日誌

2021年4月の記事一覧

GIGAスクール構想(学習場面での情報端末の活用)について

校庭や夕陽ヶ丘の桜も満開の中で行われた入学式及び始業式から約3週間が過ぎました。学校の中には、新しい学年を頑張ろうとする子どもたちのやる気がみなぎっています。そして、この子どもたちの新鮮なやる気を大切にして教育活動をすすめていこうと、私たち教職員も緊張の毎日です。

さて、令和3年1月、文部科学大臣が有識者に対し「新しい時代における幼稚園から高等学校までの各段階での教育をどのようにすすめればよいか」を諮問した(意見を求めた)ことについての答申(回答)が発表されました。この答申では、急激に変化する時代の中で子どもたちに

一人一人の児童生徒が、自分の良さや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値ある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り開き、持続可能な社会の作り手となる

ことができるよう、その資質・能力を育成するとした上で、2020年代を通じ、「令和の日本型学校教育」として、「全ての子どもたちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学び」を実現することを目指すことが提言されました。そして、個別最適な学びをすすめるためには、コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用するために必要な環境を整えなくてはならないということで、現在、日本全部の学校ですすめられている取組が『GIGAスクール構想』になります。

ご存知の通り、私たちの身の回りにはパソコンをはじめ、スマートフォンやタブレットなど情報端末と呼ばれるものが珍しくない時代に入っています。しかし、これが学習面に活用されている割合は、実際にはそれほど高くはありません。日本の場合、むしろ、低いというのが現実です。

[PISA調査2018]

 ・学校外(家庭)で、一人用ゲームで遊ぶ割合

               … 日本の子どもは世界一多い

 ・学校外(家庭)で、学習のためにインターネットを使う割合

               … 日本の子どもは世界一少ない

PC、スマホ、タブレットなどのディバイス(装置)が普及し、今後もさらに発展していく時代であるにもかかわらず、子どもの家庭における学習場面ではその良さを活かしきれていないということになります。今回のGIGAスクール構想では、子ども一人に一台のタブレットを準備し、鉛筆や消しゴムといった文房具と同じように、学習場面で当たり前に使うことで、子どもそれぞれの学習に役立てたり自校だけではなく他の学校とも一緒に学んだりすることが出来るようになることを目指しています。鳳至小学校でも2021年に入り、1月にWifi環境を整備する工事が行われ、2月にはタブレット収納庫の設置、そして、3月末に児童と教師分のタブレットが入りました。現在は、子どもたちがタブレットを使えるように準備(個々への割り振り、アカウント設定、バージョンアップ等)をすすめており、ゴールデンウィークあけから子どもたちが利用できればと思っています。授業でどのように使っていくかについては、職員研修もしていますが、手探りの状態であることは否めません。また、子どもたちの発達段階によって、できることとできないことはありますので、1・2年生(低学年)では撮影や記録、ローマ字を学ぶ3・4年生(中学年)でキーボード入力、そして5・6年生ではプレゼンテーションに利用したり、表やグラフを作成したりする力を養うことを基本に、授業を重ねる中で、子どもたちと一緒に成長していきたいと考えます。今後、授業等を見られて、ご意見やご感想がいただけたら幸いです。

学校長 山 岸 茂 樹

 

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鳳至小学校がめざす子どもの姿

2019年度末からつづくコロナウイルス感染症問題は、未だ終息せず、ワクチン接種も予定通りには進まない中で、2021年度の鳳至小学校の教育課程がスタートしました。問題の長期化は、「一律の自粛・縮小・削減」という考え方から、「新しい生活様式を意識してコロナとつきあいながら、何が出来るかを模索する」方向へと変わってきています。学校としても、感染防止対策の徹底の下、学習と体験活動を両輪に、子ども達が将来を生き抜くために必要な資質や能力の礎を築く教育活動をすすめていきます。今年度も、保護者や地域の皆様のご理解とご支援をよろしくお願いします。

 さて、今年の2月に、輪島市の教育大綱が改訂されました。教育大綱(きょういくたいこう)とは地方公共団体(今の場合、輪島市)が目指す「人づくり」(教育)のための根本的考え方を意味し、5年ごとに見直しがかけられます。今回の輪島市の改訂では

【基本理念】 人生100年時代を幸せに生き抜くための教育

 と定められ、これを、実現すべく、各教育段階で努力するということになりました。

一方、本校では、IT(情報技術)やAI(人工知能)の急速な進歩とともに、人間の生活も著しく変化する中、子どもたちが社会を生き抜くために必要な力として、次の5つの力について職員で共通理解を図ってきました。

①    一生学び続ける力(課題を見つけ、その解決に向けてやりがいを持って探求していく力)

②    社会人基礎力(建設的に取り組む力、考え抜く力、チームで働く力)

③    自己存在感並びに他者を支えて行こうとする心・態度・実践力

④    コミュニケーション能力

⑤ 自己管理能力

そして、子どもの発達段階を考え、上記の5つの力を付ける土台を築くため、「主体性」や「協働性」、「達成感」、「自己肯定感」をキーワードに、学習・生活の両面から教育活動をすすめてきました。今年度は大綱の改定もあり、①の「一生学び続ける力」を支える力として、特に学習面のかかわりから、子どもたちの「読解力」を鍛え、それを基に、将来的には「自主学習力」の涵養につなげることを目指したいと考えます。そのため、本校教育目標、

 「創造性豊かで頼もしい人づくり」 の下、次のように重点事項を設定しました。

【令和3年度 重点事項】

 ①自分から学ぶとともに、友達と学び合う子どもたちに

 ②友だちのよさを見つけ合い、協力し合える子どもたちに

 ③大きな声であいさつし、自分を表現できる子どもたちに

 ④自分を知り、よりよい自分に挑戦する子どもたちに

 以上の重点事項に基づく教育活動につきましては、学校・学年だよりの発行、授業参観等の授業、運動会等の学校行事はもちろんのこと、機会を捉えて学校に足を運んでいただき、お子様の姿をご覧になってご確認いただければ幸いです。また、子どもたちの社会性を育てる為に、より一層、保護者の皆様・地域の皆様にご協力が必要になるとも考えております。重ねてご協力のほど、よろしくお願いします。

     学校長 山 岸  茂 樹

 

 

 

 

 

 

 

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