日誌

2021年1月の記事一覧

『意志あるところに道は開ける』 Where there is a will, there is a way.

   タイトルの言葉はアメリカ合衆国第16代大統領エイブラハム・リンカーンの言葉です。

1月8日(金)から、“締めくくりの3学期”がスタートしました。休み中に大きな事故にあったりコロナウイルスに感染したりすることもなく、202名全員の児童で無事に3学期を迎えられたことを嬉しく思います。しかし昨年暮れからの大寒波は、7日からは「数年に一度レベル」となって、日本列島を襲いました。特に、9日・10日の積雪は輪島市内の平地でも60センチを超えたことは、記憶にも新しいことと思います。降雪のおさまった11日(月)には鳳至地区の各地で、地域の皆さんが協力して除雪作業を行うようすが見られました。学校も11日の午後、職員総出で、校門から児童玄関、職員の駐車スペース、児童クラブまでの動線を除雪しました。(小磯組 協建設、地域の皆様のご協力、ありがとうございました。)しかし、学校の敷地内の除雪が精一杯で、学校周辺の歩道の除雪までは手が回りませんでした。道幅も狭く、ましてや歩道も通ることの出来ない状態であることから、12日(火)は普段通りの登校ができないのではと心配しましたが、それでも子どもたちがそろって登校できたことは、地域や保護者の方々の頑張りのお陰と感謝しています。

 さて、通常、鳳至小学校の子どもたちは旧山口医院のあたりからグラウンドに入り、そのままグラウンドを横切って児童玄関へ進んできます。12日の朝も、20人~30人ほどの子どもたちが、雪が60センチほど積もるグラウンドを一歩一歩踏みしめながら、校舎を目指していました。その跡は、朝の登校が終わる頃には、70センチほどの幅の細い道となりました。2限後の長休みになると、子どもたちは一斉に外に出て、それぞれが雪遊びを楽しんでいましたが、この長休みが終わるころには、グラウンドの校舎に向かう道は2メートルほどに広がっていました。午後になって気温が上がり雪も溶け出しましたが、子どもたちが下校した跡のグラウンドを見ると、踏みしめられた部分だけ湿り気が強調され、白いグラウンドの中に灰色の“道”がくっきりと浮かび上がっていました。それを見て、私の頭の中に浮かんだ言葉が表題の『意志あるところに道は開ける』です。大人なら、60センチも雪が積もっていたら、それを突っ切って校舎を目指そうとは、よほどのことがない限り考えないと思います。しかし、子どもは意に介さず、がむしゃらに校舎を目指します。自分の膝の高さよりも深い雪を前にしてもひるむことなく、むしろ面白みを感じながら進んでいきます。困難を困難と思わず、「それをやり遂げようと強い意志を持てば必ず道は開ける」というこの言葉が表す意味を子どもたちが体現してくれているようで(そんなに大げさなことではないかもしれませんが)、妙に感心してしまいました。そして、「惑うことなく、意志を持って、前に進める」子どもたちの素直さや純粋さ、たくましさと可能性を生かした教育活動を進めていきたいという思いを強くしました。

 2021年の始まりにあたり、子どもたちが備える、“希望”や“勇気”を引き出し、これからの社会を生き抜くことができる鳳至っ子の育成に力を尽くしていくことをお約束し、年頭の挨拶とさせていただきます。今年度も、本校の教育活動にご理解とご協力をよろしくお願いします。

                                                   学校長 山 岸  茂 樹

 

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