校長室便り
卒業に向けて
卒業に向けて
ご卒業おめでとうございます。
皆さんは6年間の小学校生活を立派にやり遂げ、たくさんの思い出を胸に次のステージへ旅立ちます。卒業アルバムに何か言葉を書いて欲しいと頼まれて、次の言葉を書きました。
「ある日たまねぎ、ある日はハチミツ」
中学校生活では、勉強にスポーツに友達関係に、何かで壁に突き当たることがあります。まさに、ある日はたまねぎです。でも、必ずハチミツのような楽しい日があるのです。辛い日は、「今日はたまねぎの日なんだ」とサラリと受け流してください。そして、また翌日から頑張ってください。
でも、どうしても辛いことがあったら、ふるさとである小学校へ顔を出してください。輪島中学校での活躍を楽しみにしています。
今年度の取組について
今年度、鳳至小学校が学校でどのような取組をしていたか主なものをお知らせします。
鳳至小学校の教育についてご理解していただきたいので、どうか学校評価とあわせてご覧になってください。
Ⅰ学習指導に関して
①教えて考えさせる授業
算数科で、授業の最初の10分間で基礎・基本を最初にしっかりと教えた後で、理解確認や発展的課題に取り組むことで活用力の育成に努めました。この授業方法は、市内は本校だけで特色のある授業方法です。
②複数教員による補充学習の指導
教科だけでなく、リテラシータイムや朝読書において、級外や支援員等も配置して、効果的な補充学習に取り組みました。リテラシータイムは5限目が始まる前の10分間に行う補習です。補習をする効果だけでなく、落ち着いて午後の授業に向かうことができます。
③算数科の向上
少人数指導として、わかる感覚を大切にして4年生以上は1学級を2グループにわけて指導してます。年間3回の全校テストを実施して、頑張った児童については全校表彰を行いました。
④体力・運動能力の向上
運動技能と集団規律の育成のために、高学年の体育は一人の体育専科教員が指導しています。また、体育専科教員が中心となって年間の運動行事を設定することで、子ども達は目標を持って体作りに励んでいます。
(鳳至オリンピック 水泳記録会 マラソン大会 縄跳び大会など)
Ⅱ生徒指導に関して
①「いじめ」「不登校」は組織的な対応により減少していますが、いつどこで起きるかわからないので決して油断できないと考えています。気になることはすぐにお知らせください。
②1年間を通じて全校的な「あいさつ運動」に取り組んできました。児童から進んで「おはようございます」「さようなら」を言えるようになりました。
③縦割りの「学習体験」と「清掃活動」による児童間交流を進めています。
平成26年度は、本年度の取組をさらに向上できるように、目標をもって確実に取り組んでいきたいと考えています。保護者や地域の方々も気になる点やご助言等がありましたら、遠慮なくお知らせください。
校 長 高 野 勝
土曜授業について
4月から輪島市の全小中学校で土曜授業が開始されます。
現在の学校5日制になったのは2002年からになります。このような学校5日制が実施された背景には、子ども達が学校だけでなく家庭や地域で学習や体験活動をするための時間を確保することが目的でした。土日の二日間を遊ぶために設けられた制度ではなかったのです。
しかし、子ども達の様子を見ていると、全員とは言いませんが、土日の二日間で不規則な生活になったり、ゲームやテレビに費やす時間が多くなったりしている現状があるのではないでしょうか? そこで、5年生と6年生だけですが、1年間のうちの10回の土曜日を補充学習やスキル学習を実施する日にしました。補充学習とは、子ども達が苦手とする勉強を補うための学習です。スキル学習とは、問題を解いたり繰り返し練習をすることでより確かにするための学習です。
〈土曜学習について〉
①対象学年 → 5年生と6年生
②実施回数 → 年間10回(月に1~2回)
③時 間 → 午前中3時間(遅くても11時30分までに下校) 給食はありません
④教 科 → 算数・外国語活動・その他
⑤欠席の場合→ 平日と同じ扱い(スポ少関係は事前にお知らせください)
土曜授業の日は、いつもと同じように起きて学校へ行って、テレビ塾のDVDを見たり、苦手とする分野の勉強を復習する日とお考えください。ただし、自由参加ではなく、普段と同じ授業日となります。
鳳至小学校の第一回目の土曜授業の日は、4月12日となります。
学校公開していますので、土曜授業に関係なく学校を訪問して様子をご覧になってください。土曜授業の年間計画と指導内容は、4月になってから配布いたします。
木から降りるとき(2月)
中学生だった頃、国語の古典で勉強した教材でずっと心に残っている話があります。
「高名の木登り」という話ですが、簡単にまとめると次のような感じになります。
木登り名人と評判だった男が、弟子に木の枝を切らせました。高い危険な所では何も注意せず、あと少しという所まで降りてきた時に初めて、「気をつけなさい。」と声をかけます。弟子は「このぐらいの高さであれば飛び降りることもできるでしょうに、どうしてそのようなことを言ったのですか?」と尋ねました。名人は、「目もくらむような高い所では、誰でも最大限の注意をする。しかし、危険なのは一見簡単に見える所で、失敗は必ずそういう所で起きる。」というような話をしたそうです。
年度末になるとこの話を勝手に解釈して、「仕事は仕上げやまとめが大切だから気を抜くな」と言い聞かせています。
学校は、毎年4月から3月までの1年勝負です。去年の4月から始まったいろいろな学習活動や学級での生活もいよいよまとめの時期となりました。残された1ヶ月は短いけれども次の学年に進むた
めの大事な時期です。この時期を有効に過ごしてこそ、次によいスタートができます。
そのために、学校では次年度に向け、鳳至小の学力調査結果を分析し指導法を考えたり、本年度の教育課程の確認や改善点がないか検証を行っています。
各学級でも3月末まで油断することなく、緊張感を持って、学習面と生活面でベストの状態で次の学年に子ども達を送り出せるよう努力をしています。
このような大切な時期だけに、保護者の皆様にお願いしたいことが2点あります。この2点はずっと大切なことなのですが、特にこの時期に緩みが見られる傾向があります。
①時間を大切にしてほしいこと。
・低学年(9時30分) 中学年(10時) 高学年(10時30分)までに必ず寝させてく ださい。
・一日のテレビとゲーム時間はあわせて最大2時間までです。(パソコンも含む)
②忘れ物をさせない。
・授業で必要な道具はもちろんですが、宿題や提出物も同じです。
学校では繰り返し指導していることです。各ご家庭でも一緒になって出来るまでやりませんか。
これが徹底できれば学校での学習や生活で大きな成果がでます。どうか家庭での指導をお願いします。
校 長 高 野 勝
「蟻の一穴」にこだわる(1月)
とても素晴らしい仕上がりで、一生の宝物として飾っておけるような作品でした。
校長室で蒔絵組合の方々から子ども達の学習態度がよかったという話を聞いている時、いつものように「校長先生、さようなら」と子ども達が校長室のドアを開けました。それは校長室にだけではなく、職員室や事務室にも同じです。
蒔絵組合の方々は、その子ども達に感心しながら「おはようございますとありがとうが言えればいつ社会に入っても通用するわ」と話をされました。まさにその通りだと思うのです。
学校や組織は、勉強や仕事ができる(スキル)ことを求めますが、実はそれより人格(徳)やコミュニケーションの部分がはるかに重要であり求められているのです。「To do goodよりもTo be goodのほうがより大事である」というのは経済学者のケインズの言葉です。
うれしい話だけではなく、昨日(23日)の昼休みに緊急の全校集会がありました。
緊急の内容は、体育館の床に食べたガムが捨ててあったからです。たった一つ落ちていたガムのために遊んでいた子ども達を緊急放送で体育館に集めました。帰りの会での学級指導ではなく、緊急全校集会にしたのは以下の点からです。
・たった一つのガムでも危機感を持って対応しなければ少しずつ崩れていく。
・ダメなことは、教職員全員が同じスタンスで厳しく指導をしていく。
ガムくらいとかうちの子は関係ないと思うかもしれませんが、学校全体の規律や雰囲気は「蟻の一穴」から壊れるのです。(大きな堤でも蟻の小さな一穴で崩壊してしまう)
これくらいはいいとハードルを下げ始めると、限りなくハードルを下げざる得なくなります。そうなった時、生徒指導と学習は両輪ですから、勉強もわからなくなります。各教室を回ってみると、どの子も一生懸命にわかろうと努力しています。それは学習規律と生徒指導の上に成り立っています。
3学期は仕上げの学期であり、基本的なこと(ベル着 忘れ物 学習規律 言葉遣い)などを再確認しながら、4月からの成長を感じて次の学年へ送りたいと職員一同取り組んでいます。
各ご家庭でも基本的なこと(寝る時間 ゲームやテレビの時間)などを一緒に取り組んでくださるようお願いします。
校長 高野 勝
夢、そして可能性を求める!(12月)
言い古された言葉ですが、子どもの可能性は無限にあると言われています。
しかし、実際に子どもが持っている無限大の可能性について考えたり、または夢を持たせたり実現させるために育てているでしょうか。子どもは子どもだけの力ではその可能性に気がつかないし、育っていかないのです。
東京の子も輪島の子も金沢の子も同じ可能性を持っています。勉強、スポーツ、そして将来への夢、その一つ一つが誰に対しても同じように与えられているのです。
24日に、第42回県ミニバスケットボール大会の準決勝と決勝があり、輪島レッドイーグルスが優勝しました。決勝では辰口と対戦して、前半の9点差をキープして32対23で勝利しました。輪島のミニバスは勝つのが当たり前で、むしろ負けたらどうしたんだと言われそうな感じがあります。果たして、そうでしょうか?
どんなスポーツでも強豪校だと部員数が100人以上いるとつい思いがちですが、現在のレッドイーグルスの部員数は小学校1年生から6年生まで全員で約25名しかいません。(そのうち、鳳至小学校の児童は14名)
決勝の相手チーム(辰口)の部員数はわかりませんが、学校規模は700人近い大規模校です。また単独チームではなく近辺の学校からも部員を集めていると聞いています。
それだけに、わずか25名のチームが石川県で一番になるということは、並大抵はことではないと思います。しかし、この優勝は都会であろうと田舎であろうと人数がどうであろうとやればできるということを証明しているのです。
ミニバスも設立時は、石川県で優勝したいという夢から始まったはずです。もし、その夢がなかったとしたら、決して今のように強くはならなかったはずです。
子どもの可能性を伸ばすためには、まず将来に向けての夢を持たなければなりません。
その夢が、大人から見て小さな夢だとしても荒唐無稽な大きな夢であってもかまわないのです。子どもなので、その時々変わるかもしれませんが、それでいいと思うのです。
単に勉強しろとか真面目に生活しなさいでは共感も説得力もありません。子どもの将来にむけて、共通の話題を持ちながらコミュニケーションしたり、夢の実現に向かってどうすればよいか考えれば、自ずと大切なものが見えてくるはずです。子どもが将来への夢と親の子どもへの希望があってはじめて、どのように学んでいくかわかるのではないでしょうか。勉強でもスポーツでもいいのです。
江戸時代の終わり頃の教育者(思想家)で、吉田松陰という人物がいます。幕府に反対したことで30歳で刑死しましたが、その教えは伊藤博文や高杉晋作などに大きな影響を与えました。
その吉田松陰がこのような言葉を残しています。
「夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし。故に、夢なき者に成功なし。」
鳳至小学校で学んでいることに誇りと自信を持ち、そして、輪島という地域を愛しながら、夢の実現を目指して努力して欲しいと願っています。
校長 高野 勝
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☆輪島市6校合同小学校
学校だより第9号を掲載しました。
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