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2021年2月の記事一覧

卒業生の姿を見て在校生は育つ -『6年生を送る会』を振り返って-

2020年度も残り約1ヶ月、学校の最大行事である卒業証書授与式も約3週間後(3月19日挙行予定)に迫っています。2月19日(金)には、卒業式の前哨戦となる『6年生を送る会』が開催されました。名前の通り、この会は卒業を控えた6年生のために開かれる行事ですが、在校生(1~5年生)のどの学年の発表も卒業生(6年生)に対するこれまでの感謝と、これからの中学校生活へのエール(激励)が込められていました。6年生との関わりの中で「小学校に親しみを持ち学ぶ楽しさを知ることができた喜び」を精一杯伝えようとする1・2年生、6年生が守ってきた伝統の鼓隊を来年は自分たちも引き継ぐ準備ができていることをアピールしたい3年生、指導してくれた6年生に少しでも良い校歌を届けたいと緊張しながらも真摯に演奏した4年生。そして、今まで6年生が果たしてきた「学校を支える役割」を全て引き継ぎ、送る会の成功のために一致団結した5年生…。率直に「子どもたちの成長はすごい」と感じました。そして、在校生一人一人が「卒業生を喜ばせたい」とういう思いを持ち、素直に頑張ることが出来ることを誇らしく思いました。一方、在校生の演技を見る卒業生の目は優しく、中には、今まで自分たちが背負ってきた重たい荷物をやっと下ろすことが出来たといった穏やかなものもありました。 小学生という発達段階の集団においても、学年が一つ上がるごとに、要求される役割や責任の程度はレベルアップしていきます。6年生ともなれば学校の内外にかかわらず、リーダー性や指導力、責任ある言動が求められます。今年度はコロナ禍で発生した“新しい生活様式”に基づく「いつもとは違った学校生活」、「いつもとは違った学校行事」が強いられたことから、6年生には、例年以上に、我慢すること、工夫すること、気を配ることを求められました。息苦しかったことでしょう。苦労することも多かったと思います。それでも、6年生は学校のリーダーとしての役割と責任を自覚し、学校生活の模範となるとともに、新しいルールの中で行う鳳至オリンピックや鳳至小大運動会、金管鼓隊発表会等の行事を成功させてくれました。下級生は難しい状況の中で学校や自分たちのために奮闘する6年生の姿を見ているからこそ、6年生への感謝の気持ちが大きくなるのだと思います。そして6年生に憧れを抱き、「6年生のようになろう」「今度は、自分たちが6年生のために」と頑張ることができたのだと考えます。しみじみ、卒業生(6年生)の存在の大きさを感じています。

 子どもたちは仲間と協力し目標に挑む中で、達成感や充実感、感動、共感、他者のよい点に目が向くこと、誰かのためにも頑張ろうという気持ちを持つこと等、たくさんのことを学び、経験しています。そして、その学びや経験は、新たな役割や責任に向かう意欲となり、更に子どもたちを成長させる場面へとつながっています。この1年間の子ども達の成長を頼もしく思うとともに、今後も、仲間と力を合わせて目標達成に挑む経験を意図的に仕組んでいく中(協働する場面を準備する中)で、子ども達の可能性を引き出していきたいと考えます。保護者・地域の皆様におかれましてもご理解いただくとともに、今後ともご協力をよろしくお願いします。                        学校長 山 岸  茂 樹

 

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