日誌

2021年6月の記事一覧

「読める子」・「読むことを嫌がらない子」を育てるため、ご協力をお願いします!!

県の非常事態宣言が解除され、6月19日(土)にはマリンタウン陸上競技場で、輪島市ちびっ子オリンピック陸上競技大会が行われました。鳳至小学校からは41名の児童(内、ジュニアアスリートクラブに所属する選手は12名)が参加しました。コロナ禍で練習できる日も少なく、また、当日は雨交じりで風も強く、競技会を行うことそのものが厳しい状態でしたが、子どもたちが懸命に走る姿に、清々しさと勇気をもらうことが出来ました。一方、輪島市民祭り、輪島市小学校陸上競技大会、輪島子ども議会、小学校水泳記録会、三夜踊りと次々に子どもたちが楽しみにしている行事の中止が決まりました。2学期以降の行事については、変異株の流行の度合いや、ワクチン接種の進み具合など様々な動向を見守りながら、開催規模や内容を吟味した上で、できるだけ実施する方向で進めたいと考えています。尚、市民祭りの際に行う予定であった金管鼓隊のドリルやパレードは、11月の初めに開催することを目指して案を練っている最中です。

 さて、5月26日には県基礎学力調査(4年生:国語・算数、6年生:社会・理科)が、27日には6年生を対象とする全国学力学習状況調査(国語・算数)が行われました。鳳至小学校としての結果を見ると、一昨年、昨年と比べ、問題全体の正答率は上がってきています(因みに、昨年は、コロナによる休校期間があったため、1学期の終わりがずれ込んだ8月初めに学校ごとに実施しました。)。しかし、「読む(読み取る)」分野を苦手とする児童が多いことも結果として表れています。昨今、よく用いられる言い方をすれば『読解力』が弱いということになります。特に今回のようなテストでは、授業で勉強したことに沿って問題が出される単元テストとは違い、「見る文章は初めて」、「問われている内容も自分で判断する」ということで、何をどのように答えれば良いか自信が持てないという児童が増えます。そして、この自信のなさは、「文章が示す内容」、「問題文が何を求めているか」のどちらかまたは両方の読み取りの不正確さを引き起こし、「決められた時間内に問題を解くことが出来ない」「文章問題に解答しない」といった結果に表れます。これに対し、本校では、国語科を中心に語彙力、想像力を含めた読解力の向上を目指し、言葉の意味を問い返しや話し合いを通じた子ども同士の関わり合い、図や表を読み取る活動、児童が考えたくなる“問い”(=課題・発問)を意識した授業づくり等に取り組んでいます。また、朝読書や家庭学習、リテラシータイム(学習を振り返る時間)等を活用して「文章に慣れること」「自分の思いを書く・話す」「友だちの言わんとしていることを正しく聴きとる」などの取組もすすめているところです。勉強というのは今日の頑張りが明日すぐに成果となって表れるというものではありません。しかし、地道に努力を積み重ねることで、半年先、一年後には必ず力となって自分を助けてくれます。教職員も一丸となって日々の授業や取組をすすめていきます。そして、ここで、一つお願いがあります。

 『読解力』をつけるためには、「読むことを面倒くさいと思わない」ことが大切な条件です。読むことを嫌がらない。読むことは当たり前。さらに、読むことが習慣化しているとなれば最高です。鳳至小学校では、毎月、10日・20日・30日を“読書の日”並びに“ノーゲームディ”に設定しています。また、夏休みや冬休みなどの長期休業期間も読書を推奨しています。これについてご家庭でもご協力を仰ぎたいと思います。さしあたって、学校が設定している“読書の日”に子どもたちに読書を促すことをお願いします。読解力がつくことで自主学習力も自然と高まります。自主学習力が高いということは、職業についても、自分で工夫できる人材として大事にされます。子どもたちの将来を見すえても、まず、「読める子」・「読むことを嫌がらない子」を育てることが急務と考えます。ご理解とご協力をよろしくお願いします。

学校長 山 岸  茂 樹

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