やすらぎ加賀教室の1年間
春到来、新しい時間(とき)へ
今年は教室で学習のお手伝いをした方が高卒認定試験に見事合格されたり、嬉しい話題が沢山ありました。私たち指導員・相談員ともに、赴任から一年が経とうとしています。多くの方に利用して頂きありがとうございました。どれだけ皆さんのお力になれたのか不安もありますが、これからも精一杯がんばります。
さて、当教室は下記のように大聖寺の町中に移転することとなりました。来年度もどうぞよろしくお願いいたします。
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4月1日より、当教室は石川県立加賀聖城高等学校内に移転することとなりました。加賀聖城高等学校は錦城山のふもとの閑静な場所にあり、JR大聖寺駅からも近くおおいに利便性が増すこととなります。
3月末より4月中旬まで、電話・FAXは不通となります。お急ぎの際は、加賀聖城高等学校(TEL0761-72-0297)へご連絡ください。
*新住所:〒922-0048 加賀市大聖寺馬場町28番地
石川県立加賀聖城高等学校内
*TEL・FAX:0761-72-3220(変わりません)
*新Emailアドレス:yasuga@m1.ishikawa-c.ed.jp
加賀フレンドシップ活動が終了しました
大変な大雪に見舞われ、ここ加賀市中央公園もしばらくは閉ざされた状態でした。しかし、今日は久しぶりにポカポカ暖かな日差しが降り注ぎ、まるですっかり春になったようなお天気です。もうそろそろ3月、卒業式のシーズンですね。また一区切りの時期が近づいています。
先週の2月21日(水)、加賀聖城高校の校長室において、加賀フレンドシップの今年度の活動を振り返る反省会を行いました。平成17年度より金沢大学原田准教授のお世話で、のべ72名もの学生さんがこの事業に参加して下さり、大きな成果を上げています。原田先生からは、「報告を聞いて、経験から多く学ぶことがあったことを嬉しく思う」とのお言葉をいただきました。
今年度参加して下さったの大学生の、活動報告の一部を紹介します。
不登校の生徒のイメージが変わった。はじめは接し方がわからなかったが、一緒に体を動かしたり、話す時も内容をよく聞いたりした。自分から積極的に話すと良いと思った。子供たちにとっての“休憩所”としての「のぞみ教室」の存在は貴重だと思った。
【Bさん】
子供たちの多くは、自分の行動を深く振り返って深く考える力があることや、他の人の目線に立って考える力があるということを知ることができた。のぞみ教室では最後に一日を振り返る時間がありそれを発表するので、このような力がつくのではないかと思う。参加して気づくことが多く、有意義だった。
【Cさん】
中学校では先生と生徒との距離がとても近いと感じた。支援員の先生方と話して、一人一人に応じた支援をしているとわかった。後半の「のぞみ教室」では人数が多くて驚いたが、学年が違ってもみな仲良くしていて、異学年との関係性ができているのはいいなと思った。
【Dさん】
相談室で先生方の様子を見ていると、とても多忙で支援は大変そうだった。単位をとってゆくという時間の制約もあり、確実に支援をするのは大変だと思った。活動を通して、先生と先生、先生と生徒、先生と保護者などの様々な面でのつながりが、支援の場では一番力を持つのだと分かった。
【Eさん】
先生から生徒の悩みを解決するのが私たちの役割でなく、解決はその生徒自身がするのだと聞いた。確かに先生方を見ていると、生徒には「こうしなさい」などと言わず、「何がしたいの?」と訊いていた。あくまでもサポート役なんだと改めて思った。
【Fさん】
児童との関係の築き方を工夫し、生き生きと活動でき、楽しいという気持ちを共有できたことがよかった。また、児童の頑張りを認めることの大切さも学ぶことができた。児童がどう変わったかわからないが、少しでも来てくれてよかったと感じてもらえたら嬉しいと思った。
参加いただきました各学校やのぞみ教室の担当の先生方、ありがとうございました。
来年度もどうぞよろしくお願いいたします。
第4回事例検討会が行われました
事例の概況は、「死にたい」と友達に話していたAさんの欠席が続き、心配した部活の友達(グループ)が教員にどうにかして欲しいと訴える、という内容です。ある対応がなされたため本人や保護者は落ち着いており、その詳細を口外せずそっとしておいて欲しいとの希望だったため、事情を知らないグループは学校が何もしてくれないと勘違いし、焦燥感と不信感を募らせてゆきました。頻繁にLINEで連絡を入れるのですが、Aさんから全く返信がありません。Aさんは、そのメールが来ること自体も重荷になって辛くなっています。友人思いのグループを、どう指導すると良いでしょうか。
支援のアイデアについては、
・グループ全体でなく、個々の生徒を見て、「Aさんはしんどいようだから、止めよう」と伝え、それを理解して友達にもそうするように話せる生徒を見つければよい。
・学校関係者が集まり、情報を整理しアプローチを協議すべき。外部につなげるとか、顧問が何をすべきか、など。
・グループに「Aさんのために、学校に何をして欲しいのか」を訊くとよい。
・グループのやったことはAさんのためを思ってやったので、まずは受け入れてあげてから、学校と一緒にやることを生徒にも考えさせるとグループの成長にも繋がる。いつ、誰が生徒にあたるかなど、担任だけでなく学校全体で考えるべきである。もちろん、学校だけでなく外部専門機関にも繋げてゆくとよい。
等々、高野講師からの助言も含め多くのアイデアが出されました。最後に浅田所長からは今後の参考にしてほしいと、実際の学校がとった対応も紹介されました。参加された皆さん、どうもありがとうございました。
今年もよろしく
今日は教室のある公園もすっかり雪化粧をして、寒さも一層厳しくなりました。
春に備えて少しずつ膨らみかけたデンドロビュームのかわいい蕾を見ていると、やがて来る日のために、今はじっと内にエネルギーをためつつある皆さんの姿が思い浮かんできます。
真冬にも関わらず鮮やかな花びらを沢山つけているインパチェンスにも、元気づけられますね。
風邪などひかない様に、元気で過ごしてください!!
第3回事例検討会が行われました
今回もPCAGIP法による事例検討を行いました。PCAGIP法の運営もスムーズに進めることができ、皆さんから質問やアドバイスなど、積極的で活発な発言があり充実した検討会になりました。
今回は、欠席は多くはないが、SNSでのやり取りから抜け出せずに辛いと訴えきた生徒
の事例でしたが、本人の意欲的でない学校での様子や家族との関係などについて、状況をより理解し適切な指導に生かせるよう、皆さんから多くの発言をもらいました。
支援のアイデアについては、
・学校側の、保護者と一緒に考えてゆく姿勢を伝え、両親に本人の現状をきちんと理解してもらう。普段から母親との関係を作ってゆき、指導に巻き込んでゆくと良い。
・本人の困り感、頑張りを理解し、承認欲求を満たしてあげる。
・本人の10年後(将来)を考えてもらい、そのために今どうすれは良いか、何ができるかを一緒に考えてゆく。
・他の教員の協力をもらい、一人で抱え込まないように。
・保護者との話し合いの時に、今持っている沢山の情報をテーブルの上に載せてゆくとよい
・本人がやりがいを感じられる手立てを考えるとよい
等々、お二人の講師からの助言も含め、多くのアイデアが出されました。参加された皆さん、どうもありがとうございました。
教室では、きれいに咲いた花が冬の到来を告げています。
シャコバサボテンのクリスマスカクタスが、まだクリスマスには早いですが薄桃色の素敵な花びらを披露してくれています。