていきます。
2年生は3年ゼロ学期になります。来年の今頃は多くの人は進路が決まっていると思います。このゼロ学期は進路についてしっかりと向き合うための準備期間であり、自己分析をする期間。履歴書に志望動機を自分のことばでしっかりと書くことができるか、資格の欄に記入できるものがあるか、自分に問いかけてください。資格は将来の仕事に直結しないものもありますが、資格を取る、検定に合格するというのは高校時代に頑張った証、努力の証明書になる。努力の証明書は何枚あってもいい。少し話がそれましたが、進路に向き合う中で、今やるべきことが見えてくるはずです。やるべきことが見えたら一歩を踏み出して下さい。
そして3年生は4月からの新たな生活に向けてのゼロ学期となります。ゼロ学期に社会人になるための、進学するための心構えを自覚してください。社会人や進学に向けての自覚とは何か。考えてください。2月10日の3年生の終業式で自覚について考えたことを皆さんに訊ねたいと思います。
最後に3学期も皆さんの授業の様子を見させてもらいます。私が授業を見る時のポイントは
①授業の中で何を学ぼうとしているのか、そのねらいを皆さん自身がつかんでいるかどうか。
②授業の中で先生の話を聴いているか、耳で聞くのはあたりまえです。目で聴いてください。今、大多数の人が顔を上げて目で聴いています。そしてしっかりと頭を働かせて考えているかどうか。
③その考えたことを自分のことばで話したり、書いたりできるかどうか、
です。是非、授業を通して自分を磨いて、伸ばしていってください。
以上で始業式の話を終わります。本日、二学期終業式を行いました。以下の事を話しました。(一部修正)
石川県青少年ボランティア賞を受賞しました。皆さんの活動はもちろん、これまで長きにわたっての先輩方の地道な活動も含め、評価されたものです。これからも、ぜひボランティア活動を継承してください。12日(木)に行われたKCB活動でも43名の参加がありました。地区会館の方々も大変喜んでおられたと聞いています。地域の方の協力による授業や取組もありお世話になっています。その恩返しの意味も込めて、これからも積極的に参加してください。
今日は読解力について話をします。先日、読解力の低下について新聞記事が出ていました。今日も他の新聞で読解力についての記事がありました。読解力とは文章を読んで、その内容を理解する能力のことです。国語に限らずすべての学習の基本であり、社会に出てからも基本中の基本となる能力。読解力がないと、文章もしっかり作ることができません。
こちらの新聞記事を見てください。見出しに「この公園には滑り台をする」とあります。意味不明です。小見出しが「文章作れぬ若者」
文章を作れない原因の1つにSNSの普及がある。LINEは単語や略語だけの話し言葉で通じる。スタンプを使えば感情をことばや文章にする必要もない。正しく文章を書かなくてもいいという環境がことばの乱れにつながっている。(12月5日 読売新聞より)
読解力の話に戻ります。こちらの本を見てください。新井紀子さんの著書「AI vs 教科書が読めない子どもたち」です。このなかで、読解力の大切さについて述べている部分がたくさんあります。一部紹介します。
〇日本は欧米に羨まれる画期的に低い失業率を達成しています。それを維持するには最低限、作業マニュアルや安全マニュアルを読んで、その内容を理解する必要があります。そのためには、教科書が読める読解力が是非とも必要なのです。
〇筆記試験が難しくて普通免許が取得できない卒業生や折角、板前修業しても調理師免許が取れない卒業生も少なくないそうです。
〇仕様書を正しく理解して、手順書どおりに作業をし、いわゆる「ほうれんそう(報告・連絡・相談)がきちんとできるあたりまえの人材がいくら人事にコストをかけても採れていない。
読解力をつけるためには、まず読書。一学期の終業式で、読書には「趣味としての自由な読書」と「義務・強制としての読書」の話をしましたが、読書を通して、最後までしっかり読み切ることで文章を正しく理解する力をつけてください。
2つめは語彙力をつける。語彙力とはことばをどれだけ知っているかという能力。多くのことばを覚え、その意味を理解する。また漢字の読み書きの力がつけば、語彙力もつきます。1、2年生は全員漢字検定を受けます。合格するための努力をしてください。朝学習だけでは不十分。この冬休み、本気で頑張ってください。
以上で二学期終業式の話を終わります。
今日の朝刊各紙の一面トップがそろってタイトルの事についてであった。経済協力開発機構(OECD)が公表した2018年の国際学習到達度調査(PISA)の結果では日本の15歳の読解力は前回の8位から15位へ大きく順位を下げた。
原因・背景として
・新聞や雑誌のように内容を精査した長文をよく読む生徒が減り、ネット上のチャットなどの短文のやり取りが増えた。(読売新聞)
・文章を読み取って伝える力が弱くなり、分からない言葉を調べて自分のものにすることをしなくなった。(読売新聞)
・「てにをは」などをしっかり理解できていないのかもしれない。(読売新聞)
・長い文章を読む訓練ができていない。語彙力が低下し、まとまった文章から情報を抜き出す能力が落ちている。
・読書量の減少に伴って語彙も減り、自分の言葉で文章を書くことに苦手意識がある。(読売新聞)などがあげられる。
読解力低下については現場でも常々感じていることである。憂慮すべき状況である。本校では、国語の授業に限らず、教科書や問題文などを読む場面を設定し、きちんと読み込み、文章を理解する力をつけさせようと努めている。また、今年度から1、2年生全員に漢字検定受検を課した。漢字の正確な読み書きができ、語彙力も身につけて欲しいとの思いからである。地道な取組であるが、やがて生徒たちの血となり肉となることを期待している。
期末考査も終わった。冬になり夜も長い。本にじっくり向き合ってみませんか。
「えっ!?またか?」先週10月25日、台風21号に伴う記録的大雨で千葉、福島で再び、河川の氾濫などが起こり、死者が出た。2週間前に台風19号により多くの県にまたがって死者80名を超える甚大な被害となり、復旧作業の途上であるのにもかかわらず、また起きた。さらに9月上旬には台風15号で千葉県を中心に大規模な停電や断水などの大きな被害を受けている。
2ヶ月の間に3度の大きな自然災害が発生している。もやは「経験したことのない・・・」とか「○十年に一度の・・・」「記録的・・・」の文言は日常的になってきている。
昨日、第14回加賀市総合防災訓練が山代中学校で行われた。地域の人たちが約1000人参加。本校からも山代中学校区に住む生徒を始め、福祉系列や吹奏楽部の生徒が参加した。目的は自然災害発生時に「自ら何をすべきか考え行動できる」ように防災意識の高揚と知識の向上を図るためである。会場では防災備蓄品の展示・試食や応急手当訓練、防災グッズや段ボールベッド、ワンタッチパーテーション、木造住宅倒壊の模型などの展示が行われた。本校はハンドケアの実演を行った。外では応急給水訓練や地震体験車による体験が行われていた。
加賀地区は比較的台風や大雨の影響が少ない。地震の影響も同様である。けれども、各地でここまで頻繁に自然災害が発生すると深刻に考えるものがある。いかに「自分ごと」としてとらえるか、がポイント。今回の防災訓練で意識が高まり、知識を身につけ、他を巻き込む力もつけてほしいものだ。
東日本大震災から8年。「避難所で活躍したのは高校生」と聞いたことがある。たのむぞ!加賀高生!10月20日(日)、場所は石川県産業展示館2号館。8時過ぎには多くの車が駐車場に向かっていた。隣接する県立野球場では北信越地区高校野球、陸上競技場ではサッカーJ2リーグ(ツエーゲン金沢出場)の試合、他の展示館でも催し物が予定されており朝早くから人出が激しかった。それぞれのイベントの終了時間が重ならないことを祈りつつ、車を駐めて会場に向かった。
このイベントの目標は
(1)高等学校等で産業教育を学ぶ生徒に誇りと自信を持たせ、その情報を発信する好機とする。
(2)本県の産業教育を担う高等学校等に対する一般県民の理解を促すとともに、中学生等に産業教育の魅力を伝える。
である。
本校からは5名の生徒が参加し、オリジナルの「缶バッジ」を幼児や小学生たちに無料で提供した。子どもたちの写真を撮り、その写真がバッジのデザインとなるものであった。生徒のおもてなしがよかったのか、世界にひとつだけのバッジを受け取った子どもたちは満足した様子でうれしそうにしていた。
展示・発表・販売・コンテスト・パフォーマンス等、どれも手をかけ、時間をかけたものばかりであった。売り子の生徒たちの声に乗せられて買った物もあった。他校の先生の「これ、うまいぞ」に乗せられて買った物もある。盲学校の生徒さんのマッサージはとても気持ちよかった。かけてくることばは自然でほのぼのとしており、それだけでも癒やされた。目が不自由であることを全く感じさせず、自立するための強い意志が感じられた。研究発表は課題を発見し、課題を解決するための手順を踏んでおり、どれも見応えがあった。
このような他校との交流活動で生徒たちが受ける刺激は大きい。互いに切磋琢磨して、アイディアを出し合い、未来の社会を支えていくベースを築いてもらいたい。
10年ほど前の勤務校で書いた「学年通信」を偶然見つけました。当時の自分が生徒に何を求めていたかが、蘇ってくるようです。そして、当時の生徒の顔も。「学年通信」の記事を抜粋して下に載せてみました。
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「努力する人は希望を語る、なまけものは不満を言う。」
見出しは先日、出勤途中の車でラジオから聞こえてきたフレーズです。なるほど、当たっているかもしれません。前号で目標に向かってひたむきに努力する姿は美しいと書きましたが、希望も語るから輝いているのですね。
話は変わりますが、3年生の小論文の指導をしている中で、下の文章を見つけました。某大学で出題された上田紀行氏の「生きる意味」の抜粋です。耳が痛くなる話です。肝に命じておいて下さい。
数年前、私の教えている東工大で留学生向けの講義を受け持ったとき、「日本の大学のどこに一番違和感を感じたか?」と聞いたことがある。その答えにびっくりした。ひとりが「学生が授業中寝ていることです。」と答えたところ、皆が「そうだ、そうだ」と大きくうなずいたのである。「どうして大学生が教室で寝ているんですか?それでも大学生ですか!」と言うのだ。
・・・・・・・(中略)・・・・・海外からの留学生にとってショックなのは「大学生にもなって教室で寝ているあなたには、大学生としてのプライドがないのか?」寝ていたら先生から怒られ、成績が下がるならば寝ない。友達から非難され最低人間だと思われるのなら寝ない。しかし、そうした「人の目」がなくなれば寝てしまう。しかし、「人の目」がなくなっても「自分の目」から見て教室で寝ることは大学生として恥ずかしいことだと思わないかと留学生たちは問うているのだ。
ルース・ベネディクトは「人の目」から非難される「恥」を強く意識する日本文化を「恥の文化」と呼んだ。しかし、彼女はもうひとつの「恥」を見落としていた。それは「私としたことがこんなことをしてしまうとは!」という「自らを恥じる」という恥である。誰からも見られていなくても、恥じる。・・・・・・・(中略)・・・・・日本人の倫理観は単に自分の周囲の「人の目」だけではなく、先人たちや恩師たち、そして自分自身に対して恥ずかしいという感覚にも支えられていたのである。
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上記の文中の「大学生」を「高校生」に置き換えて、自問自答してください。
来週(10月8日)から2学期中間考査です。真剣に向き合い、プライドを持って、前回の自分を超えてください。最新更新日:2024/9/30(月)
更新履歴
・歳時記「やりたいこと」
・歳時記「第4回KCB活動」
・歳時記「ふるさと探訪」
・年間行事「10月行事予定」
・歳時記「修学旅行・最終日」
・歳時記「帰るまでが遠足」
・歳時記「修学旅行・2日目」
・歳時記「修学旅行・1日目」
・歳時記「模擬面接・弁護士によるいじめ予防教育」
・歳時記「修学旅行」と「ふるさと探訪」
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令和2年度の新入生から制服がリニューアルしました。
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