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2022年5月の記事一覧

続・子ども達の未来のために:「聴く力」の養成

ゴールデンウィーク明けの5月6日、子ども達には、久しぶりに友だちと顔を合わせることができた喜びの笑顔がありました。連休に入る前には、制限解除がもたらすコロナウイルス感染症の拡大も心配されていましたが、今のところ、日常の活動を止めることなく学習をすすめることができています。連休明けの学校の様子を見てみると、1年生はアサガオの栽培(生活科)、2年生は水彩絵の具の使用開始(図工科)、3年生は町探検(社会科)、4年生はセブンボールリレー(体育科)、5年生は初めての裁縫セット(家庭科)、6年生はツバメ調査(総合的な学習)と、それぞれの学年が新しい学習に取り組んでいました。また、交通安全教室や輪島市民祭りに向けた5・6年生による金管鼓隊の練習など、過去3年間は、時期変更や規模の縮小を余儀なくされた行事や活動にも取り組めています。これも、保護者や地域の皆様が、手洗いや消毒、マスクの着用など感染予防対策を徹底して頂いているお陰と、心より感謝いたしております。

 閑話休題。学校でも社会でも、子どもたちは様々な“学び”を積み重ねていきます。では、子どもたちが“学び”をすすめる中で何を大切にしていかなくてはならないのか。学校は、文部科学省が定める『学習指導要領(=各学校が、子どもの発達段階に応じて指導する内容を定めたもの)』という計画書をもとに学習をすすめます。この『学習指導要領』を見ると、子どもたち一人一人に「考える力」を身につけさせることを重要視していることがわかります。実際、鳳至小学校でも、「考えること」に焦点をあてた教育活動に取り組んでいます。そして、子どもたち一人一人に「考える力」を身につけてもらうためには、前号での学校便りでも書いたように「読解力」を育てていくことが重要と考えていますが、そのためにも、まず、子ども一人一人に「注意深く、最後までしっかり聴く」という態度を育てて行く必要があると教職員全体で共通理解を図っています。そして、仲間や大人の話をしっかり聴き、理解した上で自分の考えと比較してみる、自分の考えと相手の考えの優れている点を見つけ出せる、いくつかの考えをまとめてよりよい意見を作り出す…。そんな力につなげていきたいと考えます。そこで、まず、ご家庭でも「子どもの目を見てじっくり話しをする」ことを心掛けていただけないでしょうか。そのことから、子ども達に「聴く」態度を育てていきたいと考えます。また、「聴く」から「訊く(きく)=感じたことを尋ねながら聴く」ことができるようになれば、子ども達はさらに思考を深めることができるようになります。学校と家庭・地域が同じ目標で子どもたちを育てていくことは子どもたちに、より大きな効果をもたらします。子ども達の将来のため、ご家庭でもご協力をお願いします。

               学校長  山 岸  茂 樹

 

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